<木葉神社 このはじんじゃ>
紀伊田原・木葉神社の主祭神である木花咲耶姫命は、
夫であるニニギと契りを交わした際、
一夜にして身ごもったことを疑われ、
その疑惑をを晴らすために、
産屋に火を放って身の潔白を証明した神様です。
「社殿を作れば火事になる」という伝承は、
この神話に基づいた話だと思われますが、
人間の集合意識というのは不思議なもので、
「ここには木花咲耶姫命が祀られている」
と思いながら多くの人々が参拝すると、
なぜかそれに関連する現象があらわれるようになります。
恐らくこの神社は、ご神体である「樹木」との関わりから、
「木葉(このは)」と呼ばれるようになり、
その後に「このは」と同じ読み方をする
木花咲耶姫命の名が当てられたのでしょう。
もともと「樹木」をお祀りしていただけの場所に、
いつの間にか木花咲耶姫命が祀られ、
「子守り」の神様に変化したのです。
もしかするとそれも、多くの人間が生み出した
集合意識の幻想にすぎないのかもしれません。