狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

防衛庁騒動その2  沖縄の視点 「人命かジュゴンか」

2007-08-20 18:26:09 | 未分類

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防衛大臣と防衛事務次官の確執は米軍基地を抱える沖縄に微妙な影を落とす。
「普天間基地移設」で政府案を強引に推し進める事務次官。
だが、強引さでは大臣も人後に落ちない。 
その一方大臣は環境大臣当時、何度も沖縄を訪れておりサンゴやジュゴンの保護にも関心を示した。
それに沖縄発の「かりゆしウェア」をクールビズに取り入れた功労者でもある。
さて、「人命かジュゴンか」という究極の選択が県民に突きつけられる。

琉球新報 金口木舌 2007年8月19日掲載  
 霞が関に不文律は多い。事務次官は1年半から2年で交代するというのもその1つ。その次官を4年続けた防衛省の守屋武昌氏は異例中の異例といえる
▼とにかく騒動の多い役所だ。2003年夏、ある醜聞が週刊誌をにぎわせた。新潟で地震があった際、政府の危機管理の一翼を担う防衛施設庁長官が地震の一報を受けても酒席から去ろうとしなかったというものだ。その夏の人事で次官候補だったその長官は退官し、守屋氏が事務次官となった
▼その守屋氏が次官就任時の石破茂大臣と反目していたことは有名な話だ。当時、ある幹部に「あの2人はなぜ反りが合わないのか」と尋ねたが、その答えがふるっていた。「君、官僚みたいな政治家と政治家みたいな官僚が合うわけがないだろう」
▼今の小池百合子防衛相とも当初から溝がささやかれた。逸話の多い大物次官だから今回の騒動もさほど驚かない
▼その小池氏も普天間移設の環境影響評価方法書を一方的に地元に送り付けたのだから、基地移設の強引ぶりでは豪腕守屋氏と五十歩百歩だ
▼沖縄の反発をよそに政治家と官僚がメンツをかけて繰り広げる騒動。地元の意向を無視した今の米軍再編を象徴しているようにも思える。 (8/19 9:45)

                      

普天間移設の環境影響評価方法書を一方的に地元に送り付けたのだから、

一方的と言うが、書類を送るのに一方的も何もないと思うのだが・・・。

送った「環境影響評価方法書」をこれから検討して欲しいということでしょう。

>地元の意向を無視した今の米軍再編

米軍基地に反対する気持ちは分るが、基地公害を補償するといったら最終的に金で解決するのはやむを得ぬこと。

米軍再編に協力的な自治体に交付金を出すということは、「金でほっぺたを叩く行為だ」といわれても

交付金を条件闘争の手段にしていたのは沖縄の斯く自治体も同じこと。

米軍再編法 交付金、防衛相の裁量  。「協力する自治体には金を出す」これは原発基地も米軍基地も同じこと。

金での解決は結局はやむを得ないことなんでしょう。

 

小池防衛大臣と守屋事務次官の確執は両者とも沖縄に御馴染みの人物にも関らず、地元の報道は静かなものだった。

何しろ守屋次官は4年も米軍基地に関って来ているし、

小池大臣は沖縄担当大臣を二度も務めている。

又米軍基地とは対極の地位の環境大臣も勤めていた。

その時は沖縄の「プロ市民団体」から珊瑚やジュゴン保護の陳情も受けていたのだろう。

その両者の痛み分けの様相を見て、満を持したかのように昨日になって地元両紙が社説で取り上げた。 

新報は上記の通りコラムのオマケまでつけた。

だが「防衛省事務次官の人事は沖縄にとっても人ごとではない」(タイムス)と言う割りには内容に乏しい。

新報(8・19 ) 防衛次官に増田氏 頭越し基地政策の転換を  
≪ 新次官と防衛相にはあらためて要求したい。V字案にしろ修正案にしろ、地元をないがしろにして事は運ばない。さらに、日米合意に固執することなく、県外移設の可能性も模索するべきだ。≫

タイムス(8・19〉 防衛次官人事 負担軽減目指せる配置か 
≪普天間飛行場の危険性除去を含む負担軽減は喫緊の課題だが、実際には地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の嘉手納基地配備や金武町キャンプ・ハンセン内への新たな射撃演習場建設計画など軽減より先に負担の方が増している。新次官にはこのような沖縄の現実を直視してもらいたい。≫

住宅密集地に隣接する「普天間基地」の移設が緊急の課題であることは、両紙とも承知で発言しているはずだ。

普天間基地が危険なことは、沖国大の「ヘリ墜落事故」で証明済みのはず。

ところが「日米合意に固執することなく、県外移設の可能性も模索するべきだ。」(新報)だとか

実際には地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の嘉手納基地配備や金武町キャンプ・ハンセン内への新たな射撃演習場建設計画など軽減より先に負担の方が増している。」(タイムス)のような、

むしろ「普天間移設」を意識的に遅らすような主張をしているのは地元マスコミではないのか。

直接行動としては、マスコミに連動して辺野古でピケを張って「ジュゴンを護れ」と騒ぐ「プロ市民団体」が「普天間移設」を妨害しているのではないのか。

だが、結局は危険に晒されている住民が大事なのか、それともジュゴンが大事か、と言う究極の選択を迫られているのは県民なのだ。

「基地は全て県外に移設せよ」という「民意」を勝ち取った糸数議員。

この主張は現時点では実行不可能。

「ないものねだり」の駄々っ子発言に過ぎない。

 

◆参考エントリー:

ジュゴンはどっちの味方?

海自動員 威圧ではない 調査員の生命を護

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コメント

「台湾が親日的なわけ」 親台湾番組「あいのり」に重大な誤謬

2007-08-20 12:11:18 | 外交・安全保障

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                                               ◇

似たような境遇にありながら韓国が反日の塊であるのに対し,

台湾は世界でもっとも親日的な国。

現在、中国との関係で微妙な立場にあるが最近国連加盟を申請し、事実上の独立宣言をした。

日本のマスコミは中国に遠慮して国際スポーツ大会などでも「チャイニーズ・タイペイ」と奇妙な呼び名を使ったりしている。

日本のマスコミの中でもフジテレビは比較的台湾に理解を示す番組を報道しているはずなのだが・・・。

フジテレビの「あいのり」という番組で日本の若者の台湾訪問記を報じた。

その中で、台湾人が親日的な理由をビデオを使って分りやすく解説している。

特に、台湾人のおばあちゃんに流暢な日本語で「日本精神をしっていますか」と聞かれて戸惑う日本の若者の姿には思わず苦笑させられた。

かつて台湾に日本精神を教えた日本人が、今では日本が台湾に「日本精神を学ぶ立場にあると。

これは最近来日した李登輝元総統の古武士を思わす言動にも言えることだ。

ところが親台湾の感情一杯のフジテレビ「あいのり」の番組に思わぬ瑕疵があったことをアイデンティティに敏感な台湾人は見逃さなかった。

「あいのり」の映像
http://www.youtube.com/watch?v=BHoWz2TipDk

早速台湾政府がフジテレビに抗議をした。

                    ◇

日本精神:フジテレビ あいのりHP

この日メンバーが向かったのは台北から1時間の場所にある『大渓』。やってきたのはとある公園。すると・・・


モリケン「燈籠だ」

グラさん「てかなんか日本ぽい感じの」

鉄平「えっ?なんで日本の神社がここにあるの?」

林さん「ここは昔日本人が造った神社があった場所 その後中国人に壊されて 今これしか残っていない」


さらに奥に進むと日本式の木造の古い建物。そして瓦屋根。すると・・・


おばあさん「こんにちは」

メンバー「こんにちは」

おばあさん「日本の方ですか?」

メンバー「はい」


一人のおばあさんが日本語で話しかけてきた。 実はこれまでも「コンバンワ」「オソナエモノ」たくさんの日本語をしゃべる台湾の人たちと出会ってきた。


グラさん「日本の方なんですか?」

おばあさん「いいえ 台湾人です」

モリケン「台湾の方で」

おばあさん「はい はい」


しかし、おばあさん「私は李という者で日本の名前は樺島です 日本人大好きです 今でも心の中では日本人だと思っています」自分のことを日本人だと思っているというおばあさん。これは一体、どういう事なのか?

 

あいのり講座・日本人大好き台湾の謎~

 19世紀末、日本は日清戦争に勝利。清の領土であった台湾の統治権を得た。これ以降およそ50年間台湾は日本の植民地となったのだ。日本がとったのは同化政策。つまり台湾を完全に日本化しようとする政策である。
 台湾人の名字も日本名に。教育も日本語で行い、台湾人を日本人にしようとした。さらに、生活のレベルを日本と同じにするため様々なインフラを整備した。台湾の南北を結ぶ縦断鉄道を建設、広い道路を造り上下水道を街中に整え大きな病院も造った。それらは当時の日本よりも優れた設備だった。
 当時貧しさと闘っていた台湾の人たちの生活はどんどん改善されていった。日本の取った同化政策が結果的に台湾を豊かにしたのだ。

 

 李さん「日本人の方はね台湾に来て いろいろ建設しましたよ みんな日本のおかげですよ 日本(時代)の時は 日本の正月迎えます 玄関の前にね 門松を立てて

モリケン「あぁ 今も」

今もある?そしてあの国旗も掲げます」

 

そんな平和な台湾に激動の波が押し寄せる。1945年第二次世界大戦に敗れた日本は再び台湾を今の中国へと返還しかし、当時の中国は二つに割れていた。毛沢東率いる共産党と蒋介石率いる国民党。毛沢東の勢力に負けた蒋介石は大陸中国を追われ台湾を統治。独立国を宣言して、国連に加盟した。

 遅れること26年、1971年に国連が大陸中国の加盟を承認し、アメリカや日本も賛成。これに納得のいかない台湾は国連から脱退。このとき以来台湾は国際的には、中国の一地方として位置づけられてしまった。しかしその後台湾は、めざましい経済発展を遂げた。
 その礎を築いたのは日本だと考えているため台湾には親日的な人が多いのである。

 

モリケン「日本人に対する恨みは何もない?」

李さん「ないです 皆日本慕ってますよ あの恨んでないですよ」

ねこ「自分は日本人?それとも台湾人?中国人?どの国?」

李さん「みんな今はね中国人とは思わない台湾人 だけど心の中ではまだ日本人みたいですよ みたいに思っています みんな日本時代はもうとても教育も受けてよく教えてくれた 日本精神をね みなさん日本精神わかる?日本精神というのは義理堅い 真面目 勤勉であって 台湾人は日本人よりも日本精神を守っているそうです

メンバー「ははは」

李さん日本を大事にしてください 私達の好きな日本をね そして日本と台湾の架け橋の新しい方になってください

モリケン「はい」

李さん私もとても期待しています やっぱり日本人が好きだから・・・」

 

日本人以上に日本を大切にしている台湾の人達。日本が承認している世界の国は191カ国。その中に台湾は入っていない・・・

                    ◇

日本は再び台湾を今の中国へと返還。

>このとき以来台湾は国際的には、中国の一地方として位置づけられてしまった。

「日本人以上に日本を大切にしている台湾の人達」に感謝のつもり番組構成だったが、スタッフの不勉強のために折角の番組が台無しになってしまった。 

フジサンケイグループは「カイロ宣言」を勉強しなおすべきだろう。

◆参考エントリ:

産経新聞と「台湾の声」との「カイロ宣言」論争。

「カイロ宣言」は幻か

                     ◆

台湾政府がフジに訂正を要請

                     台湾の声編集部

8月13日にフジテレビが放映したバラエティ番組「あいのり」が、日本が中国に「台湾を返還」したと解説したが、実際にはそのような事実一切なく、視聴者に台湾が中国領土であるとの誤認識を与えるだけの重大な誤りである。

すでに台湾の政府当局もその表現の訂正を求めている。

フジテレビには番組中、誤りの訂正を行うことを期待する。

                     ◆

「台湾返還」は事実ではないーフジテレビに訂正要求を

                      台湾の声編集部

フジテレビが8月13日に放映したバラエティ番組「あいのり」が、日本が中国に「台湾を返還」したと解説したことはあやまりであり、台湾を中国の領土とする中国の宣伝そのものだった。

この問題で同局視聴者センターは「訂正をするかしないかは、番組担当者が決める」として、その結果は「番組を見てもらうしかない」というだけだ。番組担当者への電話の取次ぎも一切拒否の構えである。

そこで「番組担当者の良識に期待したい」といいたいところだが、昨年の台湾国旗誤報事件(台湾の旗として中国国旗を映し出し、訂正を拒否した)もあり、楽観視は禁物だ。

そのため同局に対して「13日の『あいのり』での「台湾を返還」との歴史解説は事実に反するので、放送法に従って訂正を」との要請をお願いしたい。

訂正要請先:フジテレビ

視聴者センター 03-5531-1111
番組への意見 http://wwwz.fujitv.co.jp/ainori/index.html

【検証】フジテレビの人気番組「あいのり」の台湾知識 8/15
http://www.emaga.com/bn/?2007080046769915002671.3407

                                           ◇

下は読者の方の訂正要求文です。

                     *


大阪在住学生 ウェブネーム靖田國雄

ナレーション、無知な日本人はともかく、李さんのお話には感動いたしました。涙せずにはいられませんでした。
無知な日本人の愚かな誤解を恥ずかしく思います。
台湾の皆さんに不愉快な思いをさせてしまってすみません。恩をあだで返すようなあるまじき行為です。
私も抗議させていただきました。

                     *

番組スタッフの無知を露呈していますね。全く情けない話です。あれで台湾を紹介したつもりになっているんですか。それともわざとですかね。だとすれば論外です。番組スタッフは日支人ということですね。

当たり前ですが、大虐殺者蒋介石は台湾人では有りません。中国人です。中国人と台湾人は異民族です。民族性のみならずDNAから言っても断じて同一民族では有りません。

台湾が国連から脱退したのでは有りません。蒋介石の亡命政府が蒋介石のわがままによって脱退しただけです。当時の台湾は蒋介石政権の植民地支配を受けていただけです。因みに日本の統治が植民地であるか否かははっきり分かっていません。黄文雄先生のように植民地説を否定する方もいらっしゃいます。

それに、台湾を紹介するのであればなぜ228事件を紹介しない。お話になりません。

李さん、台湾の皆様に失礼です。きっと番組をご覧になられたら失望されることでしょう。


                       *

『あいのり』は、せっかく いい切り口からの台湾報道だったのに、誤報が含まれて残念でした。

台湾政府の訂正要求に、局としてどう対応するのでしょうか。
〔台湾は国じゃないから〕という理屈をつけて、無視を決め込むつもりなのか・・・。
取り急ぎ、フジテレビに訂正を求めるメールを送りました。

事実と違う報道は訂正しましょう!

8月13日に放映された『あいのり』は、台湾と日本が50年間の歴史を共有した間柄であることを日本の若者に知らせるのに有効だったと思います。
ただし、番組の中で、第二次大戦に敗れた日本が、台湾を「中国に返還した」と説明されていた部分は、事実に反します。重大な虚報です。
正しくは、「台湾の領有権を放棄した」のであって、台湾の帰属先はその時から現在に至るまで、いまだ何も決まっていません。
日本に割譲される前の帰属が清国だったからといって、「放棄」した土地が中華人民共和国に「自動的に戻る」道理はありません。
強いて言えば、民族自決権に従って、台湾人の皆さんが決めることです。
(台湾人の皆さんは、おそらく「どこにも帰属しない。台湾というひとつの国だ」とおっしゃると思いますが・・・)

香港の場合は、イギリスが租借をしていた地域なので、"返還"で正しいのですが、台湾の場合は事情が違います。

中華人民共和国は、一度も台湾を統治したことがなく、台湾に今も数100発のミサイルを向け、さらにその数を増強させています。
貴局が解説したとおりすでに中国領なら、そんなバカなことをする必要がどこにありますか?

台湾に関する報道は、サンケイ新聞の姿勢が一番公平で事実に近い印象を持っています。フジサンケイグループの貴局が、中国寄りの偏向報道をされるのは理解に苦しむところです。
放送法に従って、適正に訂正されるようお願いします。
2007.8.18 (匿名)

 

                    *

番組”あいのり”に訂正をお願いしておきました。

出た人は声の感じからして若い人、対応は丁寧。
小生も怒鳴ったりしていません。
本名は名乗っています。

1/日本は返還していない
放棄したのみ

2/日米も蒋介石にとどまる様に説得したのに
勝手に出ていったのは蒋介石ひきいる中華民国国民党政府
”台湾”を追い出したのではない

訂正については今のところ回答はできないということですが
朝日やTBSと違って天下のフジテレビさんなのだから
なんとかしてほしい
フジサンケイは一番台湾を理解しているはず

佐藤雅彦

                    *

 

【追記】那覇空港で中華航空機(台湾機)が炎上

<電子号外>那覇空港で航空機炎上

 

 

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コメント (4)

防衛省の確執は「平成版226事件」だ!

2007-08-20 06:59:15 | 県知事選

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小池防衛相、去就に注目 擁護論と批判 どうする首相  
 防衛省の事務次官人事をめぐる混乱を受け、27日の内閣改造での小池百合子防衛相の去就がクローズアップされている。政府・与党内では、人事に抵抗した守屋武昌事務次官への批判とともに小池氏の擁護・留任論が強まっているが、防衛省内では根回しなど地道な作業を不得手とする小池氏に懸念の声も出ている。秋の臨時国会ではテロ対策特別措置法の期限延長という重要課題を抱えるだけに、安倍晋三首相の決断が再び問われる。

 自民党の中川秀直幹事長は19日、テレビ朝日の番組で内閣改造に関し、「小池氏を切れば、事務次官の抵抗に負けて閣僚を代えたことになり、おかしくなる」と述べ、小池氏を続投させるべきだとの認識を示した。

 中川氏は「辞める次官の抵抗が最大の問題だ」と守屋氏を批判した。石破茂元防衛庁長官も同日のフジテレビ「報道2001」で、「人事権は大臣が持っている。事務次官も自衛隊員であり、たとえ不服があったとしてもシビリアンコントロール(文民統制)に服さなければいけない」と指摘。小池氏が当初、西川徹矢官房長の次官就任を内定した人事について「ある意味でよく考えている人事なのかもしれない」と評価した。

 就任後2カ月足らずの小池氏が今回の改造で交代すれば、人事権を持つ閣僚が、官僚の抵抗による混乱の責任をとらされたとの印象はぬぐえない。ただ、小池氏の手法には批判もある。

 小池、中川両氏が所属する自民党町村派の森喜朗元首相は17日のテレビ番組で「自分でもう切腹しようとしている人(守屋氏)を後ろから切りつけた感じがする。あまりいいことではない」と指摘。自民党の舛添要一参院政審会長も18日、「(省内の)人間関係をよく知っている人が大臣でなかったからこういうことが起きた」と述べ、小池氏の防衛相起用に疑問を呈した。

 防衛省のある幹部は守屋氏の退任を「重い積乱雲が消え、青空が広がったような感じだ」と話す。しかし、「小池氏はテロ対策特措法の延長に反対している民主党の小沢一郎代表を批判しているが、外に出てペラペラしゃべっていれば法案が通るほど甘くはない」と、小池氏の手腕に懸念も示す。

 守屋氏の後任に決まった増田好平人事教育局長も、“ぶっつけ本番”で臨時国会に臨むことになる。小池氏が留任した場合、テロ対策特措法延長に向けた省内の結束が急務となりそうだ。

(産経新聞 2007/08/20 01:10)

                      ◇

参院敗北で一つだけよかった事は中川(女)が早々に辞任したことだが、次の発言には賛成する。

 「小池氏を切れば、事務次官の抵抗に負けて閣僚を代えたことになり、おかしくなる」

石破元防衛庁長官の次の発言も的を射ている。

「人事権は大臣が持っている。事務次官も自衛隊員であり、たとえ不服があったとしてもシビリアンコントロール(文民統制)に服さなければいけない」 

「文民統制に服すべきだ」石破氏が防衛次官を批判(08/19 11:28)  
                                        

                     ◇

 

小池防衛大臣と守屋事務次官の確執を小泉内閣時の田中真紀子外務大臣と外務官僚に例えるものがいる。

女性が大臣というだけで、二つの「事件」は全く似て非なるものだ。

事務次官も自衛隊員であり、たとえ不服があったとしてもシビリアンコントロール(文民統制)に服さなければいけない」

忘れたはならないのは防衛事務次官は自衛隊という官僚機構のトップであり、防衛大臣はその官僚機構を統括する最高責任者であることだ。

話を分りやすくしよう。

戦前の陸軍省の陸軍大臣は、ある時期から現役の軍人が勤めるようになった。

陸軍大臣は国会でも御前会議でも軍服を着用して、軍人であることは一目瞭然だった。

戦後、陸軍省に変わる防衛省は文民統制の原則の下、軍服ならぬスカートをはいた防衛大臣まで登場した。

防衛事務次官は背広を着用の文民であることは大臣と同じであるが、武力集団自衛隊を統括する官僚機構のトップには違いない。

軍服が背広に変わったことで問題の本質を見失ってはいけない。

事務次官も自衛隊員なのだ。

事務次官の大臣への反抗は、戦前の陸軍官僚の陸軍大臣への反抗と同じである。

他の省では反抗だが、防衛省ではこれが「反乱」にもなる。

ここでは小池大臣の「指揮」の内容の是非は別次元の問題で、防衛官僚のトップが上司である防衛大臣の指示に逆らったことが問題なのだ。

この悪しき慣例が防衛省に蔓延したら、自衛隊の現場でも上司の意見に反抗し、実力行使に出るものが出ないとは言い切れない。

そうなれば、まさしくクーデターであり、「平成の226事件」にもなりかねない。

重武装をした自衛隊員が事務次官質に乱入して、「次官殿、問答無用です」と叫んで機銃掃射をしたらどうします、守屋次官。

ところで真夏のクーデターを止めるどころか、それに油を注いだ男塩崎恭久。

教育ママが彼の経歴を見たらよだれを流すだろう。

都内有数の都立の進学校、新宿高校卒から東大へ進学。

高校時代に米留学、そして日銀就職。 

日銀在職中にハーバード大学大学院を終了している。英語も堪能な絵に描いたような「偏差値コース」だ。

彼の職務は内閣官房長官。 

だが安倍内閣の大番頭で、官邸に在って「事務次官の反乱」を抑えるべき立場のこの男の態度は一体何だ。

「次官指名の手続きがどうだらこうだら」。

そんなことは些事末梢のお役所の事務手続き。

わざわざ記者会見で記者の前で発表し話題に飢えたマスコミの餌になる必要はなかった。

守屋次官が官邸に告げ口に来たら、

「立場を考えろ! 相手は直属の大臣だぞ。 無礼者下がれ!」

これで、すべて解決していたはず。

もう一度言おう。 

ここで小池防衛大臣の人事の是非は別の問題なのだ。

ここで安倍首相が「お友だち」の顔を立てて小池大臣も同時に更迭しようものなら事実上安倍内閣は「反乱」を是認したことになる。

 

クーデター勃発?それとも「沖縄密約」?  防衛省の内紛 

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