富田パソコンサークル (Tomita PC Circle)

京都の京丹波町富田の「公民館」をホームに活動するパソコンサークルのブログ。

DVD/CDの予備知識

2011年02月09日 | パソコン

もったいぶってるわけやないけど・・・音楽CDやDVDの編集の前に
まだ「予備知識」のご託を並べるのも気が引けますが・・・言うとかなあかんことが
もうちょっとあります・・・音楽やら動画などの映像をPCで編集して CDやDVDに書き込む際に
PC以外の一般的なプレーヤーなどで再生できるメディアにするためには、
デジカメで撮った写真や作った文書や表をメディアに保存する時のように、えいやって感じで
データをドラッグして書き込めたらええんやけど、そうはかんたんにできません。
音楽や映像をPCで再生するのなら、そんなやり方でも可能なわけですが、PCで編集した上で
地デジのためにはり込んで買った「ジョウトー」のテレビやCDプレーヤーで再生するとなると
途端に難しくなってしまいます。

基本的にデータをCDやDVDに書き込むためには、いったん目的のファイルをパソコン側の
HDD(ハードディスク)に取り込んでおき、それをPC側のCD/DVDドライブを使って書き込む作業になります。
DVDの複製を作るときも音楽CDを作る場合も、そこんとこは同じ手順に変わりがありません。
ただ、あらかじめできあがったCDやDVDから個別にファイルを抽出する作業が加わります。
こうした目的のファイルを取り込む作業のことを「リッピング」・・・掻き出し・・・まるで爪をたてて荒っぽく
抜き出すような英語が割り当てられているんですが ・・・
リッピングする際にも「コピーして貼り付け」てな一本調子なやり方では、うまく抽出できずに目的が達成できません。
音楽ファイルの場合は、WAVといって音質を損なわない形式で取り込まなければならず
市販のDVDの動画を取り込むときには、単に映像ファイルだけではなく、音声・字幕などのファイルも
関連づけて取り込まなければ、結局ちゃんと再生ができないのです。
したがって、こんな場合にはディスクイメージ(ISO形式)の形にして取り込むのがコツになります。
こうした「ファイル形式」というものの理解も欠かせないし、手順を踏まないと失敗の元になります。

ところが仮にファイルがなんとかPCに取り込めたとしても 容量という問題が生じます。
一時的にせよ、取り込まなければならない音楽やとりわけ動画のファイルとなると
そのファイルのサイズたるやデジカメの比ではなく、ちょっと前の40Gや80Gの容量のパソコンでは
あっという間にHDDがあふれたり、時には容量が足りなくなることもあります。
こういう場合には、時にはHDDの換装とか増設とか
あるいは外付けのHDDを購入して空きスペースを補うなどという余分な努力とコストを強いられるのです。

パソコンで扱う「音楽」というのは、音声ファイルの一種で、通常の文書やデジカメの写真データとは違っています。
コレをPCとは違う一般的なプレーヤーで 再生するためには、
データを保存するときとは違って音声ファイルを書き込んだ後にCDそのものに「ファイナライズ」という処理をして
あとから書き込みできなくしてしまわないと、一般的なプレーヤーで再生することはできません。
またDVDというCDを超える容量のメディアが登場して久しいのですが、
確かに容量の面で標準画質で2時間程度のビデオが収録できるDVDはCDに比べて大きく用途が広がったのですが、
それでも、実は今時よく聞く「ハイビジョン」画像を 保存できないのです。
できないというのは言い過ぎだとしてもハイビジョン化された映像ファイルの大きさから
できたとしても30分程度が限界でしょう。
それに対応して登場したのがAVCHDとかブルーレイです。
・・・・中には家電店がすすめるままに、「ブルーレイ」とやらを買い込んだ方もおられると思います。
それはたぶん今後ブルーレイでないとハイビジョン画像が書き込めないというお題目があったからなのですが・・・
ところがブルーレイを扱えるパソコンとなるとまだまだ希少な気もします。PCで編集するなると
使える人よりも使えない人の方が多いということになります。

それよりも何よりも、CD/DVDをある意味「データ保存」としてではなく
編集したり市販DVDのバックアップやベストCDを作って、そおれなりに楽しもうとする時に避けて通れないのが
「著作権」という問題です。たとえ私的に使おうとしても、実際は法に触れて違法になることもあります。
今時の地デジ騒ぎに隠れていますが・・・地デジに代表されるようにテレビのデジタル化が進むと
見ている画質は格段に進歩して、画像のきれいさが倍増しています。こうなってくると以前のように
気軽にビデオで録画してダビングして誰かに渡してあげるなんてことは
大いに著作権に触れますし、ここのところが映画配給会社などが特にこだわった点なのです。
地デジの放送が以前のようにかんたんに録画・ダビングできるのなら世の中に「海賊版」があふれてしまうのです。
市販するDVDの意味そのものを失ってしまいます。
そこで、地デジで配給される画像には、テレビで放送する段階で、すべて事前にコピーできない保護技術が施されることなりました。
テレビに付属させたHDDに録画データとして保存されたとしても、気安くDVDなどに何度もバックアップはとれません。
テレビのHDDに録画したデータをDVDやブルーレイでダビングする場合は、書き込みの失敗を含めて
9回までは許されても10回目のダビングで自動的にHDDに保存していた映像データが消去される仕組みです。
10回目に消え去るということをさして、「ダビング10」とよばれるコピーコントロールがかけられているのです。
こうした保護技術には複製を禁じるコピーコントロールの他、アクセスコントロールというような
リッピングすらできないDVDの中身のファイルに触ることを規制するいわゆるプロテクトが事前にかけられています。
こうしたプロテクト(保護や制限)をはずさんと、完全な複製はできませんがたとえ私的な使用だとしても
それを勝手に外すだけで、いまの著作権法では禁じられており、違反行為と見なされる場合があり
こうした制約は、今後ますます厳しく制限されるとも思います。

いやはや、予備知識といっても、まるで「コピーするな」といわんばかりの
言葉の羅列に聞こえますし、ある程度の知識がないとできひんようにも聞こえますが ・・・そうではありません。
個人的に楽しむことは許されて当たり前やし、せっかくPCという道具があるのに使わない手はないのです。

実は、これらを克服するには、「ライティングソフト」という書き込みそふとという強い味方があります。
万年初心者を自認するものでも、使い方を知っていれば、案外簡単にこれらの手順をやり遂げてくれます。
むしろ、知ったかぶりして生半可な理解のまま、わざわざ遠回りにフリーソフトのいろいろを引っ張り出して
あれやこれや失敗を重ねるくらいなら、お手軽で安全なやり方だと思います。
では、次回の機会には、「ライティングソフト」を使って意外に簡単に
ベストCDを作る方法について特集したいと思います。