<鞍馬寺西門 くらまでらにしもん>
初めて京都の貴船神社を訪れたのは、
かれこれ20年以上前のことでした。
とても暑い夏の日だったのですが、
当時の思い出として残っているのは、
貴船神社から山伝いに鞍馬寺の奥の院へ、
修業中の天狗のように全速力で走り抜けた記憶のみ。
貴船の川床の下を流れる涼やかな清流の音と、
地上に張り出した鞍馬山の木の根の荒々しさとのギャップが、
京都の夏のひとつの情景として脳裏に焼き付いています。
「京都の魔界」として有名な鞍馬山周辺は、
暗魔(くらま)などとも称される異界中の異界でして、
一説によると、京都中の魑魅魍魎が、
この地に封じ込められているという話も…。
オカルトマニアの間では、牛若丸の伝承より、
魔王尊やサナト・クマーラ(ヒンズー教の神)が、
祀られる地として知られております。
今回鞍馬に関しては、 諸々の意味で
危険なため立ち寄りませんでしたが、
安易な気持ちで訪れる場所でないことは確かです。