DNAを越えた友情。
ノルウェイに住むシェパードの飼い主は、ある日森を犬と散歩していたところキツネの孤児に出くわす。子ギツネは母や兄弟を失ったばかりなのか、こわがりもせず寄ってきた。おなかが空いていたのかもしれない。その時から、犬とこのキツネはすっかり仲のいい友達のように、毎日森で会っては一緒に散歩したり遊んだりしているという。
ノルウェイに住むシェパードの飼い主は、ある日森を犬と散歩していたところキツネの孤児に出くわす。子ギツネは母や兄弟を失ったばかりなのか、こわがりもせず寄ってきた。おなかが空いていたのかもしれない。その時から、犬とこのキツネはすっかり仲のいい友達のように、毎日森で会っては一緒に散歩したり遊んだりしているという。
お隣のうちの柴の子犬が、子犬幼稚園から追い出されたという。
このお宅は、前にも老いた柴犬を飼っていた。
人間にもほかの犬にも大変に攻撃的なので、散歩に出すのはたいてい超早朝とか真夜中の誰も外を歩かない時間に限っていた。家族以外の人間は噛み付いてスゴイのだそうで、この犬がいた十数年間というもの、自宅にはお客を呼べなかったそうだ。たまに修理の人が来るときなどは、犬を地下に隔離しておいたのだとか。攻撃性が強く動物病院にも連れてゆけないため、いつも獣医が往診に来ていた。
その犬の前も柴犬で、やはり同様に攻撃性が強かったのでつらい思いをしたそう。合計で二十年近くにわたり、攻撃性の強い犬のために飼い主家族は苦労をしたことになる。
このご夫婦はうちのTABIを見て、とてもフレンドリーで躾がよく入っているので心から驚いていた。うちではTABIを旅行に一緒に連れてゆくのだ、と言ったら「そんなことができるなんて、信じられない!」と目を丸くしていた。
そして、先代の老犬が亡くなったとき、「もう気の荒い犬で苦労するのはたくさん。今度は、お宅の犬のように誰からも愛される犬を飼うわ」と言った。だから、ゴールデンの子犬でも飼うのかと思っていた。
ところが!
今度もまた柴犬。先代犬が亡くなるころにブリーダーに予約を入れ、待ちに待った子犬が来たのが今年の秋。ころころと太ってテディベアのようにかわいい子なのだが、相手が人間でも犬でも飛びついて噛み付くことしか興味がない。まあ子犬というものは噛み噛みするものだが、この子のは遊びたくて甘噛みするんじゃなくて、服でも何でも切り裂いてしまい、噛みついたら離さない。子犬とは思えない力である。ちょっとこういうのは、見たことない。
旦那さんはちゃんとした訓練が必要と思って、獣医がすすめるトレーナーの子犬幼稚園で入れた。しかし、クラスメイトの子犬たちを攻撃しては噛み付いて泣かせてばかりいて、ちっとも仲良く遊ぼうとしない。そのため、すぐに退学になってしまった。
その奥さんいわく、「うちの子が悪いんじゃないわ。知人の犬が遊びに来たとき、この子に悪いクセを教えたのよ。だからこの子が噛み付くようになったのよ。この子は決して、何も悪いことはしてない」
ご近所の犬飼いと公園でその話が出ると、みな口をそろえて
「懲りない人たちだよね」
「まだ子犬なのにそんな状態じゃあ、大きくなったら大変だね。」
「うちの犬がかみ殺されないように、気をつけなくちゃ」
とささやきあっている。
私もそう思う。
すでにTABIはこの子犬から噛み噛み攻撃を受けそうになったので、いまや半径3メートル以内には近づかないようにしている。TABIは年のわりには敏捷だが、注意するにこしたことはない。
このお宅は、前にも老いた柴犬を飼っていた。
人間にもほかの犬にも大変に攻撃的なので、散歩に出すのはたいてい超早朝とか真夜中の誰も外を歩かない時間に限っていた。家族以外の人間は噛み付いてスゴイのだそうで、この犬がいた十数年間というもの、自宅にはお客を呼べなかったそうだ。たまに修理の人が来るときなどは、犬を地下に隔離しておいたのだとか。攻撃性が強く動物病院にも連れてゆけないため、いつも獣医が往診に来ていた。
その犬の前も柴犬で、やはり同様に攻撃性が強かったのでつらい思いをしたそう。合計で二十年近くにわたり、攻撃性の強い犬のために飼い主家族は苦労をしたことになる。
このご夫婦はうちのTABIを見て、とてもフレンドリーで躾がよく入っているので心から驚いていた。うちではTABIを旅行に一緒に連れてゆくのだ、と言ったら「そんなことができるなんて、信じられない!」と目を丸くしていた。
そして、先代の老犬が亡くなったとき、「もう気の荒い犬で苦労するのはたくさん。今度は、お宅の犬のように誰からも愛される犬を飼うわ」と言った。だから、ゴールデンの子犬でも飼うのかと思っていた。
ところが!
今度もまた柴犬。先代犬が亡くなるころにブリーダーに予約を入れ、待ちに待った子犬が来たのが今年の秋。ころころと太ってテディベアのようにかわいい子なのだが、相手が人間でも犬でも飛びついて噛み付くことしか興味がない。まあ子犬というものは噛み噛みするものだが、この子のは遊びたくて甘噛みするんじゃなくて、服でも何でも切り裂いてしまい、噛みついたら離さない。子犬とは思えない力である。ちょっとこういうのは、見たことない。
旦那さんはちゃんとした訓練が必要と思って、獣医がすすめるトレーナーの子犬幼稚園で入れた。しかし、クラスメイトの子犬たちを攻撃しては噛み付いて泣かせてばかりいて、ちっとも仲良く遊ぼうとしない。そのため、すぐに退学になってしまった。
その奥さんいわく、「うちの子が悪いんじゃないわ。知人の犬が遊びに来たとき、この子に悪いクセを教えたのよ。だからこの子が噛み付くようになったのよ。この子は決して、何も悪いことはしてない」
ご近所の犬飼いと公園でその話が出ると、みな口をそろえて
「懲りない人たちだよね」
「まだ子犬なのにそんな状態じゃあ、大きくなったら大変だね。」
「うちの犬がかみ殺されないように、気をつけなくちゃ」
とささやきあっている。
私もそう思う。
すでにTABIはこの子犬から噛み噛み攻撃を受けそうになったので、いまや半径3メートル以内には近づかないようにしている。TABIは年のわりには敏捷だが、注意するにこしたことはない。
こんな運命の犬達が。
私は犬を食べる文化にケチをつけるつもりはない。
牛や鶏を食べる西洋人が、「ペットにもなる犬を、食べるなんて野蛮!」とののしるのはお門違いだと思う。牛やニワトリだって、飼えばかわいいペットにもなる。動物は、なつけばみんなかわいい。それと人間が生きるために他の生命を奪う必要性とは、別の問題だ。
ただこのヤミの食犬業者は、犬に対するあまりに残酷な扱いが問題になってるのだ。
野良犬だけでなく、ごく普通の家庭の庭からペットの純血犬を盗んでくるケースが少なくないという。ペット犬は人間に慣れていてひとなつこいので、簡単に盗めるからだ。
またする前に犬に苦しみを与えると、アドレナリンが出て肉が柔らかくなりうまくなると信じられているため、生きたまま皮をはいだりといった残酷な行為がとられるという。
こんな目にあっても、肉屋に売られる前に救出された犬達はレスキューグループのボランティア達にフレンドリーなのだという。哀れな、とはこのこと。
私は犬を食べる文化にケチをつけるつもりはない。
牛や鶏を食べる西洋人が、「ペットにもなる犬を、食べるなんて野蛮!」とののしるのはお門違いだと思う。牛やニワトリだって、飼えばかわいいペットにもなる。動物は、なつけばみんなかわいい。それと人間が生きるために他の生命を奪う必要性とは、別の問題だ。
ただこのヤミの食犬業者は、犬に対するあまりに残酷な扱いが問題になってるのだ。
野良犬だけでなく、ごく普通の家庭の庭からペットの純血犬を盗んでくるケースが少なくないという。ペット犬は人間に慣れていてひとなつこいので、簡単に盗めるからだ。
またする前に犬に苦しみを与えると、アドレナリンが出て肉が柔らかくなりうまくなると信じられているため、生きたまま皮をはいだりといった残酷な行為がとられるという。
こんな目にあっても、肉屋に売られる前に救出された犬達はレスキューグループのボランティア達にフレンドリーなのだという。哀れな、とはこのこと。