TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

ふしぎの国、ニッポン3

2013-03-20 06:18:39 | ふしぎの国、ニッポン
海外旅行をする日本人の習性で特徴的なのが、おみやげ買い。

日本から来た人とあちこち出歩くと、必ずこのおみやげ買いに付き合うことになる。彼らは、自分の欲しいものだけでなく、家族・親戚・友人知人・職場の人々・近所の人々など、ありとあらゆる知り合いのためにおみやげを買って行く。

私などどこへ行っても、せいぜい自分が欲しいものとか犬用の玩具くらいしか買わない。アメリカのドライブインでは、綺麗な絵葉書とかロードマップを買って帰ることもあるが、「誰それへのおみやげ買わなきゃ」という焦燥感にかられて買い物をしたためしがない。

カナダ人の夫も、同じ。
日本では、自分の両親へのおみやげも買わなかった。ま、観光で行ったんじゃなくて葬儀だから、わざわざおみやげ買って帰るほうも帰るほうだが。メカ好きな彼は、秋葉原で自分が欲しかったガジェットなど物色していた。

しかし日本人は違う、つーか私も日本人なんだけど、人生の半分以上を海外で暮らしたら日本人さが抜けてしまったらしい。

一度、英語が苦手という女性につきあって買い物したことがある。一ヶ月の滞在中、あちこち観光もしたが、彼女はほぼ毎日、日本へのおみやげを買って紙袋を提げて宿舎へ帰ることを続けていた。彼女の姉妹から頼まれたおみやげリストが、メモ帳にびっしり。さらに姪っ子、甥っ子の分もあり、しかも一人に一つではない。なんと彼女は、親御さんからおみやげ予算として何万ドルもの現金をもらって海を渡ったのであった。当然、帰りはスーツケースを買い足していた。

「ばらまき用おみやげ」という言葉があることも、その時初めて知った。
念には念を入れておみやげリストを消化しても、帰国してから「あっ、あの人に買い忘れた!」と気づくことがある。そういう相手はまあそんなにつきあいがない連中だが、それでもおみやげをもらえなかった恨みはスゴイのだそう。そこで、そんなときのために安価であたりさわりのないおみやげを「ばらまき用」と呼んで、観光地では日本から来た人のために用意してある。キーホルダーとかそんなやつである。職場で配るにも役立つそうだ。

私は彼女につきあいながら、観光やお昼の時間の他におみやげ買い時間も計算しなければならなかった。彼女が帰国する前に首尾よく全てのおみやげリストを消化しないと、彼女が日本に着いてから「あれ忘れたから、買って送って!」と言われそうだったからだ。よくもまああんなに買うものがあると思うほど、じゃんじゃん彼女は買い物していた。

こういう現象を、夫は目を丸くして見ている。
カナダ人でも「どこそこ行くんなら、あれとこれを買ってきて」と頼むことはある。が、買ってきてもらったらちゃんと代金は払う。あと、何か世話になった人にお酒、なんてのはある。が、何十人ものおみやげを買っていくことは、まずない。

せっかくの旅なのに、義理みやげの買い物に時間を費やすのはもったいない気がする。でも、性分だから仕方ないのだろうか。

これだから私は、日本人の友達から「一緒に旅行に行こうよ」と誘われると相手により断る。おみやげ買いに奔走しそうなやつとは、行きたくないからだ。通訳ガイドとしてペイをはずむというのなら、歓迎である(笑)


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