「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【北アルプス】涸沢、天狗原の紅葉と大キレット

2013-10-09 09:41:01 | 山小屋泊

                        早朝の涸沢

【日 程】2013年10月3日(木)夜~10月8日(火)夜行バス4泊
【山 域】北アルプス
【山 名】屏風の耳、南岳、北穂高岳
【メンバ】本人、妻
【天 候】4日雲り、5日曇り、6日晴れ、7日晴れ、8日晴れのち曇り
【コース】
4日:上高地(5:40)→横尾(9:20)→涸沢ヒュッテ(13:40)泊
5日:涸沢ヒュッテ(6:20)→屏風の耳(8:40)→横尾山荘(13:30)泊
6日:横尾山荘(5:40)→天狗池(11:30)→南岳小屋(15:50)泊
7日:南岳小屋(7:00)→北穂高岳(11:30-13:30)→涸沢ヒュッテ(17:00)泊
8日:涸沢ヒュッテ(7:00)→横尾(10:30)→上高地(14:00)

今年の8月の北アルプスはすっかり雨にやられてしまい、9月に計画していた北アルプスも台風が来たため中止にしてしまいました。そこで次は10月に行くことにしましたが、安くて効率の良い夜行バスはこの時期、上高地行きが多いということで行き先が決まりました。日程は最大5泊まで取れるのでどんなコースにするか迷うところです。紅葉の時期にもぴったり合いそうですが、天気予報では5日が良くないので、涸沢、天狗原のどちらに行くにしても紅葉を見るにはタイミングが悪くなります。また、涸沢ヒュッテのホームページではこの時期は一枚の布団に3人寝ることもあると書かれており、気持ちを萎えさせます。迷った末にやはり一度はということで、涸沢の紅葉を見に行くことにしました。

4日は初めのうち青空も少し見えていたのですが、涸沢に着く頃にはすっかり曇ってしまいました。それでも青空無しでも思わず感嘆の声が漏れるほど素晴らしい紅葉でした。しかし上から性格の悪いおばちゃんたちが「明日は絶対雨よねぇ」などと聞こえよがしに話しながら下ってきます。涸沢ヒュッテでは別館を割り当てられ、仕切られた4人定員の部屋に8人、一枚の布団に2人でした。珍しく話好きの人が集まり、盛り上がって他所の部屋からお叱りを受けるほどでした。

翌日5日は天気が良ければ奥穂高に登る、雨が降っていたら来た道を横尾に戻ると思っていましたが、その中間の雨は降ってないが穂高連峰は頂上付近がガスっているという状況で、パノラマコースを選択しました。涸沢の紅葉を上から見下ろして楽しめるコースで槍ヶ岳も見えてきます。ところが、屏風のコルにザックを置いて屏風の頭を目指す途中でガスが湧き上がって来て、写真撮影に絶好のポイントという屏風の耳ではすっかりガスの中で何も見えません。屏風のコルに戻って反対側に下って新村橋を渡り、横尾に向います。パノラマコースは下りの半ばを過ぎてからが長く感じられ、だいぶ疲れてしまったので、少し時間は早いけれどお風呂もある横尾山荘に泊まってリフレッシュすることにしました。

6日は待ちに待った青空が広がりました。青空があると紅葉が一段と引き立ちます。分岐から天狗原に向う道はナナカマドの帯を横断します。まさに紅葉の盛りでした。天狗池に移る逆さ槍を見ながら昼食休憩としましたが、このころから槍ヶ岳はガスに覆われ始めました。天狗池から南岳に向う道は登るほどに傾斜がきつくなってきます。横尾尾根に出て反対側の谷を見下ろす所で、この谷(横尾本谷右俣)から登って来た二つのグループがちょうど出て来た所に出くわしました。登って来た所は黄金平と呼ばれているそうですが、まさに黄金色に輝いていました。一つのグループはガイドが付いていて、私たちと同じく南岳小屋に泊まります。翌日は大キレットの途中から左俣に下って北穂池に向いました。

7日は槍ヶ岳に向うことも考えていましたが、今度こそ青空付きの涸沢の紅葉を見たいし、天気も絶好では目の前の大キレットを逃す手はありません。2年連続の大キレット越えとなりました。大キレットからの展望は右手に形の良い笠ヶ岳、左手は端正な常念岳をはじめ、遠くには富士山や北岳も見え、前方には悪魔の城みたいな北穂高岳がどっしり構えています。この時期は通る人も少ないのですが、遅い私たちは数人に追い越されてしまいました。北穂高岳の最後の登りにかかっている所で槍ヶ岳が急速にガスに覆われてきました。北穂高岳から槍ヶ岳の展望を期待して登って来た人には残念なことになりましたが、北穂高小屋に泊まった人は翌朝、素晴らしい展望に恵まれたと思います。北穂高小屋で特製カレーとカルビ丼、生ビールを注文して、テラスで景色を眺めながらゆっくりし、さらに北穂の頂上でも登って来た人とおしゃべりしてしまい、なんと計2時間も過ごしてしまいました。下りは妻が足を痛めたりして時間が掛かって遅くなりました。再びの涸沢ヒュッテでは今度は素泊まりとし、夕食は売店のカレーにしました。涸沢ヒュッテは4日より一段と人が多く、私たちは夫婦という事で何とか一枚の布団に2人で済みましたが、一枚の布団に3人もあり、毛布を持ちだし廊下で寝る人もいました。

8日の涸沢は夜明け前は満天の星空、雲ひとつ無く、まだ暗いうちから起きたのに、明け行く景色をもう少し、もう少しと眺めているうち、出発は7時になってしまいました。ところが、素晴らしい天気と見えたのに横尾に着いた時はすっかり曇ってしまいました。翌日は台風の影響による悪天が予想され、登って来る人には気の毒でした。

(日付をクリックすると下に追加写真が現れます)

 

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