治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

「実力以下の人生」を勧めるのなら

2013-09-30 10:12:03 | 日記
あまちゃんロスとお相撲ロスの朝、目覚めたら
別にあまちゃんロスはたいしたことないのに気づきました。
あんまり未練を残さない終わり方だったし。
それよりお相撲ロスのほうがこたえそうです。場所中は苦痛なのに。また二ヶ月経ったらあるのに。
要するにお相撲の方が私の本質に根ざしている要素ですね。
次回は朝ドラは見ないって決めました。時間とられすぎ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

週末にギョーカイ系の本読みました。
お決まりどおり、知的障害のない自閉っ子に「実力以下の人生」を勧めていました。
それはまあ、よくある話だから今更目くじら立てませんが
神田橋先生とは違います。
神田橋先生は「でこぼこのままでも、優れたところを活かす生活をしていれば、健康を保てる」という考え方です。
こういう先生につけた人と、実力以下の人生を選べという先生につけた人と
予後が違ってもそれもまた運命ですよね。
だから基本的には先生を選ぶ側の自己責任なんですが、化外の民としては
実力以下の人生を勧めることの弊害として、次のことに対策を採っていただきたいと思います。

1 本人の「ルサンチマン」問題

持って生まれた実力以下の進路を選ばざるを得なかった人たちは、恨みを持ちます。それは健康なことではない。ぜひこの問題に対策を考えていただきたい。

2 重度の方への「とばっちり」問題

実は重度の方も、まだまだ伸びる余地があることがどんどん知られてきています。先日はダウン症の方には与えられている言語訓練が自閉症の場合はなから諦められていて対象外となっているために機会損失をしているというお話を聞きましたし、支援校で学習に時間を割かない弊害も出ています。本当は字を読めるようになる子が、きちんと学習機会を与えられていないとか。
愛甲さんは成人で、周囲が最初から字なんか読めないと思われていた人が実は字が読めることを発見して、それをきっかけにコミュニケーション能力を伸ばされています。50歳でしゃべれるようになった人もいるそうです。ギョーカイが知的障害のない人たちに福祉の中で生きていくことを奨励し、結果的にリソースを食い、重度の方の発達援助に回らない問題をきちんと考えてほしい。

以上です。

んで、釧路高専の松崎先生に「まーた『実力以下の人生の勧め』系の本を読んじゃったよ」と言ったら「医師の中には自分も当事者だという意識がある人も多いのに、自分はたまたまラッキーでこっち側に来ていると思っている人も多いのに、どうして当事者にはそういう人生を勧めないのかな」と疑問を呈されていました。松崎先生も「ラブリーアスペタイプ」とか名乗っていましたね。(友だちだからはっきり言うけど、キモイ)

画伯と松崎先生は、私のTLの中で二大うざいアカウントですが、二人ともアーティストじゃなかったり物理学博士号を取って高専で教えていたりしなければ、時給800円でバイトしていたら、それほど楽しそうだったとは思えません。

なのにどうしてギョーカイの先生たちは、当事者に「実力以下の人生」を勧めるんでしょ。

「自分たちはたまたまラッキーだから自閉っぽいところがあっても医師になれた、教師になれた」と思うのなら、その保護要因を探ったらどうでしょ。
そうしたらその中には(すべてではなくても)再現可能なこともあるでしょ。

と考えているうちわかってきました。ははあ。

以下、「自分も当事者っぽい」って思いながらきちんと社会的立場のある仕事につけた人の保護要因予測(私見です)。

1 知能が際だって高い。
2 文化的資本の恵まれた家に生まれ育った。
3 経済的に安定した家庭だった。
4 母親が栄養管理に地道に取り組む主婦だった。







等々、じゃないですかね。

皆さんも「この人アスペっぽいけどまともな仕事ついてるわー」と思う人いっぱいいるでしょ。
そうしたら考えてみれば?
「どこがよかったんだろう}って。

そのすべてをかなえることはできないかもしれない。

でも「うちにもやれる」ことは見つかるはずです。

「治しやすいところから治す」で行きましょう。

公務員はお金が好きで、自閉っ子は愛が好き

2013-09-28 11:18:55 | 日記
異動の時期になると思うんですけど、公務員になってずっと継続している人って、よっぽどお金が好きなんだろうなと思います。

花風社を立ち上げた頃、自治体のベンチャーお役人の方と一時的に仲良くなりましたが
ベンチャー育成に力を入れ始めた理由のひとつが
年金目当てに公務員になったはずのOBが、民間人に比べて有意に早死にというデータが出たことがあったらしく。

「人間やっぱり我慢は身体によくないよね」っていうことになったそうです。

でもこのベンチャー担当の方は、その後福祉の世界に飛ばされました。
ベンチャーギョーカイで人脈築いて楽しそうだったんですけどね。
福祉の職場が悪いのではありません。でもこの人はベンチャー育成したかった。専門性も一生懸命積んでいた。
ジェネラリスト育てて専門性を育てないんだなあ、って思いました。
公務員ってある意味職業選択の自由を奪われているんだなと思いました。

このブログは教師の方もたくさんごらんになっていますが
先生たちが毎年三月にあっち行くこっち行くというお知らせをしてくださると
そしてときには転居とか伴うと
私のような自由人にとっては「なんで住む場所も自分で選べないような職業について平気なんだろう」と思います。

やる仕事も住む場所も選べないのが安定した収入のためだとしたら(しかも別に激しく大金ではない)
そのために我慢できるってことは
公務員の皆さまって実はすごくお金が好きな人種なんじゃないかと思います。
じゃあなんで学校教育ではなるべくお金のこと隠そうとするんだろうね。

さて

「あまちゃん」が終わりました。
画伯も今朝書いてましたけど、まあ震災以降は安全運転でしたねという感じですが

私はこの中で、小泉今日子さん演じる春子さんがわりと、浄化される前、自分にとってうっとうしい存在だったです。
親に「ありがとう」とか「すまなかった」とか言ってもらいたいとかいうのがねえ。ちっちぇえ。

そして春子さんの姿に
いつまでたっても「親を恨む能力のある」発達障害の成人の人たちを思い出しました。

知的障害がないので健常児として育ち、長じて働き始めて不適応起こして診断がつく。
それから年金もらったり就労支援のサービスを受けたりする。
でもずっと自分の子どもは健常だと思っていた親にしてみると納得がいかない。
まだ若いのに年金もらっていることをなじられたりする。

それを「理解がない」っていう。
そりゃないでしょう。
理解しろっていう方が難しいです。
中には理解できる人もいるけど、それは特別に素晴らしいこと。
凡人にはできないです。時代が違うんだから。
そしてたいていの人は凡人だし、凡人であることは罪ではない。
自分もたいした人間ではない以上
親が凡人であることは不思議でもなんでもないでしょう。

そもそも年金もらえる、就労支援サービスを受けられるということ自体が
ある程度は「社会の理解」が進んだ結果です。そりゃまだまだいろいろ改善すべきところがあるのを指摘しているけどさ、私もこのギョーカイの化外の民として。

「知的障害がない障害者」ということを理解できない人が
役所の窓口にいたらやっかいだけど
別に親ならいいじゃないですか。年金の行方を握ってるわけじゃないんだし。
彼らが育ってきた時代背景を考えれば
知的障害がない人が年金もらうことにぶつぶつ言う方が自然じゃないですか。
「もらえるものはもらっとけ」みたいなこと言う親より、よっぽどモラルがしっかりしていると思うけど。

そもそも子どものやりたいことを全部肯定する親なんていません。
子どもの望む進路にぶつぶつ言うのは親の仕事です。

岩手県で海の恩恵を受けて暮らしている海女さんが
東京でアイドルになりたいなどという娘を快く送り出さないのは自然です。
何十年も恨むことではありません。
それで夢破れても、幸せをつかんでいれば親は嬉しい。

私が今までやった最大の親不孝は
出版社を作ったことです。
大金持ちでもないのに、我が子に出版社作ってほしいなんて望む親はいないんですよ。
親の反対なんて、自分のやりたいことをやらない理由にはなりません。

それでも子どもが幸せそうにしていたら
「よかったなあ」と祝福してくれるのがまた親でもあります。

だけど発達障害の成人って、自分のやりたいこと、やっていることを一ミリでも親に反対されたらぶつぶつ言うでしょ。
自分のやっていることを(口先で)否定されているのが、愛情がない証拠だとでもいわんばかりに。
実は親に肯定されたいとぶつぶつ言っている発達障害者って、一番、愛情がほしい人種じゃないですかね。
でも親に自分のやっていることを肯定されたいって、かなりないものねだりです。

自分には年金が必要だと思ったら
福祉サービスを使おうと思ったら
親がどう言おうとそんなのは関係ない。
堂々と使えばいいんです。

親に否定されたくらいで諦めるような信念は信念ではない。

親と子は、違う時代を生きていくんです。

「口では勝てない」理由

2013-09-27 09:01:54 | 日記
アスペルガーでヘリクツたっぷりで親の言うことにことごとく反抗する場合
「口では勝てない」というお悩みもありますよね。
そういうお話も愛甲さんのお勉強会でちらりと出ました。

でもこれって、親の言語体力がないことに主な理由があるんじゃなさそうです。
理由は別にあるそうです。

だから良い支援者は
あくまで他人でいてくれる人ですね。

逆に私のような立場の人間は、当事者の人と
疑似親子関係を作ってはだめですね。

先日雑談の中で指摘されて気づいたこと。

健常圏の男女が恋をして、結婚を決断する。
そのときに相手のうちに挨拶に行くと

「この子でいいんですか? だったらどうぞどうぞ」っていう対応をされることっていくらでもあり
そしてそうやってくっついた夫婦ってわりとうまく行ってます。

逆に親が自分の子どもに自信がありすぎると、うまく行かない。

私は「母親に猫かわいがりされてる男子と結婚するもんじゃないなあ。苦労するだろうなあ」とうっすら思ってきましたが
親が自分の子どもに自信がありすぎるって、あんまり健康な状態じゃないような気がします。

それと同じで、子どもの価値観をすべて肯定する親っていうのも
親の価値観を丸呑みにする子どもっていうのも
(実在するか知りませんが)

健康な状態じゃないかもですね。

親子って違う時代に生きるのだから
価値観が違う方が健全だと思います。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

昨日はテレビの前で悶々とするより、本当に現地に出かけてよかったです。
なぜかはわかりませんが、現地にいる方が緊張が少ないです。

テレビは余計な情報(これまでの取組の録画とかいろいろ)が入ってくるのもあるでしょうし。
同じように盛り上がっている観客の中でざわざわと見ているのが緊張をほぐすのかもしれません。

館内がうっすら暗いので、適度に眠くなるのもいいのかもしれません。
そこにお相撲さんがいるのが見えるのがいいのかもしれません。

とにかくラクでした(私が)。

椅子席だったので正座はできませんでしたが
取組の間は合掌していました。

そして座布団が舞いました。
ていうか大関横綱戦に座布団投げるもんじゃないです。
とか言えるのは私が椅子席に座っていたからで、マスにいたら周囲の分まで座布団投げていたと思います。

写真は自分土産の豆団扇。
立行司第三十五代木村正之助が名前を書いてくださるのです。
大勝負に勝った日の、大きな記念になりました。



といってもまだまだ厳しい勝負は続きます。

ていうかそれが人生です。

自己治療としてのコレクション

2013-09-26 09:30:08 | 日記
そういえばこの前の愛甲さんの会、あまりご報告していませんが
かなり濃密だったですよ。
質問の内容が濃かったので。

終わった後愛甲さんに
「浅見さん疲れたでしょう。私は慣れているけど」と言われました。
ある意味そうですよね。
愛甲さんの頭脳を借りた会なんだけど、愛甲さんの方がいつもやっていることだから(相談業務)
私の方が疲れたかもしれません。
何しろ濃い質問がいっぱいあり、また質問に答えるだけではなく会話も弾むので
それが楽しい反面、タイムキープに結構気を遣いました。

そこでコレクションの話が出たんです。

収集癖がある人が、これも自己治療なのかというご質問をなさって。

愛甲さんはコレクションもペットたくさん飼うのも自己治療だと言っていました。
だから生活に支障がない限りは、別に悪いことではありません。

私が自閉圏の人と隔たりを感じるのは、身体感覚と
そして自分があまり凝り性ではないことなんですね。
わりと割り切ってすぱっと切り上げるんだけど。

コレクションもそんなにしたことないなあと思ったのですが
考えてみたらキティちゃんが。

でもこれって、ありがたいことに
読者の方との交流になってるんですよね。

最初は出張が多いので、出先でご当地キティを集めるところから始まって。

そうするといろいろな地域の皆さんが、お土産に持ってきてくださって。。。

という流れです。

だからコレクションだけど、「皆さんのあたたかな気持ちのコレクション」でもあります。
ということはやはり、私にとっても自己治療になっているでしょう。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆

今日の大きな一戦は、現地で応援してこようと思います。
国技館行ってきます。
これも自己治療ですよ。
願わくば真っ向勝負の一戦が見られますように。


デイケアの治療効果

2013-09-25 09:12:12 | 日記
そういえば先日行った「アスペルガー症候群は治るのか」講座。
バイオロジカルな解決法には「遠いな」と思いましたが
デイケアって案外治療効果あるのかもね、と思いました。
上手なデイケアは脳みそラクラクセラピーだもんね。

実際にデイケアを受けている当事者の方が語ったんですよ。
そのお話がなかなか面白く、興味深かったですよ。
私は最近、自閉症当事者の自伝って(自分のところの本以外・笑)
なかなか最後まで読むの苦労するんですけど(面白くないというわけではない。なんか苦労する)
その方のお話は面白かったなあ。
ルサンチマンぽくなかったしね。

それにしても病院がデイケアをやると、陣容も本格的なんですね。
たぶん診療報酬の関係やなんかで、規制がきっと、非医療の業者がやるより大変なのでしょうね。

愛甲さんみたいに相談先の人に脳みそラクラクセラピーをしている個人もいるし

病院のデイケアでは支援者じゃなく利用者も一緒に脳みそラクラクセラピーを作ってるし

民間のデイサービスも脳みそラクラクセラピーみたいな試みをしているようだし
家庭でしている人たちもいる。「自閉っ子のための道徳入門」に出てくる賢ママさんのおうちみたいに。

「治す」っていうのはこういうことなんですよね。

ああそれと、そのデイケアの利用者である当事者の方は
「VS定型発達社会」みたいにならないように気をつけていると言っていました。

「VS定型発達社会」は、脳みその負荷を増やしますからね。


☆☆☆☆☆☆☆☆

勝ち越しです。
おまけに相手が相手。
二重の喜び。

紋切り型ではない療育アプローチ

2013-09-24 09:02:55 | 日記
先日いいお話を聞きました。

自閉症は治らないことになってるでしょ。
でも自閉症と部分的にかぶる障害・病気って他にもあって
(たとえば「もっと笑顔が見たいから」の中で岩永先生はニキさんの症状とパーキンソン病との関連を指摘されています)
他の障害・病気は治癒の道が自閉症より開発されていたりする。

だからそちらのやり方をやってみれば
「治しやすいところから治す」になり
結果的に症状が軽減されて、脳みそがラクになると
発達が促される、という。
それを実践しているお話。

「みんな違ってみんないい」と言いながら、それが一番実践できていないのが自閉っ子関係者だったりしますが
知的な療育に取り組むご家族は
こうやって成果を上げるんだなあと思いました。

やっぱり知識って大きいですね。

☆☆☆☆☆☆☆

足が長いとかトラウマ体質じゃないとか
一人の人間としては強みだけど、相撲取りとしては弱みになるんだな。

同じように私は、不安を感じにくい性格だけど
だからこそ不安を感じやすい人の気持ちがわからず、このギョーカイに向いてないへんがそのあたりですね。

でもこの性格、人間としては得だと思っているんですよね。
難しいところです。

リストカット?

2013-09-21 10:25:51 | 日記
巡業の季節を迎え、ブログ、ついったーともにプロフィールを変えてみました。

さて、感覚運動アプローチに心惹かれてきた私ですが
「自閉っ子のための道徳入門」で愛甲さんが十本指遊びを教えてくれてから
「別にだらだら汗をかかなくても、ばたんどすんと運動はしなくても、心拍数をあげなくても、身体感覚を養う方法はあるなあ」と思うようになりました。
汗だらだら系を、私は気持ちよく感じます。でも感じない人もいるでしょう。

そして愛甲さんがさかんに、ご自分は整体でずいぶん精神的にも調子が整ったとおっしゃるのを
不思議に思っていました。

でも考えてみたら、コタツの中の脚がない人にとっては
ていうかそこまで極端じゃなくても、身体のありかがはっきりしなくて
それで世界が不安な人にとっては
自分の身体を誰かに触ってもらって存在を確かめるというのは
安心感をもたらすものでしょうね。

そういえばお勉強会では強い精神症状の話も出て
自傷行為の話題なども出ましたが
これも私には心底からわかりません。

なんでリストカットとかするの?
痛いじゃん。それに血が出てめんどくさいし。

と思っていたのです。

その瞬間生きていることを実感する?
わからん。

でもよく考えたら
タイマッサージにせよ、ストレッチにせよ
心拍数あげてはあはあすることにせよ
ちょっと痛くて、ちょっと気持ちいいわけですよね。
その延長なのかな? リストカットとかって。
いずれにせよ、あれもへたくそな自己治療なんですよねきっと。

☆☆☆☆☆

「毒親」への落とし前

2013-09-19 09:16:29 | 日記
台風が来て頭痛とか起きる方が、とくに発達障害クラスタには(保護者も含め)ちらほら見られますが
私は全く実感できません。
季節ごとの体調の変動とかも、実感できません。
でも一般のひとの中ではそういうことに影響を受ける人たちの数を知っているので
根性がない、と片付けず「身体が違うんだろう」と思うくらいのことはできていると思います。

「毒親」についても同様です。
私は別に、自分の親に満足しきって育ったわけでもないし、反抗したことがないわけでもありません。
でもそれは健全なことだと思います。
「脳みそラクラクセラピー」を作ったとき
私は本当に、健全な愛情をもって育ててもらったことを親に感謝しました。

私は30になっても40になっても親への恨み言を語るというのがすでに発達障害の症状だと思っていますが
不思議なことにこの現象は診断のついていない保護者の方にも見られます。
おそらくその方の親御さんに未診断の発達障害の特性があり
子どもにその言動を真に受けがちな脳みそがあるとつらいのだと思います。

先日の「愛甲さんに質問する会」でも
長いことご自分の親御さんに苦労してきた方のご質問がありました。
愛甲さんはたくさんアドバイスされていましたが、最後に「親御さんが生きているうちにきちんとその気持ちを精算すること」を勧めていました。
私の言葉でいうと「毒親に落とし前をつける」です。

たぶん、通常の生活の中ではこういうことを語る場はともかく
その自分の気持ちについてプロから温かい、そして冷静なアドバイスを受ける機会ってないんじゃないのかな。
会をやってよかったなと思いました。

☆☆☆

秋冬巡業

2013-09-18 09:46:46 | 日記
さて、10月6日、関西地区で岩永竜一郎先生のお話が聞けるようですよ。
貴重な機会ですね。詳しくはこちらへ。




その他、秋冬の巡業がだいぶ決まってきました。
規模やテーマ、参加者の募集があるかどうかは、それぞれの主催者の方とご相談しながらこれから判明する部分もありますが
とりあえず私が把握している日付と場所だけ上げておきます。

10月6日 岩永先生 京都 (上記)
10月20日 ニキさん、藤家さん、浅見 三人揃って岡山
11月9日 浅見 沖縄
11月17日 愛甲さん、浅見 大阪 (関西の皆さん! 愛甲さんの実践に触れるチャンスです!)
11月23日 愛甲さん 埼玉
12月21日 愛甲さん 横浜
1月13日 花風社主催の会@横浜ラポール シークレットゲスト予定 かなり画期的な会になる予定です
1月19日 ニキさん、浅見 大阪
1月21日 ニキさん、浅見 広島
3月8日 ニキさん、浅見 大阪


とりあえず詳細わかり次第どんどん発表していきますので
お近くの方は予定を入れておいてくださいね!

たくさんの皆様方にお目にかかれますように。

診断における「当たり」と「外れ」

2013-09-17 09:46:25 | 日記
アスペルガーが治るかのお勉強会に行ってわかったのは
治そうとしている人たちはいるし
これから検証もどんどん進むだろうということです。

ただ正直
先日聞いた開発中の治療法はロングショットで
「神田橋先生のやり方の方が手っ取り早いな」という印象は持ちましたが。

ギョーカイの啓発が実り、アスペルガーがブランド化されて
「志望者」が増えて
診断が行われ「当たり」と「外れ」に分けられます。
(「当たり」「外れ」っていうのは、私が作った言葉ではありません。講師だった「発達障害専門の先生」が「病院内のジャルゴン」としてお話になっていました)

「外れ」の人の運命は知りません。
きっとそれなりの支援を受けるのでしょうが。
くどいですけど
これもまた神田橋先生だったら、発達障害だろうと統合失調症だろうと双極性障害だろうと同じ診察室の中で話が済むのですが
「発達障害専門医」だと、仕切り直しになるでしょうね。不便だな。

晴れて「当たり」となった人にも、それなりの支援が与えられます。
そしておそらく、この情勢下では、被験者への道も開かれるでしょうね。
どうやったら治るのか、検証するために、今後ギョーカイは大量の被験者を必要とするでしょう。

当然統制群に入れられる運命の人もいるでしょう。
本当にその治療法に効果があるかどうかエビデンスを出すために
インチキフィードバックをされるわけです。
これは別に、非倫理的なことではないようです。
科学の進歩のためですから。

私がお勉強会で聞いた治療法とか
長沼先生は自分の身体を張って実験していますが
科学者というのは、他人の身体を張って実験する人種です。
そして「発達障害専門医」のもと、「当たり」と言われた人たちは
きっと被験者になるお誘いも多いでしょうね。

「治療法の進歩のためなら自分はインチキフィードバックされてもかまわない」という崇高な使命感を持った人はいいでしょうけど

たいていの人にとっては「小さなEBM」でじゅうぶんじゃないでしょうかね。

要するに「自分なりの養生のコツ」がわかればいい人が多いんじゃないでしょうかね。

そういう人には「発達障害専門外来」って
ベストのチョイスじゃないかもしれませんね。

別に神田橋先生じゃなくても
発達障害も知っていて他の障害も知っている先生
いらっしゃると思うんですよね。

ちゅん平さんの主治医の先生とかね。
巻末インタビュー読むと
標準的な精神医療を否定はしていないけれど
ちゅん平さんに「自閉症の検査をしよう」と思った経緯を見ると
人間センスのある先生だとわかりますもんね。

☆☆