東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

みらい

2019年02月09日 22時57分43秒 | 2019 リレーブログ

 

早速ですが、今一番語りたい、春合宿が始まるまでに参加していた種子島での体験活動プログラムについてお話ししたいです。

 

参加したきっかけは、東日本大震災で津波の被害を受けた陸前高田市の見学をし「まちづくり」について興味を持ったこと。陸前高田市は「ノーマライゼーション」をコンセプトに、デザイン、インフラ、商品など社会生活の様々な面を意識して、「誰もが気持ちよく困らずに暮らせる環境」を作ろうとしていました。例えば、ベジタリアンのために、お店は必ずベジタリアンメニューを作ることなど。「未来にあるべき社会の像」を創ろうとしている姿は、復興だけでなく、それ以上にワクワクさせるものでした。

 

今回の種子島も似ているところがあって、少子化、高齢化、主要産業の衰退、廃校、高齢者施設の不足などの社会問題がこの離島に集中している現状の中で、その解決とともに「スマートエコアイランド種子島」という理念を打ち上げていることです。ただの解決を望んでいるのではなく、この後の社会の可持続性発展を意識し、未来の他の地域でも同じような問題が発生するとき、参考できるモデルを作ること。まだ答えがない問題にチャレンジすること。そういうことに手をつけていることが私にはとても新鮮で興味深かったです。

 

その取り組みの例が、「スーパー安納芋」の開発。 コンピューターで安納芋の最適な栽培環境、最適な焼き方などを計算して、もっと甘くて美味しい安納芋を作ろうとしているみたいです。未来に普及する期待がある技術を使い、島の資源の価値をアップする。他の人が真似したくなる、未来生のあることを、この言い方が悪いかもですが未来が心配なところで挑戦する、という考え方でしょうか。今回の体験でも焼き芋屋さんで焼きたての安納芋を食べたのですが、本当に普通の焼き芋とは別格の美味しさでした。これより美味しくなると思うとドキドキしちゃいますね。(ぜひ種子島に行って食べてみてください。)

他にも、バガスを燃料にサトウキビ工場を回していたり、バイオディーゼルを燃料に車を走らせていたり、黒豚の飼料にお弁当屋さんから残った賞味期限切れの弁当をあげたり。廃校を宿泊施設にしたり。地球に優しい取り組みへの工夫が所々で見られました。

 そして私が何よりも感動したのは島民性でした。

最後の体験日に、現役生徒が九人の安城小学校に訪問しました。少子化が進む中、小学校が続々と廃校になり、小学生が学校に通うために、親が送迎しなければいけなくなったり、通学時間が長くなってしまったり。そんな中、この小学校は、九人の学生のためにも、他の学校と質の差はない教育をしていました。五、六年生の教室は、学年ごとに一人ずつで、先生は五年生に授業をしたら課題を出して、六年生に授業をする、そしてまた課題を出して、五年生の方に行くなど。そんな中でも、質問が来たら自分一人でなんとかして答えるとか「人に頼らない」力はついて、とてもいいと思いました。九人の給食はみんなが毎日給食当番で、仲良く回していたり。体育の授業も、なかなか団体でするスポーツは一人二人ではできないので、みんなでしたり。その時に6年のお兄ちゃんがリーダーシップをとって、一年生の気を配ったり…一つの学校が、家族のように輝いていました。いろいろ大変なこともあるだろうのに、みんなが笑顔で、何ももらおうとしない、ただただ自分のあるものをあげようとしている。子供の時の自分を忘れない大事さを、思い出させられました。

九日間はあっという間に過ぎていき、解散日種子島が恋しく急いで鹿児島に戻らず、プログラム中はいけなかった、宿の近くの海に行ってみました。(添付画像です)

みらいに向けて頑張れば、きっとワクワクなるでしょう。

雪舞う第1週ですが、頑張りましょう。


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