探墓巡礼顕彰会-墓碑調査・研究プロジェクト-

「探墓巡礼顕彰会」の公式ブログです。巡墓会企画の告知など活動報告をしています。

高知県高知市真宗寺山 岡田以蔵宜振墓

2019-03-31 01:39:15 | 会員の調査報告
会員のカトケンです。

土佐へ足を運んだとき訪れた岡田以蔵家の墓(9基)。資料として活字にします。引用の際は当ブログを明記ください。

[右端から]
○岡田宜振(正面)
慶應元年乙丑/閏五月十一日歿(1865・7・3)(右面)
行年二十有八(左面)

○岡田登稔妻墓(正面)
明治十二年(1879)三月十一日没/享年二十八歳(右面)
小松愛蔵長女溟?(左面)

○岡田登稔(以蔵の弟啓吉か)墓(正面)
明治十五年(1882)/十月七日没(右面)
享年三十四歳(左面)

○岡田義平宜之(正面)
慶應元年乙丑/六月七日没(1865・7・29)(右面)
享年五十有八(左面)
※以蔵の実父

○岡田権亟妻(正面)
文久二壬戌閏八月/十八日歿(1862・10・11)享年六十六(右面)
前田氏(左面)

○岡田宜生妻墓(正面)
安政元年甲寅閏七月十九日没(1854・9・11) 名光尾(右面)
藤坂□徳長女/享年七十有五(左面)

[その後ろ西向き]
○為心覺妙證大善女童(正面)
安政二卯年七月十九日(1855・8・31)(裏面)

[元の列に戻る]
○岡田駿吉/同人妻芳墓(正面)
明治七年(1874)四月三?日歿?/行年六十九歳?(左面)
明治十四年(1881)三月十七日歿/享年五十四歳

[その後ろ西向き]
○岡田暹(せん)太郎/同人妻中墓(正面)
明治四十五年(1912)三月一日歿(右面)
享年四十九歳(左面)
明治十九年(1886)七月十□日没/享年七十四□(左面)

[元の列に戻る。左端]
大谷龜三妻?(正面)
文久三癸亥十二月/十六日歿(1864・1・24)享年二十四(右面)
宿毛藩士諱道遠(左面)









以上、平成己亥年二月三日撮影写真より。
もし誤りがあれば再訪の上、確認したいと思います。
ともあれ、改元後もよろしくお願いします。
*******************************************************************
★ガイドブック『探墓巡礼 谷中編~箱館戦争関係人物を歩く~』のご注文は下記フォームよりお申込みください。

『探墓巡礼 谷中編~箱館戦争関係人物を歩く~』購入申込みフォーム


★Twitterにて当会の最新情報を更新しています。是非フォローください。

twitter
******************************************************************
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

徳川家臣団大会2019など

2019-03-26 01:15:03 | 日記
会員のカトケンです。

今年も静岡市で「徳川家臣団大会2019」が催されます。4/16㈫14時〜17時しずぎんユーフォニアにて講演会(無料)。17時30分〜19時30分浮月楼にて交流会(参加費6,000円)
詳しい内容は写真のとおりです。徳川みらい学会のホームページもご参照ください。



徳川みらい学会

平日のため、今年も残念ながら参加できませんが、お時間とれる方はぜひ静岡市にお越しください。

徳川みらい学会の「活動予定」によると、今年は今川義元生誕500年記念行事が5/19㈰静岡市民文化会館にて行われるなど、今川をテーマにした催しが年間通して予定されています。

戦国時代以前の静岡に興味がある方はぜひ予定を確認してみてください。

今川家がいなければ静岡市という街は誕生しなかったでしょう。徳川家康は今川家のつくった城下を基礎に駿河の町を構築しました。

静岡市は家康の大御所時代、家光の弟忠長が治めた後、近世を通じて長く領主不在だったことから、殿様といえば今川義元ですが、今一度それに光を当てようということでしょう。(写真=今川廟 義元の墓と秀吉時代の領主中村一氏の墓。いずれも大岩の臨済寺)





小弟も自分の生まれた街を振り返る絶好の機会を逃さないようにしたいと思います。自分自身の視点を持ちつつーー

歴史の街としての静岡市はまだようやく緒についたばかり。そんな歴史途上の扉を開いて見てはいかがでせうか。
*******************************************************************
★ガイドブック『探墓巡礼 谷中編~箱館戦争関係人物を歩く~』のご注文は下記フォームよりお申込みください。

『探墓巡礼 谷中編~箱館戦争関係人物を歩く~』購入申込みフォーム


★Twitterにて当会の最新情報を更新しています。是非フォローください。

twitter
******************************************************************
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

流星忌発起人の古写真研究家森重和雄さん共著『勝海舟関係写真集』のご紹介

2019-03-18 19:35:41 | 会合報告
会員のカネコです。

流星忌の発起人であり、当会の『探墓巡礼 谷中編~箱館戦争関係人物を歩く~』をプロデュースした古写真研究家の森重和雄さんが共著として参加されている『勝海舟関係写真集』が今夏に出版されることになりました。
『探墓巡礼 谷中編~箱館戦争関係人物を歩く~』と同じく出版舎風狂童子からの出版となります。
執筆者は森重さんの他に勝海舟の玄孫として各メディアにご出演されている高山みな子さん、グラフィックデザイナーで幕末維新に関する著作も多い三澤敏博さんの3名となっています。

本書は3部構成となっており、1部は勝海舟の写真が台紙ごと載せられ、森重さんによる詳細は解説がついています。2部は高山さんによる勝海舟の解説で、ご子孫ならでは内容となりそうです。3部は勝海舟ゆかりの地の紹介で、フィールドワーカー必見の内容となるものと思われます。





事前注文も始まっているとのことで、下記、出版舎風狂童子宛てにお申し込みください。
◆メール sugisaki-rect@jcom.home.ne.jp
◆FAX 042-325-6519
担当:杉﨑
※予定価格6,000円+税 2019年夏発売予定

『探墓巡礼 谷中編~箱館戦争関係人物を歩く~』に関わった森重さん、杉﨑さんの新たな作品を当会メンバーも楽しみにしております。
*******************************************************************
★ガイドブック『探墓巡礼 谷中編~箱館戦争関係人物を歩く~』のご注文は下記フォームよりお申込みください。

『探墓巡礼 谷中編~箱館戦争関係人物を歩く~』購入申込みフォーム


★Twitterにて当会の最新情報を更新しています。是非フォローください。

twitter
******************************************************************
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

土佐史談会関東支部理事会のあと、東京の土佐などを散策

2019-03-14 22:42:10 | 会員の調査報告
会員のカトケンです。

腰の具合が大分良くなってきた。京都に行けなかったのは残念だが、件の打合せのあと墓はやめて史跡巡りに徹する。

土佐藩邸のあった鍛冶橋から散策を開始(旧東京都庁)。





千葉道場の2ヶ所、ずっと訪れたかった耶揚子(ヤン・ヨーステン。Jan Joosten Lodensteijn)の記念碑2つ。









尚、「千葉道場の2ヶ所」とは、小千葉と呼ばれる千葉定吉道場にて、1ヶ所は八重洲2-8といま1つは日本橋堀留町1-1辺りである。

あとは秤座(地図のぶよお堂の向かい)、金座跡(日銀)、常盤橋(工事中)。おっと、ヤンとリーフデ号で漂着したウィリアム・アダムスの居住地も忘れずに。





中央区はいろんなテーマが潜んでいる。狩野家画塾跡(池上本門寺での巡墓会にて紹介)や『歴史研究』のリレー連載「掃苔行脚」(第645号・平成28年10月号)で取り上げた幕府医官多紀家の分家矢の倉家があるのもこの区内。

最後に『探墓巡礼』にも項目のある渋沢栄一の銅像を見て東京駅へ。



結局、会合の前に降りた有楽町からひと駅しか移動してなかったーー今回の小さな旅のガイドブック『江戸から東京へ』(東京都教育委員会、平成30年)



おしまい
*******************************************************************
★ガイドブック『探墓巡礼 谷中編~箱館戦争関係人物を歩く~』のご注文は下記フォームよりお申込みください。

『探墓巡礼 谷中編~箱館戦争関係人物を歩く~』購入申込みフォーム


★Twitterにて当会の最新情報を更新しています。是非フォローください。

twitter
******************************************************************
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

撤去危機になっている江戸幕府最後の大老酒井忠績の墓

2019-03-03 01:15:01 | 会員の調査報告
会員のカネコです。
先日、このような記事を見ました。

江戸幕府最後の大老、姫路城主・酒井忠績の墓が撤去危機 理由は…墓地の管理料滞納

酒井忠績のお墓は当会で平成22年(2010)に開催した「染井霊園巡墓会」で案内し、私がレジュメと解説を担当しました。
平成28年(2016)に訪れた時点で無縁の立札が建っていましたが、その後も血縁者は現れず、さらに期限付きの立札が建ったようです。



(※平成28年(2016)訪問時の立札。現在は違う立札が建てられています。)

酒井忠績は姫路藩主酒井(雅楽頭)家の分家旗本5000石の酒井家より養子に入り、京都所司代臨時代行を務めた後、老中首座となり、元治2年2月1日(1865・2・26) 大老となり、第2次長州征伐の事後処理、幕府軍の西洋式軍制の導入など、幕政改革に尽力しています。
三宅康直の三男忠敬を養子としていましたが、元治元年に早世していたため、
慶応3年(1867)2月に実弟の忠惇に家督を譲り、隠居しています。
しかし、老中であった忠惇が慶応4年(1868)鳥羽伏見の戦い江戸に戻り、責任を問われ蟄居すると、忠績も謹慎しましたが、江戸開城後の徳川家処遇に不満持ち、徳川家との主従関係を断ち切ることはできないとして、所領返上を願い出ました。
この一件で、忠惇は強制的に隠居されられ、支藩の伊勢崎藩より忠邦が養子として迎えられ、忠績・忠惇系の家臣が処断されました。
忠績・忠惇兄弟は実家の旗本酒井家に預けられた後、赦免され、明治13年(1880)11月共に別家を興し、終身華族となり、さらに明治22年(1889)5月特旨をもって男爵を授けられました。
つまり、本家は伊勢崎藩より養子に入った忠邦の系統が伯爵家となり、その分家として忠績・忠惇の2家の男爵家が成立しています。

そのため、本家の忠邦以降の墓所は谷中霊園乙8号14側にあり、忠績家は染井霊園一種イ4号6側、忠惇家は同じく染井霊園一種イ8号9側と墓所も3ヶ所に分かれています。

忠績の墓は正面[正四位男爵酒井忠績之墓]、裏面[明治二十八年十一月三十日 生方裕敬書]と刻まれ、左面には2代目忠弘他2霊が刻まれています。
また、左隣には[正四位男爵酒井公碑]と題された顕彰碑が建立されており、裏面には[石燈籠及碑石献納人名]と題し、石燈籠や顕彰碑の建立に寄付金を納めた人物の名が刻まれています。







『昭和新修華族家系大成 上巻』によると忠績には前述の早世した養子忠敬の他に、本庄宗義夫人玉子、平野長祥夫人鈴子、男爵家2代目忠弘、光徳、徳行の5人の実子がいたことが確認できます。
2代忠弘は大正9年(1920)に爵位を返上しており、夫人板倉益子とは明治35年(1902)に離縁しています。
忠弘の子の記述はなく、墓碑側面には昭和13年(1938)没の女性が最後となっています。

ネット記事には「10年ほど前から墓地の管理料を払っていた親族と連絡が取れなくなり、新たに引き継ぐ人も現れない状態が続いた。」とありますので、少なくとも10年ほど前までは忠績の子のうちの誰かの子孫が健在であったようです。
記事によると「墓の継承者は故人の6親等以内の親族であることが原則。それ以外の人が継ぐ場合は裁判所の審判が必要。」とありますが、子孫が続いている本家の忠邦系統、弟の忠惇系統の方とは既に6親等以上離れていると思われますので、大変難しい状況ではないかと思います。

尚、染井霊園では箱館戦争に参戦し、後に初代八幡製鉄所長官となった山内六三郎父山内豊城の墓所(おそらく六三郎も同墓)、水戸徳川家分家徳川圀禎家の墓所が無縁状態となっており、立札が建っています。

近年、墓地を取り巻く環境は厳しい状態となっており、数々の著名人の墓が無縁で改葬、もしくはご子孫の手で墓じまいなどが行われている状況です。
これは著名人の墓といえど、基本的にはご子孫の祭祀の場である以上、やむを得ないことでもあります。
酒井忠績のご縁者が現れることを願うしかありませんが、個人としてできることとして、現状の撮影や、碑文の筆記など記録を残すことはできると思います。
*******************************************************************
★ガイドブック『探墓巡礼 谷中編~箱館戦争関係人物を歩く~』のご注文は下記フォームよりお申込みください。

『探墓巡礼 谷中編~箱館戦争関係人物を歩く~』購入申込みフォーム


★Twitterにて当会の最新情報を更新しています。是非フォローください。

twitter
******************************************************************
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする