床の長さ1.8メートル、高さ1.2メートル、奥行き0.95メートルの小さな変形台形の空間に、最大で15人が体を折り曲げ入っていく。サーカスなどではなく、日本の舞台作品「屋根裏」のワンシーンだ。劇作家で演出家の坂手洋二氏が、劇団の小さなけいこ場を劇場に改造しその空間に相応しい作品を構想するなかで、この作品が生まれた。
ソウル・大学路のアルコ芸術劇場が来月から、「坂手洋二フェスティバル」を開催する。これに先立ち26日に記者会見が行われ、坂手氏も出席した。坂手氏は「屋根裏」について、「引きこもりを通じ日本の社会問題を考えてみようという趣旨で作った作品」と紹介した。社会意識を込めた重いテーマを正面から扱ってきた坂手氏が、ソフトで軽快なタッチで社会問題にアプローチした初めての作品でもある。
「屋根裏」は、屋根裏部屋で死んだ弟がそこに引きこもっていた理由を探っていく男の話など、屋根裏という狭い空間で繰り広げられるさまざまな出来事を素材とするオムニバス作品だ。
坂手氏は、家族・社会・個人の関係は形態は異なってもどの国にもあり、どの国の人でも、そこに閉じ込められているという思いはあると話す。「わたしたちの劇団は集団でなければできない作品を追求します。つまり、俳優個人の能力で表現した作品ではなく、俳優の関係で語る作品を作りたいのです」。
読売文学賞、読売演劇大賞最優秀演出家賞を受賞したこの作品を、韓国公演では韓国人俳優が演じる。演出は坂手氏だ。「屋根裏」はこれまで8カ国15年で上演しており、その国の文化の現実により脚色したり、坂手氏が俳優を見て完成させてきた。日本公演では劇団員らと話し合い作品を作り上げてきたが、韓国公演は1人でやらなければならず、難しい点もあったと語った。韓国俳優については「自己イメージを作り、キャラクターを完成させようという意欲が強い」と評価した。
アルコ芸術劇場の崔蓉勲(チェ・ヨンフン)劇場長は、韓国より先を進む舞台を見せる海外の芸術家と、韓国の芸術家がともに作業をすることで、相互理解の場を作りたいというのが劇場のモットーだと紹介。同時代を生きる日本を代表する演出家・坂手氏の語ろうとすること、思考や苦悩を分かち合いたかったと話した。
一方、坂手氏の作品「だるまさんがころんだ」も、「ムクゲの花が咲きました」のタイトルで上演される。劇団青羽のキム・グァンボ代表が演出を手がけた。キム代表は昨年、坂手氏の「ブラインド・タッチ」を演出している。
「屋根裏」は来月8~28日、「だるまさんがころんだ」は7月2~12日、アルコ芸術劇場小劇場で上演される。
ソウル・大学路のアルコ芸術劇場が来月から、「坂手洋二フェスティバル」を開催する。これに先立ち26日に記者会見が行われ、坂手氏も出席した。坂手氏は「屋根裏」について、「引きこもりを通じ日本の社会問題を考えてみようという趣旨で作った作品」と紹介した。社会意識を込めた重いテーマを正面から扱ってきた坂手氏が、ソフトで軽快なタッチで社会問題にアプローチした初めての作品でもある。
「屋根裏」は、屋根裏部屋で死んだ弟がそこに引きこもっていた理由を探っていく男の話など、屋根裏という狭い空間で繰り広げられるさまざまな出来事を素材とするオムニバス作品だ。
坂手氏は、家族・社会・個人の関係は形態は異なってもどの国にもあり、どの国の人でも、そこに閉じ込められているという思いはあると話す。「わたしたちの劇団は集団でなければできない作品を追求します。つまり、俳優個人の能力で表現した作品ではなく、俳優の関係で語る作品を作りたいのです」。
読売文学賞、読売演劇大賞最優秀演出家賞を受賞したこの作品を、韓国公演では韓国人俳優が演じる。演出は坂手氏だ。「屋根裏」はこれまで8カ国15年で上演しており、その国の文化の現実により脚色したり、坂手氏が俳優を見て完成させてきた。日本公演では劇団員らと話し合い作品を作り上げてきたが、韓国公演は1人でやらなければならず、難しい点もあったと語った。韓国俳優については「自己イメージを作り、キャラクターを完成させようという意欲が強い」と評価した。
アルコ芸術劇場の崔蓉勲(チェ・ヨンフン)劇場長は、韓国より先を進む舞台を見せる海外の芸術家と、韓国の芸術家がともに作業をすることで、相互理解の場を作りたいというのが劇場のモットーだと紹介。同時代を生きる日本を代表する演出家・坂手氏の語ろうとすること、思考や苦悩を分かち合いたかったと話した。
一方、坂手氏の作品「だるまさんがころんだ」も、「ムクゲの花が咲きました」のタイトルで上演される。劇団青羽のキム・グァンボ代表が演出を手がけた。キム代表は昨年、坂手氏の「ブラインド・タッチ」を演出している。
「屋根裏」は来月8~28日、「だるまさんがころんだ」は7月2~12日、アルコ芸術劇場小劇場で上演される。