探墓巡礼顕彰会-墓碑調査・研究プロジェクト-

「探墓巡礼顕彰会」の公式ブログです。巡墓会企画の告知など活動報告をしています。

牧野富太郎ガイドブックのご案内

2023-04-30 23:58:51 | 日記
会員のカトケンです。

今更ですが、朝ドラ「らんまん」ご覧になってますか?

土佐国高岡郡佐川村出身の植物学者牧野富太郎をモデルとしたドラマが始まってすでにひと月。

佐川は高知市の西側に位置し、江戸時代土佐藩の筆頭家老深尾氏の城下町であり、同県西端の幡多郡宿毛とともに教育が盛んで多数の人物を輩出した町でもある(宮内大臣田中光顕や小樽運河を造った広井勇など)。

ドラマに天狗こと坂本龍馬が出てくるのはご愛嬌としても、まさかジョン万次郎が出てくるとは驚きであった。天狗といえば、土佐では駿足である那須信吾(天誅組総裁の1人、浜田辰弥こと田中光顕の叔父)なんだが、まあそれは良いとして。。。

小弟が土佐へ行く度にお世話になっている谷是さんが集英社から『らんまんの笑顔「人間・牧野富太郎」伝』を出版。



実録牧野富太郎を知りたい方は、ぜひ谷さんの語り下ろしと土佐史談会関東支部の理事だった谷村鯛夢さんの書留によるこの本を紐解いていただければと思う。

谷さんは、例の広末涼子のファミリーヒストリーのときに帯屋町商店街で商売をしていたその祖父のことを話された方で、長年高知新聞社の営業畑で広告や文化事業を手がけられた。

平成に入ってから昭和初期の総理浜口雄幸の生家復元、洋画家の先駆者国沢新九郎の碑、坂本龍馬が出入りていた河田小龍の画塾跡碑の建立などに携わり、土佐を訪ねてくる歴史愛好家が喜んでくれるようおもてなしを用意した人である。

また、現役最後の仕事として読んで楽しい、調べて拡がる『新版・高知県人名事典』(高知新聞社、平成11年刊)をまとめられた大功労者であることも付け加えておきたい。

なぜなら、この『高知県人名事典』で牧野富太郎といえば、牧野が偉くなってからも「牧野の富が、富が!」と遠慮なく呼んで、牧野もそれを良しとした《鴻の坂の伊之さん》こと中村伊之助という植物に造詣が深い人物を紹介しているからだ。

この人は奇人と云われながら、牧野とともに山に入っては植物を調査し、研究を重ねたまさに心の友、心の師匠なのであり、東京まで行かずともそのような人物がいたことを教えてくれる。

もう一人の著者谷村さんは俳句をやりながら、長年婦人公論の編集に携われ、出版プロデューサーとして今回の企画でも本領を発揮。早速今回の本を谷さんとともに発行前に教えてくださったのだが、すっかり紹介が遅れてしまい、全国読者諸氏に「遅いよ〜」と言われても仕方がないのだが、言い訳はしない。

遅くてもやらないよりはマシである。

その谷村さんのインタビューもぜひ参照されたい。

朝ドラで話題! 『らんまんの笑顔「人間・牧野冨太郎」伝』「日本植物学の父」は、土佐の優しきいごっそう

谷村さんといえば、ドラマに出てきたジョン万次郎の漂流記『漂巽紀畧』(河田小龍筆、講談社学術文庫)をジョンマンの第一人者北代淳二さんの監修・解題のもと訳され、ずいぶん読まれていると喜ばれていたことを思い出す。

これもかつてこのブログで紹介したが、その後北代さんは海文堂が出した『日本の海のレジェンドたち』という本に「ジョン万次郎」をコンパクトにまとめられた。こうも身近に第一人者がいると、小弟なんぞただただ肩をすくめるばかりである。

なお、ドラマでは今後東大から牧野を追い出す教授矢田部良吉(『探墓巡礼ー谷中編』で小弟がその父「★5 矢田部卿(旁は即が正しい)雲」を執筆)も出てくるようだから、今から楽しみにしている。
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