たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

貴船と五鬼

2015-11-22 11:21:30 | 奈良・京都の神社

<貴船神社 きふねじんじゃ>

 

貴船大神とともに、

貴船の地に降り立った仏国童子(牛鬼)は、

神界の秘め事を他言した罪により、

貴船神社を追放され吉野の山へと逃げました。

吉野の地では、「五鬼」という役行者所縁の鬼

を従えて力を蓄えていたものの、

ほどなくして、貴船恋しさのあまり、

吉野から逃げ帰ってきたのだとか。

 

そののち、大神の許しを得た

仏国童子の後を継いだのは、

吉野の丹生大明神(貴船大神と同神)に

ご奉仕していた仏国童子の子・僧国童子。

僧国童子は、吉野の五鬼を従えて貴船に戻り、

二代目の童子として貴船の大神に仕えました。

 

ちなみに、童子の子孫が人間の容姿になり、

「舌(ぜつ)」を名乗ったのは5代目からだそう。

貴船の地に最初に住んだ「舌家」の人間は、

吉野の鬼とも深く関わっているのですね。

 

【五鬼とは】

役行者の弟子となった鬼の夫婦、

前鬼(赤鬼)・後鬼(青鬼)の五人の子どもを指し、

今でも吉野には五鬼の名を持つ家系が存在する。