TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

コロナ騒ぎで、人々はなぜトイレットペーパーを買い占めるのか

2020-03-25 14:50:32 | カナダ話題
スーパーやコストコの店舗からトイレットペーパーが消えて、もう何週間にもなる。

いつ行っても、ペーパーが置いてあるはずの棚は空っぽ。
そして、売り切れという紙が貼ってあるだけで、補充は全くしていない様子だ。ネット上では、消費者が買い占めたペーパーをべらぼうな値段で再販し、金儲けをたくらんでいる事実が明るみになっている。

ノロウイルスのような消化器系疾患ならまあ理解できるが、なぜコロナのような呼吸器系疾患の騒ぎのためトイレットペーパーを買い占めるのか?こういう所謂Panic Hoarding は、なぜ起こるのか?

人間は社会性の動物なので、周りの人々の行動を見て影響を受け、理性で判断するより先に他人と同じ行動に走ってしまうことがある。Lemming Effectだ。

レミングはげっ歯類で、自殺するネズミとして知られていた。人口が増え過ぎると、突然群れ全体が大移動を始め、次々に海に飛び込んで溺れ死ぬ。ま、実際にはレミングはこのようにして自殺しないことが判明したのだが、イメージ的にわかりやすいので、未だにLemming Effectと呼んでたりする。

今回のような疫病騒ぎで恐怖にかられた人々は、頭の中が真っ白状態。その状態でテレビやネット上でスーパーの棚が空っぽになっているのを繰り返し見たりしたため、「こりゃ大変!もしものときのためになにか買い置きしなければ!」という衝動にかられてしまう。食料品は消費期限があるからそんなにためておけないが、トイレットペーパーなら腐らないし値段も手頃。しかも、カサがあるので、家に積んでおけば「これだけ準備したんだから、我が家は大丈夫」と、ビジュアル的に妙な安心感をもたらしてくれる。

こうしてペーパーを買い漁る人々が出てきて、それを見た人々が「うちも買わなきゃ!」と買い占め出し、売り切れの店が続出するとさらに人々はパニックし。。。

なんのことはない、人間サマも結局はネズミと同じレベルなのだ。

今は何でも一人一個まで、と制限されているが、そうでないころは一人でペーパーの大袋を4つもカートいっぱいに入れている人がいて、「あんた、そんなにウンコするの?」とつっこみたくなるほどだった。1970年代の石油ショックでも、洗剤やトイレットペーパーが店頭から消えたことがあった。私はほんの子供だったけど。

私はコロナなんぞ怖くもなんともないし、我が家には十分なペーパーのストックがあるので心配してない。が、買い占めをめぐって人々の乱闘事件が相次いだため、どこのスーパーも警備員を店内の各所に配置し、厳戒態勢の中を買い物しなければならないこの頃である。昔のソ連とか共産圏も、こんなかんじだったのだろうか。ちっ、買い物の楽しみが減ったよ。



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