ファンタジアランドのアイデア

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ムスリム女性のスポーツ参加から次の商機を探る  スモールアイデア NO225

2018-12-18 16:55:20 | 日記

 オーストラリアは、スポーツにおいて日本とライバル関係にある国です。サッカー、野球、水泳など国際試合で好試合を演じてきました。スポーツを愛する国民でもあります。日本人がフィットネスに使う費用は、4610億円です。人口が日本の5分の1のオーストラリアは、2050億円なのです。スポーツの客単価が、非常に高いことがわかります。このようなオーストラリアのスポーツおいて、興味深い状況が現れつつあります。ムスリムの女性が、スポーツジムに積極的に参加しているのです。この国のムスリム人口が、5年前から27%増えています。イスラム教徒の人口は、2016年に60万人になり、オーストラリア全体の2.6%にまでなっているのです。
 そこで、ムスリムの女性がスポーツに参加する状況が進むと、スポーツ市場にどのような影響を及ぼすのかを見てみました。ムスリムの女性は、「異性の視線を集めることができない」という宗教上の制約があります。一般的にムスリムの女性は、男性の視線を避けるために「ヒジャブ」をかぶり、外出することになります。もちろん、家庭内ではヒジャブを付けないで生活をするようです。その彼女達が、フィットネスクラブに通うようになったのです。女性専用のジムができるようになったためです。男性の目を気にせずに、トレーニングに励みたいというムスリムの女性心理があります。この心理を受け入れるジムを作ったわけです。女性専用ジムならヒジャブをかぶらず運動できます。もちろん、トレーナーも女性になります。あるジムは、160人の顧客を抱え、会費は月16000円になるそうです。このような条件でも、ムスリムの女性入会者か増えています。
 パキスタンや中東などでは、厳格なイスラム教徒が多く、女性がスポーツをすることは稀でしょう。でも、スポーツや運動が日常的に行われている地域に居住することになれば、これらに興味や関心を持つことは自然な流れです。町の至る所にジムがあり、走る人びとの姿を見かけることも多いオーストラリアで、若いムスリム女性は、初めてジムに足を踏み入れ、運動の楽しさを知ったということです。多くのダンスプログラムからパーソナルトレーナーが付く筋カトニレーニングまでのサービスが用意され、運動の楽しさを堪能しています。
 女性の行動を制限していた地域では、女性が新しい行動を起こすときに、良くも悪くも強い反応が現れます。20世紀の初頭、欧米においても女性のスポーツが始まろうとするとき、社会の側は強い拒否と支援の反応が現れました。例えば、水着は現在の視点から見ると、全身を覆う服でした。それが、徐々にスリム化されていった歴史があります。ムスリムの方に販売するスポーツウェアは、全身を覆うデザインを採用しているようです。でも、そのデザインは、紫外線を防ぎ、体のラインち隠すというメリットがあります。オーストラリアのように紫外線が強い地域では、皮膚ガンを防ぐ効果があり、一般の方にも売れているようです。肥満をカバーするために、ムスリムでない方も購入するようです。
 スポーツ人口が多い欧米と中東の入り交じった文化背景があれば、新しい市場が生まれます。女子専用ジムの出現も当然ですが、プログラムの内容も新しいものが次々に生まれてくるでしょう。この新しく生まれてくるものは、○○流行とか△△ファッションといわれるようになるかもしれません。このスポーツファッションは、ムスリムの社会状況を描き出すものになります。スポーツ好きのムスリム女性が増えれば増えるほど、ムスリム向けの商品開発にもつながることになります。靴のない国に行って、裸足で生活するので靴は売れないという報告をするサラリーマンがいました。一方、靴を履いていないので、潜在需要が非常に高いと報告するサラリーマンもいたわけです。ムスリムの人口は、16億人です。オーストラリアのムスリムの女性が好むスポーツファッションから次の流れをを予見すれば楽しいことになります。このファッションが、全世界のムスリムにほんの少しでも受け入れられるものを作ることができれば、大きなビジネスチャンスになります。