<下鴨神社 しもがもじんじゃ>
私自身が下鴨神社で一番好きな場所は、
参道を包み込むように広がる
「水の聖地」糺の森(ただすのもり)です。
曇りの日や雨の日は、
湿気をまとった杜の木々が放つ
濃厚な水の匂いを感じながら、
また、晴れて天気のよい日は、
木漏れ日を浴びてキラキラと輝く
小川のせせらぎに癒やされながら、
ゆったりと散策を楽しむことができます。
先日、糺の森の中を歩いていましたら、
昔の祭祀遺構が復元されている場所に出ました。
今も昔も神事には、清らかな水が欠かせないもの。
この美しい川の流れがあったからこそ、
賀茂氏はここに社を建てたのかもしれません。
賀茂の斎王(斎院)や、天皇を護衛するカラスたちも、
この小川で心身を清め、大事な祭事へと向かったのでしょう。