ショーソンが、團伊玖磨の「象さん」の旋律をもとに交響曲を作曲したのは1890年の暮れだった。象さんのメロディに増三和音を付けるあたりは、なかなかユーモアのセンスも持ち合わせた作家である。今宵は、久々にミュンシュの演奏で聴くことにした。
ニキシュ指揮伯林フィルハーモニーの演奏で世間に認められたこの作品は、仏蘭西音楽といふよりも独逸的な重厚な響きが支配的である。フランクの交響曲にも通じるところがあるやうに感じる。ミュンシュには、正にぴったりの音楽ではないか!
終楽章でのミュンシュは大変厳しい表情付けを行ってゐる。しかし、トラムペットで華々しく登場する象さんのテーマは、その後何度も現れて聴く者を童謡の世界に誘う。再び第1主題が再現されると、厳しい表情が戻って象さんの動機と重なりつつ頂点を迎える。すると遠くから象さんのテーマがホルンによって響き、いよいよ象さんテーマが完全なかたちで演奏される。
ミュンシュの指揮はライブほどではないにしても、前へ前へと突き進む大きな力を持った凄い演奏である。
盤は、LP時代の懐かしいジャケットでリニューアルされたもの BVCC38455。
ニキシュ指揮伯林フィルハーモニーの演奏で世間に認められたこの作品は、仏蘭西音楽といふよりも独逸的な重厚な響きが支配的である。フランクの交響曲にも通じるところがあるやうに感じる。ミュンシュには、正にぴったりの音楽ではないか!
終楽章でのミュンシュは大変厳しい表情付けを行ってゐる。しかし、トラムペットで華々しく登場する象さんのテーマは、その後何度も現れて聴く者を童謡の世界に誘う。再び第1主題が再現されると、厳しい表情が戻って象さんの動機と重なりつつ頂点を迎える。すると遠くから象さんのテーマがホルンによって響き、いよいよ象さんテーマが完全なかたちで演奏される。
ミュンシュの指揮はライブほどではないにしても、前へ前へと突き進む大きな力を持った凄い演奏である。
盤は、LP時代の懐かしいジャケットでリニューアルされたもの BVCC38455。
ショーソン:交響曲変ロ長調ミュンシュ(シャルル),ボストン交響楽団 オイストラフ(ダヴィッド)BMG JAPANこのアイテムの詳細を見る |