狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

ジュゴンはどっちの味方?

2007-08-04 09:41:56 | 未分類

琉球新報 金口木舌

 ヘビはナメクジを恐れ、ナメクジはカエルを恐れ、カエルはヘビを恐れる。三者とも身動きが取れなくなる「三すくみ」だ
▼普天間飛行場の移設問題で国、県、北部12市町村がその三すくみ状態にある
▼キャンプ・シュワブ沿岸部へのV字形滑走路案に反発する県は暫定ヘリポート案を主張し、新たな協議機関への参加条件に県案協議を掲げる。代替施設の建設計画策定を急ぐ防衛庁はこれを拒否し、県抜きでも協議機関を設置する構え。北部市町村は協議機関の早期設置を求めつつも県抜きでの協議参加を否定する
▼5日、北部首長と県幹部が会合を開き、北部振興に関する連携と首長側が県の主張に理解を示すことを確認した。双方の考え方の隔たりは大きいが、三すくみ状態を打開しようと協調体制を整えた格好だ
▼三すくみの代表例にグー、チョキ、パーのじゃんけんがある。三者がそれぞれの主張を貫けば、相子のまま永遠に決着はつかない
▼状況打開には歩み寄りが必要だが、防衛庁は強硬姿勢を崩さず先行きは不透明だ。振興策に限らず跡地利用や軍従業員の雇用など基地問題で国の支援は当然の責務である。基地受け入れの引き換え条件にされてはたまらない。国と地方の力関係で押し切られることがないよう注視したい。

(琉球新報 2006年8/8 9:33)

                     
 ◇

丁度一年前の琉球新報のコラムだが、内容に一年の歳月の経過を感じさせないから不思議だ。

それだけ普天間基地移転問題が膠着している証拠だ。

住宅密集地に隣接の普天間基地移転は依然として放置したまま、相も変らずヘビとナメクジとカエルが三すくみでもつれ合っている。

厄介なことに、この三匹の動物にもう一匹ジュゴンが加わった。

ジュゴンはこれまで基地移転反対派のシンボルだった。

これが「沖合い設置」案の強力な味方になろうとしている。

「沖合い」に基地設置ではジュゴンの環境破壊ではないかと言うのが小池防衛大臣の意見。

 

 

稲嶺前知事は1998年の知事選で普天間代替基地の完成後、「軍民共用」と、「15年使用期限」を公約した。

あれから10年、公約を果たさぬまま現知事にバトンタッチされた。

普天間基地の移転は合意されても行く先が決まらない。

県は滑走路の沖合い設置を主張し、名護市も態度を翻し沖合い案。(普天間移設 「沖合移動」で連携  )

辺野古に陣取るプロ市民団体は勿論沿岸案のV字型滑走路に反対し、沖合い案を主張し新聞を賑わしている。

今朝の琉球新報の「声」欄。

大阪出身で沖縄に本籍も移し結婚もして沖縄在住のMさんが「県民の基地への本音は」と題して投稿している。

「沖縄の人々に、基地に対してどう本音で思っているのか聞いてみたい」と素朴な疑問を呈していた。

どうやらMさん、沖縄在住前の新聞による情報と住んで見てからの情報のギャップに戸惑っているように見受けられた。

沖縄の「民意」は新聞の見出しでは計れない。

で、ジュゴンはどっちの味方?

 

沖縄周辺のジュゴン絶滅危惧種に、環境省レッドリスト更新

 日本で絶滅の恐れのある動植物をまとめた環境省のレッドリストが3日更新され、新たに沖縄本島周辺の海に生息するジュゴンが、哺乳(ほにゅう)類の絶滅危惧(きぐ)種に指定された。

 ジュゴンは世界的には約10万頭が生息しているが、北限となる日本では、沖縄本島周辺でしか確認されなくなっている。「生息数は50頭を超えることはない」として、絶滅の恐れが最も高い「絶滅危惧1A類」に分類された。

 リストではこのほか、減少傾向にあるイリオモテヤマネコも、「絶滅危惧1B類」から1A類にランクが上がった。増加傾向にある屋久島のヤクシマザルと、下北半島のホンドザルはリストから外れた。

 今回の更新では、「哺乳類」「昆虫類」「植物1」など6分類が見直され、昨年12月に更新した4分類と合わせて、計10分類で3155種となった。

(2007年8月3日21時39分  読売新聞)

                      ◇

沖縄タイムス 2007年8月3日(金) 朝刊 1面  
防衛相「沖合」に難色 普天間移設で会談

知事、協議会開催に慎重
 【東京】仲井真弘多知事は二日、小池百合子防衛相と防衛省で会談した。小池氏は、米軍普天間飛行場の名護市キャンプ・シュワブ沿岸部への移設について、「沖縄の海を守ることに力点を置いている」と述べ、環境への配慮を強調。名護市が求めているV字形滑走路の沖合移動について、海域の埋め立て面積が増加することから、難色を示したものとみられる。
 小池氏は、日米の自然保護団体が米国防総省に名護市辺野古沖のジュゴン保護を求めて米連邦地裁で争われている訴訟を取り上げた上で、「そういう(訴訟の)問題もあるので、自分は環境面を重要視している。防衛大臣が環境問題も語る。それが二十一世紀の新しい姿だ」と説明した。

 これに対し仲井真知事は「普天間の問題は名護市も受け入れている。地元の気持ちをくんでまとめていただきたい」と述べ、沖合移動にあらためて理解を求めた。

 小池氏はそのほか、普天間移設に関する協議会について「できるだけ早く開きたい」と協議を促進したい考えを示したが、仲井真知事は「よく調整する必要がある」と指摘。

 沖合移動や普天間飛行場の「三年内の閉鎖状態」の実現など県の要望に対する政府側の対応が先決との考えから、慎重な姿勢を示した。

 会談では、普天間飛行場移設に伴う環境影響評価(アセスメント)や、北部振興事業については話し合われなかった。

 仲井真知事はこれに先立ち、二〇〇八年度国庫支出金要請で高市早苗沖縄担当相とも会談。新規の「IT津梁パーク(仮称)整備事業」の展開や、政府の「アジア・ゲートウェイ構想」の拠点に沖縄を位置付けることなどを要望。北部振興事業を継続するよう文書で求めた。高市氏は「だいたい要望の内容には沿えると思う」と前向きな返答をした。


  
 

◆参考:「普天間移設」の分かり難さ

 

 



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カラオケで歌った阿久悠の詩

2007-08-04 06:45:17 | 音楽

8月4日付 編集手帳
 朝、グラスに昨夜の酒が残っている。男がいる。ぼくが書く詩の男は、起き抜けに酒を流しに捨てるだろう。なかにし礼さんが書く詩の男は多分、グラスをそのままにしておくだろう…◆ある対談で阿久悠さんが語ったことがある。濃密な物語世界の“密室”を作り出すなかにしさんと、日常生活への“窓”をもつ阿久さんと、歌謡曲全盛期に人気を分け合った作詞家二人の肌合いの違いだろう◆「もしもピアノが弾けたなら」「時代おくれ」といった阿久作品には、不器用で、日だまりの土の匂(にお)いがする男たちが描かれていた。身の回りにいるような、いないような。“窓”の詩人である◆と、その詩業をまとめれば異議が出よう。「UFO」はどうした。「舟唄(ふなうた)」がない。「北の宿から」を忘れるな。「ジョニィへの伝言」はどこに行った。「ピンポンパン体操」で育った私の立場はどうなる…◆夜空を飾る星座を見るようでもある。獅子がいて、サソリがいて、白鳥がいて、乙女がいて、琴もある。各人各様、どの星座に心を寄せてもいい。日本人の心の夜空に数えきれない星をちりばめて、阿久さんが70歳で逝った◆「しけた煙草(たばこ)をまわしのみ/かけた茶碗(ちゃわん)で酒をのみ/金もないのに楽しくて/いつも誰かに惚(ほ)れていた…」(下宿屋)。口ずさむと遠い日に戻り、にじむ星もある。

(2007年8月4日1時29分  読売新聞)
                    ◇

 

 

阿久悠が逝った。

今朝の琉球新報に音楽評論家反畑誠一氏が「時代とキャッチボール」というタイトルで阿久悠の追悼文を寄稿している。

夢は砕けて夢と知り

愛は破れて愛と知り

時は流れて時と知り

友は別れて友と知り

阿久悠のCD集「人間万葉集」の巻頭文だという。

 

カラオケで阿久悠の詩は良く歌った。

「青春時代」は好きなレパートリーだった。

二年前の8月、友人グループのプライベートサイトでサミエル・ウルマンの「青春の詩」が話題になった。

そのサイトで阿久悠について書いたのを想い出した。

その中でウルマンより阿久悠の「青春」に軍配を上げていた。

二年前、阿久悠はまだ元気だった。

以下同サイトよりの「再掲」です。(一部・加筆修正)

                     ◇

From:  ★狼魔人
Date:  2005年8月8日(月) 午後0時58分
Subject:  青春談義



青  春サミエル・ウルマン

青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。

優れた創造力、

逞しき意志、

炎ゆる情熱、

怯懦を却ける勇猛心、

安易を振り捨てる冒険心,

こう言う様相を青春と言うのだ。

年を重ねただけで人は老いない。

理想を失う時に初めて老いがくる。(
略)
http://home.h03.itscom.net/abe0005/ikoi/seishunn/seishunn.htm



1世紀前の詩人の詩に感動し夫々の思いをコメントに託し、久々にサイトが活発化しているのは青春を懐かしんでいるから?

だが、青春とは有名詩人が美文で綴る画一的なものではないはず。

各々の心の奥にくすぶる悔やみの思い出もあるあるだろう。

自分の脳の中の「青春」を検索してみたらメロディーと共にカラオケでよく歌った「青春時代」が飛び出してきた。

うろ覚えながら歌詞は大体覚えていた。

が念のため検索をしてみた。

●[青春時代] 昭和51年(1976)発表。
作詞:阿久悠  作曲:森田公一

歌っているときはメロディーとリズムに気をとられ歌詞の深い意味にまでは気が回らなかった。

今改めて歌詞を良んで見て阿久悠の才能を再確認した。

ウルマンの[青春・・]もいいが阿久悠の「青春・・」のほうが身近に感じる。

「青春」は1世紀前も今も変わらないと思う「○○会」の皆さんの気持ちも理解できるが此処では狼魔人は阿久悠に軍配を上げたい。



◆4,5年前のこと東京に出張の折りに大学時代の在京の旧友4名と再会、食事をして2次会まで盛り上がった。

カラオケを歌いおえて

「青春時代の真ん中は胸に刺(とげ)さすことばかり」というところで、

友人の一人が「ほんとにそうだよなァ」

と嘆息するようにつぶやいた。

顔に刻まれた皺が印象的だった。

道に迷い、胸に刺(とげ)さすことも多かった時代から、

星霜既に40余年が夢のように流れ去っていた。

友と別れて駅から1人ホテルへ向う道すがら、諸行無常の風が枯れ葉を舞い上げていた。

さーお待ちかね我らの「青春時代」の全歌詞。

しみじみ味わってください。         

●青春時代
作詞:阿久悠
作曲:森田公一
唄:森田公一とトップ・ギャラン1 卒業までの半年で

  答を出すと言うけれど
  二人が暮らした年月(としつき)を
  何で計ればいいのだろう
  青春時代が夢なんて
  あとからほのぼの想うもの
  青春時代の真ん中は
  道に迷っているばかり

  (間奏)
2 二人はもはや美しい
  季節を生きてしまったか
  あなたは少女の時を過ぎ
  愛に悲しむ女(ひと)になる
  青春時代が夢なんて
  あとからほのぼの想うもの
  青春時代の真ん中は
  胸に刺(とげ)さすことばかり

(間奏)

  青春時代が夢なんて
  あとからほのぼの想うもの
  青春時代の真ん中は
  胸に刺(とげ)さすことばかり

◆青春談義に参加を乞う。

かつて詩人を自認していたTさん。 青春のカケラを語ってください。

                 ◇                    

良く歌ったカラオケナンバーで阿久悠を偲びたい。

【動画】

また逢う日までhttp://www.youtube.com/v/IKV0pF3uoT0

勝手にしやがれhttp://www.youtube.com/v/_YB0nHVUEJw

舟歌http://www.youtube.com/v/kQLFKxukD3I

ジョニーへの伝言http://www.youtube.com/v/j_j7XlaCIIo

 

 

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