治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

医療はやはり一度崩壊してもらわないと

2020-12-31 10:55:40 | 日記
さて、大晦日ですが
昨日も早く寝て今日も早く起きて、朝焼けの富士山を見ながら大阪の津田さんにいただいた「鴨南蛮」を作って朝から鴨肉食べて元気です。
そして先日からぽつぽつ読んでいた本を読み終わりました。
大晦日に持ってくるにはヘビーなネタなのですが、来年につながる話だし、今更新しておきます。
この本です。


これは、来年の仕事に大きなヒントを与えてくれる本なので、備忘録的にブログにしておきます。
でもここで書くのは、この本の内容ではありません。
この本を読んで私に浮かんだ着想です。

まずこの本を手に取ったきっかけは(っていうかデジタルでポチったのですが)「なんであんなに威張っていた日本の医療が崩壊とか泣き言言ってるの? またウソついてんの?」ということでした。
そしてどうやらウソではないとわかったのですが、「いや、一回崩壊した方がいいんじゃね?」というのが読み終わった結論です。
もちろん発達においては非医療化を進めている花風社ですが、その他の分野でも一回崩壊した方がいいのでは? と。

まずなんでこれほど威張っていた医療が今崩壊しそうか。
それは医療が7割公金でなり立っているにもかかわらず、経営は民間の割合が高く、それなりに競争原理が働いていて、なるべく病床を埋めるような力学が働いていること。
人口当たり病床数が一番多いのは高知県で、一番少ないのは我が神奈川県だそうです。これは知らなかった。別に利用しなければそんなの気づきませんね。
そして過疎地で病床が多いと、埋まるそうですが、かといって住民が健康なわけでもなければ寿命が長いわけでもない。
病床があるから病人ができあがる。医療が作ってしまう。
今の放課後等デイとかもそうだと思いますが、人数を増やすことは事業所にとってはプラス。でも公金は大きく持ち出されることになります。
そうなると国は防衛的に医療費を下げます。
そうなると医療は薄利多売に走ります。
その結果精神科ほどでないにせよ、各科で「患者の塩漬け」「固定資産化」が常態化します。
花風社的に言うと「めんどり」です。
医療の場合、その上得意が高齢者です。
若者が失業して何人自殺しようと医療は平気。ふらふらの高齢病人が生き残った方が医療は儲かるのです。だから他産業の雇用を潰してまで医療は自分たちだけ生き残ろうとする。彼らが言う「命を守ろう」は健康な命でもなければこれから無限の可能性がある若者の命ではありません。高齢で持病があり公金を自分のところにもたらしてくれるめんどりの命です。医療に舵取りを任せていたら国は滅びます。

誰かをずーっと病気のままにしておいて、それで儲ける仕組み。
これをやって成り立っているものだから、たとえ2パーセント以下の病床でも新型コロナに取られると泣き言と八つ当たりが始まるわけですね。半年あったのに調整努力もせず。
そして余談ですが、手前勝手な主張の多い発達障害啓発は、この医療の流れをくんだものだったのです。

そして花風社クラスタが見てきたとおり、Twitterあたりにくすぶっている底辺医療従事者においては自分たちが7割公金から売り上げているという自覚もないくらい社会知のない医療者が多いために
悪意がなくても現場の医療者はこういうシステムに自ら加担して患者の塩漬け化に走っているかも、ということ。
患者を必死に集め、病気のままにしておく。

私が衝撃を受けたのは、病床が減っても寿命を延ばしている国が多いと言うこと。
医療破綻した夕張で起きたのもそれだった。
そして私が激しくマスクに反発するのは、それが医療による「人の家畜化」だからなのですが、医療は普段から平気で人を家畜化しているということ。
たとえば手間がかからないように経口摂取できる人でも施設に入れるなら胃ろうが条件とか。
今回イタリアで高齢者がたくさん亡くなりましたが、かの国では本人が望めば最後まで経口摂取を許可するそうです。患者に主体性を与えている。それで寿命が短くなろうと、そちらを選ぶ権利があるわけですね。

「服薬していると区分が上がるから事業所にお金がたくさん入る」という福祉の世界ではよく知られたシステムもありますが、この国では、人間弱くなって誰かの世話になると家畜化されるようです。

私が「治ろう」と言い続けてきたのは、治った方が自由に生きられるからなのですが
自由がさほどほしくない人も多い、とわかった年でもありました。

そして家ではぴんぴんしていた人が病院・施設に入ると弱る。廃用症候群が起きる。
逆に退院すると機能がよみがえる。
これは病院が手間のかからないようにしているから。
転倒しないように移動は車椅子とか。

ああこの廃用症候群を全国民に押しつけようとしているのが「ステイホーム」なんだな~と思いました。
私は緊急事態宣言のあと、ジムに行って温泉入って、こんな気持ちいいものを二ヶ月奪った医療には二度と協力するまいと誓いました。緊急事態宣言は健康な人間の健康にはマイナスです。でも医療は、健康な人間などどうでもいいビジネスなのです。
つまり、人々の健康のためにこそ、医療は一回崩壊した方がいいですね。

私が新コロで医療に最初に反発したのは、第一波()のときの神奈川県医師会のオバカメッセージです(その後さすがに取り下げた模様ですが未だにスクショになってコロナ脳の皆様の間を感動話として巡回しているようですね)。
曰く、私たちが苦労しているだから遊ばないで。遊んでいる人見ると腹が立つ(大意)。
このときの「遊ばないで」はGoToで遊んでいる人たちに向けられたものではないのです。だって緊急事態宣言下だもん。
公園で遊んでいる子どもたちに向けられたものなのです。
自分たちが大変なときに子どもに遊ぶなとか、大人げないにもほどがある。なんて人間が小さいのでしょう。
しかもこのとき神奈川県の大部分の陽性者は院内感染だったのです。まだPCRに至る条件がきついときではありましたが。
10万人アタリのなんとかで、東京を上回ることもあり、それがほとんど院内感染だったにもかかわらず、休校で公園で遊んでいる幼子たちに文句を言う。バカじゃねえの、と思いましたよ。
子どもに文句つける前に院内感染起こさないようにしたら?

ただしこの本では院内感染の仕組みが書いてあり、「ああそれはある程度しょうがないな」とは思いました。

人は家畜になっても生き残る道を選ぶのか。
というお友だちのメッセージをきっかけに著者はこの本を書いたそうですが
ブルーさんが言っていたとおり、感染症専門家たちが部分の最適化しか図らないために、そしてそれを鵜呑みにしている人が多い分だけ、社会がおかしなことになった2020でした。

そして「人は必ず死ぬ」という事実。
なぜそれがわからないのだろう、と不思議で仕方ありません。
900万人雇用している観光、産業の乏しい地方にも雇用を生んでいる観光を死に絶えさせてまで、自分の命を守れと主張する人の心境が全くわからないのは、私自身自分は特別に救われる人間ではないと自覚しているからです。でも多くの人が、自分の命を守るために他者の命を奪っても平気な顔をしている。
しかもそれを高潔なことだと言い立てているのです。実は我が身がかわいいだけなのに。
こういう恐怖心でパニック起こしている人たちは、同じように陽性者数()が増えると困る医療や政権の思うがままになっていますね。

でもそうじゃない人もいるから
見抜いている人、健康なゆえに無意識的にでも健康な自分を守ろうと遊び回っている人がいるから、人出は減らないのでしょうね。それでウイルスの滓を引っかけて陽性が出る人はふえるかもしれません。でもそれってワクチン打ったのと同じですよね。陽性者の数が増えて何が悪いの? です。「陽性者を減らすために会食するな帰省するな」と言われても、その前提を共有していない人の多さに政権も医療も恐怖に駆られたコロナ脳の皆様も気づいていないようですね。

きっともう医療は崩壊するんでしょう。
そして救急車を呼んでも来なくなるんでしょう。だからみんな気をつけましょうね。
でも皮膚にトラブル抱えているシアさんも病院に今期は断られてセルフケアの方法を見つけたらしいし
うちの父もお餅のどに詰まらせたとき母によって助けられています。
セルフケアでなるべく医者の世話にならない。
私が「医療崩壊上等」というとき目指すのはこの地点です。

人は必ず死ぬ。
自分の身は自分で守るものである。
その原点に立ち戻って行動を選べばいいと思います。
その結果のステイホームならそれはそれでいいのではないでしょうか。
ただみんな身体が違う以上、取るべき方法は違います。
そのテイラーメードは医療にはできない。個々の選択です。

その個々の選択にまで口を出し、他人にうつさないためのマスクなのだから全員するべき! とマスク警察している人たちは、ずっとしているといいですね。コロナが終わっても。
だって人間は菌もウイルスもいっぱい常在していて、それを移し合って生きています。それがいやなんでしょ? だったら人前では一生マスクしているんでしょうね。どうぞどうぞ。それも自由です。

あとこの本で「医師法第一条」を読みました。
なんだ、ネットで治った治ったと喜んでいる人たちをいじめている医師達はそもそもが医師法違反じゃん、と思いましたよ。

医療はブルーさんの言うとおり
・部分最適化しかできない
・健康な人間はどうでもいい
・管理のために人を家畜化する
・ゼロリスクを求めて廃用症候群を作る

からなるべく離れた方がいいとつくづく思う年の暮れでした。

来年は、医者がいらなくなるような本や講演など、頑張ります!

六歳までに治らなくてよい理由

2020-12-21 08:34:56 | 日記
さて、長崎の廣木さん栗本さん対談でも出た話だし
時々最近聴くのですけれど
六歳までに治ると便利だよね→六歳までに治らなくては!
と脳内変換してしまっている人がいるらしいので「それは誤学習ですよ」というお知らせです。

当たり前なんですけどね。

まずはなぜ「六歳までに治ると便利」なのか?
それは、就学を普通級で乗り越えてしまうと、そのあと支援側から進路を邪魔されずに済むからです。
もちろんあちらは手ぐすね引いて待ち構えていますから、利用したくなったときは申請してみればいい。
ただ現行の特別支援が「縮小再生産」「福祉ギョーカイへのベルトコンベア」になっている現実の前で、できれば普通級に入っておけば後々の可能性が開けてきます。進路的に、そして将来の生き方的に。
福祉に囲われなければそれだけ自由な人生が待っているわけです。

逆に言うと特別支援教育側が当初の理念通り往復切符を用意してくれたら、これほど「特別支援ではない道」にこだわる理由もないんですけど、どうやらあっち側に自浄能力はないようだから、だったらこっちが警戒しないとな、ということです。それには六歳までに治っておくことが一番近道なわけです。

ではなぜそれにもかかわらず、別に六歳までに治らなくてもいいのか?

皆さんがまず用意している答えは

いくつになっても発達するから

ではないでしょうか。
これも正解。
当たり前の話ですよね。
そして当たり前すぎて、これが決定的な理由ではないのです。

では決定的な理由とは何か?

なぜ六歳までに治らなくてよいのか?

それはね

この世に「○歳までに何をしなければいけない!」なんていうことは一つもないからです。
それが答えです。

ではなぜ
六歳までに治ると便利だよね→六歳までに治らなくては!
に誤変換されてしまうのか。

それは洗脳されているからです。

何に?

学校限定ルールです。

座波淳さんが『発達障害でも働けますか?』の中で言っていましたよね。
学校限定ルールが解けない人が社会人として(とくに民間人として)使えない人材になるのだと。

親御さんたちも学校限定ルールを社会人としては解毒して仕事をしたりしていたとしても
お子さんを通じて学校とつながりが再開されると、あの頃のメンタリティに戻ってしまうのかもしれません。

そして誰かが言ったことを超真面目に受け取り、小学生のように
「○○までに△△しなければいけない!」という思考回路に陥ってしまうのかもしれません。

でもね
実際の社会生活の中で、取り戻せない失敗などないのです。
遅すぎる試行錯誤などないのです。

今は六歳までに治ることが可能だし、花風社クラスタの人々はそれを実現しています。
けれども六歳過ぎて出会った人もいるでしょう。
大人になって出会った人も。

そこで「自分とこはもう手遅れ?」という不安を抱くこと自体
まだメンタルが小学生であるという証拠。
「誰かに課題を与えてもらってそれを解ければうまくいく」と世界を単純化している証拠です。
そしてそれでは、うまくいくわけがありません。

まずは小学生のときに学校から植え付けられた有害な正解幻想を卒業しましょう。
そのために花風社から出ている役立つ本は

ニキさんの『自閉っ子、えっちらおっちら世を渡る』と
『発達障害でも働けますか?』です。

小学校が教えたことは、勉強以外、嘘でした。
近隣のクレームを怖れて子どもの口から布きれ一枚取れない弱い姿を今小学校教師達はさらしてくれています。
感染症予防をハイパーりちぎに受け取り子どもたちを凍えさせている姿は
とうてい社会人として機能していないでしょう。

そしてそういう小学校教師達が植え付けた強迫観念は嘘なのです。
まずはそれを解毒しましょう。
そうしたら六歳までに治らなくても大丈夫だとわかるはずです。

医者が教えてくれない子どものステキなところ

2020-12-20 08:50:12 | 日記
さて、昨日MLで大久保さんのzoom講座「医者が教えてくれない子どものステキなところ」についての募集を開始いたしました。
MLを(まだ)受け取っていない方にも募集受付始します。
めったにない機会になりますので、ぜひ皆さんご視聴ください。
参加募集についての詳細はこの記事の最後に貼り付けますが、昨日のエピソードを一つご紹介。

私は栗本さんとはオンラインオフラインで割合顔を合わせる機会があります。近いしね。
仕事の場であることもあれば、飲んでいる場だったりもします。
そこで色々栗本さんの抱いている大原則を探ったりするわけです。
そして栗本さんが医者と違うところは「弱者として見ていないな。変わりゆく存在だと見ている。それと定型の発達を踏まえて特性を見ている」とわかり、「医者が教えてくれない発達の話」という講座を開いたりしましたね。多くの方にお越し頂きました。

けれども大久保さんとは距離的に離れています。
顔を合わす機会は多くありません。
でも大久保さんには豊かな言語能力があります。
大久保さんはたぶん、支援じゃなくて他の仕事(会社員など)をやっても優秀なできる方だったと思います。そういうタイプの支援者です。

ですから大久保さんには文字で問い合わせすると仕事がさくさく進むのです。
私が見た大久保さんの「医者が教えてくれないことを教えてくれるところ」は「未来」を見据えての発達援助なのですが、昨日はあえてメールで質問してみました。
午後のことです。
大久保さんは午前のお仕事から戻られ、本日は朝から札幌出張。
そして夜にはぎっしりと書いた文書が届きました。
それを読んで、ああなるほどなあ、と思いました。
対談が楽しみになりました。

今、神田橋先生のところへのアクセスがあまりよくありません。
県外からの患者を受け付けていらっしゃらないので。
残念なことですが、ある意味花風社の著者の方たちが育つチャンスだと思います。
我々は一束になれば、神田橋先生をしのぐ仕事ができると思っています。
だから愛甲さんや栗本さんの知見に触れていただく機会を設けています。
大久保さんはその「一束」のお一人です。これからどんどん重要になってくる方です。

さて、ではMLを貼りますね。
応募の仕方は以下の通りです。
皆様のご参加をお待ちしております。

=====




「てらっこ塾大久保悠さんと花風社浅見淳子が対談します」

お世話になります。花風社の浅見です。
年末に新たな企画が決まりましたので、緊急のお知らせです。

1 てらっこ塾大久保悠さんと花風社浅見淳子の対談を開きます!

多くの方にご視聴いただいた「医者が教えてくれない育ちのアセスメント」で鋭い分析と優しいまなざしをみせてくださったてらっこ塾の大久保さん。全国のご家庭から訪問依頼が絶えません。そして、次回の関東出張に合わせ、花風社浅見淳子と対談してくださることになりました。
日時は1月23日の13時半より2時間程度です。
タイトルは「医者が教えてくれない子どものステキなところ」です。

今年も全国で引っ張りだこだった大久保さん。
依頼されたご家庭に入り、親子さんたちとひとときを過ごして発達援助をするお仕事をされています。大久保さんの訪問により好転したご家庭が続々で、多くの笑顔を作り出されているようです。なぜこれが可能なのか? それは、医療と違って「できないところ」をみるのではなく、お子さんが自ら育ちたがっている点に注目し、それを親御さんにアドバイスするからです。
我が子のステキなところを見抜く視点を持つことがどうすれば可能なのか浅見が質問し、お答えいただきます。
また、コロナ禍を経て得た視点などに関しても、大久保さんと浅見で意見交換をします。
ご視聴料金は

当日のみ 3000円
後日動画視聴込み(3週間程度を予定しています) 4000円

です。
ただし翌日の「愛甲修子さんに質問する会」にお申込の方は、1000円引きとさせていただきます。


2 「愛甲修子さんに質問する会」のお知らせ

毎回好評な「愛甲修子さんに質問する会」をオンラインで開きます。
日時は2021年1月24日13時半から2時間程度(延長の場合もあります)。
料金は、一画面あたり
・当日のみの視聴の方 3000円
・当日視聴及び記録動画もご希望の方 4000円
です。


1,2 いずれの会も
お申込の方はzoom☆kafusha.comに
(☆をアットマークに変えてください)
・お名前
・メールアドレス
・ご視聴希望講座(大久保さん対談、もしくは愛甲さんに質問する会)をお知らせください。
そして料金をお振り込みください。(口座はお問い合わせください)


お振り込みは1月11日までにお願いいたします。
アドレスは1月12日ごろからご入金確認済みの方に送っていきます。

なお、愛甲さんの会にご参加で、ご質問のある方はmail☆kafusha.com(☆をアットマークに変えてください)までご質問を送ってください。
ハンドルネームでも実名でも結構です。当日も顔は出していただいてもいただかなくてもかまいません。
参加者の方には守秘義務を徹底していただくようお願いいたします。
ご質問を送られる方は、そこから愛甲さんのお仕事が始まりますので、提出と同時のお振り込みをお願いいたします。

3 新刊『発達障害・脱支援道』(廣木道心著)
年内発送ご希望の方は12月25日までにお申し込みください!


親として、支援者として廣木道心さんの貴重な経験がぎっしり詰まった「発達障害・脱支援道」。
「大変なことになる前に、治しましょう」という結論に至ったのはなぜなのでしょう?
ぜひ年末年始にお楽しみください。


おまけは小暮画伯特製のポストカード型カレンダーと、おーちゃん画伯特製の「親バカメッセージポストカードwithアマビエ様」です。
下記からどうぞお申込くださいね。
新刊「発達障害・脱支援道」のページはこちら。



この本とともにお勧めするのは

廣木さんに勇気を与えた本、『NEURO 神経発達障害という突破口』



「治して社会参加する」とはどういうことかよく教えてくれる『発達障害でも働けますか?』



そして社会参加するために最低限目標とすべきものは何か教えてくれる『元刑事が見た発達障害』です。



その他気になる本はこの際お買い求めください。冊数分おまけをおつけいたします。

皆様に穏やかな年末年始が訪れますようお祈りいたします。

花風社 浅見淳子

この一年の花風社

2020-12-17 10:39:00 | 日記
さて、ちょっと早いけど振り返っておきましょう。

去年の暮れ、「どこでも治そう」ができました。
3月1日、全国一斉休校が決まった直後にその立ち上げイベントをやり、リアル+zoomで大大大成功でした。
それから緊急事態宣言に。
ここで養生と退行の機会を得た花風社読者のお子さんたちは親子で名もなき遊びの時間に恵まれて、発達が大いに促進されました。
「治っておいて本当によかった」が実感でした。
この間廣木さんがかなり動いているのが印象的でした。特別支援校とかに呼ばれていましたね。休校期間は先生たちにとってはお勉強期間だし。

6月、まず栗本さん、座波さん、大久保さん、浅見が出張を再開。
廣木さんも相変わらず、花風社関係ないところで呼ばれて講座をしていました。
その後も各地で講座、zoom等が開かれ、実働としては栗本さんと大久保さんが頻繁な出張をしました。
なぜこのご時勢に花風社クラスタはこれほど動いたのでしょうか?

コロナ禍だろうとなんだろうと、子どもの成長は止められません。ですから医療ができないことを可能にする栗本さんや大久保さんには各地でニーズがあります。
それが今年も私たちが動き続けた理由です。

8月には廣木さんと藤家さんが講演。なつかしい顔が集合して焼き肉食べましたね。
浅見も横浜拠点のzoomや、鹿児島高松講演で皆さんと交流。高松講演の動画視聴は1300回を超えました。現地メディア、大物からの祝電等、大大大成功でした。

こう見ると花風社の一年は良い一年でしたね。

昨日はささやかな忘年会でした。
今年は企業単位の忘年会とかは取りやめが多いでしょうが、インディな丈夫な人たちは普通にしています。ただ考えは様々だし、家族の考えも様々で、来たくない人は来なくていいのでどこも普段よりは少人数になっているようです。

今、医療従事者等制限されていない仕事につき
普段から栄養に気をつけ、身体を動かし、睡眠を良く取り、養生して身体を丈夫に保っている人たちは普通に過ごせています。そういうしなやかに暮らせる大人が増えてほしいですね。
今普通に精一杯自由に暮らせていることは、これまでの修行の賜物です。

自粛警察、マスク警察に続き、忘年会警察みたいな人たちも出てくるんでしょうけど
発達の世界でも思ったように
自分がコントロールできない他人をコントロールしたがるくらい自他の区別がついていないとそりゃ生きづらいだろうなあ、と思います。

治りたい人が治れば良い。
そしてそのおかげで花風社クラスタは、この自粛自粛の年でも活発に全国を歩き回りました。誰も体調崩すことなしに。

そういう生き方もあるのだと
それを視野に入れてお子さんを育ててくださいね。

花風社より新刊と「愛甲さんに質問する会」のお知らせ

2020-12-15 12:25:06 | 日記
1 新刊のお知らせ

お世話になっております。花風社です。
花風社ではこのたび、廣木道心さんによる新作「発達障害・脱支援道 笑顔と自由に満ちた未来のためにできること」を出版する運びとなりました。

廣木さんのご子息旺我さん、おーちゃん画伯は、重度の知的障害を伴う自閉症と診断を受けながら、一貫して普通校に学び、アート系の専門学校卒業後は芸術活動でお金を稼いでいます。これを実現するには家族での取り組みがありました。廣木道心さんが親として我が子を楽にしようと取り組まれる中から、パニック対処への介助法も生み出されました。

一方で廣木さんは、つねに「自分のやってきた道(普通の社会への参加)」は正しかったのだろうか、という思いを抱いてきた方でした。そして実地調査を兼ねて、福祉の世界で様々な仕事をなさいました。支援員、ヘルパー、研修の講師、施設長、その経験は多岐にわたります。

そこで実際の福祉のお金と人がどう動いているかを見て、結論を下します。
「大変なことになる前に治しましょう」。
できればこの世界には送り込まない方がいい、いや、最初から送り込むことを目標にしない方がいい、というのが裏も表も知り尽くした廣木さんの結論です。

そして今は福祉の世界を仕事としては離れ、武道家&デザイナーとして生きておられます。

そういう経験を積んだ廣木さんだからこそ見えたものを何もかも書いていただいた本です。
直販のお申込の方には、年内にお送りできます。
おまけは小暮画伯特製のポストカード型カレンダーと、おーちゃん画伯特製の「親バカメッセージポストカードwithアマビエ様」です。

他の本も頼みたい方は是非この機会をご利用ください。

新刊「発達障害・脱支援道」のページはこちら。



この本とともにお勧めするのは

廣木さんに勇気を与えた本、『NEURO 神経発達障害という突破口』



「治して社会参加する」とはどういうことかよく教えてくれる『発達障害でも働けますか?』



そして社会参加するために最低限目標とすべきものは何か教えてくれる『元刑事が見た発達障害』です。



その他気になる本はこの際お買い求めください。冊数分おまけをおつけいたします。


2 「愛甲修子さんに質問する会」のお知らせ

毎回好評な「愛甲修子さんに質問する会」をオンラインで開きます。
日時は2021年1月24日13時半から2時間程度(延長の場合もあります)。
料金は、一画面あたり
・当日のみの視聴の方 3000円
・記録動画ご希望の方(当日もご視聴いただけます) 4000円
です。

お申込の方はzoom☆kafusha.comにお名前とメールアドレスをお知らせください。
(☆をアットマークに変えてください)
そして下料金をお振り込みください。
(口座はお問い合わせください)

お振り込みは1月11日までにお願いいたします。
アドレスは1月12日ごろからご入金確認済みの方に送っていきます。

なお、ご質問のある方はmail☆kafusha.comまでご質問を送ってください。
(☆をアットマークに変えてください)
ハンドルネームでも実名でも欠講です。当日も顔は出していただいてもいただかなくてもかまいません。
参加者の方には守秘義務を徹底していただくようお願いいたします。
ご質問を送られる方は、そこから愛甲さんのお仕事が始まりますので、提出と同時のお振り込みをお願いいたします。

3 「どこでも治そうin 長崎」のお知らせ。

長崎で栗本啓司さん、廣木道心さんの講座が開かれます。
詳細・お申込につきましては主催者様のページをごらんください。



今年は何かと不自由な年でしたが、その中でも花風社クラスタの皆様からはたくさんのいいお知らせをちょうだいいたしました。
皆様、よいお年をお迎えくださいませ。

*本記事はしばらくトップにおいておきます。
日々の更新はこの下をご覧ください。

GoToについて今語っておくべきだと思うので

2020-12-15 12:18:06 | 日記
さて、私の年内GoTo納めは24日の県内プチ旅行で
GoTo初めは一月中旬です。こっちはどうなるかわからないですね。もっとも飛行機はGoTo外でマイルでとっているので宿は割引でなければいけるし地域共通クーポンがついてくるかこないか、要するに値段の問題だけですが。緊急事態宣言とか出て宿も閉鎖したりあっちから来るなと言われない限りは行くでしょうね。

今月28日から来月11日までが一応全国停止期間ですが、これが文字通りの期間のみ行われるとするのなら、また私は強運を発揮したわけです。そして何度も繰り返しますが、私にとって身体アプローチの効果がこれなのです。カンが当たること。

そして、廣木さんは「わかり合えない人は放っておきましょう」という名言を新刊『発達障害・脱支援道』で書いていらっしゃいますが、なぜGoToが観光業者への直接給付より経済を回すか、何度も利用した立場から説明しておこうと思います。わからん人はわからんでいい。とにかく優れたシステムだということは説明しておく。



そのために数字をつまびらかにします。

まず、今度のGoToに行ったのは、あの憧れの?リゾートに普段なら考えられない価格で泊まれるからでした。行先は温かい八重山にしました。飛行機はツアーに入っていましたけど、乗り慣れた(マイルが半分つく)全日空にしました。

ツアーは3泊4日、エアー付き朝食付きで48600円でした。格安です。これが35パーセント引きなので、本当なら74000円~75000円ですね。そしてここに二人で22000円の地域共通クーポンがつきます。つまり補助額は7万円くらい。一人35000円くらい。夫や私が毎月払っている健康保険料よりずっと安い補助額です。

出かける前の日、私たちはすでに経済を回していました。ということはどういうことかというと、皆さんと一緒です。食べたり旅行したりするだけが経済を回すということではありません。テレワークしたり、エッセンシャルワーカーとして働いたり、仕事をすることで多くの人が経済を回してこの国は成り立っています。遊んでいる人だけが経済を回しているのではありません。仕事をしている人も経済を回しています。そしてGoToは、他の人に仕事をしてもらうために国と個人が共同出資する事業です。

ということで私もぎりぎりまで仕事をし、解凍してしまって使わなければいけない鶏肉をディープに焼いて翌日からおつまみにできるようパッケージして、夕方羽田に向かいそこで夫と待ち合わせしました。石垣便は朝6:10。翌朝あわただしく出ていくより羽田にGoToすることを私たちは選んだのです。なんと宿代は6000円くらい。ここも3000円くらいの補助が出ているはず。そして2000円の地域共通クーポンをもらいました。

羽田は店がほとんどやっておらず、夕食は吉野家でした。人生二度目です。鶏肉を作りながら食べていたのでおなかいっぱいで、260円の小盛りにしました。

翌朝羽田のコンビニで2000円のクーポンを使い切りました。水とかナッツとか、そういうこまごまとしたものです。つまり東京でもらったクーポンを東京で使い切りました。これが地域共通クーポンの設計思想です。お釣りも出さない。繰り越しも許さない。とにかくきっちり使わせる。もちろんきっちり使うと余分に払うことになりがちですがそれも織り込み済みでしょう。

翌朝石垣に飛び、某手段で観光しました。八重山そばも食べました。このあたりの値段は把握していませんが、無料でなかったことはたしかです。

それから往復四千円ほどのチケットを買って、島に渡りました。島では予報よりお天気に恵まれ、サイクリングして途中がちがちに感染予防しているおそばやさんでおそばを食べマンゴージュースを飲み現金で払いました。

翌日は離島を回るツアーに入ろうかと思ったのですが、今別に見知らぬ人とツアーで一緒になる必要を感じなかったので、ゆったりビーチとプールで過ごしました。

夕食こみでチェックアウト時の支払いは43500円でした。そのうち22000円を地域共通クーポンで払いました。

そして帰りは石垣空港で20000円くらい買い物をしました。

つまり前泊の羽田を合わせて75000円くらいの補助をもらいましたが、これは全部右から左へと現地の業者に落としたお金です。今現在なんの症状もないところを見ると現地での私たちは感染力のある「発症前二日」ではなかったわけで、ウイルスは運ばなかったけどお金は運んだわけです。

そして政府の支出が75000円に対し、浅見家の支出は15万強なわけです。

この「個人の貯蓄からお金を引っ張り出す」のがGoToの目的です。
利用しない人にはこれがわからず、なんかずるしている気がしているのでしょうが、銀行に積んでおいたら誰も潤さないお金を現地に渡すのがGoToの設計思想です。

今年は年末に海外に行きません。だとすると、浅見家的にはその分お金がかからないわけです。

それを国内で消費させよう、というのが政府の目論見です。でした。

感情的な批判をする前に、仕組みをわかっておいてください。
とにかく現地の人からは、喜びの声しか聞かなかった制度です。

真っ赤な太陽

2020-12-02 23:00:25 | 日記
さて、高松講演で私のイメージソングとして美空ひばりさんの「真っ赤な太陽」を演奏していただいたことをきっかけにこのブログを書きます。
ちょうど12月1日に読者の方からスペシャルなプレゼントをいただき、その翌日演奏してくださったピーチパインパラダイスの方がお誕生日と言うことで、今書いておこうと思いました。

美空ひばりさんは横浜の大先輩ですが、別に私はファンではありませんでした。
というか私は、まれに見るほど音楽に興味がない人です。その回路が開かれていなかったと言っていいほど。
そして私は、自分が興味のないものはどれだけはやっていようと全く無視できるという能力があります。
長いことお気に入りの歌手という人はいませんでした。

そして美空ひばりさんは、大物にありがちですが、地元のハイソな人には嫌われているところもあります。
まず出自。横浜の古い世代にとってはあくまで「魚屋の娘」です。信じられないでしょうが、私の親世代祖母世代はまだそういう身分差別みたいなものが大手を振っていたのです。だから美空ひばりさんに言及することははしたないこと、みたいな空気もあったりしました。
そして田岡親分との関係。
なにより芸風が、うまいんですけど外連味たっぷり。
これもある種の人たちに嫌われる要素ではあります。

でもうまいですよね~。

私は美空ひばりさんのエピソードで一つだけ心に残っているものがありました。
それは晩年、あの名曲「川の流れのように」の作詞をした秋元康さんとの初対面のときのエピソード。
秋元康さんはひばりさんの歌が書けるということで、ご挨拶しようと何時間もスタジオで待っていたそうです。
大物が大物を待たせるの図。
そして出てきたひばりさんは「あなたのことは知っています。よろしくね」とたった一言声をかけ、そしてあの名曲ができあがったというのです。
それをきいたとき、カリスマっていうのはそういうものなんだなあ、と感心したのを覚えています。
たった一言で名曲を生み出すのです。それが実績です。

あまり音楽に興味がない私のために今回高松主催者サイドの皆さんは私の周辺に取材して、イメージをつかもうとしたそうです。
出てきたキーワードが太陽とか海とか明るい色とか。
そして「真っ赤な太陽」になったそうです。

そのことを後で知ったときには感激したし、今では親世代祖母世代の呪縛から逃れた私としては、クリエイターの端くれとしてただただ郷土の大先輩を尊敬するだけ。っていうか今の私は早世したひばりさんの年をとっくに越えてしまいました。
そのあとYouTubeでもひばりさんをたくさん見ましたし、山口百恵さんの番組も見て、我が神奈川県実は、迫力のある歌姫に恵まれていたんだなあと再発見しました。

そして私はもちろんひばりさんのようなカリスマではないけれど
大阪の饗宴で雑談の中でたにしさんに「四国でもやりませんか」とお声をおかけし
それが講演につながり、新しい出会いにつながり、取材につながり、神経発達障害の言葉が四国の新聞やテレビに載って人々につながり、副総理や大臣からの祝電につながり、そしてすでに四国では身体アプローチの効果が出て喜んでいる人が出てくることにつながり、ついには来年の講座にもつながってしまったので

カリスマではなくても、私のさりげない言葉も多くを生み出したと思いました。

そして昨日、読者の方からふるさとの幸詰め合わせとともにいただいたのは自作の歌詞でした。
音楽をなさる方で歌詞をお書きになるようで、私のイメージソングになるかもしれない歌詞を書いてくださっていたのです。

全文は恥ずかしいですが、少し引用させていただきます。

タイトルは

「伝説のひまわりさん」です。

こう始まります。

~~~~~
「あの女性(ヒト)はーー海からやってきた」

元気なイルカも
傷つくカモメも
みんなみんなついてきた
まっすぐに ゆうゆうと
ひたむきに泳ぐ その女性に

島中が大さわぎ
さっそく宴の お酒とごちそう
とってもまぶしい その女性を
ひまわりさんと よぶことにして

~~~~~

ああ、そういう風に私をとらえてくださっていたんだなあ、と思いました。
まっすぐゆうゆうとひたむきに泳ぐ。
それは私の生き方そのものです。
そしてまっすぐでもゆうゆうでもひたむきでもない人たちがどうしても理解できなくて何かと曲解をするんですけど
伝わる人には伝わっているんです。
たしかに行くところ行くところ宴が開かれます。

そのあとは照れくさいので二番にとびます。

~~~~~

海を牛耳る
海賊たちに
みんなみんな おびえてた
ねむること 笑うこと
ずっともう あきらめていたよ

ひまわりさんは ゆるさない
一人で一発 勝負を決めた
海ではみんな 自由でしょ
むねがふるえて みんなが泣いた

荒波ならば 乗り越えて
ただ堂々と 進みなさい
おさかな達は とびこんだ!

~~~~~

ああ、そういうことが起きたなあ、と思いました。
私は自由に大海原を泳いできました。ゆったりと。気持ちよく。
障害があったってそれはできるでしょ?
みんなも自由に生きようよ、という提言をしてきたのです。

でも今度のコロナ禍でもわかったのは、自由を希求する人はそれほど多くないと言うこと。

それならそれでいいのです。

海賊たちの言い分にどこか「おかしいな」と感じたとき
支援の狭い世界ではなく
大海原を楽しそうに渡っていく私たちを見たときに
私もあちらに行こうかな、と思う人がいればいい。

そのために花風社はあるし
花風社は続きます。
きっと花風社がなくなったら「ざまあみろ」と思う人たちはたくさんいるでしょうけどね。
大海原の存在に目を背け、池で生きていきたい人たちもいますからね。

ほぼ一年の眠りからさめて、新刊を出します。
皆様よろしくお願いいたします。