狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

天声人語が「裏切り」?「首相の犯罪」小口献金も虚偽記載

2009-10-12 07:15:36 | 県知事選

よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします 

 ブログセンターランキングへクリックで応援願います。

文末に【追記】あり。
 
首相と与党幹事長が「政治資金規正法違反」で疑惑を持たれたまま発足する鳩山内閣は珍しいと書いた。
 
鳩山首相は、就任以来一か月足らずでニューヨーク、 コペンハーゲン、北京と、まるで海外逃亡をしているような目まぐるしさだが、その間、東京地検が鳩山献金の捜査に着手するや、これまで静観していた活字メディアが一斉に「首相の犯罪」を報じ始めた。
 
「逃亡先」の北京で鳩山首相は、問題の【東シナ海ガス田】 について、こんな発言をしていた。 腰をすえて読まないと意味のわからない発言だ。

 「そこであえて申し上げたのは、東シナ海の海を、かつてドイツとフランスがいろいろといさかいもあった中で、むしろ石炭、鉄鋼共同体を作って、最後はEU(欧州連合)というところまで高めていった。それと同じような発想で、東シナ海の油・石油・天然ガスを、むしろお互いに協力をして採掘をすることによって、互いに日中、汗をかくことによって友好の海にしていこうではないかと。それが私が言っている友愛だという話を申し上げて、この問題に対して、合意に基づいてしっかり対処していこうじゃないですかということを申し上げてまいりました」

 「温家宝総理は『国民的な感情もあるんだ』という話をいろいろとされておられましたけれども、友愛の海にしたい、友好の海にするということに関しては基本的に賛成をされました」

ドイツとフランスの関係を日本と中国の関係に例えているのには中国も困っただろう。何しろ中国は歴史上選挙をやったことのない国。選挙で選ばれたばかりの素人首相に適当に相槌を打ったのだろう。

「友愛の海って何?」

「中国では友好の海って言うんだよ」

温家宝総理も、素人首相が言っている友愛のことがよくわからないが、恭順の意を示すなら付き合ってあげるということだろう。

福田康夫元首相も、中国に対しては「相手の嫌がることはしない」といったが、それは靖国参拝のこと。

ところが、鳩山首相はそれに加えて「ガス田」に関しても、相手の嫌がることは言わずに、友愛を連発して卑屈なおべっか外交に終始した。

鳩山首相のへりくだった言説に対しても、中国様は「国民的な感情もあるんだ」と尊大な態度。

ガス田の所有者である我が国の「国民的な感情」はどうするつもりなのだろう。

テレビメディアは、「故人献金」をスルー気味だが活字メディアの中でも、特に朝日が張り切って報道しているので、久し振りに「天の声」を。

確か「西松献金事件」でも「天の声」が聞こえたようだが・・・。

天声人語 2009年10月11日(日)付

 古今の名言に勇気をもらうことがある。例えば〈小事にこだわるには人生は短すぎる〉などは、落ち込んだ時によく効く。取るに足らない失敗や不評を引きずっていては、前に進めない▼鳩山首相が外遊先で、これを独り唱えたかどうかは知らない。本紙の報道で発覚した「故人献金」のお粗末について、東京地検特捜部が動き始め、自民党は臨時国会で攻め立てようと手ぐすねを引く▼政治資金収支報告書に、故人からを含むウソの献金が並んでいた。浄財をたくさん集めたように装うため、金庫番の秘書が勝手に……との釈明は弱い。名が載らない小口献金はさらに怪しく見える。政治の大掃除をしようというのに、ほうきにゴミが絡んでいては興ざめだ▼虚偽献金の出どころは首相個人の金という。2千万円超を秘書に引き出されて気づかぬ金銭感覚を、ご本人は「大まかな人間だった」と反省された。あり余る鳩山家の資産と政治資金がごっちゃになっている心配はないのだろうか▼企業買収の激烈を描いた映画「ハゲタカ」に、印象的な言葉があった。〈人生の悲劇は二つ。一つは金のない悲劇、もう一つは金のある悲劇だ〉。鳩山氏の不幸はもちろん後者である。大店(おおだな)のぼんぼんなら金に無頓着なのもご愛敬だが、大まかが「小事」で済まない地位もある▼政権交代を受けての国会。論ずべき大事は山ほどあるのに、攻守ところを変えた「政治とカネ」が争点とは寂しい。首相は捜査を理由に口をつぐむが、ここは民主党の金銭感覚が問われている。大いにこだわりたい。

                     ◇

鳩山首相の資金団体、小口献金も虚偽記載
 鳩山首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」の偽装献金問題で、同会の会計担当の元公設第1秘書(解任)が鳩山首相側の内部調査に対し、寄付者を記載する必要がない政治資金収支報告書の5万円以下の献金についても、「鳩山首相の個人資産を充てた」と虚偽記入を認めていることがわかった。(略)

 同会の収支報告書によると、総額のみを記載すればいい年間5万円以下の小口献金の金額を示す「その他の寄付」欄には、2004~08年の5年間に計約1億8000万円が計上されている。これは同会への個人献金全体の6割を占める。(略)

 同会への小口献金は、04年以降の各年で約2700万~約4700万円に上っており、国会などで「金額が他の政治家より突出して多く、不透明だ」と指摘されていた。

 鳩山首相側は今年6月、同会が実際には寄付をしていない人を「寄付者」と偽って収支報告書に記入したケースが、05年から08年までの4年間に約90人分の計193件、総額約2177万円に上るとする内部調査結果を公表するとともに、収支報告書を訂正した。

 この際、首相側は「元第1秘書が鳩山首相個人の資金を使い、独断で行った」と説明したが、小口献金については「調査を続ける」と述べるにとどまり、これまで調査結果を公表していない。小口献金での不正も判明したことで、収支報告書の虚偽記入額は、大幅に増える見通しとなった。(略)

(2009年10月8日  読売新聞)

                    ◇

 
通常この手の事情聴取は先ず秘書からというのが相場だったが、今回はいきなり「弁護士を参考人聴取」というから、弁護士が秘書にアドバイスをさせないように直接言質を取る形となった。
 
活字メディアに比べてテレビは相も変わらず「大した問題ではない」とか「悪意のないミス」だと徹底して首相擁護に回っているが、
2008年の個人献金者69人のうち55人の寄付、合計406万円が実際には存在しなかったこと、つまり「故人献金」は明らかな虚偽記載であり、重大な違法行為であることは間違いない。
 
この問題について、鳩山首相は虚偽記載を認めたうえで、「故人献金」について修正・訂正をしている。
 
ところがその後、訂正した献金者がまたウソだったことがわかったからサー大変。
 
つまり二重の虚偽記載である。
 
最初の虚偽記載は、秘書のせいにして「単なる形式犯」として逃げ延びる魂胆だったが、
 
2度目の虚偽記載では会計責任者である秘書と、代表者の鳩山首相の責任が問われ、訂正を首相が直接指示していたとしたら今度は形式犯は通用せず、首相の逮捕もあり得る。

 
もう一つの疑惑は「小口献金」。
 
これは、献金者が鳩山首相の母親であり、大口献金をカムフラージュして小口化していたとしたら贈与税逃れの脱税の疑いも出てくる。
 
>小口献金については「調査を続ける」と述べるにとどまり、これまで調査結果を公表していない。小口献金での不正も判明したことで、収支報告書の虚偽記入額は、大幅に増える見通しとなった
 
「故人献金」で特ダネを抜いた朝日新聞の指摘はこうだ。
 
《●原資は

 疑惑の焦点は原資だ。虚偽献金について、鳩山氏は自らの預金からと説明したが、報告書の修正後、献金者として名前が残ったのは、親族や秘書などの身内がほとんど。なかでも親族2人は毎年欠かさず上限の150万円を献金している。政界では「鳩山ファミリーの資産が虚偽献金や匿名献金に紛れているのでは」とのうわさが絶えない。

 仮に鳩山一族の資産が紛れ込んでいれば、「秘書の独断」で通じる話ではなくなる。献金には税金がかからず、所得税の還付を受ける制度もある。上限枠を超えた部分は贈与とみなされ、課税処分の対象になる。悪質なケースは脱税と判断される。》 (朝日新聞 2009年9月16日)

ほかにも不審な点を指摘する声が上がっている。

資金管理団体へ寄付した個人は、総務省発行の証明書を税務署に提出すると所得税の一部を控除される。

総務省によると、07年までの3年間で同会に延べ113人分を発行したといい、仮に架空の寄付者が使用していれば違法な控除を受けたことになり、悪質な脱税行為である。

居直り鳩山・釈明会見のウラをとってみた

 
前にも紹介したが、与党時代の西田議員の国会での追及を、

【動画】鳩山代表故人献金に関する西田昌司氏の発言

                    ◇

オリンピック招致の演説をする鳩山首相の目は気のせいか泳いでいた。 演説に熱意が感じられなかったのは、顧問弁護士が検察の事情聴取の知らせを受け、心中穏やかではなく、オリンピックどころの騒ぎではなかったのではないか。

これまでの経緯でいえば「中国大好き」、「東アジア共同体構想」の民主政権を応援するはずの朝日までもが社説に続き、「天の声」まで動員して、「故人献金」を糾弾し始めとなると・・・、

首相の事情聴取もありえない話ではない。

 

【おまけ】

この期に及んでも「故人献金」は大した問題ではないと、朝日の「裏切り」に怒りを露なお方もおられるようだ。

最初から賄賂性がないから微罪であると、検察や裁判官を超越した「天の目」で「首相の犯罪」に無罪判決を下しておられる。

《賄賂性のない鳩山献金問題をほじくるのもけっこうだが、そればかりに大切な国会論戦の時間を割かれては、多くの国民は大迷惑だと思うのではないか。》(永田町異聞

「首相の犯罪」の解明を大迷惑と思う国民がいるだろうか。

 

【追記】

読者のヒロシさんから面白い動画の情報が入りましたので追記します。

虚偽記載の訂正にさらに虚偽があって二重の虚偽と書いた。

ところが訂正した収支報告書の宣誓書の会計責任者の署名欄に新しい責任者(長田)の署名がなく、前任者の署名になっている。
【動画】⇒http://www.youtube.com/watch?v=ywvZlDbTQZo

今度の言い訳は、

「何者かが知らないうちに署名捺印した」ってか、鳩山さん!

よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします 

 ブログセンターランキングへクリックで応援願います。

沖縄戦「集団自決」の謎と真実
秦 郁彦
PHP研究所

このアイテムの詳細を見る


コメント (7)