梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

梅之京都日記・23『忘年会シーズンですが…』

2005年12月21日 | 芝居
本日、来月の公演で師匠梅玉が踊ります『鶴壽千歳』のお稽古がございまして、私も後見をさせて頂きますので、同行いたしました。振り付けが藤間の御宗家ですので、京都にお住まいの宗家藤間流のお師匠のお稽古場をお借りしての稽古。夜の部の『本朝廿四孝』が終演してから伺いました。
この舞踊、私は初めて拝見するのですが、雌雄の鶴の精が、天下太平を寿いで舞い遊ぶという大変おめでたく、また典雅な<祝儀舞踊>とのこと。箏曲による演奏で、曲もゆったりおおらか、歌詞もおめでたい内容で、初春興行の幕開けにぴったりです。
師匠のお稽古を拝見しながら、後見の仕事などを確認。それほどややこしい仕事はございませんが、悪目立ちすることのないよう、気をつけて参りたいものです。

さて…。
この季節、忘年会など様々な催しで、皆様もお酒を飲まれる機会が多いことと存じますが、お好きなお酒はなんですか?
日本酒、焼酎、ワイン、カクテル、etc…。場面場面にもよりましょうが、誰しもお好みの種類はございましょう。私はここ数年は焼酎派です。なかでも芋焼酎が一番好きで、お店で飲む時はだいたいロックで頂きます。芋独特の、あの香りと味わいが好きで、今はいろいろな銘柄を試しているのですが、定番だとは思いますが、<黒霧島>とか<白金乃露>などはお気に入りで、よく飲みます。もしオススメの銘柄がございましたら、是非お教え下さいませ!

思えばお酒との付き合い方は、この世界に入ってから、先輩方との度々のお付き合いの席の中で、だんだんと鍛えられてきたような気がいたしますが、二日酔いやら悪酔いやら、後悔が混じる飲み方も何度も経験してしまいました。その場を楽しくする飲み方を心がけねばなりませんが、時に心得違いから、周りにご迷惑をかけてしまったこともございます。そんな苦い体験を繰り返さぬよう、気をつけながら嗜むことにしておりますが、心を惑わす魔性の水、ついつい浮かれてしまうんですよね…。ちなみに私が酔いますと、いつもおしゃべりなのがいっそう饒舌になりますが、舌が回らないので、周りの人は何を言っているかわからないらしいです。

そういえば、古谷三敏さんの漫画『BAR レモン・ハート』は、色々なお酒のウンチクが楽しめる素敵な作品です。ストーリーはいたってウェル・メイドですけど、巻を重ねるのもうなずける、ほのぼのとした味わいです。これを読んでお酒に詳しくなろうと思っているのですが、どうにも知識は右から左。やはりお酒は頭でなく、舌で学ばねばなりませんね。

今日の写真は魔性の水、ならぬ京都の名水<天神水>です。錦通りと新京極通りが交わるあたりにございます、<錦天満宮>の境内に湧いている清水で、持ち帰り自由、朝立ち寄りますと、近所の方がペットボトルにたくさん詰めていらっしゃいます。お酒を割っても美味しいのではないでしょうか?