ボクシングレヴュー

「TM」はタイトルマッチ、階級名につく「S」はスーパー、「L」はライトの略です。

川内、五輪出場権を獲得

2007年10月31日 | 海外試合(その他)
度々お伝えしているアマチュア世界選手権で、川内将嗣が
3回戦に勝利、ベスト8進出と北京オリンピック出場を決めた。
ここまで来るとメダルも期待したくなるが、果たして
どうなるだろうか。

なお、ベスト16入りした他の2選手、大久保賢児と須佐勝明の
試合結果は、恐らく明朝には出ているだろう。

東洋太平洋Sウェルター級王座決定戦 日高和彦vs野中悠樹

2007年10月29日 | 国内試合(日本・東洋タイトル)
日高が2ラウンドのダウンを挽回し、3-0の判定勝ち
(116-112、116-113、116-111)で東洋太平洋王座の
2階級制覇を達成した。

なお、この階級にはダニエル・ギールという暫定王者が
いたはずだが、いつの間にかタイトルを返上していたようだ。

アマチュアボクシング続報

2007年10月29日 | 海外試合(その他)
先日、本ブログでは珍しくアマチュアボクシングの話題を
取り上げた。せっかくなので、現在シカゴで開催中の世界選手権での
日本選手の試合結果を追って行きたいと思う。

1回戦でアテネ五輪金メダリストを下すという大金星を挙げた
ライト・ウェルター級の川内将嗣は、26日の2回戦にも勝利し、
ベスト16入りを決めた。30日に行われる3回戦に勝って
ベスト8に入れば、北京五輪への出場権を獲得できるのだそうだ。

また、フライ級の須佐勝明、ライト・フライ級の大久保賢児も
ベスト16へ進出している。


大会HPで調べたところによると、出場した日本選手の
現在までの成績は以下の通り(日付は現地時間)。

大久保賢児(ライト・フライ級)・・・ベスト16進出
須佐勝明(フライ級)・・・・・・・・ベスト16進出
上林巨人(バンタム級)・・・・・・・初戦敗退
清水聡(フェザー級)・・・・・・・・初戦敗退
星大二郎(ライト級)・・・・・・・・2回戦敗退
川内将嗣(ライト・ウェルター級)・・ベスト16進出
平野義幸(ウェルター級)・・・・・・初戦敗退
村田諒太(ミドル級)・・・・・・・・2回戦敗退

海外の試合

2007年10月28日 | 海外試合(世界タイトル)
27日、カナダで行われたIBF世界スーパー・バンタム級
タイトルマッチで、地元の王者スティーブ・モリター
タイのファーサン・3Kバッテリーを大差判定に下して
2度目の防衛に成功した。

ふと気付いたのだが、このスーパー・バンタム級ではここ数年
KO決着が多い。主要4団体(WBA、WBC、IBF、WBO)で
過去5年間(2002年~)に行われた、暫定王座戦を含む
タイトルマッチ48試合のうち、35試合までがKOで決まっている。

来月4日、坂田V2戦

2007年10月27日 | その他
来月4日、WBA世界フライ級チャンピオン坂田健史の
2度目の防衛戦が行われる。しかし、もともと地味なボクサーで
ある上に、「亀田騒動」の煽りを食ったこともあってか、あまり
大きく報道されていない。

協栄ジムで行われた会見でも、亀田に関する質問が相次いだという。
記者の数は多かったようだが、ジム内の不祥事の直後だけに
例えば会長が満面の笑顔で宣伝したとしたら、どこか不謹慎な
印象を持たれてしまうかもしれない。

実際、この騒動に関して何の責任もないはずの坂田が、
「協栄ジムの信頼を失った状況なので、ジムの代表として
自分がしっかりした形で勝ってアピールしたい」などと
発言してしまう状況というのも気の毒だ。


それはともかく、坂田にはぜひ勝ってもらいたい。
数々の苦闘を経て、地味ながら着実に力をつけてきた坂田。
一見単調なファイターのようにも見えるが、ファイターとしての
細かい技術はたくさん持っているのではないだろうか。
案外長期政権を築き、気付いたらフライ級の中心人物に
なっていた、ということもあるかもしれない。


肝心のテレビ放送だが・・・今僕が住んでいる宮城県では
地上波の放送はないようだ。坂田の試合前には、いつも
テレビ中継があるのかどうかでやきもきしてしまう。
CS(TBSチャンネル)での放送予定も今のところないが、
過去に急遽放送されることになった例もあるので、マメに
チェックしておこうと思う。

謝罪会見

2007年10月26日 | その他
今日、一連の「反則問題」に関し、これまで沈黙を保ってきた
亀田家の長男・興毅が、所属する協栄ジムの金平会長とともに
謝罪会見に出席した。

僕はもともとリング外の出来事には興味が薄いのだが、
これだけの騒ぎになっている以上は、何も書かないというのも
不自然な気がするので書いておくことにした。


なぜ父であり指導者でもあった史郎氏が出席しないのか、と
多くの人が思ったことだろう。そういった「引っかかり」は
多少あったものの、興毅が「亀田家代表として」という言葉を
使っていたから、(少なくともボクシングにおいては)
今後は興毅が一家の矢面に立っていくのだということで
納得することにした。もうあの父親の人間性は変わることが
ないような気がするし、個人的にはもう見たくないので、
これでもまあいいかな、とは思う。

一方、たどたどしいながらも敬語を使い、時折言葉に詰まり
ながらも数々の記者の質問に対応する努力をしていた興毅の
イメージは、多少よくなったのではないだろうか。
今回初めて、丸裸の亀田興毅というものが世間に晒されたのでは
ないか、と思う。様々な不遜な言動でボクシングファンの
感情を逆撫でし続けてきた興毅だが、ボクシングに対する
思いだけは真摯なのだと感じた。

取りあえず、問題の発生源と見られていた史郎氏がいなくなった
ことは、兄弟にとってもジムにとっても良かったのではないだろうか。


ただ、亀田家と協栄ジムだけを断罪して済む問題でもないはずだ。
このような騒動を引き起こした原因は、どこにあるのだろう。
マスコミか?ボクシング界か?それとも受け手である我々だろうか?

ボクシングをほとんど見たことのない人たちにとって、「強さ」の
判断基準は、肩書きや戦績などの目に見える要素や、目の前の相手を
豪快に倒すといったことくらいしかない。ボクシング人気が低迷し、
情報が伝わりにくい現状では、何が本物で何が偽者であるかを
すぐに見抜くのは難しい。

今回の騒動を、ボクシング界に対する逆風と見るか、あるいは
追い風と見るか。それは考え方次第ではないだろうか。
個人的には、ボクシング界の負の部分が露呈され、不正に対する
監視の目が厳しくなったことで、よりクリーンなボクシング界を
作り上げるチャンスが訪れたと考えたい。

と同時に、我々「受け手」も、上っ面を見てインスタントに
判断するのではなく、まず本物か否かを出来る限り吟味する習慣を
つけていくべきだろう。

アマチュアボクシング

2007年10月25日 | その他
このブログでアマチュアボクシングについて触れることは、
今までほぼ皆無だったように記憶している。僕自身
アマチュアボクシングについての知識を持っていないし、
大会なども数回見た程度だ。

そんな僕でも、思わず「おっ」と思ってしまったことがあった。
アマチュア世界選手権で、日本の川内将嗣が、アテネ五輪の
金メダリストであるマヌス・ブンジュモンに判定勝ちしたというのだ。
これは大金星である。


世界レベルで言えば、日本のアマチュアボクシング界は長らく
不振をかこっている。オリンピックで獲得したメダルは計3個。
1960年のローマ大会で田辺清が銅を、続く64年の東京大会で
桜井孝雄が金、そして68年のメキシコ大会で森岡栄治が銅を獲得。
つまり、日本はもう40年近くもメダルを獲れていないのだ。

アジア予選で敗退してしまうため、オリンピックに出れる選手自体が
まず少なく、出場したとしてもせいぜい2回戦に進めるかどうか。
それが日本のアマチュアの現状だ。例えばアテネ大会では、日本選手は
五十嵐俊幸たった一人。それも、パキスタン選手の怪我による欠場のために
繰り上がりで出場できた、というだけなのだ。

そんな中でのこの勝利。まさに快挙と言っていいのではないだろうか。


ちなみに、「川内将嗣」でグーグル検索すると、ヒットしたのは
たった235件。世界選手権の日本代表に選ばれるような選手にして
この情報の少なさである。世間の関心度の低さが窺い知れる。

また、日本のアマチュアボクシングに関しては、このサイト、あるいは
このブログが詳しく、また面白い記事を書いていると思う。
興味のある方はぜひ見ていただきたい。

ポンサクレック再起戦

2007年10月24日 | 海外試合(その他)
内藤大助に王座を奪われた前WBC世界フライ級王者ポンサクレック・
ウォンジョンカム
が、タイでフィリピン人選手を相手に再起戦を行い、
8ラウンド判定勝ちを収めた。

内藤の次戦は相変わらず未定だが、現在のところ、来年2月に
タイでポンサクレックの挑戦を受ける可能性が高いようだ。
そのため、内藤のことを思い浮かべながらタイのテレビ中継
観戦した。


まずは無難に勝利したという印象だが、時折相手の右をもらっており、
右パンチに対する反応が若干鈍いような気もした。また、基本的には
的確にパンチを当てていたものの、ラフなフックを空振りする場面もあった。

相手はなかなかの好選手ではあったが、攻め口に工夫がなく、
格下であることには変わりない。その選手の右をもらっていた
ことから、内藤ならもっと当てられるのでは、とも思った。
しかしこれは格下相手に油断があったため、とも考えられる。
内藤と戦う時はもっと気を引き締めてくるはずだ。


敵地での試合だということや、これまでの実績などを考え併せれば、
やはり内藤不利という予想は変わらないだろう。年齢的な不安もある。

ただ、内藤は他の日本人ボクサーに比べれば、まだ「敵地慣れ」
している方だとも言える。最初のポンサクレック挑戦を始め、
日本タイトル挑戦や東洋太平洋タイトルの初防衛戦も敵地だった。

その内藤が敵地開催も厭わないと言っているのだ。ジムにお金が
ないから、という理由だけではないのではないだろうか。あるいは
前回の対戦でポンサクレック攻略の「コツ」のようなものを
見つけたのかもしれない。そもそも、内藤は以前から「不利」を
予想された方が戦いやすいと発言している。

人によっては「奇跡」とさえ形容した王座奪取劇。敵地防衛という
大仕事を果たし、またも世間を驚かせることが出来るだろうか。

海外の世界戦

2007年10月23日 | 海外試合(世界タイトル)
海外の試合について最近あまり書いていなかったので、
ここでまとめて書いておきたいと思う。全て10月の試合だ。


4日、WBO世界スーパー・フライ級タイトルマッチがラスベガスで
行われ、フェルナンド・モンティエルルイス・メレンデス
最終12ラウンドTKOに下して5度目の王座防衛

倒し倒されの激闘だったが、ピンチを切り抜ける巧みさとパンチの
正確さでモンティエルが上回った印象だ。長らく軽量級の第一人者として
活躍するモンティエルだが、まだ28歳。集中力さえ切らさなければ、
まだまだトップクラスで戦えそうだ。


13日モスクワ。WBO世界ヘビー級タイトルマッチは、王者
スルタン・イブラギモフが、5度目のヘビー級王座獲得を狙った
古豪イベンダー・ホリフィールドに大差判定勝ちで初防衛に成功

敗れはしたものの、ホリフィールドも44歳とは思えないシャープな
動きを披露し善戦していた。本人はまだまだ引退はしないと発言。
この日の状態の良さを見る限り、またチャンスはやってきそうだ。


イブラギモフvsホリフィールド戦の前座で行われたIBF世界
スーパー・フライ級王座決定戦では、ディミトリー・キリロフ
ホセ・ナバーロに判定勝ちで悲願の王座獲得。徳山昌守との戦いで
日本でも馴染みの両者。いずれも、3度目のタイトル挑戦だった。


同じく13日、アルゼンチンのボクシングの殿堂「ルナ・パーク」で
行われたWBA世界ライト・フライ級タイトルマッチは、地元の王者
ファン・カルロス・レベコが、ウンベルト・プールを5ラウンド
TKOに下して初防衛。レベコは未だ無敗で、最近5試合のうち
4試合はKO勝ち。なかなかパンチがあるようだ。


19日、カナダで行われたIBF世界スーパー・ミドル級
タイトルマッチ。ルーマニア出身でカナダ在住のルシエン・ブテが、
王者アレハンドロ・ベリオに11ラウンドTKO勝ちで王座奪取
ベリオは初防衛に失敗。旧ソ連あるいは東欧圏のボクサーの活躍は、
今やボクシング界にすっかり定着した観がある。


20日、ドイツで行われたWBA世界ミドル級タイトルマッチでは、
フェリックス・シュトルムランディ・グリフィンと引き分けて
辛くも2度目の防衛に成功。指名挑戦者が相手だったのだから、
苦戦するのは仕方ない面もある。


20日にメキシコで行われたWBC世界スーパー・フライ級
タイトルマッチ。王者クリスチャン・ミハレスフランク・ゴリオー
1ラウンドKO勝ち。昨年9月の王座獲得から、わずか1年少々で
5度目の防衛に成功した。対戦相手の質はともかく、今最も勢いのある
王者の一人と言っていいだろう。

クレイジー・キム、新たな王座狙う

2007年10月22日 | その他
今年7月、スーパー・ウェルターから一気にライト・
ヘビーに上げての 東洋王座獲得を果たしたクレイジー・キム。
と同時にスーパー・ウェルター級王座を返上したため、
ライト・ヘビー級王座の初防衛戦に臨むと思われていたが
先日のブログにも書いた)、何と今度は1階級下のベルトを
狙うことになった。東洋太平洋のスーパー・ミドル級
暫定王座決定戦に出場が決まったのだ。

なぜ「暫定」かというと、正規王者のウェイン・パーカー・
ジュニア
が負傷により試合を行えないためだ。しかし、
パーカーが決定戦で王座を獲得したのが今月の12日。
どの程度の負傷なのかは不明だが、3~4か月くらい防衛戦を
行えなくても何ら問題はないはずで、すぐに暫定王者が
立てられるのは不自然な気がする。

そもそも、この決定戦に出場した両選手は、東洋太平洋の
ランキングに入っていなかった、すなわちノーランカー同士の
決定戦
だったという話もある。この辺り、OPBF(東洋太平洋
ボクシング連盟)のいい加減さが表れていると言えるだろう。


2002年、4度目の挑戦にしてようやく日本スーパー・
ウェルター級王座を獲得したキム。当時は「金山俊治」と
名乗っていたが、東洋タイトルも手中に収め、クレイジー・キムと
リングネームを変えた辺りから、何やら神がかった快進撃が始まった。

その過程でABCOという地域タイトルも獲得し、アジア最強の
呼び声も高くなった頃、世界ランカーのハビエル・ママニと対戦。
ポイント上は優勢に試合を進めたものの、何と最終ラウンドに
逆転KO負け。それからしばらくブランクを作り、再起戦で
いきなりライト・ヘビー級の東洋王座を獲得したのだった。

「目標はヘビー級」とうそぶいていたキムだが、元々スーパー・
ウェルター級の選手が、3階級上のライト・ヘビーで戦うこと自体
少し無理があると個人的には思っていたので、階級を下げることには
むしろ賛成だ。


今回の対戦相手として予定されているのは、フィジーの
ズリフィカール・ジョーイ・アリという選手。戦績を見てみると、
キム以上のタイトルコレクターであるようだ。ライト級に始まり、
スーパー・ライト級、ウェルター級、ミドル級、そしてスーパー・
ミドル級と、フィジー国内王座を何と5階級も制覇している。
その他にもPABA王座や、「OBA」だの「South Seas」だの
といったよく分からないタイトルも獲得している。
    
よく見ると、フィジー王座といっても何種類かあるようだ。
コミッションがいくつもあるらしい。フィジーのボクシング事情は
一体どうなっているのだろうか。

また、キムとも戦ったママニに1ラウンドKO負けという記録もある。
とはいえ、これだけタイトルを獲っているのだから、それなりに
強い選手だと思っておいた方がいいだろう。


日時と場所は既報通り、11月20日、後楽園ホール。
アリがどういう選手なのかという興味も含め、当日が楽しみだ。
   

内藤の現状と今後

2007年10月21日 | その他
亀田大毅との対戦、そしてその後の「反則問題」騒動によって
何かと忙しくなってしまった内藤大助。

内藤の世界戦の前にスパーリングパートナーを務めた名城信男
(前WBA世界スーパー・フライ級王者)のトレーナーであり、
内藤とも親交のある藤原俊志氏が、内藤と電話で話した際の様子を
ブログに記していた。

内藤は、かなり疲れているようだ。ボクシング界を盛り上げようと
亀田家を挑発し、念願かなって対戦を実現させた内藤だが、
試合後のこの騒ぎはさすがに想定外だったことだろう。
少々穿った見方をすれば、取材を受けない亀田家に代わって、
まるであの一家の尻拭いをさせられている観すらある。

個人的に心配なのは、各種報道の中であまりにも「正義の味方
「大人」といったキャラクターが強調されてしまったことで、
内藤が言いたいことを言えなくなるのでは、ということだ。
本来、「変わり者」、あるいは単にウケを狙いたい「お調子者」的な
部分も内藤の魅力だったはず。それが失われてしまったら寂しい。


なお、内藤の次戦に関しては、対戦相手や日程、場所いずれも未定。
前王者ポンサクレックの挑戦を受けることが有力視されてはいるが、
それすら確定ではない。本人は「タイでやってもいい」と言っている
ようだが、何かとプレッシャーのかかる日本でやるか、あるいは
妨害工作なども予想される敵地でやるか、どちらがいいのだろうか。

今はまだ、そういった話を詰める必要はない。
それより何より、まずはゆっくりと休んでもらいたいものだ。

日本ミドル級TM 江口啓二vs叶栄治

2007年10月20日 | 国内試合(日本・東洋タイトル)
江口が4ラウンドに2度のダウンを奪い、TKOで3度目の防衛。
終わってみれば圧勝だったが、叶のパンチを浴びてヒヤっとする
場面もあった。

江口はパンチもスピードもあり、またディフェンス勘も良い。
その反面ガードがやや低く、打ち終わりなどに相手のパンチを
被弾してしまうことがある。見ている方とすればスリリングで
面白いのだが、今後も勝ち進んで行こうとするならば、そこは
改善すべきだろう。


ところで、叶って誰だろうと思って戦績をよく見てみると、
本名は中村頴司。過去に日本タイトルマッチに2度、東洋太平洋
タイトルマッチに1度出場し、いずれも敗れている中村の
ことだった。つまりこれが4度目だったわけだ。
叶は34歳。これが最後のチャンスと決めていたようだ。

試合予定

2007年10月20日 | その他
今後予定されている、日本のジム所属選手が出場するタイトルマッチを
列記してみた(専門誌「ボクシング・マガジン」より)。
ちなみに今日は、東京と兵庫で日本タイトルマッチが行われる。

注目は、前の試合で敗北を喫した選手同士の生き残り戦となる
日本バンタム級タイトルマッチや、挑戦者が16連続KO勝ちの
日本記録更新に臨む日本ウェルター級タイトルマッチなどだろうか。
また、難攻不落の王者に、内藤大助を擁し勢いに乗る宮田ジムから
苦労人ツカモトが挑む日本ライト級戦も楽しみだ。


10.20 日本ライト級タイトルマッチ(後楽園ホール)
      長嶋建吾(18古河)vsリッキー・ツカモト(宮田)

    若い頃の派手さがなくなった分、隙のないボクシングをするように
    なった長嶋。対するツカモトは地味なファイターだが、格下相手
    とはいえ6連続KOと波に乗っている。


10.20 日本ミドル級タイトルマッチ(姫路市中央体育館)
      江口啓二(姫路木下)vs叶栄治(大阪帝拳)

    日本のミドル級選手にしてはスピードのある江口。パンチもある。
    決して穴がないわけではないが、試合ごとに自信を増している印象。
    叶の試合を見たことがないので展開は予想できないが・・・。


10.29 東洋太平洋スーパー・ウェルター級王座決定戦(後楽園ホール)
      日高和彦(新日本木村)vs野中悠樹(尼崎)

    元東洋太平洋ウェルター級王者の日高が、2階級制覇に挑む。
    野中は、フットワークと右パンチに上手さのあるサウスポー。
    予想は日高有利だが、油断すると番狂わせもあり得る。


11.3  日本フェザー級タイトルマッチ(後楽園ホール)
      粟生隆寛(帝拳)vs上野則之(ワタナベ)

    将来を期待される粟生だが、このところ冴えない試合が続く。
    今回の相手は戦績こそ悪いものの、最近は勢いがある。
    どちらが自信を持って攻められるかが一つのカギになるのでは。


11.3  東洋太平洋ミニマム級タイトルマッチ(名古屋国際会議場)
      和賀寿和(畑中)vsガオフラチャーン・シットサイトーン(タイ)

    網膜裂孔のためブランクを作っていた和賀の初防衛戦。
    攻防ともになかなかのセンスを持つ和賀だが、打ち合いの際に
    若干ガードが下がる傾向がある。


11.4  WBA世界フライ級タイトルマッチ(さいたまスーパーアリーナ)
      坂田健史(協栄)vsデンカオセーン・カオヴィチット(タイ)

    数多くの苦しい戦いを経て、地味ながらしっかりと実力をつけてきた
    坂田。今回も楽な勝負にはならないだろうが、WBC王者内藤との     
    統一戦を夢見るためにも、ぜひ勝ってもらいたい。


11.20 東洋太平洋ライト・ヘビー級タイトルマッチ(後楽園ホール)
      クレイジー・キム(ヨネクラ)vs(相手未定)

    ミドル、スーパー・ミドルを飛び越えて、まさかの東洋王座
    2階級制覇を達成したキムの初防衛戦。ライト・ヘビーで再び
    試合をするとは思わなかったが、それなりの手応えを感じたのだろう。 


11.23 日本バンタム級タイトルマッチ(神戸ファッションマート)
      三谷将之(高砂)vs菊井徹平(花形)

    東洋太平洋タイトルに挑んで敗れた三谷と、世界挑戦に失敗した
    菊井の生き残り戦。地味ながらなかなかの好カードだ。
    まずは序盤のペース争いに注目したい。


11.29 WBC世界ミニマム級タイトルマッチ(タイ)
      イーグル・デーン・ジュンラパン(角海老宝石)vsオーレイドン・シットサマーチャイ(タイ)

    これが5度目の防衛戦となるイーグルだが、母国タイで世界戦を
    行うのは初めて。普段通りの力が出せればいいのだが、緊張感が
    悪い方向に出ないことを祈りたい。


12.1  日本スーパー・バンタム級タイトルマッチ(後楽園ホール)
      下田昭文(帝拳)vs小林秀徳(角海老宝石)

    センス溢れる若き王者・下田の2度目の防衛戦。小林は掴み所の
    ないボクシングをする選手だが、特に怖さは感じられない。
    多少手を焼くことはあっても、王者有利は動かないだろう。


12.6  日本ウェルター級タイトルマッチ(後楽園ホール)
      湯場忠志(都城レオ)vs牛若丸あきべぇ(協栄)

    日本タイトル3階級制覇の湯場と、連続KOの日本記録更新を
    目論む牛若丸。多くのファンの注目を集めることになるだろう。
    どちらも強打を持っているだけに、目の離せない戦いになりそうだ。


12.8  日本フライ級タイトルマッチ(後楽園ホール)
      吉田健司(笹崎)vs佐藤常二郎(角海老宝石)

    初防衛戦でラフプレーを連発し、批判を浴びた吉田。高い身体能力を
    上手く活かせていない印象がある。どんどん前に出てくる佐藤が
    相手では、また乱戦になりそうな気もするが・・・。


12.15 東洋太平洋ミドル級タイトルマッチ(後楽園ホール)
      佐藤幸治(帝拳)vs小松学(ワタナベ)

    両者とも元アマチュア王者という対戦。プロでも早々とタイトルを
    獲得した佐藤に対し、小松は決め手に欠けるせいか、なかなか星が
    上がらない。しかし地力はあり、決して侮れない相手だ。


12.15 WBA世界スーパー・フェザー級タイトルマッチ(メキシコ)
      エドウィン・バレロ(帝拳)vsファン・カルロス・サルガド(メキシコ)

    全勝全KOの「怪物」バレロの、3度目の防衛戦。
    本場アメリカでも噂になりつつあるというバレロが、豪快な
    KOシーンを見せられるか。大方の興味はそれだけだろう。


12.15 WBC世界フェザー級タイトルマッチ(メキシコ)
      ホルヘ・リナレス(帝拳)vsガマリエル・ディアス(メキシコ)

    天才リナレスの初防衛戦。こちらもバレロ同様、綺麗に倒して
    その実力をアピールしたいところだ。若いリナレスの世界戦略は、
    まだまだ始まったばかり。今後の飛躍に繋がる勝ち方を期待したい。


1.3?  WBA世界スーパー・フライ級タイトルマッチ(横浜?)
      アレクサンデル・ムニョス(ベネズエラ)vs川嶋勝重(大橋)

    かなり前から「ほぼ確定」と言われてきたカードだが、決定の報は 
    まだ届いていない。攻撃力を全面に出していた頃のムニョスと、
    頑強な川嶋。出来れば3~4年前に両者の対戦を見たかったが・・・。


1.10  WBA世界バンタム級タイトルマッチ(大阪府立体育会館)
      ウラジミール・シドレンコ(ウクライナ)vs池原信遂(大阪帝拳)

    31歳のベテラン池原の世界初挑戦。ここまで無敗、5度の
    防衛を果たしている王者有利の予想は否めないところだが、
    池原の強打と根性が波乱を起こすことに期待している。


1.10  WBC世界バンタム級タイトルマッチ(大阪府立体育会館)
      長谷川穂積(真正)vsシモーネ・マルドロッツ(イタリア)  

    ジム移籍の問題でブランクを作ってしまった長谷川だが、 
    多くのボクシングファンがこの男の試合を待っていたはずだ。
    身辺がすっきりしたところで、爽快なファイトを見せてもらいたい。
 

サーシャ、池原、そして長谷川

2007年10月19日 | その他
このブログでも期待を込めてお伝えしていたサーシャ・バクティンの
「世界王座挑戦内定」の件だが、結局中止になったようだ
協栄ジムのホームページで発表があった。

代わりに池原信遂の挑戦が決まったようだ。
しかも長谷川穂積の5度目の防衛戦とのダブルタイトルマッチ
これはこれで非常に楽しみな興行だ。

ついに世界へ挑むサーシャが見れる、と楽しみにしていただけに
残念ではある。本人も中止はショックだろうが、実力はある選手なので、
いつか必ずまたチャンスが来るはず。腐らずに頑張って欲しい。

ボクシング動画

2007年10月16日 | その他
先日の試合でボクシングに興味を持った方のために、
日本のジムに所属する他の現役世界王者の試合の動画を
いくつかピックアップしてみたい。まずは1~2ラウンドでも
いいので見ていただき、「動き」を堪能してもらいたいと思う。


中野博vs内藤大助

 内藤の変則的な動きが、冴えに冴えた一戦。


・小松則幸vs内藤大助  

 その1  その2

 フェイントの巧みさが生きた試合。フィニッシュは圧巻。


・イーグル京和vsロデル・マヨール 
 
 その1  その2  その3  その4  その5

 ハングリーな境遇で育った両者の、まさに人生を賭けた戦い。 


・イーグル京和vs八重樫東

 その1  その2  その3  その4

 最軽量級らしい、物凄いスピードバトル。


ホルヘ・リナレスvsラミロ・ララ
 
 強い、速い、おまけに男前。


・オスカー・ラリオスvsホルヘ・リナレス  

 その1 その2

 リナレスが強豪を撃破し、世界の頂点に立った一戦。 


長谷川穂積vsヘナロ・ガルシア
 
 「長谷川は日本のエース」と呼ばれるきっかけとなった試合。


・長谷川穂積vsウィラポン・ナコンルアンプロモーション

 その1  その2

 ウィラポンを痛烈に返り討ち。怒涛の連打も、最後の一発も凄い。


鈴木誠vs新井田豊

 ベテランを破って日本タイトル獲得。才能の輝きがまぶしい。


・新井田豊vsエリベルト・ゲホン

 その1  その2  その3  その4  その5

 静から動へ、一瞬の切り替えが素晴らしい。