たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

櫓と矢倉

2017-02-06 10:28:13 | 無社殿神社1

<板谷・矢倉神社 いたややぐらじんじゃ>

 

熊野地方の無社殿神社の多くが、

いつそのような形になったのかは不明ですが、

「矢倉」という呼び名からもわかるように、

その特徴的な形態は、お祭りなどで使われる

「櫓(やぐら)」との関連が深いと思われます。

周囲を監視する目的で造られた物見櫓や、

相撲の土俵を取り囲む屋根つきの櫓、

お祭りの際に設置される太鼓櫓など、

木材や鉄骨を組み立てた塔のような建物は、

矢倉神社の外観と非常によく似ています。

 

ちなみに、もともと相撲という文化は、

古代イスラエルから持ち込まれたいう話があり、

土俵の上部にある千木の乗せられた吊り屋根は、

伊勢神宮のお社とまったく同じ造りです。

矢倉神社の形式が先にあったのか、

もしくはもっと簡素だった古神道の形式に、

南方の風習が加えられたのかはわかりませんが、

もしかすると、この地でよく見られる櫓型の神社が、

のちにお祭りの櫓や、相撲の土俵を囲む櫓などの

原型となった可能性もあるのでしょう。