たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

集合意識の幻想

2017-02-09 10:40:13 | 無社殿神社1

<木葉神社 このはじんじゃ>

 

紀伊田原・木葉神社の主祭神である木花咲耶姫命は、

夫であるニニギと契りを交わした際、

一夜にして身ごもったことを疑われ、

その疑惑をを晴らすために、

産屋に火を放って身の潔白を証明した神様です。

 

「社殿を作れば火事になる」という伝承は、

この神話に基づいた話だと思われますが、

人間の集合意識というのは不思議なもので、

「ここには木花咲耶姫命が祀られている」

と思いながら多くの人々が参拝すると、

なぜかそれに関連する現象があらわれるようになります。

 

恐らくこの神社は、ご神体である「樹木」との関わりから、

「木葉(このは)」と呼ばれるようになり、

その後に「このは」と同じ読み方をする

木花咲耶姫命の名が当てられたのでしょう。

 

もともと「樹木」をお祀りしていただけの場所に、

いつの間にか木花咲耶姫命が祀られ、

「子守り」の神様に変化したのです。

もしかするとそれも、多くの人間が生み出した

集合意識の幻想にすぎないのかもしれません。