見えないものを見ようとして〜♪望遠鏡(🕶️)を覗き込んだ……
Boys, be careful!
(少年よ、気をつけろ)
Boys, be calm!
(少年よ、冷静になれ)
Boys, be clever!
(少年よ、賢くあれ)
2年470スキッパーの太田です。
7/19〜21に北海道は小樽で開催された七大学戦の振り返りブログです。
以下リザルトです。
470級
4791(3993) 北村(4)/西間(4)
7-(RET)-RET 計22点 14位
4692(4781) 太田(2)/槇枝(4)
1-(NSC)-4 計5点 2位
(NSC:Not Sailing Course コース間違い)
団体得点27点
クラス順位4位
まずは目標としていたクラス優勝そして完全優勝とは程遠い結果となってしまいました。
レースメンバーとして責任を感じます。
4人しか出られないからこそ、一生懸命支えてくれるサポートのためにも結果で恩返ししたかった。
まずはこの遠征を回顧録風に振り返ってみます。
共感性羞恥がすごいですが、僕もバカ恥ずかしいので許してください。
15の夜に青森行の夜行バスに飛び乗り、16の朝にフェリーで津軽海峡を渡り、ちょっくら函館観光し、16の夜にまたしても夜行バスで札幌に向かい、17は同期と札幌観光し、18は小樽観光&他大の友達と久しぶりの再会を果たし、とお腹いっぱいの状態で大会を迎えました。
19日。朝ハーバーに向かいびっくり仰天。思っていたより狭い。北海道なのに狭い。バースはギチギチの寿司詰め状態。東大はまだ抽選もしてないのに品定めして触りまくってました笑。やや予定遅れて9:00から運命の抽選。マーキングした甲斐あってか目論見通り(?)見事唯一のパイプブライダル艇を引き当ててくれました。艇番は4781と3993。北村さんが81を譲ってくれました。内心、言い訳がなくなるので嫌でしたが、整備の自信はなかったのでお言葉に甘えました。
そこからは大整備大会。でも4781はあまり使い込んでいないようで、特に不具合もなく、いろいろ自分の好みにカスタマイズするぐらいで済みました。やっぱり大変そうだったのは北村さんの艇。でもチーム全体で分担して頑張ったのでなんとか形になりました。
海に出てみると水はやっぱり冷たいけどバカきれい!北の海ってこんな感じかぁってなりました。黒曜石のような艶。雄大な大地と壮大な大海のハーモニー。こりゃいいところにきた!
でもさすがにコンディションが絶望的すぎやしませんかね(北大関係者の方々すみません…)。風は安定しないわ外に出たらうねりはあるわ潮はバカ強いわ。ブローは全然見えないし続かないし急に30度ぐらい振れるし、こりゃ琵琶湖よりひでぇなあ(京大関係者の方々もすみません…)、てなわけで今回は運ゲー要素でかいなってことだけわかりました。
走りの方はというと、出艇した瞬間の感動的な舵の軽さからわかりました、こりゃいいフネだ!文句ナシのポテンシャルのフネでした。特にランニングが速い。140キロだろうがそんなのカンケーねぇ~
そんなのカンケーねぇ~、はいおっp¥々÷〒○=%9」@*...。こりゃいけると思ってました。
3レースしかやってないので全レース軽く振り返りたいと思います。
20日。前日まで南西順風予報だったのに北東微風。午前は風待ち、昼前にそよそよ北東から入ってきてオンデッキコンディションに。潮が信じられないくらい強く、アウターから本船方向に流れていることから、上スタは危険だと判断し、上有利だったが下3から安牌スタート。ずっと右の風で苦しかったが、今日もBSがいい。バウを前に出せ、ヘッダーを予測しドライブで真っ先に風を掴んでタック。左の風を掴んで1位回航。1下は無難に潮上キープ。2上はまずは近くに見える左の風を掴んでから右に伸ばす京大を抑えにいく。右海面はぴったり風がやんでしまい圧倒的に前を切れて勝利を確信するも、脇目も振らず左へ伸ばす左集団のケアを怠っていたことに気づき、リードがほとんどなくなりバカ焦る。2上なんとか1位回航し即ジャイが決まってスピン展開。たまたま風が全体的に止んで僕たちだけ運良く抜け出すことに成功し、結果的にはぶっちぎり1位でフィニッシュ。もちろん嬉しかったし内心ドヤドヤだったけれど、内容が内容だったから喜びを押し殺していた。でもレスキューの反応が予想以上に鈍くて、さすがにちょっと悲しかったですヨ!まあそのおかげで冷静になれたのですが。
レースに目を向けると北村さんが集団に飲み込まれてしまい中盤でフィニッシュ。でもあの艇番でいいところ(本人的には納得していなかったらすみません)走っているのをみて、果たして自分だったらそんなに走れたのだろうか、とかいろいろ考えてました。
とりあえず九大と1点差の2位につけてなかなかの立ち上がり。
しかしここは小樽。結局そのあと風はみるみる落ちていき、APA。
決戦は明日。
21日。最終日。最終予告は13:00。早すぎん!?予報は南西順風。オーバーも入るかもしれない。やっと来たぞ、と気合が入る。
だが出艇してみると結局北風じゃないか!結局風待ちになってモヤモヤ。
やるのかい、やらないのかい、どぉ〜っちなんだい!パw%☆♪〒€※:=?※〜!
多分みんな諦めムードだったけれど、急に陸の方から黒い何かが押し寄せてきます。どーせ長く続かねぇだろってみんな思ってたけれど、ついに本命ブローが降りてきました!下オンから一気にフルトラオーバー!急すぎるって。吹き始めるの遅いって。
でもいい風なのにフレッフレでなかなかレースが始まらず。一回APを挟んで245度でクリアスタート。下2で気持ちよくブーストスタートに成功。左の風を掴みつつ右艇団をカバー。フレがこわくてあんまり外で勝負できず安牌展開になるも140キロのフィジカルでなんとか1位回航。1下のスピードがよくて後続艇を大きく引き離す。よし、いい感じのブローも降りてきたぞ、シメシメ。これはあとはキープするだけだな。あ、チャーリー上がってるやん。ほー、220ね、まあ左振れたもんなー、じゃあ左伸ばすかぁ………
(…Boys, be careful…)
(…ん?)
(あれ。マークは?えぇっと…オレンジ色の三角錐だから…。まあ一旦左目指して走っとこ。うん。)
(……)
(……)
太 …。槇枝さぁん、見えますかッ?
槇 …。いやぁー見えねぇ゙↗〜
太 とりあえず探しといてくださぃ゙!
槇 りょーかい
〜〜〜〜〜
槇 あれじゃね🫵?あのオレンジっぽくね?ちがう?
太 おー!そうっすね!思ってたよりだいぶ右っすね、つーかちょっとオーバーしちゃいましたやん笑
槇 ごめんって笑
〜〜〜〜〜
マーク付近に来てみて
太 ……。これやっぱりオフセットっすね。まだチャーリー見えませんか?
槇 んーね。オフセットってこの円筒やんね?で、チャーリーが三角錐よね?んーやっぱ見えんなぁ。
太 いやぁー僕も見えないっす。どうしよどうしよ、マジで見えない?ちゃんと上の方見てます?いやぁ見えないかーどうしよう(´ε`;)ウーン…やばいやばいやbぁぃ%¥※:“∩@?:=#…
(…Boys, be calm...)
(ん?)
太 もうチャーリー見えんから、あとで運営のせいにするにして、とりあえずオフセットだけどおんなじオレンジ色だから回りますかこれ?
槇 …。うーん、そうする?いやぁでもなーこれ明らかにオフセットやんなー。
太 でも見えないんなら仕方ないじゃないですか、もう行きましょう、あとで救済出せばいいじゃないっすか。ね?槇枝さん!
(…Boys, be clever...)
(…ん?さっきからなんだ…)
槇 ……。わかったよ。いこうか。
〜〜〜〜〜
後続艇が上り続けてるのを見て慌ててスピン下ろして確認するもやっぱり見えず。もう追いつけない差ができてしまい、諦めてフィニッシュに向かう。(もちろん)ホーンは鳴らず。後ろを振り返るとまだクローズ走ってた笑。目をよーーく凝らしてみるとオレンジ色っぽいものが浮いているように見えなくもないけど…あれ?うわーあれかぁ、、、。
さすがに遠すぎませんか。なるべくレース数こなしたいから短いかもですとか言ってたのにバカ長くするとか意味分からんやん…
(後から思えば、245から220だからだいぶ左だし、チャーリーになってばかポートロングになることなんてないし、そもそもオリジナルマークの近くにチャーリーあるわけ無いやん、てかオフセット回るとか1番意味分かんないし笑って感じですね。クラークの言う通り冷静さを失ってましたね。賢者ではなかった。賢者失格です。)
槇枝さんはかなりショックな様子で憔悴していました。いつもメンタル面で助けられていたので、今回は僕が何とかしなくては、と思いましたが、僕もかなり動揺しておりあんまりいい言葉をかけることが出来ませんでした。あと情けない話ですが僕がキレてしまって、堂々と本部船にプロテストまでしちゃって笑。滑稽ですね。
北村さんは…と探すも見つからず、はるか下の方で淡青のスピンを発見。まさかのスピンハリトラブルでリタイア。マジか。槇枝さん、さらに憔悴。
もう1レースやればカット入るから、切り替えていこう、実力を発揮すれば大丈夫。と一旦気持ちを入れ直して臨んだ第3レース。
でも2人ともどこかフワフワしていたように思います。バカすぎるNSC、北村さんのRET。正直正常なメンタルでいられませんでした。
結局スピードも悪く、思い切りの良いコース引きもできず、ずっと下位でした。2下でミラクルブローが降りてきて4位でフィニッシュ出来ましたが、内容的には目も当てられない。完敗。
ペアとして、そしてセーラーとして、真価が問われるレースだっただけに、実力不足を痛感させられました。結局まだこのレベルなのか。
着艇後はサポートメンバーが本当にいろいろやってくれて、解装から引き渡しから積み込みまで、そして救済のorg書いたりルールブックを調べてくれたり。本当にありがとうございました。
そして僕に釣られて間違えちゃった2艇(ごめんなさい)と救済審問へ。ぜってぇ負けねぇ!と意気込んで臨み、1時間以上もダダをコネコネしましたが、そんな努力虚しく却下されました。そもそも救済要件を満たしてなかったのだとか。うーん。。。cats失格ですね。これをもって僕の初めての七大は終わりました。
最高の艇、最高のセール、最高のクルー。あとは僕が頑張るだけだったのに。
七大という特殊な大会だろうが、小樽という不安定なコンディションだろが、チャーター艇だろうが、そんなのカンケーねぇ。圧倒的なボートスピードで捻じ伏せたかった。圧巻のコース取りでぶち抜きたかった。
でも出来なかった。
知らず知らずのうちに、前に誰かいることに慣れてしまっていた。周りの艇を気にしすぎていた。周りの艇でコースを引いていた。
そんなメンタルでは猛者たちに勝つことはできないに決まってる。
至極当然のことだけど、ヨットって自分の風でしか走れない。他艇が掴んでる風を羨ましがっても意味がない。
そんな暇があるなら今の自分ができる最善の方策をとるべき。
もちろんレースという形である以上、他艇をマークすることも必要だし、相対的な要素もあると思う。
でも決断するのは自分でなければならない。
自分が如何に最善の選択をし続けられるか、ということ。
BS、モードの切り替え、コントロールロープ、走らせ方、タクティクス、そしてストラテジー。
ここに挙げるだけでもヨットレースって選択の連続ですよね。しかも大体2択。
タックするかしないか、上るか下るか、引くか出すか。
常に決断を迫られ続けるイヤな競技ですね笑。
練習に勤しんでその決断の確率を1/2から1に近づけていきたい。
そして自信を持って自分の道(コース)を歩んでいけるように。
俺が前を走るんだ、走ってやる。という矜持をもってこれからの大会に臨んでいきます。
Boys, be ambitious!
レセプションよかったななぁ〜ななぁ〜♪
去年の苦い記憶が蘇りかけて慌てて脳裏の奥深くへ封印しました。
1年生ありがとう、優勝です。
京大は2条違反でDSQですね。
来年は必ず雪辱を果たします。
そしてその前に来たる秋イン・全日本。悲願の総合入賞に向けてさらに磨き🦲をかけていきます。

次こそは、必ず。
では失礼します。