探墓巡礼顕彰会-墓碑調査・研究プロジェクト-

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久々の京都②第18回山南忌と懇親会

2024-04-29 23:56:52 | 日記
会員のカトケンです。



(阪急烏丸駅にある江戸時代の「洛中洛外図」(高津家本)。令和5年3月11日撮影)

さて、遅くなりましたが、2日目の3月10日はいよいよ山南忌。前夜は早くホテルに戻ったつもりが、結局晩飯に出たのが7時台とあって、案の定夕食難民に。この時期の京都は観光客が多く、八条口側の店もとても賑わって目的の店に入れなかった。

それでも翌朝、ホテルの前の喫茶店の開店を待って、トーストとコーヒーだけのザ・モーニングをいただいて街へ出た。昔ながらの雰囲気に、地元の人と観光客が混じって味わい深い店だった。

翌日友人と1日京都巡りを予定していたので、京都駅のバス乗り場を下見、一日乗車券を求めに売り場に行ったら、バスのみの一日乗車券は昨年販売終了。地下鉄のセットで1,100円だから、5回でモトが取れると親切なご案内。

地下鉄を乗り継いで四条大宮へ。光縁寺に行くと、山南忌講演の汐海珠里さんとサポートの権東品先生と鉢合わせる。汐海さんはよほど緊張していたようだった。権さんはいつもどおり、快活なご様子であった。

本堂裏の墓域へ回ると、名古屋の成木さんにバッタリ。少し立ち話をして、また懇親会でと一旦別れ、墓参(=写真)。



山南敬介や大石酒造蔵、他の隊士たちの墓参にひっきりなしに人が来るため、お寺の方が忙しく線香を取り替える姿が印象的であった。

本堂に戻って階段を上がり、ご位牌にもお祈りを捧げ、いつもここで案内をしているアライさんと旧交を温める。

通りへ出て、旧前川邸に向かうと、案内の久保さんが来た人を写真に収めていた。少し旧交を温めることができたが、お邪魔にならぬよう、受付を済ませる。

そして切腹の間へ。そこへ至る前の庭がまた素敵である。ここは忙しなく人がひっきりなしに来るが、京都新選組の会の方々がデンと構えて迎えてくださり、案内の若い衆も大変そうだ。

お土産売り場を抜けて、顔見知りの人たちが集まると自然会話が弾む。熊本の佐川官兵衛顕彰会澤田さん、撥雲会の中島さん、佐幕派の穂刈さんなど、甲斐甲斐しくお世話をする田野社長ご夫妻の眼の前で笑いが飛ぶーー

お昼を挟んで12:30開始のため、早めに会場へ。昼前に壬生寺で稽古をしている天然理心流試衛館の有賀さんにお目にかかる。若手を指導されていて、とても忙しそうであった。

会場へ上がると、釣先生がご夫人の春音さんを伴って来ていて旧交を温めた。2週間後に会うのにもかかわらず、余りにも久しぶりだったため、話すこと盛りだくさんであった。

恒例となった演武や舞を終え、汐海さんの講演は、山南の訓みが「やまなみ」か「さんなん」かの提起や最期の考察に焦点を絞ったものであった。「三男啓助」の史料はかつて秋田書店の『別冊歴史と旅』新選組特集で谷春雄さんが発表したものではなからうか。

もう少し聴きたかったなぁというのが、あとで権さんとも話した講演の感想で、早速集まりを企画しようという話になった。

今年は講演の後にも演武が披露され、天然理心流試衛館の皆さんが緊張感のある演武を見せた。残念ながら高鳥館主が飛ぶ柔術の演武はなかったが、様々な方の意見を取り入れて行っていることが後でお話を聞いて分かり、工夫されているなと感じた。

抽選会も様々が品々が贈られた。そんな品物の一つ、谷キョウジさんからのコアラと新選組をかけたグッズがあった。何かと思ったら、多摩動物園にコアラがいるからと日野で谷さんが作らせたお土産だそうで、後ろに座っている谷さんとそんな話をしながら抽選会を楽しむことができた。

懇親会場が変わって不案内の釣夫妻を連れて行くよう田野社長に頼まれたにもかかわらず、恒例の椅子の片づけに夢中になり、ご夫妻を見失ってしまい、四条大宮の駅まで行ったところ田野夫人から電話が…

旧前川邸にいらしたとのことで、案内は久保さんへバトンタッチ。得意なはずの京都案内がとんだ迷宮案内になってしまった。

阪急電車での移動では、残念ながら去年のようにレギュラーメンバーとの再会はなく、それもそのはず、後で聞いたら片割れの1人はお子さんの受験で今年は来られず。やり取りしている年賀状も小弟が転居先を失念して旧住所に送ってしまい、「今年は行けない」とのコメントのただのキャッチし忘れであった。

年齢を重ねると、いろんなボタンの掛け違いが出てきてしまうもの。

そしてお楽しみ懇親会では、司会の影山さんのお祝い、釣先生が今年90歳を迎えるお祝い(=写真)など嬉しいことが続き、新徳寺の山田和尚や京都文化博物館の西山さんから転居先の有力情報を得られ、大収穫であった。



光縁寺で会った成木さんとは、経団連の会長を務めた植村甲午郎の父が幕臣の子弟で、サッポロビールの前身札幌麦酒会社専務植村澄三郎との話になり、実家に帰る度に読んでいる前田匡一郎著『駿遠に移住した徳川家臣団』に[ビール界育ての親]と書かれていることを思い出して、こういう記述が明治の幕臣を調べる醍醐味と改めて認識できた。

また今年の吟詠はアライさんのリクエストに応えて、頼山陽の「不識庵機山を撃つの図に題す」を行った。上杉謙信から見た川中島の戦いを漢詩にしたもので、[鞭声粛々]から始まる有名なもの。小弟が詩吟を始めるきっかけになった作品だけに感慨深かった。

余り練習する時間が無かったが、とにかくここではいつも暗誦を自身に課しているから、酒が入って記憶が飛ばないか冷や冷やもの。何とか無事終えてほッとひと息アライさんに感想を聞くと、自分でリクエストしていたことをスッカリ忘れていたという落ちであった。

毎年緊張を強いられる懇親会というのはいかがなものかと思うが、今年はちゃんとご挨拶をしたせいか、帰りがけに撥雲会の西村塾頭がお声がけくださったり、いつも山南忌で京都に来る際に宿の手配をしてくださって1月に亡くなった稲畑豊子さんが紹介したいとおっしゃっていたサワさんとお目にかかれたりと、やはり嬉しい、楽しい方が優る会なのである。

帰りがけに一緒になった方ともこの会の雰囲気の良さを分かち合えたーー



(五条大橋の袂にある扇塚。令和5年3月11日撮影)
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