探墓巡礼顕彰会-墓碑調査・研究プロジェクト-

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小美濃清明さんを偲ぶ会

2022-08-14 00:07:02 | 日記
会員のカトケンです。

去る7月30日、5月に逝去した小美濃清明さんを偲ぶ会がアルカディア市ヶ谷であった。







小美濃さんが長年運営して来られた幕末史研究会の幹事の方々の肝煎で行われた。

司会は咸臨丸で渡米した浜口興右衛門のご子孫小林賢吾さん。花見正樹さんの献杯に、大出俊幸さんの弔辞が披露され、いずれも小美濃さんの暖かい人柄を偲ぶのに十分であった。

300回に及ぶ例会で学者や在野史家、学生や歴史上の人物のご子孫など、様々な方に依頼して講演を行い、歴史愛好家を楽しませ、喜ばせてくれた小美濃さん。

そんな小美濃さんに感謝の意を込めて小弟は安達漢城の[追悼の詞]を吟じた。

挨拶された方々からは、4月のご講演でこれから山内容堂を研究しますとの決意表明がなされたばかりだったのにと惜しまれる声が相次いだ。

元国連職員で現在は僧侶である米川佳伸さんからは小美濃さんが米国で刀剣の紹介を行い大反響を得たことなどが話され、初めて聞く話やグローバルな活躍には驚くばかりだった。

妹さんのご挨拶では、いつも机に向かって勉強していた小美濃さんの青少年期が語られ、宿題を代わりにやってくれたり、母親を中国に連れて行くときに妹さんと同行したのだが、小美濃さんが現地の人に次々に声をかけられたのはなぜかと問うと、ある地域の王子様と僕を勘違いしているのだよと話していたりと微笑ましい思い出が披露された。

また、幕末史研究会に積極的に参加していた若手の軍司知歩さんからは龍馬のことをいろいろ教えてくれたり、老若男女等しく接してくれたりした小美濃さんへの感謝が述べられた。

さらに京都から見えた作家結喜しはやさんからは、小美濃さんが京都駅から帰り間際に電話してきて「これから東京に帰るんだけど、こんなこと調べに来てたんだよ」といつも会わずじまいだったとの逸話が語られた。幕末史研究会で三度も幕末京都の発表をさせてもらい、嬉しかったとも話された。

言い忘れたが、冒頭で榎本隆充さんから小美濃さんに榎本武揚没後百年のプロデュースをしてもらったら、見事大成功だったとその才能をいかんなく発揮されたことが紹介されたのだが、何よりの賛辞ではなかろうか。

木村摂津守のご子孫宗像信子さんからは、小美濃さんと御主人が義兄弟の盃を交わしたほど仲良くさせてもらい、電話で一時間も話すほどだったとのこと。

何だかお別れの会なのに和やかで終始笑いに包まれたものとなった。小美濃さんのご人格の賜物と思う。

あとは残されたものたちでどのように志を継ぐか。背負うものは大きい。
コメント
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