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18日の参院予算委員会における、菅首相の答弁をテレビ中継で見た感想は、この人物の行動原理は国民の声に耳を傾けるのではなく、ただひたすら「保身のための自己弁解」の一言に尽きる。
筆者一人の感想かと思ったが、かの「みのもんたの朝ズバッ!」でも、みのと杉尾コメンテーターが次のようにあきれ返っていた。
TBS「朝ズバッ!」2011/4/19 12:09
初の震災集中審議―首相も野党もこんな議論で恥ずかしくないか
<「辞めるべきだ」「責任を全うする」の繰り返し
「国民から一定の評価はいただいている」「初動が不十分という指摘は当たらない」
津波に対する認識が甘かったことは認め陳謝したものの、菅首相は答弁でこのように強調。「リーダーシップがない。辞めるべきだ」と退陣を要求されても、「責任を全うする」と繰り返すだけ。復興へ向けて何をどう進めていくべきか、論議は深まらない。
みの「どうだったですか、一連のやり取りを聞いて」
コメンテーターの杉尾秀哉(TBS解説・専門記者室長)「うーん、もどかしいというか。菅首相の答弁もダラダラ要領得なかった。いま被災地で何が必要なのか、これから何をするのか、こういったことを議論してほしかったが、これまでどうだったという話ばかり」>
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なにを、いまさらテレビワイドショーの意見を聞いてどうする、というむきもあると思うが、「たかがテレビされどテレビで」、テレビワイドショーの視聴者である奥様族は、選挙のだいひょうでんであり、みのや杉尾氏の解説に右へ倣いである。
テレビメディアが政権交代に大きな役割を果たしたことを考えれば、時折テレビワイドショーの意見にも耳を傾けねばならぬ。
菅首相は復興財源を口実に消費税値上げおおっぴらに口にし始めたが、与謝野増税大臣を一本釣りした自分の思惑を押し通すのが目的であり、増税のため経済が腰折れになるという国民の懸念等、菅首相にとって知ったことではない。
菅降ろしの包囲網は、民主党内の小沢グループが早くからのろしを上げているが、所詮は民主党内の政局がらみの派閥争いに過ぎないと傍観していた。
ところが、なんと今度は閣僚の中からも菅首相の自己保身に堪忍袋の緒が切れた「まともの人物」が出てきた。
財務副大臣、首相の人間性まで批判「人としてどうか、だ」 枝野氏は「財務相が対応」
2011.4.20 11:49
民主党の桜井充・財務副大臣
民主党の桜井充財務副大臣は20日午前、自身が19日付で菅直人首相の退陣論を是認するメールマガジンを発行したことについて「(参院予算委員会で野党議員が)『このくらいはせめて認めたらどうですか』と問いかけた際に、全部突っぱねられたら、『辞めろ』といいたくなるのも当然だ。こういう(自己正当化に終始する)ことをやっていたら政権がもたなくなるんじゃないか、という意味合いで申し上げた」と説明した。国会内で記者団の質問に答えた。
桜井氏は首相の政治姿勢に関し、「要するに人としてどうかだ」と人間性の問題を指摘。その上で、副大臣という政府の一員の立場で首相を批判したことついてと語った。ただ、「私は『辞めろ』とは一言も言っていない」とも付け加えた。
一方、枝野幸男官房長官は20日午前の記者会見で、桜井氏のメルマガについて「拝見していない。直接の上司である野田佳彦財務相において、しっかりと調査して、しかるべき対応をしてもらえると思っている」と述べ、当面は野田氏に対応を委ねる考えを示した。
財務副大臣が首相批判 「首相交代論は当然」 2011.4.20 02:57
民主党の桜井充財務副大臣は19日、自身のメールマガジンで、菅直人首相について「交代させろという声が出るのは当然だ」と批判した。内閣の一員が首相退陣論を是認した形で、菅内閣は政権末期の様相を呈している。
桜井氏は、18日の参院予算委員会での脇雅史・自民党参院国対委員長の質問について「委員会の質問のお手本のような内容。民主党政権の問題がどこにあるか浮き彫りにしていた」と絶賛。その上で「組織とは、その組織の目的、携わる人の権限、指揮命令系統などが明確でなければ動かない。この基本的な動作ができていないことが、民主党政権の問題だ」と、政府の震災対応を暗に批判した。
首相の国会答弁にも疑問を投げかけ「何か言われると、必ず自分の正当性を主張する。自分の非を認めると、責任論につながると思っているのかもしれないが、反発を招くだけ」と断じた。
さらに、「この国難の時代に、今の姿勢を貫いていけば、大連立も与野党連携もできない。それだけでなく(民主)党内をまとめられない」と首相の資質にまで批判の矛先を向け、「首相を続けるのなら、もう少し歩み寄る姿勢を見せてほしい」と注文を付けた。
19日には、民主党の衆院当選1回生からも政権批判の声が上がった。
小沢一郎元代表に近い議員に加え、前原誠司前外相や野田佳彦財務相、樽床伸二元国対委員長の各グループに所属する議員計45人が「派閥」横断的な勉強会を結成。19日の初会合では、大震災や原発事故での政府対応について「各省庁の動きがバラバラな上、会議だけたくさんできている」「政府が対応できないなら1回生だけで議員立法を提出すべきだ」といった声があがった。
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日経報道によると、枝野幸男官房長官は20日午前の記者会見で、桜井財務副大臣が自身のメールマガジンで菅直人首相を厳しく批判したことについて「野田財務大臣にしかるべき対応をしてもらう」と述べ、財務相に対処させる考えを示している。
桜井副大臣は菅首相の国会答弁に関して「何か言われると必ず自分の正当性を主張する。自分の非を認めると責任論につながると思っているのかもしれない」と指摘。そのうえで「交代させろという声が出るのは当然のことだ」と批判しているが、これは国民の声の代弁である。
18日にと国会答弁を見たら誰でも桜井氏と同じ意見を持つのは当然であり、自分の率直な意見を述べたら「しかるべき対応をする」というのは首切りということなのか。
だとしたら菅内閣は、国民の声を代弁する侍には詰め腹を切らせ、首相の保身に賛同するオベッカ閣僚のみで固めたクズ内閣であることを国民の前に自ら晒すことになる。
それにもうひとつ重要なことを桜井氏は述べている。
菅首相の人間性についても桜井氏が指摘する「人としてどうかだ」と言う発言だ。
桜井氏の更迭があれば、これが的を射ていることの証明ににもなる。
桜井氏の次の発言は侍の発言である。
「内閣の一員は全部、(首相が)間違っていようが何しようが、『その通りですね』と言わなきゃいけないのか。私はそうだとは思わない」
もし菅首相が桜井副大臣を更迭するとしたら、そのときこそわずかに残っている国民の支持も全て消し飛んでしまう時であり、同時に菅首相も断頭台の露と消え去るときである。
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