梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

追われてトッピンシャン

2008年11月20日 | 芝居
23日(日)の朝に開催の『子供歌舞伎教室』の舞台稽古が、夜の部終演後にございまして、拝見させて頂きました。
238回目となる今回の演目は狂言舞踊『茶壺』でございます(振付は藤間の御宗家)。
盗人熊鷹太郎に萬屋(種太郎)さん、田舎者が萬屋(萬太郎)さん、目代は中村又之助さんという配役です。

恥ずかしながら、昨年の《一心会》で、私も目代役を勉強させて頂きました。そんなこともあり大変思い出深い演目です。拝見していましても、曲といい振りといい、懐かしさがこみあげてまいりました。

…舞台稽古であれ、本番であれ、客席から舞台を拝見させて頂く時は、主演の皆様の演技はもとより、後見や黒衣の段取りに注目することが多いです。いつか勤めることになるかもしれない仕事を、一度なりとも“表側”から見ておくと、あとで自分がやるときに大変役立つんです(諸先輩方がお勤めになっているときはなおさらに!)。お客様に「どう見えているか」、逆に言えばお客様から「どう見えないようにするか」ということを、よくよく注意しなくてはならないことを、客席で強く感じた次第です。

第238回『子供歌舞伎教室』は、11月23日(日)午前9時開演です。