TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

ヒッピーばばあの珍行動

2014-01-24 15:21:49 | カナダ話題
年寄りってやつはよ。

犬と散歩の帰り、トレイルの出口に近いところまで来たら、シルバーのミニバンが道に停まった。中から出てきたのは、60代後半から70代前半と見える女性。車には幼い子供が何人か乗っているから、孫を子守しているおばあちゃんなのだろう。

趣味の良いスカーフを巻いて颯爽とした様子。彼女は、車のトランクを開けるとひとかかえもある箱を取り出した。そして、トレイル入り口にある公共のゴミ箱のふたを開けると、持ってきた箱の中身(家庭ゴミ)をぶちまけた。そして公共ゴミ箱のふたをしめ、車へ。トランクの中をちらっと見たら、他にもゴミが入った袋や箱がいつくもあった。

この地域はゴミ処理やリサイクルの条例が厳しい。家庭ゴミ収集は二週間に一度きりで、しかも一定の容量以上出してはいけないことになっている。また、家庭ゴミに入れていいものといけないものがハッキリ決まっており、違反するとゴミを持っていってくれない。規定のゴミ収集で持っていってくれないものや、一定の容量を超えたゴミが出た場合、町のはずれにあるゴミ処理施設に自分で持って行き、重さを量ってもらって重さに応じた料金を払って引き取ってもらう。

すでに高い税金を払っているのに、家庭ゴミ処理にもお金がかかる。そこでおそらく、このばばあは車であちこち公園などの公共施設を回っては家庭ゴミを捨てていくという寸法なのだろう。見たところ裕福そうな様子なのに、やってることはチンピラだ。それも、孫が見ている前で。

しかし考えてみると、今の年寄りはかつて1970年代はヒッピーだったのだ。

今でこそトシをとり孫がいて「おばあちゃん、おじいちゃん」と呼ばれる人種になっているが、若いころは学校をドロップアウトし、マリファナを吸い、戦争反対デモに参加し、酒とドラッグでラリった状態でフリーセックスにふけっていた世代。エイズが広まる前の、ヒッピー族。何十年も経過してしまったから、あのヒッピーと現代の優雅な年金生活者とを線で結ぼうとしてもピンと来ないかもしれないが、中身はおんなじなのだ。体制に反抗する姿勢は、変わらない。

「おじいちゃん、おばあちゃん」などと呼ばれるから、いかにも人畜無害のいい人を連想する。しかし、実際にはこすからいババアやジジイがいくらでもどこにでも生息している。人生経験の浅い私なんて、注意しないとすぐだまされてしまう。まさに映画の"Bad Grandpa"そのもの。笑っちゃう。


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