徳山昌守、右ストレート一発で9ラウンドKO勝ち、4度目の防衛に成功。
普通こういう結果なら、興奮も手伝ってどんどん文章が書けそうなものだが、
あまりに一方的な内容だったため、何を書いていいか分からず悩んでしまった。
試合は挑戦者の柳光がほとんど何も出来ず、9ラウンド、やっと攻め込んだ
ところできれいに徳山の右をもらってダウン。そのまま終わってしまった。
KOという結果は確かに聞こえはいいのだが、その9ラウンド以外は極めて
平坦な展開だった。徳山のテクニックや右ストレートの切れ味を堪能するには
いい試合だったが。要するに徳山のワンマンショーだったのだ。
坂本博之戦で畑山隆則が言ったように、名勝負というのは相手の頑張りが
あってこそ成り立つものだ。ワンマンショーでは名勝負には成り得ない。
とにかくボクシング関連の掲示板でも、敗者の柳光を非難する書き込みが
目立った。「伝説に残る試合をする」「ギリギリでやっている所を見て欲しい」
などと散々デカいことを言っていた彼に対する反発から来るものだろう。
確かに柳光には、試合前から右肩を痛めていて得意の右フックがほとんど
打てなかった、という不運があった。しかしプロの世界に言い訳はきかない。
それでもなお、僕は柳光を責める気になれない。いかにボクシングファンとは
言え、僕は所詮ただの傍観者に過ぎないのだ。お金を払って会場に足を運んだ
わけでもなく、留守録しておいたビデオを見ただけだ。
最後のダウンも、あれぐらいのダメージならまだ立ち上がって戦えたはず、と
「根性なし」とまで呼ばれてしまった柳光だが、あれはそれまでのダメージの
蓄積もあっただろうし、そもそも9ラウンドまで一方的にやられていたのだから、
あれ以上続けることに意味があったとも思えない。
ついでに個人的なことを言うなら、僕は徳山選手のファンだ。どんな形であれ
誰が相手であれ、防衛して笑顔を見せる徳山選手が見れただけで一応満足する。
実際、お互いに決定打の少なかった前回のペニャロサ戦より、今回の柳光戦の
方がビデオを見返す回数は圧倒的に多い。あくまで徳山サイドに立ってみれば、
見所満載の実に気持ちのいい試合ではあった。
まあとにもかくにも、世界タイトル4度防衛というのはすごいことだ。日本の
ジム所属選手としては、川島郭志(最終的には6度防衛)以来6年振りの快挙
なのである。最初の世界挑戦はノーテレビだった。世界チャンピオンになっても、
せいぜい「在日」ということで取り上げられる程度だった。それが今や
横浜アリーナである。昔から見ていたわけではないが、実に感慨深いものがある。
実力で勝ち取ってきた成果だ。これからもっともっとビッグになって欲しい。
普通こういう結果なら、興奮も手伝ってどんどん文章が書けそうなものだが、
あまりに一方的な内容だったため、何を書いていいか分からず悩んでしまった。
試合は挑戦者の柳光がほとんど何も出来ず、9ラウンド、やっと攻め込んだ
ところできれいに徳山の右をもらってダウン。そのまま終わってしまった。
KOという結果は確かに聞こえはいいのだが、その9ラウンド以外は極めて
平坦な展開だった。徳山のテクニックや右ストレートの切れ味を堪能するには
いい試合だったが。要するに徳山のワンマンショーだったのだ。
坂本博之戦で畑山隆則が言ったように、名勝負というのは相手の頑張りが
あってこそ成り立つものだ。ワンマンショーでは名勝負には成り得ない。
とにかくボクシング関連の掲示板でも、敗者の柳光を非難する書き込みが
目立った。「伝説に残る試合をする」「ギリギリでやっている所を見て欲しい」
などと散々デカいことを言っていた彼に対する反発から来るものだろう。
確かに柳光には、試合前から右肩を痛めていて得意の右フックがほとんど
打てなかった、という不運があった。しかしプロの世界に言い訳はきかない。
それでもなお、僕は柳光を責める気になれない。いかにボクシングファンとは
言え、僕は所詮ただの傍観者に過ぎないのだ。お金を払って会場に足を運んだ
わけでもなく、留守録しておいたビデオを見ただけだ。
最後のダウンも、あれぐらいのダメージならまだ立ち上がって戦えたはず、と
「根性なし」とまで呼ばれてしまった柳光だが、あれはそれまでのダメージの
蓄積もあっただろうし、そもそも9ラウンドまで一方的にやられていたのだから、
あれ以上続けることに意味があったとも思えない。
ついでに個人的なことを言うなら、僕は徳山選手のファンだ。どんな形であれ
誰が相手であれ、防衛して笑顔を見せる徳山選手が見れただけで一応満足する。
実際、お互いに決定打の少なかった前回のペニャロサ戦より、今回の柳光戦の
方がビデオを見返す回数は圧倒的に多い。あくまで徳山サイドに立ってみれば、
見所満載の実に気持ちのいい試合ではあった。
まあとにもかくにも、世界タイトル4度防衛というのはすごいことだ。日本の
ジム所属選手としては、川島郭志(最終的には6度防衛)以来6年振りの快挙
なのである。最初の世界挑戦はノーテレビだった。世界チャンピオンになっても、
せいぜい「在日」ということで取り上げられる程度だった。それが今や
横浜アリーナである。昔から見ていたわけではないが、実に感慨深いものがある。
実力で勝ち取ってきた成果だ。これからもっともっとビッグになって欲しい。