治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

良質のフラッシュバックが昨日私にもたらしたもの

2012-06-30 08:25:01 | 日記
さて、昨日のやすさんのコメントに
こう書いてあって、前々から私が抱いていた疑問への一つの答えだなあと私は思いましたよ。

=====

その点に関しては、楽しい思い出のフラッシュバックや懐かしいエピソードが映像で記憶されている非定型発達の私は幸せだと感じました。

=====

そうでしょ?
私は以前から、あれほど過去を忘れられない自閉脳なのだから、逆にそれを利用して、小さいときから挑戦してやり遂げた体験を増やせば、その思い出はおそらく定型の子どもより財産になるのではないかと思っていたのです。
挑戦する権利を奪うような療育に意味を見出せない理由の一つがそれなのです。
まあもちろん、現場では挑戦が勧められていると思いますよ。
ただ、ギョーカイが外に向けて出す大本営発表が「頑張らせるな」で
リアルに情報収集や活動をしない保護者がそれを信じてるだけ、っていうことかもしれませんけど。

やすさんと同様、昨日私にも良質のフラッシュバックが起きました。
ていうか、自閉の方のフラッシュバックがどういうものか肌身ではわからないので、そうじゃないかもしれないけど
脳みそが抱いていた過去の疑問に答えが与えられたというか。

大地君を巡る藤居関係の騒動ね。
あれは要するに、花風社批判に名を借りた
「うちの子こんなに出来がよくなくて悔しい」っていう集まりだったんだな、と、ふいにわかったのです。
鈍い?
もしかしたらもうとっくに気づいていた人がいたのかもしれないけど。
私はわりと、人の嫉妬を感知するのが遅い方です。

だってね、八歳の子に向かって
「大地君への攻撃じゃない。花風社への批判」とか
「本を出したら批判されて当然」とか
「周囲がそれをわからせろ」とか、鬼畜の弄する詭弁でしょう。

子どものついーとを集めてさらしたベムこと宮本晋なんて、鬼畜の中の鬼畜でしょう。

要するに、嫉妬が猿烏賊を鬼畜に変身させた事件だったんだなあと思ったのです。

そうつぶやいていたら「本当に詭弁。あれは大地君への攻撃と誰もが感じた筈です。子を持つ親のすることじゃない。嫉妬の裏へは自分への卑下が見えて。不快です。」とギョーカイメジャー(ただしローカルだそうです・自称)からご意見が。

「鬼畜! 同意です!! 立ち読みしただけで批判をして、大地くんからの手紙はスルー。恥ずかしくないのかな。」というご意見も。

大地君の愛読者の方たちね。
大地君の愛読者って、皆さんお子さんの障害の程度も様々ですよね。
重い方もいる。

でもね、大地君の頑張りを素直に認められる方にとって一番かわいいのは
当然ながら大地君より我が子なんですよね。
それは自然で、そして健全なことです。

「大地君は頑張りやで本も出してすごい子かもしれない。
でもやっぱり一番かわいいのはうちの子」

これが自然で健全な気持ちじゃないですか? 親として。

そして、そう素直に思っている人たちだから、
大地君のよさを素直に認められるんじゃないのかな。
大地君の愛読者は、それだけ健全なのかもしれない。
我が子の愛し方が。
比較の対象じゃないんですね。

それを思ったとき、私は先日から交渉していたけれども死んだふりしてしばらくこちらからお返事をしていなかった相手に
重い腰を上げてこちらからお電話しました。
話を先に進めましょう、と。

Amazon Kindle。
黒船来航と言われる電子書店の登場です。
私も英文書籍に関しては、Kindleを愛用してきたし、その便利さは痛感している。
Amazonのアカウントで簡単に電子書籍が買える。
Kindleの端末も持ってますが、iPhoneだってiPadだって先日買ったAndroidだってPCだって読める。
どれで読んでも、読んだ最後のページが同期されている。

先方から交渉を持ちかけられたとき
当然いずれはうちの書籍を電子化してAmazonで売る日は来るだろうけど
どれから始めようか、それを考えていました。

でも昨日、決めたのです。

うちは「ぼく、アスペルガーかもしれない。」からやります。
そう決心したから、こちらからお電話して、書類を送っていただき返送しました。

紙の在庫も切らさないつもりです。
でも、読み聞かせ等の使われ方が多いというこの本。
口コミで広がっているこの本。
電子書籍もお求めいただけたら、
スマホとかにも載せられて、読んでほしい人に手軽に紹介できます。
そういう読まれ方に相応しい本だと思って
うちはこれから始めることに決めました。

電子書籍のフォーマットになっても
一ページ目のあの言葉は変わりませんよ、もちろん。

「自閉症って恥ずかしいの?」
「自閉症は恥ずかしくないよ」
「大地、自閉症は恥ずかしくないよ。恥ずかしいのは大人になっても自分でご飯が食べられないことだ」

私が大地君親子に初めて会いに北海道に渡ったとき
私に出版を決心させた親子のやり取りです。

私があのセリフを一ページ目に持ってきたのは
版元としての判断。
本当に大事なことだと思ったから載せました。
それを恥じたことはただの一瞬もありません。
本当に伝えたいことだったから。

自分の周囲にはリアルで見たことないほど卑屈な人たちがネットにはいた。
「目標はひきこもり」と真顔で言う医者が実在した。
その人たちには気に食わなかった。
社会性のない人たちで、他人の家への口出しを恥ずかしげもなくやった。
むき出しの嫉妬をごまかすために詭弁を弄した。
それだけの話です。

あの本を方々にご紹介くださっている皆さん。
よかったら電子書籍も手段としてお使いください。

そしてご興味がありそうな相手には
あの一ページ目を巡る騒動なんかもお話になってください。
「社会(みんな)の中で生きる」という方針を持った親子、そして学校の試みを伝える本が生まれるきっかけとなった
「自閉症の子の修行」という概念を持った本が生まれたその瞬間の
エポックメーキングなやり取りだからです。
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もう孤独じゃない

2012-06-29 17:09:25 | 日記
さて、三時半に起きてサッカー見て、
今日一日はちゅん平さんの原稿です。
また泣いたところご紹介しますね。

ちゅん平さんの頑張る姿に涙することが多いですけど
ここはまた別の意味で泣きました。
お母様の親心にです。

=====

 私の障害がまだ判明する前、原因不明の病と闘い、ひどい解離状態だった頃、私は母にこう言っていた。
「私はきっと一生一人きり。将来は施設に入って生きていくつもりです」
 母の心にその言葉は刺さった。
 まるで自分が私の人生を台無しにしてしまったかのように、母は己を責めていた。
 暗い影を落とす私の将来が、母には不安だっただろう。
 それが一転して、寄り添える相手が見つかった。
 母はどんなにか安心したに違いない。
 涙ながらに話す母を見て、私も胸が熱くなった。

=====

これは、ちゅん平さんに恋人ができたときのお母様の気持ち。

障害の診断もされないまま、重い精神症状に苦しみ、外の社会に出ることもできず
「私はきっと一生一人きり」と言っていた娘。
いつか先に旅立つであろう身として
どんなに苦しかったことでしょう。愛する娘が、生涯にわたって孤独に生きる姿を想像するのは。

でも恋人ができたことで

自分たちがいなくなっても
自分たちが守れなくなっても
誰かがそばにいてくれるかもしれない。

自分たちがいなくなっても
この子はひとりぼっちじゃないかもしれない。

そういう可能性が見えたことで、どんなにほっとしたでしょう。

その親心を思うと、私は涙が出ました。
親とはありがたいものだと思った。

「家事のできる引きこもり」に出会いのチャンスはありません。
家の中で家事をしているだけでは
親がいなくなったあと、寄り添ってくれる相手を見つけることはできません。

ちゅん平に出会いがあったのは
外の世界に出たからです。
自らの意思と周囲の支えの力で。

「目標は引きこもり」なんていうふざけたことを言う人が
周囲に一人もいなかったからです。

そういう意味で
ちゅん平は恵まれていました。


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愛甲さんのお勉強会ご参加の方々へ

2012-06-29 07:15:11 | 日記
愛甲さんのお勉強会、とりあえず今回も会場ぎりぎりの42名まで受付いたしました。
今現在、「申し訳ありませんがキャンセル待ちで」のメールをお受け取りでない方は、ご参加いただけます。
心配な方はメールにて問い合わせをしてください。

参加できなくなった方は、ご連絡ください。
キャンセル待ちの方に席を当てたいと思います。

明日私は東京アクアラインを通って、愛甲さんのところに行って、事前のブレインストーミングをしてきます。
集団の場ですから、相談業務まではできないと思いますが
こういうことが聴きたい、ということがあれば、明日午前中までに花風社にメールしてください。
レジュメに入れていただけるかどうか、ご相談してきます。

瀧澤久美子さんもいらっしゃいます。
画伯も。
ダジャレは厳禁にしておきましたが、あれは生理現象ですから、飛び出してしまうかもしれません。
そのときは笑わないでスルーしてあげてください。
本人のためです(笑)。

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続・反骨精神と自閉っ子

2012-06-29 06:58:22 | 日記
さて、昨日はブログアクセスがとても多かったですね。
今日はやすさんからいただいたコメントを元に、続きを書きます。

=====

反骨精神は、育ててもらったことが私にはないので、育てるものなのかどうかわかりません。
 ただ、その子の強みを一点突破で強化する試みは自己肯定観を高め、その子の人間存在を強くするものだと私は思います。
 
=====

私は、反骨精神は育てられる面もあるし、生得的に備わっている面もあると思います。
そしてASDの人でも、内なる反骨精神を抱いている人はいます。
やすさんも、大地君も、ちゅん平も。そして表現のかたちはちょっと違いますが、ニキさんの中にだって確実にそれはあって、ニキさんを引きこもりから社会へと前進させる力になったと見ていて思います。
もちろんこれほどの反骨精神を持ち合わせない人もいるでしょう。
けれども療育の世界で問題なのは、まるで反骨精神がないかのように子どもを扱って
結果としてその子が持っている強みを社会で生きていく力に結び付けられないところだと思います。

最初から弱者の面しか見ず、社会にその庇護を要求することを仕事にしている先生たちは
その子に備わっている反骨精神に目を向けることがありません。
私にはそれがもったいなく見えるのです。

=====

 私にとって、「家事をする引きこもり」は噴飯ものの目標ですが、それをありがたがるご家庭もあるので、それはそれでそのご家庭やご本人の自由意思と自己責任で選択すればいいのだと思います。
 それはリスクを取って極力社会でふつうに生きようとしている私たちにも言えることです。一次障害も二次障害も三次障害も、社会も医療も責任はとれません。自分でやりくりするほかありません。
 困ったことに、医療サービスは家電製品を買うようにはなかなかいかない。発達障害を受け入れるかどうかとか(メニューのラインナップ)、どういう目標で治療するのか、とか、実際に医療を受けてみて、あとは自分で労力使って調べるしかないじゃないですか。現に、吉川徹医師によって明らかにされた治療の前提が、吉川徹医師個人のものなのか、名古屋大学病院児童精神科の共通認識なのか、名古屋大学発達臨床教室全体の認識なのか、確認が取れていません。
 困ったものです。
 
=====

仰せのとおり、吉川医師の方針は、私と志を同じくする人々にとって、決して受け入れられるわけはありませんが
世の中には治らないこと、社会にひたすら庇護されることを望むご家庭もそれなりにあるようです。
そういう人たちが、名大病院に行って吉川医師を主治医にするのは、正しいことでしょう。
けれどもそういう道を望まない場合には
仰せの通り、それが吉川医師個人の方針にとどまるのかどうか、下調べをする必要があると思います。
発行物にはっきり明記されているのなら
名大病院に率直におききになるのが一番ではないでしょうか。
県で発行されたようなものなら、何度でも訂正の機会はあったはず。
それに載っているのなら、少なくとも吉川医師としては本音なのでしょう。

もっとも先日ここにも書いたように
同じ名古屋でも光君の主治医の先生などもいます。
私は具体的なお名前を存じ上げないし、予約状況なども知らないので、勝手に営業するつもりはありませんが
大地君と同じように虚弱で登校渋りだった光君が皆勤賞を取るまでの回復に至った「チーム光」の中にはこの先生の存在があったはずです。
とくに名古屋のような大都市において「支援のかたちは選択可能なのではないか」ということを伝えるために、あの記事をリンクしました。

こういう先生もいる一方、吉川医師の言動については、やすさんも明瞭に覚えていらっしゃるようですね。

=====

 少なくとも、大の大人しかも社会的権威者が匿名で、障害を含む人生に果敢に向き合っている子供に対して、何と言ったか。決して忘れることはありません。
 
=====

今度のことを受けて、私の周囲の方々は
吉川医師は支援者として優しい顔をしながら、ものすごく根っこのところで差別意識のある人なのだろうということを話し合っていました。
それほど差別意識が違う方ならば、やすさんが明瞭に覚えていらっしゃる大地君にしたひどい発言を、もしかしたら自分ではひどい発言と思っていなかったのかもしれません。
私が恐ろしいのは、あの当時吉川の発言に同意して、リツイートしたりしていた臨床心理士もいたことです。
白くま母さんは怒ってその人をブロックしました。そうすると、なぜブロックされたのかその心理士はわからないようでした。
私は昨日思い出して、その心理士のついーとをたどってみました。
そして、人の心の動きに対して感覚が薄いというか、感情があまり濃くない人、という印象を受けました。
この人も悪気はなかったのだと思います。
ただ脳内に結ばれる人間像が平板な人に思えました。
そういう人とは「ひどい発言」の内容が違うのだと思います。その人はやすさんが見抜いた、吉川発言の残酷さを見抜けなかったのでしょう。
実はこの人は花風社の愛読者のようです。少なくとも神田橋先生の本が大好きだったようです。
ただこのブログや私のついーとは嫌いなようです。私が作る本と結びつかないようです。
時々そういう人がいますが、周囲の人たちなら知っているように、私は使い分けられるほど器用な人間ではなく、ニキさんにさえ「わかりやすい」と言われるほどわかりやすい人なので
人間が平板に見える人には見えないものがあるのだろうなあと思っています。

吉川医師は、保護者には一枚岩でいてほしかったようです。
それを分断させる、と私に腹を立ててました。
けれども「家事のできる引きこもり」が目標の当事者や保護者と「社会(みんな)の中で生きる。」ことが目標の当事者や保護者、この二者が分断しないほうが不自然ではないですか。
志があまりに違います。一緒にいることはむしろ社会全体の損失ではないでしょうか。

吉川医師は、神田橋先生のこともさんざん匿名でこき下ろしていましたが
それを私にぶつけるのは弱いものいじめ以外の何者でもありません。本当に卑怯です。
医師と医師ならば、神田橋先生に直接話し合えばいいのです。
書面にまとめれば、版元として転送する労くらいは取ります。神田橋先生がお答えになるかどうかは先生次第ですが。
まあよこはま発達クリニックのように、転送する切手も依頼の手紙も同封しないような礼儀知らずなら無視したでしょうけれども。

「患者が健康になったとき、どういう姿になるか」という未来を思い描きながら治療に当たる神田橋先生。
「目標は家事のできる引きこもり」と勝手に決める吉川医師。
同じ名古屋でも、大地君の本を紹介し、患者が描いた絵本の自費出版に協力する先生。
どの支援のかたちを選んでもいいのです。日本はそういう選択肢のある国です。

だからこそ
自閉っ子が反骨精神という宝を持っている場合には
それを否定しない支援者との出会いがあるといいなあと思います。


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反骨精神と自閉っ子

2012-06-28 07:38:48 | 日記
さて、やすさんが「番付発表の朝、花風社から二つのお知らせ」に書いてくださったコメントを見て
私はあることに気づきました。

神田橋先生がおっしゃってたこの言葉。
「強みは弱みの裏にある」

そして長沼先生がおっしゃっていたこの言葉。
「満遍なくやられてはいないんです。どこかはね、強いんです」

そしてニキさんのこれ。
「残存能力で勝負する」

こう考えると、少なくとも一部のASDの人にとって
「反骨精神」は強みになるのだなあと思ったのです。この社会を生き抜いていくためのね。

ちゅん平さんの新作から引用します。

=====

 私が発達障害という診断を受け、八年の歳月が流れた。
 以前と比べると、格段に情報がある今の世の中で、これから私たちは、ふたつの方向に別れていくだろう。
 あくまで、できないことを受け入れてもらいたいと思う人。
 一方で、私たちにも努力が必要で、自分の方から社会に寄り添っていく人。
 どちらが正しいとは言えないが、私は後者を選んだ。
 それは、これまでの人生の歩み方から導き出した答えだ。

=====

ちゅん平の新作はね、泣きます。
私は原稿を読みながら、何度も泣きました。
もちろん泣かない人もいると思います。
頑張る人を応援できない人(この世界には多い)なら涙腺は緩まないでしょう。
頑張る人を目障りに思う人は、どこが感動的かわからないでしょう。
名誉なんとかという議論をしている自分たちが、差別的な人間だと気づかないようなオバカさんにとっては何が感動的かわからないでしょう、
ニートを目標にせよという医者にとっては読む意味のない本でしょう。ちゅん平のニート脱出の記録なのだから。

だけどね、今回の吉川医師の発言を見て
ちゅん平は昨日、こう言いましたよ。

=====
わはは。でも、悪いですが、吉川やベムが切望している社会にはさせません(キッパリ)。
人生かけて阻止します(笑)。それくらい強い意志持って、今度の本書きましたから。
=====

ちゅん平の名の由来は、すずめのようにびくびくしていたから。
だけどどうやら、猛禽類になる日も近そうです。
反骨精神は財産ですね。心身を強くします。
障害者にニートになることを推奨するようなセンセイはきっと
障害のある人の中に、反骨精神が潜んでいること、それが生きる力をもたらすことなどに気づかないのでしょう。
人を見る目がないですね。

さて、反骨精神といえばこの人。
八歳のときの文章。今見るとなつかしい。
文章の面でも、大人になりましたね。
そしてその後の成長ぶりは、皆さんご存知のとおり。
もう一度貼っておきますね。
この後この少年は、さらに二冊本を出して
皆勤賞を取ったり、運動会で悲願のビリ脱出を遂げたりしました。
今になって読むと、味わい深いものがありますので、あえてもう一度皆さんとシェアします。

=====

そらパパさんへお手紙

 僕が本を出したらずいぶんそらパパさんにやられました。どうして人の事をこんなに馬鹿にするのか解りません。僕はずいぶん我慢しました。僕は本にするのはやめようと思いました。でも、僕の本を読んで泣いて喜んでくれる人がいました。それはパニックになったり、暴れん坊になる時の気持ちや辛いことが解るからです。僕はこれからも自分のために修行で解ったことや、研究した自分の事は書きます。それを浅見さんや栗林先生や岩永先生に見てもらおうと思います。それで必要なら僕はみんなのために本にしてもいいと思う事にしました。
 
 でもそらパパさんはもう絶対に大地の本は読まないでください。買わないでください。便利に思わない人は買わない方がいいです。僕の本について文句があるなら僕に言ってください。僕は男です。僕が全部聞きます。ネットなどでこそこそやるのは止めてください。僕はそらまめちゃんとは少し違いますが、やっぱり自閉症の一つアスペルガー症候群です。でも、文句を言われる覚えはありません。そらパパさんは余計な事ばかりいるので悲しくなって泣く人がいます。そういう人達にも会いました。人が調べた研究や、一生懸命に書いた本をヒドイいいようです。
 
 僕が働くのは変なことですか? 自閉症の人は働いちゃいけないですか? それとも話が出来る自閉症だから差別しているのですか? 出来ない事がたくさんある癖に「働きたい。」ということは無理なことだと思っているのだと思います。でも、僕は働きたいです。交流級でだって役割をやらないでいると「給食だけ食べにくる。」と言っていじめられます。そらパパさんは星野富広さんを知っていますか? 怪我をして顔しか動きませんが、口を使って立派に自分の仕事をしている人です。僕は手も足も動くので働く人になりたいです。
 
 僕が暑さや寒さに負けたり、学校に行けなかったり、姿勢が正しく出来なくて一反木綿になったりするので悪く言われても仕方がないかもしれません。でも僕はそらパパさんには負けません。僕は絶対に働く人になります。そして僕は自閉症の博士になります。楽しい修行は出来ない事を出来るようにしてくれます。頑張れば周りの人が仲間にしてくれます。そして応援してくれます。働かないとご飯は食べられません。僕は自閉症です。アスペルガー症候群です。でも、障害者の仲間には入れません。だから僕は頑張るしかありません。僕は立派な大人にはなれない可能性の方が多いです。それでも一生懸命に生きる男になります。そして、男なので弱い人を守れる人になりたいです。
 
 だから、僕の本に文句や意見があるなら僕に言ってください。僕が全部聞きます。質問も答えます。勝手に予想して、大人同士でこそこそ悪口はやめてください。


                                               中田大地


*本文の一切の無断転載・引用を禁じます。 花風社 代表取締役 浅見淳子


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増税と支援者

2012-06-27 08:17:10 | 日記
昨日はちゅん平さんの原稿読みながら、TLで自然発生している吉川徹祭りを見物して、RTしていました。

「家事のできるひきこもり」を目指す気のない人たくさんで
一様にあきれていましたね。

「高齢化する親とひきこもりの子どもの悲惨さはたくさん目にしてきた。だからこそ頑張ろうと思ってきた。目指すのそこですか」
「社会に送り出す力のある支援者がほしい」
「色々な喜びを味わう人生を送ってほしい」

当然でしょ。

「うちの地域が障害児でも社会に送り出すという方針でよかった」

よかったですね。
愛知県はご愁傷様。

でもまあ、こういう男前のドクターも、たしか名古屋の先生。
いかに支援者を選ぶのが大事かということですわね。
大きな看板に吊られずに、先生の質を見極めるのが大事。

私の愛知県知り合いで名古屋大学病院に通っている人はいないし
横浜は地元だけどよこはま発達クリニックに通っている実在の人物って周囲にはいません。
そういうもんでしょ。

ととさんからもコメントいただいたけど
やっぱり社会に出たい人はそういう方針の支援を選んだほうがいいね。医療も含めて。
まあそれは、「自閉っ子のための道徳入門」の優ままさんのお話に詳しいわね。

さて、

「そういう方針の医師は、親亡きあと面倒みてくれるのかしら?」なんて疑問の声がありましたが
おそらく自分が面倒見る気はなく、社会が面倒見るべきだという方針なのでしょうねという結論になりました。

だったらね、医者やめて政治家になればいいのに。
医者は治すのが仕事。
制度作りは政治家の仕事でしょう。

で、昨日はその政治家の皆さんが増税につながる法案を通過させたわけですが
社会保障の問題は、いうまでもなくこの国で深刻です。

以前から私は「今障害のない人だって年は取るし、いつ障害者になるかもしれないのに云々」と言う人たちの意図がどこにあるかわかんなかった。
そんなの当たり前でしょ。

でも昨日、国会の流れを見ていてふいにわかったんですね。
どうしてそういう意見に違和感を感じるのか。

自分の理想とする国家観というのはあるよね。
私の場合それはもちろん高福祉高負担ではないです。
一億いる国では無理。
北欧のように、ひとつひとつの国が日本の都道府県と同じ規模だからやれることでしょう(スウェーデンと神奈川県はほぼ人口が一緒)。

逆に一億いるメリットっていうのはあって
それは「選択肢の豊かさ」であり、私はこの国の選択肢の豊かさを愛しているので
「高負担だけど医療費も教育費も無料」っていう社会はぴんとこないのね。
つまんないじゃん、そんな社会に生きるのは。
税金がそれなりのところに収まり、可処分所得が多くて、必要なサービスは自腹で買う自由があるような、そういう社会がいいと私は思っています。

で、そういう国家観というのは
自分が今現在どれだけ福祉に依存しているかには別に左右されないと思う。
だって左右されたらそれは政見というより利権の問題になるよね。
私は利権で投票行動を起こす気はないの。

だけどね、考えてみてください。
医療費をかけ、健常児一人当たりよりずっと予算のかかった特別支援教育を受けた子どもの理想の未来が
「家事のできるひきこもり」だと言い放つ支援者。

こういう支援者はね、明らかに増税要因ですよ。
将来にわたってね。

いや、増税の必要性はわかりますよ。
でもギョーカイ的にそういう風潮がドミナントである限り
さらなる増税が必要とされ、それでいて保障は削られるということは想像できるんですけど皆さんはどう?

それにしてもねえ、「家事のできるひきこもり」か。そこまでは想像していなかったわ。

最近明らかになったことといえば藤居学の体罰的犬的療育もそう。
それに加えて吉川徹の「家事のできるひきこもり」。

最初に「この人たち変」と感じた人の根本の哲学はやっぱり変ですね。
一ミリたりとも妥協しなくて本当によかったです。
私はやはり、今後も好き嫌いでつきあう相手を決めようと思います。
だってそれが一番当てになるもん。少なくとも私の場合。

いい年して全方位外交している人見ると
「それほど自分に自信がないのかな?」って思うんですけど
中立っていうのはまあ、ありえないからね。まともに社会人やっていれば。

私は家族が、寝たきりの高齢者や手のかかる障害のあるお子さんを抱えて大きな負担に苦しむのは間違いだと思います。
そういうときに手を差し伸べる国家であってほしい。

そして高齢者にせよ障害者にせよ、持っている能力は使うべきだと思います。
本人のためにも、周囲のためにも、社会のためにもね。
そしてそういう方針の支援者と仕事をします。

「そうじゃない人の意見を聴け。聴かないのは独断」ってよく言われますが
そういう人の意見を好んで発表する版元もありますので
そっちにいったらどうですか? というのが私の意見です。
別に花風社にこだわることないと思うんですけど。

私は人の言うことを聴かないのではないですよ。
猿烏賊の意見は聴かないけど。
神田橋先生、愛甲さん、瀧澤さん、ニキさん、ちゅん平、大地君、そのほか大勢の方たちのご意見を参考にしています。

中立好きな人いるけど
それほど自分のやってきたことに自信がないのかな? と不思議です。
中立は20代で終わらせよう。
大人がやることじゃないよ。

というわけで

増税につながる方針の支援者を、私は支持しませんわ。
版元として。
国民として。
過度な増税を望まない庶民の一人として。


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愛甲さんを囲む会、お申し込みはお急ぎを!

2012-06-26 11:24:35 | 日記
愛甲さんを囲む会、現在お申し込み31名です。
昨日このブログに告知を出したとたん、お申し込みの出足が速かったので急いでMLを深夜流しましたが
その結果、定員は超えました。
会場の都合で、39名までお受けします。
お申し込みはお急ぎください。

前回ご参加の方で今回も、という方もいらっしゃいますが
新しいメンバーも多いですね。
遠方からいらっしゃる方も。
文面から察するに
長年ひきこもり等の膠着状態にある感じの方とか。
そういう方は、きっと愛甲さんのお話がヒントになると思います。
「名医」と呼ばれる人たちが、膠着状態へのソリューションを実は持っていないギョーカイ。
でも絶望しないでください。
持っている人は、地域にいます。たまにね。

と思いながらちゅん平さんの原稿読んでました。
どうやって引きこもりを脱出したか、私もリアルタイムでハラハラしながら見ていたことを思い出しました。
闘いましたね、ちゅん平さんは。
だから今があるんだな。

ちゅん平さんのついーとを拾ってきました。

=====

いろんな「母さん」たちが子どもとむきあう姿をみて、胸が熱くなる。そういえば、うちの母が、私の解離のひどいとき、こう言ってくれたな。「あんたが障害者だから助けたいんじゃない。愛しい娘だから助けたいの!」って。

=====

謙虚になってくださいよ、支援者の皆さん。
皆さんが「障害児」として扱い、「目標は家事のできる引きこもり」なんていううそぶいているその相手は
誰かの「愛するわが子」なんですよ。

私は週末、愛甲さんに会いに東京アクアラインを渡って、愛甲さんと事前のブレインストーミングをしてきます。
そのときまでに、質問とかあったらメールで送ってください。ご参加の方たち。
お勉強会という場ですから、相談業務まではできないでしょうけど
ヒントになるお話をレジュメに盛り込んでいただけるかもしれません。




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番付発表の朝、花風社から二つのお知らせ

2012-06-25 09:40:10 | 日記
さて、名古屋場所の番付発表がありました。
稀勢の里関は東の正大関。
二番目に強い力士と、正式に認定された朝です。
こういう日が来るとは信じていました。
でも遠かったですね~。
だから今朝は、私としてはお祝いの気分です。

花風社からの発表は二つ。

来月のお勉強会、詳細が決まりました。
かねてよりお伝えしている通り、愛甲修子さんに講師をお願いしています。
瀧澤久美子さんもゲストでフロアにいらっしゃるので
色々コメントやご質問をいただけるかもしれません。
「自閉っ子のための道徳入門」を作ったとき、三人で集まったのですが
そのときから瀧澤さんは、愛甲さんの支援にとても興味を感じていらっしゃいました。
「ああいう方が横浜にいてくれたら、多くの当事者の方が助かるだろう」とおっしゃっていました。
神田橋先生のお弟子さんで、「発達障害は治りますか?」の提案者。
実際に多くの不登校や暴力行為に働きかけ、解決しているようです。
しかもあまり気張らずに。

表題は次のように決まりました。
「発達援助――発達障害のある人を苦しみから解き放つ」

日時等詳細は以下の通りです。
7月29日(日) 13:30開場 13:45~15:45
参加費 1500円(当日お支払いください)
定員 30名
横浜市港北区新横浜3-19-11 加瀬ビル
2F 第一会議室

お申し込みの方は花風社あてにメールにて(mail@kafusha.com)

1 お名前
2 ご連絡先

をお知らせください。

もう一つのお知らせ。

こういう本作っています。



またかわいい本になりますよ。
「自閉っ子のための道徳入門」は「自閉症の人は法を守れる」ということを伝えるために作りました。
今度の本は
「自閉症の人は適切な努力ができる」ことを証明するために作っています。
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思わぬ喜び

2012-06-25 03:38:12 | 日記
さて、第一回目のお勉強会が滞りなく終わりました。
最初のセクションで瀧澤さんに

1 療育の変遷
今行き渡っている療育観を相対化してみよう。

をお話いただいたのですが
これが予想よりずっと長時間になりました。
けれども、止める気にはなりませんでした。
お子さんたちを社会の一員にする、という目標のためにどういう療育を主体的に選んでいくのか
40年福祉の世界に携わっている方だからこそ語れる歴史的経緯があまりに貴重な情報だったからです。

けれども昨日は、性の話を期待して来た方も多いはず。
お話をスイッチしていただきましたが
そのお話も「よそでは聴けない」(読者の方談)ものでしたね。

そもそも、私が「自閉っ子のための道徳入門」のコンセプトを思いついたとき
性の話は欠かせないと思ったのですが
さすがの私もお身内にきくことははばかられ
常日頃、性の話の重要さを雑談の中でも語っていらした瀧澤さんに、インタビューをお願いしたのでした。
「よそでは聞けない」この話も
横浜障害児を守る連絡協議会のお勉強会だと、幼児の保護者会でもなさっているそうです。
いずれ子どもは大人になります。障害のあるお子さんだって、誰かを好きになることもあります。
このように、子どもから大人への人生の連なりを意識する支援者というものが
大変貴重なのだと思いました。

横浜北部での開催でしたが
遠くは埼玉や、浜松からもご来場がありました。
また、某特例子会社の方が四名お見えになったことも、望外の喜びでした。
「一社会人として納税し、社会のルールを守る」社員を雇用する身の方は
花風社と「社会(みんな)の中で生きる子どもを育む」目標を共通のものとしているのですね。
「花風社の本はバイブルのようにそろえて読んでいます」というお言葉がうれしかったです。

今後また、お勉強会にお越しくださることもあるようですが
いずれは皆さんにお話を聞かせていただけたらいいなあと思います。

ご来場いただいた皆様、お手伝いくださった皆様
ありがとうございました。
来月は愛甲さんのお勉強会です。
どういう話にするか、これから詳細を詰めます。
決まり次第、ここでも発表しますね。



写真はご参加の方からいただいたお酒。
画伯にもおすそ分けしておきました(画像のみ)。

じゃあ私はサッカーを見ますね。

サッカーが終わる頃、名古屋場所の番付が発表されているでしょう。
そうしたらもう一度更新します。花風社からも発表がありますので。

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スペイン勝利の朝に

2012-06-24 06:35:17 | 日記
また三時半起きでした。

スペイン勝ってよかったです。
まあ私は、スペインのサッカーがずっと好きなのだけれど
今大会に限っていえば、他にも勝ってほしい理由があるなあ。

ドイツ、強いよね~。
で、あんまりああいうサッカーは好きじゃない。
でも今のドイツに対抗しうるのって、スペインくらいじゃないかなあと思って。

それにしても、ドイツの選手ってゴール決めてもロボットみたいに無表情。

と思ってたら我が家の事情通に
「それは素人の見方だな。あれは彼らとしては満面の笑みなんだ」と言われ
文化の違いをひしひしと感じた次第です。

我が家では「ドイツ人」と「自閉っ子」ってポジション的に同じなんですね。
どっちもビジネスパートナーであり、どっちも異文化っていう意味で、面白がっている。
ニキさんに言われましたよ。
「そういうときにドイツ人だけ面白がってたら自閉っ子ネタが無駄になりますね。せいぜい楽しんでください」
はい。楽しませていただいております。

というわけで、今日は瀧澤久美子さんを囲むお勉強会ですよ。
きっかり42名のご参加予定。キャンセルとかキャンセル待ちとか調整してこうなりました。
レジュメ作りました。

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瀧澤久美子さんを囲んで 6月24日

1 療育の変遷
今行き渡っている療育観を相対化してみよう。
「自閉っ子のための道徳入門」より

2 障害のある方と性
身辺自立、生理・夢精、性器の扱い方、性行為、異性との交流、結婚、加害・被害

3 小さい頃から放置すべきではない問題行動

4 「自閉っ子のための道徳入門」を読んで

5 愛甲修子さんのお話


今日いらっしゃる42名は、横浜市の「障害児・者を守る連絡協議会」系の方と、花風社のMLやブログのご購読者という感じで
連絡協さんでも毎回新刊の展開をしていただいているので、まあうちの本はすでにお持ちの方が多いと思うのですが
ものすごくちょっとだけ書籍持っていきます。オリジナルスタンプも捺しますしサインもしますよ。

「もしまだ読んでいなかったら読んでほしい本」という基準でもって行きます。
書店やネット書店でお求めになる方にも参考になると思うので「どうして読んでほしいか」書いておきますね。

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ご紹介書籍
① 自閉っ子のための道徳入門
② 自閉っ子におけるモンダイな想像力 ニキ・リンコ著
 「あのさ~それくらいわかるだろうふつう」の謎を解く。自閉っ子に腹が立たなくなる一冊
③ 自閉っ子、えっちらおっちら世を渡る ニキ・リンコ著
自然にはわかりにくいけれど、大人になる前に知っておくと混乱しないこと。
④ 自閉っ子と未来への希望 浅見淳子著
「自閉症について社会にわかってもらおう」を仕事にしていた私が、なぜ「社会の中で生きられる子どもを育む本」に路線変更したか。
⑤ 僕は、社会(みんな)の中で生きる。 中田大地著
社会で生きていく大人になるために、子どものころから「家庭で」取り組めること。

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ご参加くださる方、実りある時間にしましょう。
よろしくお願いいたします。

さて、明日は名古屋場所の番付発表ですよ。
このブログでもなんか発表があるかも?


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