韓国での、日本=悪という図式も、国論統一の一環である。
1970年代、最初に韓国に行ったころは、まだしも戦前の日本統治時代を体験した人々の多くが生きていた。
もちろん、そうした世代も、反日には違いなかったが、実際に生身の日本人を知っているから、かならずしも無条件の反日ではなかった。
併合にいたったのは、朝鮮王朝の陋習、腐敗など、自分たちの責任であることも、わきまえていた。
彼らが、日本人の良さも知っていたからだ。
しかし、現在の韓国では、多様な日本観は許されない。
かって、1970年代には、日本語を話せる人も多く存在し、韓国動乱(朝鮮戦争)の記憶が残っていたから、一番嫌いな国は、常に北朝鮮だったが、このところ日本が王座を独占している。
特に、金大中、盧武鉉という親北左翼政権が続いたあたりから、北朝鮮への警戒心が緩んでいる。
その分、日本への反感が増幅されている。
現在の反日は、彼らが観念的に作り上げた、いわばヴァーチャルな日本人を念頭においたものである。
悪逆非道、残忍無比な日本人を想定して、その架空の日本人に対して、その反感を募らせているのである。
こうして反日がエスカレートし、拡大再生産されていく。
今の韓国は、GDPで世界の11位くらいに位置し、先進国に仲間入りいたわけであるから、もはや反日に頼る必要もないはずだが、反日は国是として続いているようです。