治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

藤居学のおばか書評にあきれた夜

2011-07-26 07:16:16 | 日記
さて、私は専守防衛の人でもあるし、基本的に後ろ向きな人とつきあうのが嫌いだし上手ではない。
勢い自閉っ子の親御さんとのつきあいにおいても、前向きな人たちと愉快につきあうのが中心になる。

で、その人たちは誰も「そらまめ式」のサイトについて語ることはなかったし
自分が噛み付かれるまであのサイトについて聞いたといえば、先日も書いたとおりニキさんが
「的外れなレビューを書く人がいる」って言ったときに「へ~」と思っただけだ。

その後「ぼくアス」に噛みつかれても放っておいた。
ただ「ヒゲ達磨」とかいう米してたやつなんかと一緒になって、私に応えを求めているのがうっとうしかった。

立ち読みしたんでしょ? 買ってないんでしょ?
それできゃあきゃあ傷ついて騒いでるんでしょ?

一句詠んだ。

「立ち読みで ぎゃあぎゃあ騒いで 顔じゃない」

「顔じゃない」がわからない方はぐぐってね。

さて、それでも私がこいつを放っておいてはいけないと思ったのはまだ生まれてもいない本について邪推して大騒ぎしたり
私が怪しげな(違法な)商売をやっていると山岸のような主張を始めたとき。

そこで初めて放っておかないことにした。

(中略)

で、まあ、こいつの考えとか本の読み方はまったく評価していないのだが
先日来私がネットでもリアルでも大プッシュしている杉山先生の新刊「発達障害のいま」をレビューするというので
どれくらい「はずす」か楽しみにしていました。

昨日出ましたね。

あきれた。

つぶやいときました。

<ついーと>
いやびっくりした。的だの枠だのを外してるどころか内容が読み取れてないよう。どう画伯、これ? @masuodono @sora_papa

うん。「内容が読み取れてないよう」というダジャレが思わず浮かんでしまうほど外しまくっていた。で、藤居に話しかけることにした。あんなに応えろ応えろと顔じゃない要求をしていたわりには、藤居は直接話しかけても絶対に応えない。

<ついーと>
.@sora_papa 君が絶対に触れないと思ってたトピックは見事スルーしたね。一部の保護者の脳汁ついて。君みたいにすぐに騒ぎ立てる親に遠慮して今まで専門家も遠慮して言わなかったけど、君たちの私への攻撃をそういう視点で見てうちに同情や励ましを送ってくれる支援者は多いのよん。

いや、そうなのよ。
保護者でも保護者に苦労している人はいるし、支援者でも保護者に苦労している人はいる。
「障害児の子を授かった」という理由で一般人にやりたい放題する人がいるからね。
権利擁護だのなんだの言う前に、自分たちが社会人としての適切な振舞い方を覚えてほしい。
じゃなきゃ子どもにSSTなんかできないでしょ。

<ついーと>
.@sora_papa あと君は徹底的に社会との関わりを書評において無視するね。どんな子もそれなりの社会に参加していく。そしてこの本は一人の臨床家が社会との相克から生み出した記録。そういう背景があってのトラウマ概念なんだ。社会との関わりに興味がないとその辺気づかないのかな?

杉山先生の本冒頭の表「発達障害の新たな分類とその経過」に私は「ははあ、なるほど」唸ったのだが
その理由の一つが、重度の知的障害を伴う人たちの併存症に「心因反応、被害念慮、うつ病」がしっかり書いてあったことだ。
わからないから苦しまないのではない。苦しいんだ。それが行動化しちゃう。
だから苦しみを取ってあげなくてはいけない。そしてそれは、真綿にくるむことではない。居場所とやりがいを作ることだ。

知的障害の重い人たちも、また社会の中に生きている。
私たちの生きる社会とは違うかもしれない。
でも社会の中に生きている。
だからどんな知的障害の重い子を育てても、社会との相克という視点は欠かせない。
別に杉山先生が精神分析に肩入れしていて、「怪しげな」と藤居が素人判断を主張する力動系精神医学に惚れこんで、トラウマ概念を引っ張り出してきたわけじゃない。
それが全然わかっていないようだから、もしかしたら落丁本なんじゃないかと思って、忠告してあげた。

<ついーと>
.@sora_papa 君が買った杉山先生の本には、45から53が抜けてるのかな?だったら講談社に言って交換してもらったほうがいいよ。いいかげんなレビュー書く前にさ。

だってそうなんだもん。
そこ読めば経緯は書いてあるんだもん。

それと実は一番あきれたのがこれなんだ。

<ついーと>
.@sora_papa それとさ、君は自分のブログの読者のリテラシーを相当低く見積もってるんだね。君が思ってるより読者はそれぞれ一冊の本を斟酌しながら読んでると思うよ。

そうそう。
ここが一番違和感を感じた点。
彼のブログの書き方を見ていると「啓蒙」だよね。
「知らない民草に知ろしめる」っていう感じ。
ベムと一緒に、「偽科学批判を理解しない親にはリテラシーがないから」って決め付けてた発言は先日ここに貼ったけど
基本的に親仲間をバカにしているんだろうね。自分が教えてやらないと悪い方向に行く、みたいな。
またバカにされても仕方ないような思考停止の信者が周囲にいっぱいいるしなあ。
彼らに言わせるとニキさんの本も神田橋先生の本も喜んで読む花風社の読者はバカ扱いなのかもしれない。
失礼な話だ。
でも私の見たところはこうだね。

<ついーと>
.@sora_papa 少なくとも私が個人的に親しくしている保護者の人の中には、子どもの不機嫌を「怒ってしまいました」で済ますような思考停止でボキャ貧の人は見たことないね。つるむ学者も青二才が多いみたいだし、実は一般の保護者のレベルの高さわかってないんじゃないの?

そう。私は藤居より、一般の親御さんのリテラシーを高く見積もっている。
その上で本を作っている。

でもさ

<ついーと>
まあこの本は読む人多いだろうから、みんな読み終わったら藤居のレビュー見て、やつの読解力をそれぞれ判断すればいいよね。

藤居の読解力を判断するにはかっこうのレビューだと思います。
あの本は読む人多いでしょうから、読んだあと「そらまめ式」のレビュー読んで自分の感想と比べてみるといいよね。

さて

ここまでつぶやいて寝て(休肝日。ただしB)起きてみたら
朝、白くま母さんからついーとが来てたから返事した。

<ついーと>
おはよう母さん。本当にそうだね。ニキさんは正しかった。RT @Shirokumakasan: @asamijunko 本当に残念な人なのね。藤居に言わせれば、私は一般の親ではないみたい。私はちゃんと理解し子育てに活かせるわ。

別に母さんが医療関係者だからこの本を活かせるわけじゃない。
普通の母さんだからだ。強い特性を持って生まれた子を持つ一人の母さんだからだ。

だいたい本の読み方ってこういうものでしょ。

<ついーと>
杉山先生と同じことをできる人は多くなくても、先生たちはあの本を読んで自分なりに何かを学ぶ。神田橋先生の本もそう。そういう本の読み方を知らない人なんでしょ。RT @Shirokumakasan: @asamijunko 決してこの先生独自の杉山流ではないわね。

いや、私は「おばかレビュー」って書いたけど
あのレビューを読んでこの杉山先生の本を読まないことを決断した人がいたとしたら

「おばか」じゃすまないね。

「有害レビュー」だね。

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写真は風林火山キテイちゃんですよ。
これを見て「立行司」を思い出してしまうほどの相撲脳です。