探墓巡礼顕彰会-墓碑調査・研究プロジェクト-

「探墓巡礼顕彰会」の公式ブログです。巡墓会企画の告知など活動報告をしています。

新年のご挨拶

2024-01-08 17:19:51 | 日記
会員のカトケンです。

大変遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

元旦から能登半島地震が起こり、未だ生存が確認されていない方がおられる状態で、寒い季節であるだけに大変心配です。被災を余儀なくされた方々に心よりお見舞い申し上げます。

昨年は再開後2回目となる巡墓会を9月30日に護国寺・雑司ヶ谷にて開催し、たくさんの方にお越しいただきまして、ありがとうございました。

明治、大正、昭和を生きた人が幕末を回顧したり、顕彰したりしたとき、旧幕府側をどう取り上げたか、また評価が定まっていない現代の人物、特に大陸との関わりを意識して取り上げてみました。

朝ドラ「らんまん」のモデルになった牧野富太郎にあやかり、出身地のお殿様で土佐藩筆頭家老の深尾家やジョン万次郎など「土佐モノ」にも触れる機会を得られました。

今年もカネコ幹事と下見をしながら企画していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

さて、昨年暮れの週末を使って港区麻布十番に善福寺と福泉寺を訪ねた。善福寺は安政6年6月3日(1859・7・2)、最初の米公使館として幕府の命を受けた場所である(=写真)。





目的は福澤諭吉の三女俊の婿清岡邦之助の墓が無いか確認することだった。父は武市瑞山率いる土佐勤王党の捕縛に対する助命嘆願のため、安芸郡野根山に挙兵し、処刑された道之助。

母は遺児邦之助を女手一つで慶大へ入れ、福澤の娘婿にまで育て上げた人。この人の兄が、土佐出身で昭和初期の総理大臣濱口雄幸の養父義立という関係。青山霊園で濱口を取り上げるときに一族である清岡邦之助に触れたいと考え足を運んでみたが、残念ながら徒労に終わった。

福澤夫妻の墓は本堂左手の墓域を入ると右側にある。その間に越路吹雪と岩谷時子の碑があった。

また墓域の上の方には評論家しまねきよしの墓もある(浄土真宗本願寺派、麻布山。港区元麻布1−6−21)。

さらに福泉寺に江戸後期に代官を務めた中村八大夫知剛の墓を訪ねた。教会のような造りの本堂を右手に進み、裏手の墓域に出ると壁に沿った中央手前寄りにあった。

正面に[真實院釋顯誠居士]と戒名を、左面に[俗名 中村八大夫 享年九十七/天保十四癸卯(異体字)三月二日卒(1843・4・1)]と没年を刻む(=写真)。家紋は丸に六角に花菱だろうか。





『探墓巡礼ー谷中編』で取り上げた箱館戦争に参戦した松岡盤吉の父正平が、江川坦庵に仕える前に中村代官の手代をしていた関係から見たかったのだが、松岡家がどこから来たかそこから先は未探究。中村代官は伝馬町代官を務めていたため、韮山に来る前に松岡家が江戸にいたことは確かである(浄土真宗本願寺派、港区南麻布1−6−7)。

帰りに善福寺に向かう途中、気になった喫茶店に立ち寄り、レトロな雰囲気を堪能した。マスターが一人で切り盛りしている昔ながらの店といった感じで、レモンが上に乗ったベイクドチーズケーキをコーヒーとともにおいしくいただいた。

夏に母と横浜スタジアムに野球観戦に行ったとき、中華街のはずれにあったレトロな喫茶店の雰囲気をここでも再び味わうことができた。横浜の方は女主人が切り盛りしていて、アイスコーヒーがとてもおいしかった。

昨年は9月に中学OBの合唱がようやく実現し、恩師や同窓の人たちと旧交を温めることができたり、正月も同級生と2年ぶりの再会ができ静岡市の歴史散策を楽しめたりと、書くべきネタは尽きなかったのだが、筆不精がたたって逐一報告ができなかったことを悔いて、今年も新たな気持ちで投稿できたらと思う。

何はともあれ、本年もよろしくお願いいたします。
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新年のご挨拶

2024-01-01 00:00:01 | 日記
会員のカネコです。
新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

昨年は9月に第17回巡墓会「護国寺・雑司ヶ谷霊園巡墓会Part.2~徳川の復権と大陸をめぐる近現代の群像~」を開催し、コロナ明け2年連続で巡墓会を開催することができました。
開催にあたってはカトケンさんと二人で数回にわたり下見を行いました。
コロナ後ともあり人が密集しないような配慮、気候変動により高温も予想されたので、木陰の状況や休憩地点の確認、歩きやすい道の確認等々、安全な運営のために確認と意見交換を重ねました。
またまだ手探り状態ではありますが、2年連続で巡墓会を開催できたことは、私たちにとって大きな自信となりました。
これもひとえにご参加いただきました皆さま一人一人のご協力によるものと感謝しております。

昨年の「護国寺・雑司ヶ谷霊園巡墓会Part.2~徳川の復権と大陸をめぐる近現代の群像~」は2010年に開催した「護国寺・雑司ヶ谷霊園巡墓会」以来、13年ぶりの護国寺・雑司ヶ谷霊園での開催となりました。
当時はまだ、当会結成2年目で、第2回目の巡墓会でした。人選も講師がそれぞれ好きな人物を選ぶという方法でしたが、今回はここ数回の巡墓会の路線を引き続き、コンセプトを立てて人物選定を行いました。
護国寺が徳川家ゆかりの寺院であることを起点とし、明治維新後に徳川家が復権していく過程で影となり日向となって動いた人物、徳川慶喜復権に尽力した渋沢栄一と深い親交があった人物、さらにこれらの人物が大陸へ向かった人物たちと関係があったことなどを踏まえ、人選をしていきました。それらを集約したのが「徳川の復権と大陸をめぐる近現代の群像」という副題でした。

コンセプト巡墓会を開催して改めて確認したことは当会の名称にある「探墓」「巡礼」「顕彰」という3つのキーワードです。特にコンセプト巡墓会においては「顕彰」の部分が重要であると認識しました。
つまり、埋もれた人物にいかに光を当てるか、知られている人物でも従来の人物像と違った側面に光を当てることができるか、といったことがこのコンセプト巡墓会の要になると思いました。
人物不在の「探墓」「巡礼」ではあってはならいと思いました。
もちろんこの3つのキーワードのどれか一つも欠けてはなりませんので、「探墓巡礼顕彰会」の名称の通り、三位一体となる活動を常に心がけていきたいと改めて決意しました。

次回以降もコンセプト巡墓会を企画して行きたいと思います。
新生探墓巡礼顕彰会を今後ともよろしくお願いいたします。

昨年は当会発足時より応援いただいていた函館の平沼久美子さんのご逝去など悲しいこともありました。
思い返せば、当会発足から現在に至るまで、さまざまな方に支えられて活動を続けてきました。
今までに関わったさまざまな方の想いを受け継ぎ、「恩」を忘れることなく、励んで参りたいと思っております。

私個人としては、前年に引き続き仕事が多忙のため、なかなかプライベートの歴史研究に時間を割けずにいますが、その中でも昨年は朝河貫一生誕150年、河野広中没後100年という記念の年でしたので、福島県中通りでの企画展やシンポジウムに行くことができ、ライフワークである二本松を中心とした福島県の郷土史研究を深めることができました。
また、渋沢栄一の命日「青淵忌」で渋澤家のご子孫と言葉を交わすことができたことも思い出深いものとなりました。
二本松藩士のご子孫、さまざまな分野の有識者の方々とも交流ができ、これまでお付き合いがあった同好の方ともより深い交流を重ねることができました。

今年はこれらを糧にして、探墓巡礼顕彰会の活動とは別に、新たなプロジェクトへ向かいたいと構想を練っています。

本年が皆様にとって良い一年になることを祈念いたします。
引き続き、当会へのご支援ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
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