治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

陳列業

2011-07-19 06:20:00 | 日記
さて、昨日は十両が始まるまでお相撲を見るのも忘れて本を読んでましたよ。

これ。



「現代のエスプリ」で石川元先生の文章に衝撃を受けました。
石川先生は、神田橋先生のことを「師匠」と書いていらしたので、何かつながりがあるのかなと思いました。
そういえば、石川先生からは
版元経由で去年献本をいただいますし。

石川先生のお書きになったものをもっと読みたいと思って上の本を取り寄せました。

巻末の石川元先生、十一元三先生、加藤敏先生、田中康雄先生の鼎談とか

藤川洋子先生のアスペルガーと性犯罪のお話とか

長崎の少年による殺人事件に関する村田豊久先生のご意見とか

読み応えのある記事がたくさんありました。

その中で凡庸さで際立っていた記事が一つ。
名大病院吉川徹センセイの記事です。
「アスペルガー症候群 思春期以降の合併症と自殺」

どう凡庸かは吉川のついーととかブログとか読んでいる人にはわかるでしょう。
基本的に陳列業。
どっかから持ってきた情報を並べるだけ。八百屋さんみたいにね。
しかも長沼先生とは違って、それを血肉にした雰囲気がないんだな。

まあ陳列している情報のほとんどが現象に関するもので
治療に関しての姿勢は見事なほど書いてないから、そういう印象を受けるのかもしれませんけど。

でもね、文章は平易でしたよ。
これは一つの利点ですね。おそらく。臨床の現場でね。
説明はうまいセンセイなのでは?

最近愛知県の読者からたびたび「名大病院を選ばなくてよかったです」というメールをいただきますが
治療の腕はともかく、説明は上手なようですよ。
でもまあ、ネット上のあのいやらしい攻撃を見ていたら、とうていかかる気にはなれないと思いますが。

ただね、なかなか面白かったのは
書き方が凡庸なだけにネット上と違って「ななめ」じゃないんですね。
ただひたすら凡庸なだけ。

情報の羅列しかしていないブログに
私との言い合いを並べていたときには「こいつ変態か」と思いましたけど
薄気味悪さを感じたけど
ああいうのは、ふだん我慢している反動で生み出されたネット上の憂さ晴らし人格なのかもしれません。

なかなか興味深かったです。

ただ私は、誰かの憂さ晴らしの犠牲になる気はないよ。
モットーは専守防衛。やられたらきっちりやり返しますから。

今日は結びの一番が白鵬vs稀勢の里。
横綱は自分を二回負かした稀勢の里のもとにわざわざ出稽古に行って脳震盪起こさせたらしい。
激しい人ですね。
でもそれくらい強い気持ちがないと、綱は張れないね。

やられたらやり返せ。
頑張れ稀勢の里!