たまびと日記

『何でも載せちゃうガラクタブログ』

慈光寺 ③

2010-04-18 | お出かけ
観音堂の掃除をしていた行者さんに 「古い写真を持っているのですが」 と申し上げたら 「お焚き上げですか?」 と聞かれました。
「いえ、このお寺さんの古い写真です」 とお見せしたら 「写っている方は、ご本人様ですか?」 と尋ねられました。
目の前に立っている人物とのあまりの違いに驚かれたのに違いない。

「本堂にご住職がいるので、この写真をお見せしたら喜ばれると思いますよ。 とってもお話し好きな方ですから」
本堂の中に座っていらっしゃったご住職に古い写真をお見せしたら、じっと見入ってから懐かしそうにあれこれと説明してくださいました。

私が本堂の中の千手観音に手を合わせたら、今度は千手観音の説明が始まりました。
「千手観音は母の姿なんじゃ。 人は生まれてから千の手でも足りないほどの世話を受けて成長するんじゃよ。 あなたも今日家に帰ったら、パンツを上げ下げするたびに1回、2回と数えてみなさい。 あっ、夜になってもワシに数えた回数なんぞ報告しなくていいからな」

それから壁に貼られた経文の前に連れて行かれ、「ソワカを漢字で書くと娑婆訶。 この字は女が下になっている。 女は下がいいということだ」 と私の顔を見ながら諭すようにおっしゃいました。
私生活を見抜かれたかとドッキリとしていると“いえびと”が、ここぞとばかりに愚痴り始めました。
「そうなんですよ。 うちのは我儘でいつも威張っているから、私は顔色見ながら暮らしているんですよ」

なんて話が延々と続き、帰るきっかけがつかめません。
それなのに、よせばいいのに私が 「番匠(ばんじょう・・・ときがわの地名です)に友人が住んでいるんです」 と言ってしまったので、そこからまた新しい会話が始まってしまいました。
「番匠の意味を知っているかい」 とご住職。
「いえ、存じません」
「大工のことだよ。 大工が自分のことを卑下して言う時に 『私は雪隠番匠(せっちんばんじょう)ですから』 と言ったりするのだよ」
「なるほど。 雪隠大工(せっちんだいく)という言葉は聞いたことがあります。 トイレを作る程度の腕しかない大工さんていう意味ですよね」

それから 「上を向いて生活するように。 棚から牡丹餅が落ちてくるかもしれないからな。 今日、わしがあなた方に会えたのも、タナからボタモチ」 とおっしゃいましたので、私たちも心から 「良い出会いをありがとうございました」 とお応えすることが出来ました。

もっともっといろんなお話をしましたので、お礼の意味を込めて、小さな念珠↓を求めました。


帰り道、駅を通り過ぎてから 「駅の写真を撮りた~~~い」 と言ったら、“いえびと”が 「Uターンしろって言うのか。 さっき我儘はいけないと教えて貰っただろ?」 って言うから 「これからも、もっともっと我儘を言いなさいって言っていたでしょ? 聞いていなかったの?」 と諭しておきました。

で、撮った写真がこちら↓です。


驚きの積雪

2010-04-17 | 自然
4月17日、今朝は目覚めて ビックリ  でしたね。
うっすらと雪が積もっているのですもの。
この時期の降雪は41年振りとか。

せっかくのチャンス、雪をまとった庭の花の写真を撮ってみました。


薄紫の ショカッサイ(諸葛菜) です。


キランソウ(貴蘭草)  ジゴクノカマノフタ(地獄の釜の蓋)とも言います。


ムスカリ はそろそろ終わりです。
どの植物も、手入れをしなくても毎年勝手に花を咲かせてくれます。

慈光寺 ②

2010-04-16 | お出かけ
45年前の 慈光寺 は、細い山道を都幾山に向かって登ったところにある寂しい山寺でした。
しかし、もっともっと昔は、大変栄えたお寺だったことが、案内図を見るとわかります。
元禄10年の絵図面では、30以上のお堂の存在が記されていますが、この中で今残っているのは、10棟にも満たないと思います。


坂東三十三観音霊場第九番札所である 慈光寺の観音堂 は、この急な石段を登った最奥にあります。
この右手に、いくらかなだらかな坂道がありますから、この石段を見て 「無理。 登れない」 と諦めないでくださいね。


この観音堂は1803年に建てられた茅葺きの建物だったのですが、今は銅版葺きへと改修されています。


このお堂の中には、国内唯一の室町時代の木造宝塔である 開山塔 が収められているということです。


今回は車で簡単に登ってしまった山道ですが、45年前、二人の乙女はこの案内板にある 慈光寺古道 を 『小川町駅』 まで歩き、おまけに途中の 古寺というところにある鍾乳洞 にも入りました。
あの頃は何キロでも平気で歩けたのに・・・・・


慈光寺のご住職と楽しい会話を交わしましたので、次回掲載する予定です。

慈光寺 ①

2010-04-15 | お出かけ
埼玉県ときがわ町 慈光寺 へ行きたかったのは、45年前の写真の場所が、今どのようになっているのか確かめたかったからです。

山門は、ほぼ昔のままでしたが、古い石で味わいのあった石段は、平らで歩きやすい石段にと整えられていました。
写真に写っているのは私ですが、今はまったくの別人なので、恥じを忘れて載せることにしました。
  

境内の大きな タラヨウ(多羅葉) の木は、昔のままにありました。
タラヨウの葉は大きくて肉厚、葉の裏に傷をつけると黒くなるので、昔の人は文字を書いて葉書きにしたとか。
  

私が腰掛けている場所もわかりました。  小さな梵鐘の真下、机があるところですね。
  

9基の 青石塔婆 もありました。  そうそう、これを見に行ったのでした。
  

昔は細い山道の端っこの、崩れ落ちそうな場所にあったのですが、道路が整備され明るい雰囲気になっていました。


ここまでは順調だったのですが、ここからが問題でした。
昭和60年11月26日に火災が起き、古い貴重な建造物が焼失していたのです。
左の写真の 鐘楼 は焼けてしまったので、平成2年に右の鐘楼を再建したそうです。
焼け残った銅製の梵鐘は鎌倉時代の鋳造で、国の重要文化財に指定されています。
  

この 釈迦堂 も燃えてしまったそうです。  空き地を見て、とても残念に思いました。
  

釈迦堂の隣にあった 蔵王堂 も焼けて
しまい、その右の 開山塔 が入っている
お堂だけが、板壁を張替え、屋根を葺き
替えた姿で残っていました。



残念な思いもしましたが、この地を再び
歩くことが出来たのは、ほんとうに幸せな
ことだと感謝しました。






ゴルフ日和でした

2010-04-14 | お出かけ
13日に山梨県の桃の里 『一宮』 に近いゴルフ場に行ったので、今年も桃の花に出会えました。


ゴルフ場は小高い場所にあるので、登るにつれて眼下にピンクのカーペットが広がっていきます。




気温も快適、富士山も見え、またとないゴルフ日和でした。
・・・・・が、例の通り、スコアはイマイチでした。 




笛吹川 を渡るとき、同行の男性が、川の中にある 『牛枠(うしわく』 の説明をしてくださいました。
丸太を組み合わせた物が点々と並んでいますが、これは 聖牛(ひじりうし ・ せい
ぎゅう)
 と呼ばれるもので、洪水の時、流れを弱めるために設置されているそうです。
戦国時代の頃からある河川工法だとか。


橋の反対側には、コンクリート製の聖牛らしき物が並んでいました。

桜の花が散りました

2010-04-12 | 
今日は桜の花を散らす冷たい雨が1日中降り続きましたが、私の赤い傘には、桜の花模様が浮き出て、雨をいとわずに歩くことが出来たのは幸いでした。

暑いくらいの陽気だった昨日、誘われてゴルフに行きました。
誘ってくださったのは、お嫁さんのお父上。
“いえびと”、息子、私が参加して、4人で楽しく遊んできました。
写真の桜↓も、今日はきっとクタクタになって散ってしまったことでしょう。

打ち明け難いことなのですが、明日もまたゴルフに行きます。
明日は山梨県、どんな花に出会えるか楽しみです。

そんなわけで、明日もブログの更新ができないと思います。
皆様、申しわけありません。


ときがわ町 慈光寺

2010-04-10 | お出かけ
45年ぶりにこのお寺を訪ねることができ、予想以上の出会いに恵まれて、今は感激でいっぱいです。
写真の整理が出来ましたら、おもしろい話と共に、おいおいUPしたいと思います。

以前、「一緒に行ってくれる人が見つからない」 と申しましたが、思い切って“いえびと”にパンフレットを見せ、「行ってみたい」 と言いました。
突然連れて行ってくれたのですが、桜の開花状況はイマイチでした。
参道に植えられている桜は、ほとんどが開花が遅い園芸種なので、今咲いているのは染井吉野だけでした。

所在地   埼玉県比企郡ときがわ町西平386
JR八高線 『明覚(みょうかく)』駅下車  町路線バス「慈光寺入口」下車 徒歩40分
駐車場はありますが、止められる台数が少ないので、桜のシーズンは難しいと思います。


シャガの群落があちこちにありますが、こちらの開花もあと半月ほど先になると思います。
4月の終りには、桜とともに楽しめるのではないでしょうか。


スミレがたくさん咲いていましたが、 これは エイザンスミレ(叡山菫) だと思います。


木漏れ日を受けて輝いているのは、ヤブツバキ(藪椿) の花でしょうか。

2010-04-09 | 
梅の花が咲いている頃に傘を買いました。

買ってからずっと雨が降るのを待っていました。
雨に濡れると、こんな風に一面に桜の花が咲くのです。

会社に持っていって、うっとり眺めていたら、通りかかった女性に 「自分に酔ってる?」 と突っ込まれてしまいました。(笑)
サイズが大きめなので、相合傘にピッタリだと思います。

里山民家

2010-04-07 | 東村山市 武蔵村山市
桜に心を奪われてしまったので、里山民家 に行ってから2週間も過ぎてしまいました。
遅くなりましたが、ご紹介します。

所在地    東京都武蔵村山市岸
開館時間   9:00~17:00
駐車場    あり
        旧青梅街道の岸バス停付近に案内板があるので、そこから北に入って
        いきますが、細い道でわかり難いかもしれません。
電車の駅からは遠いので、『立川』 『箱根ヶ崎』 『上北台』 『東大和市』 などの駅からバスを利用します。



東京とは思えない風景。
付近には、池や田んぼ、遊歩道などがあり、のんびり遊べます。


里山民家 は、都立で最大の都市公園 野山北・六道山公園 の、ほぼ中心地にあります。


2週間前は 菜の花 が満開でした。


可愛い つくし(土筆) もありました。


これは大好きな ウグイスカグラ(鶯神楽) の花です。
星型の花は、とってもとっても小ちゃくて可愛いのです。