東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

サウナに入る覚悟

2020年12月28日 17時26分14秒 | 遠征ブログ

こんにちは。仰秀新3年の萩原です。仰秀の遠征報告をします。先週の土日に和歌山カップが行われました。仰秀にとって今回の和歌山遠征は去年の全日本選手権以来1年ぶりの遠征となりました。この和歌山カップは総勢10艇のレースで、1日目はフリートレース、2日目はマッチレースからなるカップ戦でした。またアンパイア制が特徴的でした。


レース1日目。この日はフリートレースでした。関東のフリートレースとプレアニしか出たことのない自分は、今までより断然長いコースや初めてのアンパイア制に戸惑いました。


この不慣れな状況の中、始まったレースでは自分たちの技量の無さ・レースの経験不足から他艇に勝てませんでした。

特に課題だったことは以下の3つです。

チームとしては

1.登れないこと

2.ボートスピードが良くないこと

自分としては

3.一貫性がないこと。です。

1.登れないためスタートで一線で出れても下からの突き上げに対処できず、タックしてニ線に行かざるを得ない・タックもできず下艇からプロテストをかけられてしまう・登っている時のvmgが良くないため前の艇のブランケに入りカバーされてしまうなど、登れない(登って走るとvmgが悪い)ことで大きく足を引っ張られてしまいました。


2.ボートスピード

決してボートスピードはダントツ最下位ではなく、特にランニングは平均より速いかもと思える速度でした。しかし、全体としてのボートスピードは平均以下で、この速度はレースで勝つには不十分であり、これから一層磨くことが不可欠であることを痛感しました。


3.自分の一貫性の無さ

自分のタクティシャンとしての未熟さも他艇に勝てなかった大きな要因だと思います。リードを維持できなかったことや、タックしすぎてしまったことなど反省点は多々あります。特に「なぜタックする/しないのか」をついて常に意識し続けておらず、「なんとなく」な瞬間があったこと、LBの松前さんのアドバイス待ちの時間があったことが否めないことが1番の心残りです。また自分のコースの説明が、勝てないレースだと言い訳にもなりかねないことを感じました。タクティシャンとしてはどれだけ「言い訳」をしないか、何度経験しても「否、もう一度。」と言えるコースを引けるかが大事だと思い知りました。



結果として1日目は10艇中9位と下位に沈んでしまいました。特にクルーザー班のライバルである神戸大学はLB1年目のチームが5位と上位におり、実力の差を痛感しました。





 2日目はマッチレースでした。仰秀はマッチ経験者がヘルムの中野さんしかおらず、ほとんどのメンバーにとってマッチ初戦でした。


1戦目 

神戸大学LB2年目の吉富さんとの対決でした。マッチ初戦であったこと、相手がマッチを得意としていたことから、スタートから完全に抑えられてしまい、完敗しました。


2戦目

東大ヨット部のLB1年目のチームと戦いました。1上・1下は少しの差で負けていましたが、下回航で追いつきました。その後2上では相手艇に対してインサイド(右側・ラップあり)をキープしようとしていました。ここで走り負けてしまい、前にいかれて結果負けてしまいました。大変悔しかったのですが、LBの人たち相手に接戦を繰り広げることができ、嬉しかったです。


3戦目

京都大学のLBの方々との戦いでした。両艇リコール後、仰秀は先に戻り相手艇をカバーし続け、2上途中まで優位に立ちました。しかし2上でかなりの差があったことからカバーを疎かにしてしまい、インサイドを取られ抜かれててしまいました。上回航で京大はスピンを上げず、回航直後の自分たちの艇を下から突き上げてきました。相手艇が時間的に避ける余裕を与えなかったことから相手艇の反則となり、そのリードを保ち勝つことができました。






総括

二日間かけて思ったのは

1.まだまだ技量面で上位のチームと大きな差があること。

2.様々なレース経験が必要であること

です。


特に前回の関東フリートレースで健闘したことから少し慢心が生じていました。今回の和歌山での清々しいほどの惨敗から次の冬季合宿では気を引き締めて仰秀の技量を高めるべく邁進していこうと思います。


また普段の関東フリートとは違うレースを体験することで、レグの長いレースでの戦い方や、アンパイアの方からの指導、マッチレースを通したボートハンドリングの比較・修正など様々な収穫を得ることができ非常に良かったです。


来年も和歌山カップに出て、来年こそ上位艇に勝負し上位に食い込みたいです。


あと和歌山で温泉に行ったときに、サウナに入ると、豪傑な先輩2人の吉武vs中野が行なわれていて、下手に先にサウナから出るわけにもいかなくなり、0.1の視力では全く見えないテレビを見ながらひたすら先輩2人のギブアップを願い続ける羽目になっりました。今後はサウナで対決をするときは先に後輩に一言声をかけてからしていただきたいです。


最後に和歌山カップに仰秀で出て頂いたLBの松山さん、わざわざ和歌山まで来てくれたマネージャーの2人、他艇で和歌山カップに出て色々指導してくださたったLBの方々、和歌山カップを開催していただいた皆様、本当にありがとうございました。



年内最後の練習

2020年12月27日 06時46分16秒 | 通常練習

一年生の加藤です、かなり遅れてしまい、申し訳ありません。今週の練習内容を報告します。

この週はかなり気温が落ちていて防寒は欠かせられないと思えるほどの厳しい天候でした。

土曜日:今日私は470のクルーとして初めてトラッピーズに出るほどの強風の天候で出ることとなりました。陸シュミで何回か強風での練習はしたものの実際の海上ではかなり環境が違って全然素早く動くことができずまだまだ練習が必要だと思いました。また陸シュミですぐトラッピーズ出られる練習も今後続けていきたいとも思いました。

ただ今日実際この強風で乗ってみてとても楽しかったので早く基礎を習得し発展的なことができるよう精進していきたいです。

日曜日:今日は午前で一年生と先輩方が同乗して午後に大掃除をする日でした。私はこの日スナイプに乗りました。この日も順風程度の風の強さでハイクアウトの練習が一番自分の中で印象に残りました。スナイプで課題だと思ったことはランチャー上げの動作でした。ランチャーを上げるにはかなりの動作が必要でそれを手順間違えずに行うのに手擦りました。

これもまた自分の中ではかなり強風だった方で470もスナイプも試乗会ぶりにしっかりとハイクアウトやトラッピーズをしたと思います。初めての時はバランスを取ることもままならずトラッピーズの時は特に宙吊りになることもけっこうありましたが今ではバランス取ることが慣れてきて根本的な成長ができたと思いました。

 

以上で練習の報告を終わります。

 

加藤


新スナイプチームの実力は如何に?

2020年12月18日 22時12分12秒 | レース反省

 お疲れ様です。

 新4年スナイプチームリーダーの古関です。

 前回のブログを書いた記憶もないくらい久しぶりの投稿になってしまいました。今年度からチームリーダーを任されたということでこれからはチームの報告などしっかり投稿していこうと思います(笑)。

 

 さて、先週末12月12日・13日で、東大スナイプチームは第1回江ノ島スナイプに出場してきました。以下リザルトになります。

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全51艇、3レース実施(カットなし)

31308 西尾・野村様  28-24-38 計90 29位

30563 長岡・阿部様  14-43-35 計92 30位

30785 古関・山村   35-48-33 計116 41位

29220 古山・大根田  42-50-30 計122 43位

31418 大野・多賀谷様 49-26-48 計123 45位

30072 青木・村上   44-49-41 計134 50位

2021

 

kanto-snipe ページ!

 

詳細は上記HPよりご覧ください。

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 代替わりしてレース経験が極端に低い代になったってことで、上級生・経験者1年を全員出して現状を把握しにいこうというイメージで、ご覧の通り6艇の出場となりました。

 全体的には、各艇思うように走れなかったとか、待つ位置が高すぎるとぼやかれたり(申し訳ございません笑)色々と未熟な面が出たかなと思っています。

 とはいえ、代替わり前に練習を積んでいたペアで出た上級生は昨年度大会より走れる場面が多くあったし、LBの凄腕クルーを搭載した新スキッパーの長岡や新入生の大野・西尾は上位に絡むレースもできたということで、良い場面もありました。

 個人としてもチームとしても、これからの課題・成長したとこ・案外良かったとこなど多くの発見があったと感じているのでいい経験になったと思います。

 

 次に予定されている第2回・第3回大会にも参加する予定なので、それまでに今回のレースで出た反省ポイントを修正していきたいと考えています。応援よろしくお願いします!

 

、 最後に、寒い中レースに参加してくださったLBの多賀谷様、阿部様、野村様、誠にありがとうございました。次回は1月でもっと寒いかもしれないですが、ヘルプに来てくれるととても嬉しいです!

 

 それでは、失礼します。

 

ディンギー班 スナイプチームリーダー

古関 鴻一


勝って兜の緒を締めよ

2020年12月18日 00時29分01秒 | レース反省

お久しぶりです。クルーザー班主将の中野です。

昨日行われたフリートレースを振り返ります。リザルトは上の写真の通りです。

 

新体制デビュー戦、3レース目でトップフィニッシュ。ヘルムスマンの自分もタクティシャンの萩原も初めてのポジションという状況で、正直出来過ぎです。関東フリートのホームページを遡ってみたところ、仰秀がトップフィニッシュしたのは2006年の関東選手権以来のようです。

1下からのだぼはぜとの攻防を耐え抜き、トップホーンを鳴らして思わず全員で「よっしゃー!」と叫び、トリマーの落合とハイタッチ。ヨット部に入ってから間違いなく一番興奮した瞬間でしたね。勝った瞬間の喜びを6人で共有できるのは本当にクルーザーの醍醐味です。なんならちょっと足が震えてました。正確に言うと2上ぐらいから抑えていた足の震えが止まりませんでした。

実は1レース目もフィニッシュの5艇身手前までは快調にトップを走っていたのですが、大幅な風の振れと潮流に気づけず最後に2つ順位を落としてしまい、絶好の機会を逃した、とめちゃくちゃ悔しがっていました。その悔しさを数時間後に晴らせたのもすごくスッキリしました。

自分がヘルムになってから他の船と走り比べをする機会がなかったため、ボートスピードがどれぐらい通用するのか全く分からない状態だったのですが、自分としては中々の好感触でした。他艇がいる状況でのスタートも初めてだったため混乱しそうだなぁと思っていましたが、1レース目以外は何とか喰らい付いて出られたと思います。

 

まぁ調子に乗るのはこの辺にしておきます。問題なのはこの後の4レース目。正直自分は気持ちが浮ついたままスタートマニューバーに入り、スタート直前にメインシートがキンク。ベストとは程遠い状態でラインを切ってしまい、このスタートでほぼ勝負がつきました。

思い返せば昨年の博多の全日本でも、目標とする5位を取った直後のレースでは集中力が切れていた記憶があります。また今年9月のバーチャルレガッタの全日本選手権でも、予選を1位通過したにも関わらず翌日の決勝では最下位に終わりました。

自分はマイナスからプラスへの気持ちの切り替えは早い方だと自覚しているのですが、プラスの感情を鎮めるのに慣れていないようです。喜ぶところは素直に喜びつつ、次のレースにはまたフレッシュな気持ちで挑む。今回一度トップを経験できたので、次こそは浮き足立たずに臨みたいですね。

 

このチームはまだ始動したばかりです。このまままた今まで通りの順位に落ち着いてしまったら、皆さんには「一発屋」だの「出落ち芸人」だの思われるでしょう。少なくとも自分では自虐的にそう思うはずです。そうならないためにも、今後も毎レース上位陣に喰らい付くには何が足りないのか、また一から課題を見つけてチーム全体で潰していきます。

 

まずは今週末、和歌山カップに参戦します。知らない海で知らない船に乗って戦う経験は、きっと来年のイギリスワールドにも活きてくるはずです。慣れない環境だからこそまずはノーケースノートラブルを前提に、今のチームの実力を確かめてきたいと思います。

 

今週から日本列島全体が一気に寒波に覆われています。皆さま体調にはくれぐれもお気をつけください。それでは。

 

クルーザー班 主将

中野

 

P.S.

前半の調子乗ってるパートのほとんどは興奮冷めやらぬ帰りの電車でニヤニヤしながら書いていたのですが、最寄り駅で見事にスーツケースを網棚に忘れたまま電車を降りました。まだこの時点で兜の緒はユルユルでした。


充実した2日間

2020年12月16日 11時48分00秒 | 通常練習
こんにちは、一年の小俣です。
今週の八景島練習について報告させていただきます。

今週はスナイプチームが大会のため江ノ島に行っており、470チームと1年生で八景練習を行いました。
12月12日(土)は、470の八景レースを行い、
12月13日(日)は、470チームは早稲田と合同コース練習、1年生は初めてのホッパーレースを行いました。

以下八景レース(470)のリザルトです。
全42艇 1R
4452 藤田(新3年)/下重(新4年)  43(BFD)
4357 高原(新3年)/廣瀬(新4年)  18
4303 調(新3年)/齋藤(新4年)  8
4301 鈴木(新4年)/小俣(新2年) 43(BFD)
4175 古橋(新4年)/加藤(新2年) 43(BFD)

以下ホッパーレースのリザルトです。
全6R
1R      1.吉田 2.丸山 3.千田
2R      1.小俣 2.松尾 3.加藤
3R      1.小俣 2.松尾 3.伊東
4R      1.丸山 2.伊東 3.千田
5R      1.小俣 2.加藤
6R      1.千田 2.松尾

土曜日の八景レースは、かなりの微風、強い上潮の中、かろうじて1レースだけ開催することができました。その1レースも途中無風になり、厳しいレースになりました。
日曜日は風の予報が弱かったものの、土曜日と比べて吹いており、ホッパーにはちょうどいいくらいの風がありました。

自分個人の話としては、土曜日の八景レースは人生初のヨットレースでした。操作もおぼつかない中レースなんて大丈夫なのかと心配でしたが、当日までに動作の動画を見返したおかげで、最低限の事はできた気がします。
そうは言ったものの、難しい部分も多く、特にポールのつけ替え等スピン周りの動作をあまりスムーズに行う事ができませんでした。風が弱かったせいもあるかもしれませんが、スピンセールもすぐ弛んでしまい、一度弛んでしまったあとに張った状態に戻すのも難しかったです。
事前に決めていたレース中の目標であった、動作を覚えること、船の向きの変化と風の来る方向の変化を常にリンクさせること、はある程度達成できたと思っています。
結果としてはリコールでしたが、レースの流れや雰囲気を知ることができ、小松さんが仰った通り、リコール含めて良い経験になりました。

日曜日は一人で乗るのは2回目のホッパーに乗せていただきました。前回は無風で正直あまり面白くなかったホッパーでしたが、日曜日は良い感じに風が吹いており、とても楽しく乗ることができました。ホッパーに乗って、何よりも自分の操作がスピードに大きく影響するという事を実感しました。他のダブルハンドの船では先輩と一緒に乗っているのに加え、船が重い為、あまりそのような実感が沸きませんでした。ホッパーは自分が舵をどう動かすかで向きやスピードが大きく変わり、自分がヨットを動かしているという事を実感できました。
レースの結果としては、まさかの出たレース全てで1位を取ることができ、嬉しかったです。

今週の2日間は本当に多くのことを学び、とても実りのある練習になりました。

攻め

2020年12月08日 13時17分04秒 | 通常練習

1年生の千田です。今週の練習について報告させていただきます。

 

12月5日(土)は、天気は雨、最高気温10℃、最大風速10m/sという私が経験した中では最極寒の中練習を行いました。自分ができる最大限の防寒対策をしていたにも関わらず、寒い、冷たい、指が動かない。冬の海を舐めていました。これが冬の平均と聞くと、これから寒すぎて海の上で寝落ちしてしまわないかと心配になりましたが、そこは気合でなんとかしようと思います。

 

練習についてですが、この日は上級生練習が中心だったため、未経験の1年生は基本的にレスキューに乗って上級生の走りを見させていただきました。昼休みには各々スナイプまたは470に乗せていただきました。今までは主に微風の時にしか上級生艇に乗っておらず、ある程度風があるコンディションで乗るのはほぼ初めてだった気がします。当然風が上がるとタック時の動作などのスピードも上がりますが、それについていくのは大変でした。陸シミで動作も練習し頭ではわかっていたつもりでも、やはり実際にヨットの上で再現するのは難しいと感じました。この辺りは今後数をこなしていく中で身につけなければならないと感じています。

 

12月6日(日)は土曜日とはうってかわって晴れ、絶好のヨット日和でした。お日様に感謝です。1年生は午前は1人を除いてホッパー練習、午後はスナイプまたは470に乗り、コース練習を行いました。コース練習に参加するのは初めてで、最初は先輩にタックやジャイブのタイミングを言われそれに対応するだけでした。しかし何度か行うにつれ、上マーク付近でそろそろタックしそうだな、などと考えることができました。ただ、1年生に合わせてくれていた今までの練習とは違い、コース練習ではスピードが速く動作に追われて周りの船を見たりする余裕は全くありませんでした。今後の練習では、スピードを身に付けるとともに周りを見るということも心がけたいと思います。

 

最後に、私がホッパーに乗っていた時は風が強かったこともあり、オーバーヒールしそうになるとすぐにセールを出すということを繰り返していました。しかしホッパー練習後コーチの小松さんに何度か沈しましたと伝えたところ、沈しないように走るのはそんなに難しくないが、練習では走れる限界まで攻めてみるべきというお話をいただきました。確かに安定を求めれば沈することもないですが、まだ経験が浅いなりにそれでは上達しないと思っています。これから、沈しなければ上手くならないぐらいの心構えで、どんどん攻めた練習をしていきたいと思います。

 

以上で練習報告といたします。それでは失礼します。

 

1年 千田綾菜


初陣

2020年12月04日 22時45分15秒 | レース反省

こんにちは、1年の西尾拓大です。

 

先日愛知県の蒲郡で行われましたシングルハンドレガッタに出場させて頂きましたので、そのことついて報告したいと思います。

 

まずは、このような世の中の状況であっても大会を成立させていただいた運営関係者の皆様、応援していただいた全ての皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

お陰様でとても良い風の中レースが行われ、その中で優勝することができました。

成績は以下の通りです。

一位 1-1-1-1-1-(1) 5点 (10艇中)

 

全レース1位でまとめられたのは出来過ぎだと思いますが、ベストを尽くせたことが素直に嬉しいです。しかしまだまだレースのコース通りなど甘いところが多く、これから練習しなければならないことばかりです。

 

今大会で感じたことはたくさんあり、書きたいことはたくさんあるのですが、そのうちの一部だけでも紹介させて下さい。

 

今大会で僕にとって一番新鮮だったことは「東京大学」という名前を何度も見かけたことでした。出艇申告の際、検温の際、閉会式の際、本当にあらゆる場面で目に入ってきました。東京大学に入りヨットをすることを夢見てきた僕にとっては、見るたびに少し嬉しい気持ちになり、テンションが上がっていました。また幸せなことに東大部員の一人として注目していただいていることを感じました。友達や知人に話かけられる時も、取材の時も、言葉で表現するのは難しいけど、今までとはちょっと違う雰囲気を感じました。その分、ハーバーだけでなく大会期間中のホテルとかさえも自分の行動や態度全てが東大ヨット部の一人としてみられていました。自分の行動に責任が伴うことを改めて感じ、今の自分の立ち居振る舞いが適切なのか、もっといい行動ができないのか、さすが東大生と言われるような行動なのかどうか、をこれから意識しながら一つ一つをこなしていかなければいけないなあと感じました。

ただそれは見方を変えれば、僕の行動一つ一つを通してそれをみてくれている人に何らかのいいメッセージを伝えることができるという可能性も秘めているように思えます。東大ヨット部の一員として、また一人のセーラーとして、これからの自分のヨットに対する心がまえを改めて見つめなおしたいと思います。

 またシングルハンドレガッタと同時に470とスナイプの個人戦が開かれていました。今年は新型コロナウイルスの影響で例年とは少し違う形態での開催でしたが、個人戦に出場する選手からはソーシャルディスタンスを感じさせないほどの闘志が伝わってきました。D期掲揚前のスロープに470やスナイプがズラっと並び掲揚と同時に出艇していく姿、最終日の帰着後から積み込みまでの速さ、にとても驚かされました。これが「個人戦なのか!」と、個人戦のレベルの高さを垣間見ることができました。その雰囲気を直に体感できたことは、僕にとって大きな財産となりました。

 最後に、大会の開催にあたり尽力していただいた皆様、応援していただいた方々のおかげで優勝させて頂くことができました。本当にありがとうございました。トラッキング などで観戦し応援してくださる方々の存在が本当に嬉しかったし、励みになりました!

 

これから練習を積み重ね、海上だけでなく陸上での姿勢も含めたヨット力をつけていきたいと思います。

 

最後までお読み頂きありがとうございました。

 

(大会期間中現地でサポートして下さったあみさん、大根田さんありがとうございました。写真はあみさん、大根田さんにとっていただいたものです!)


有終の美には程遠いか

2020年12月04日 20時50分26秒 | レース反省

お世話になっております。

ディンギー班主将の長岡です。

今回は先日愛知県蒲郡で行われました全日本個人選手権大会の反省を行なっていきたいと思います。

 

 

以下リザルトです。

 

            

 

国際スナイプ級全54艇、6レース実施(うち1レースカット)

31418戸沢・野村 (32)-28-28-28-21-22 合計127 最終順位28

31308吉武・長岡 15-31-(33)-33-23-7 合計109 最終順位23

 

(詳しくは大会ホームページのリザルトをご覧ください

https://www.ayf.jp/report/10547)

 

             

 

 

初日はスナイプでは限界に近いような爆風の中4レース実施、二日目は初日より落ちて適度なオーバーパワーの風の中2レースが実施されました。

まずこの二日にわたって驚くほどの円滑さでレース運営をしてくださった大会委員会に心から感謝を申し上げたいです。早かったですねぇ。

正直カットが入るとは驚きでした。本当に素晴らしかったと思います。

 

さてレースの反省ですが、やはりど強風コンディションでの課題は明確でした。

自分のことをいうと、ど強風の中で適切にコースを判断してひくということがなかなかできず、初日に関しては自分が選択した方が毎回爆死するという非常にしんどい状況が続きました。

一方で少し風が落ちてきた中で余裕が生まれてくるとボートも安定し、コースもある程度適切に引けて全日本のレベルでも十分上位に食い込めるという感覚はありました。

三日目をやりたかったですね。

 

風が上がってきたときの、安定したセーリングと風を見る力、シフトを把握する力が重要であった海面であったと思います。特に初日はブローの強弱やフレの激しさがあり、そこについていけずに負けているという感覚がありました。

全日本というハイレベルなレガッタで、そこを謝るとなかなか上に上がっていくことができないと痛感しました。

 

 

今年はなかなか練習もできずに苦しい年となりましたが、今年を糧にして来年新たな東大としてリスタートできるように邁進していきたいです。

LBの皆様、保護者の皆様、運動会関係者、小松コーチをはじめ様々な方のご支援に感謝しつつ、安全第一で活動していきます。

今後ともよろしくお願いいたします。

 

東大ヨット部ディンギー班主将

長岡誠

 

 

 

最後に二年間僕を引っ張ってくれた吉武さんに感謝を申し上げたいです。

最初はスタボもポートもわからなかった僕を、ランチャートリムで切れるくらいにまでしてくださってありがとうございます。あの時はすみませんでした。

今回の全個を含めて様々な経験をさせてくれました。最後のレガッタでもっと前を走るレースをやりたかったですが、なかなか実現できず残念です。

得た経験を糧にして今度は引っ張っていく立場として精進してまいります。

 

また、スナイプチーム4年生sにも同じことを。

僕は勝手に、皆さんのことを頼もしい先輩であると同時に共に戦い続けてきた戦友のような存在だと思ってます。

またいつでも遊びに来て、もとい練習しに来てください。

お待ちしてます。


チベット語がにわかに面白い

2020年12月02日 00時00分00秒 | 通常練習

こんばんは。

クルーザー班3年の落合輝です。


あたたかい日が続いていましたが、先週末から途端に冷え込んできました。

外壁塗装工事のせいで陽の差さない部屋で、チベット文字を書いていたらふと面白くなってきたこの頃です。今チベット語で言えるようになった事といえば例えばこんな文です。


ཆོས་རྣམས་ཐམས་ཅད་ལ་རང་བཞིན་མེད།

一切諸法は無自性である。


…さて、代替わり後、初めての練習について書かせていただきます。


コロナの再拡大によって四年生の引退レースが中止となってしまい、今回から中野ヘルムス、落合トリマーでの練習が始まりました。一年生の所属が決まっていないため、当面は二年の青木バウマン、萩原ピットという四人体制になります。異例の状況ではありますが、引退された先輩方に多く指導を仰ぎながら、いつ一年生を迎えても戦えるチームを作っておこうと考える次第です。


土曜は最大10メートルほどの風が吹くなかで、走りの確認と、ヘルムスが課題と考える下回航の動作練習を行いました。中野はヘルムスとしてのセンスを発揮して、ランニングは上々でした。頼もしいです。一方で、クローズの走らせ方にまだ確たるイメージを持っていないことがドライブチームの課題と見えました。その辺りを四年の太朗さんにご指導頂きました。



(冬は晴れるのが何よりです。土曜日、お昼を頂く萩原=左、と落合)


日曜は引退して一年になる磯野さんに来て頂きましたが、微風で、昼過ぎには完全に凪いでしまいました。近くにいた慶應クルージングクラブさんがドーナツを下さるということで、乞食たちは喜んでロッキングして受け取りに行きました。ご馳走様でした。この日も主に回航動作に的を絞り、短い時間に集中して練習しました。


私個人の所感としては、まずは同期二人でドライブチームを組めることに大きな喜びを覚えています。そして前には頼りになる後輩二人がいて、積極的に練習をつくろうとしてくれます。自分も、信頼に値するトリマーであれるよう精進しようと改めて思います。


練習時間が限られる状況も、捉えようによっては、濃密な練習にしようと知力を絞ることで、大きな成長があり得るかもしれません。この上なく話しやすい雰囲気にあるこのチームのみんなで知恵を出し合いたいです。

また、合宿ができない中でも早朝からサポートに来てくれるマネージャーの三人には、感謝してもし切れません。本当にありがとう。


先の予定の決まらない中での新体制スタートですが、身の安全には万全を期しつつ(海上における安全は勿論のこと)、精一杯、頑張っていく所存です。

これから一年、よろしくお願いいたします。


それでは、体調にはお気をつけて。



クルーザー班 三年

落合輝


冬の払暁

2020年12月01日 22時19分12秒 | 通常練習
こんにちは。一年の伊東です。師走になりました。気温がぐっと落ち込んで参りましたが、いかがお過ごしでしょうか。
前回書いた自己紹介を読み返すと、かなり「堅い」文章になってしまったなあと感じたので、今回からはソフトな感じでお送りしようかと思います。

さて、今週(11月28日・29日)の八景島練習について報告致します。
土曜日は強風の為、赤旗が掲揚され、先輩方は整備を、我々一年は陸シュミ(ふと気づいたのですが、本来なら陸"シミュ"のはずですが、かなり言いにくいですね)を行いました。午前・午後を使っての470・スナイプの両クラスのトレーニングでした。スナイプではタック動作にフォーカスを置き、ロールタックを本格的に教わりました。それまでは「なんとなく」でしかわかっていなかった動作が、体の動きとシンクロナイズして分かってきたような気がしました。470のトレーニングでは、ランニング時の動作を中心にシミュレーションを行いました。ポールチェンジの手数をいかに迅速に、簡潔に行うかということをテーマにしました。撮影していただいた動画を見返し、各自の問題点を洗い出して復習に役立てていこうと思います。

日曜日は無事出艇することができました。一年は若干名のホッパー練習を含め午前午後に分けてそれぞれ違う艇種に乗り、クルー動作の練習をしました。今までは先輩方にやっていただいていた艤装・解装、出艇・着艇、曳航も今回はサポートの下自分たちでやってみました。着艇・曳航の際はホッパーでトラブルが多発し、着艇時刻ギリギリになってしまうという事態が発生したようです。ミーティングの際に受けたフィードバックを肝に銘じて次回以降適確かつ迅速に行えるように努めていきます。

最後に自分のことについて書こうかと思います。日曜日は午前はスナイプに、午後は470に乗艇しました。午前は微風で、走れなさ、という観点では少々残念でしたが、下オンロールタックやインデッキロールタックの練習をするにはもってこいでした。前日の陸シュミで「わかってきた」と思っていたものの、ジブの掛け替えやヒールを起こす動作がまだイマイチだったと感じています。同時に、こうした海上でしか味わえない課題をしっかりと持ち帰れたのはよかったと思っています。また、先輩の指摘を受け、ジブトリムをメインテーマにして練習してみました。結構意識してやってみたのですが、最後までスキッパーの指示を得てから調整する、という受動的なトリムになってしまったので、風域の微妙な変化、リーチの形状を意識していきたいと思います。午後は少々風がでて、470でマークを周回する練習に参加しました。実は470は初乗りで、すこし緊張していました(試乗会の際もスナイプにだけ乗りました)。基本的なタック動作やスピンセット、ランニング動作など極めて基本的な動作がハチャメチャだったことが判明し、猛省しています。スナイプが分かっているからまあ大丈夫だろう、というのはとんでもない甘えだったなあと感じています。いずれのクラスを選ぶにせよ、来年度入部してくれる新人に対して両クラスの基礎的な指導ができない、というのは本当に問題だと思います。翻って考えれば、両クラスの勉強をしっかりできるのは一年の今のうちです。ジェネラリスト性に基づいた専門的卓越(「卓越」なんて書くと某総長を思い出してしまいますね。内輪ネタで申し訳ありません。)を目指していきたいと決意しました。加えて、470のスピントリムを経験し、470のカッコよさに魅了されました(こんなことを書いたら「スナイプを選ぼうかなと思っています」とやんわり伝えたスナイプの先輩に申し訳ないですが)。なにより、風を最大限に受ける、ランニングの本質を感じられたような気がします。ありがとうございました。

クラス決定に関連して、日曜日の全体ミーティングの際にクルーザー班の中野主将が、食わず嫌いをせず、自分の意思にあった判断をするように、との話をされました。クラス決定時期の猶予をいただいたこともあるので、全クラスの海上での練習を経験し終えたいま、もう一度自分の適性と志望に向き合っていこうと思います。また優柔不断モードに突入しそうですが。話は逸れますが、中野さんの慕われっぷりには、流石だなあ、と感じました。あんなに素敵な人、滅多にいないですから。

以上を以て今週の練習報告と致します。駄文ですがお読みいただき有難うございました。引き続き一人前のプレーヤーになることを当面の目標とし、邁進して参ります。よろしくお願いいたします。
某感染症の情勢も昨今変化を見せています。どうぞご自愛ください。それでは失礼いたします。

1年 伊東秀晃