キャノネットG-Ⅲのワインダー付き? と思いきや。リコーファンのご常連さんが入手されたリコー500RFでした。
80年代のカメラと思いますが、キャノネットと同じ台湾での製造です。しかし、ボクシーなデザインにワインダーが似合ってブラックモデルということもあってカッコ良いですね。製造が新しい?ので作動には特に問題はなく、点検とメンテナンスをしていきます。
オーソドックスな針押さえ式AE、距離計連動のファインダーです。
ワインダーとの連動カップリングがありますので底部のメカは少し複雑です。グリスがカラカラの状態です。過酷なワインダー巻上げをするので清掃とグリス塗布をしておきます。
裏蓋のモルトが劣化していますので取り除いて貼り替えますが、このモルトは接着ではなく両面テープ貼りで、80年代と言うこともあって溶剤を付けると強力な接着力が復活してしまい、完全清掃には時間が掛かりました。
こういうところにもコストダウンが進んでいるのですね。リングナットは樹脂製です。まぁ、分解が簡単でキズも目立たないメリットはありますが・・レンズを清掃しておきます。
問題のワインダーです。さてケースを分離するのにどこに隠しネジがあるか・・
腕時計の部品に慣れていると巨大なゼンマイが現れましした。清掃の上、軸の注油とギヤにグリスを塗布しておきます。
巻上げはこのレバーを時計方向に回します。操作感はよろしいです。
巻上げレバーの収納固定には、テンションの掛かったコロが使われています。
過去にもINOBOOさん所有のシルバーモデルを取り上げたことがあります。海外では人気があるモデルですが、国内でブラックモデルで美品に近いコンディションの個体は入手は難しいでしょうね。