ボクシングレヴュー

「TM」はタイトルマッチ、階級名につく「S」はスーパー、「L」はライトの略です。

W世界戦(ロハスvs河野、内山vsムクリス)

2010年09月20日 | 国内試合(世界タイトル)
・WBC世界Sフライ級王座決定戦 トマス・ロハスvs河野公平

僕の予想は僅差の判定でロハス。つまりもっと河野のボクシングが
通用すると思っていたのだが、ロハスが気を抜いてダウンを奪われた
最終ラウンド以外、全く歯が立たなかった。正直言ってガッカリした。

試合前には鍛え上げられた腹筋を誇示していた河野が、そのボディを
効かされてしまった。 技術レベルが低く、徹底して前進するしか
勝つ手のない河野が、後半には圧力も弱まり、 終盤にはむしろ
下がらされていた。これでは勝てない。

世界レベルでは大した技術がなくても、川嶋勝重や坂田健史のように、
徹底的に体を鍛え、化け物じみたフィジカルの強さを手に入れて
世界を取った例はあるが、河野は過去の試合でも、ファイターなのに
後半に失速したりしていたから・・・。


・WBA世界Sフェザー級TM 内山高志vsロイ・ムクリス

内山の相手は格下だったので、「まあ問題なく勝つだろう」と予想した人は
多かっただろう。ちなみに僕の予想は、6~9ラウンドまでにTKO勝ち。
微妙に外れたが、前回と同じく右クロスは当たる予感があった。

パンチの強いボクサーは、強打に頼って技術を磨くことが疎かに
なりがちだが、内山は強打を持ちながらもどこか理知的で、
考えて考えて技術や戦略を練るタイプ。今回も、堅実にジャブを突き、
地道にボディから攻めていく姿に頼もしさを感じた。

ただ、ガードがやや低く、また決して打たれ強くもないため、
ふいに相手のパンチを受けてヒヤリとする場面が過去に何度かあった。
最近は手の合う相手との試合が続いているので安心して見ていられるが、
変則派やスピードのあるボクサーと対峙した時には
充分に気をつけて頂きたいと思う。



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