治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

ワクワク

2015-04-29 07:53:09 | 日記


おはようございます。いいお天気です。
この写真は昨日ユニクロで見つけたTシャツ。本日のイベントで着ようかな、ってマジメに考えています。

さて、今日は本を書いたことのある方々もご参加の中にたくさん。

いかがわしいおっさん二人はもちろんのこと

こういう本書いた方たちがお勉強に来てくださいます。
全部いい本ばっかりですよ。
皆さんも機会があったら読んでみてくださいね。



それではお会いできる方、お会いしましょう!
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自然の理解ガー

2015-04-28 07:56:28 | 日記
いきなり暑くなりましたね。

記念すべき第一号の自閉っ子通信、まだ持っている方いらっしゃるでしょうか。私も三部くらいしか手元にもうありません。

その内容によると、私は寒さに弱いことになっています。
あのころは本当にそうだったかも。
弱いといっても自閉圏の人ほど揺れ幅は大きくありませんが、冬は苦手でした。

その後有酸素運動をする習慣が身につき、冬は寒さは感じるけどぐっと平気になりました。
ニキさんもだけど、私も季節の変動を乗り切るのが上手になっているわけです。

冷え性とか腰痛とかPMSとか便秘とかその他もろもろの不調

「あって当たり前」と思っている人って多いですけど、ないのがデフォルトなんだと思うよ。

寒さには以前より強くなった私ですが昨日のようにいきなり暑くなると

やっぱり暑さへの対応の方が上手だな私、って思います。
気分がいいですね。
高温多湿、大好きです。

でも気分が良すぎて昨日はテンション高くなり

デパートに行って靴を買い(だってもう季節も変わったしね)
デパ地下のお味噌売り場でいっぱい試食してふだんは買わないような高いお味噌を買いました。

そして思い出しました。
ニキさんが社会の理解ガーにそんなに熱心ではないわけ
社会が理解したって、自然は理解しない。冬が苦手でも夏が苦手でもとにかく四季はやってきます。日本にいる限り。

というわけで芋本を読んで、そろそろ梅雨から夏の準備を始めましょう。
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発達凸凹キッズ向けスポーツを学ぼう!

2015-04-27 09:10:30 | 日記
お世話になっております、花風社の浅見です。
一度ブログで日にちのみ告知しましたが、4月29日(祝)横浜港北公会堂にて栗本啓司さん(『自閉っ子の心身をラクにしよう!』『芋づる式に治そう!』の著者)、森嶋勉さん(『伸ばそう! コミュニケーション力』の著者)の講座がそれぞれ行われます。

栗本さんの講座は13時半より2時間、花風社主催で行われます。
森嶋さんの講座は16時より2時間、スポーツ塾チットチャット主催で行われます。

栗本さん講座の内容は
「集団適応がラクになるためのコンディショニング」です。
毎回ご好評を博しているコンディショニング講座。今度のテーマは「集団の中にいるのがラクになる身体づくり」の実践を学びます。身体アプローチで集団適応をラクにしようという講座です。
*定員に達しました。以降キャンセル待ちでお受けいたします(3月31日)

森嶋さんの講座は「スポーツ指導者養成講座」です。
指導者養成、といってももちろん保護者の方も大歓迎。スポーツが不得意な子とでも楽しくスポーツを通じて人作りにつなげるチットチャットのノウハウを、惜しみなく公開する講座です。
大阪では満員御礼の人気講座。児童デイのスタッフさんなど、支援者の方たちもたくさんいらっしゃるそうです。皆さんの周囲に、障害児スポーツに興味のある学校の先生やデイケアの方たちがいらしたら、ぜひ大阪で大評判(設立後三年間で三店舗展開)のチットチャットのノウハウを学びにいきませんかと誘ってみてください。

料金はともに3000円。第一部花風社主催栗本啓司さんの講座につきましては
mail@kafusha.com あてにメールで
1 お名前
2 参加人数
3 ご連絡先
をお知らせください。追ってこちらから手続きの方法をご案内しますので、携帯アドレスの方はkafusha.comからのメールが届くように設定してください。

第二部森嶋さんの講座につきましては
1 お名前
2 お電話番号
3 連絡先住所
4 所属
5 Emailアドレス

を明記の上
ファクス(06-6210ー5774)かメールmorishy@zau.att.ne.jp

でお申し込みください。お問い合わせ先はチットチャット(電話06-6210-5772)の森嶋さんにお願いいたします。

多数の方のお申し込みをお待ちしております。

*この情報はしばらくトップに貼っておきます。日々の更新はこの下をごらんください。
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NHKハートフォーラム「大人の発達障害」に行ってきました

2015-04-27 09:09:00 | 日記
土曜日、朝起きたらとくにギョーカイ蕁麻疹は起きていなかったので
予定通り新宿安田生命ホールで行われるフォーラムに行ってきました。
ぶっちゃけ報告は見る人の限られているFBの方でやっていますが
ここにはそのマイルド版(当社比)を書きます。

行くまでは「めんどくさいな」「渋谷駅工事中。乗り換えめんどうなんだよな。生きづらい」とかドナドナな気分でしたが、結論としては行ってよかったです。

でもそれは別に、講師の人たちに賛同したという意味ではなく(賛同したところもあるけどね)流れがわかってよかったな、みたいな感じと多いなるヒントを得た感じ。

講師は三人。コーディネート的な立場で専門家、北の大地より「ドクター生きづらさ」。
そして「当事者研究の人」。それにアスペルガー医師のロンさん。

「ドクター生きづらさ」は私が別れを告げたギョーカイの重鎮。つまり過去。「当事者研究の人」は知らない人。ロンさんはネットやリアルでおつきあいある人。つまり現在。

という布陣でした。

最初にドクター生きづらさによる発達障害概論。基礎的な内容ですが、発達の躓きと関係性の躓きを合わせて生活障害であるという切り口はわかりやすいなあと思いました。

そしてドクター生きづらさは、これから聴くアスペルガーの大人の人たちの体験談に違和感感じてもいいのだ、みたいなことをおっしゃり、なんだか気持ちがラクになれました。「理解を! 理解を!」という絶叫大会ではなく、こういうスタンスでやってくれたら、社会の理解も進むんじゃないかと思います。ていうかここで一時的に私の警戒心はほぐれました。

当事者研究の人の発表。まあそういうことあるんじゃないの、みたいな内容でした。身体とか認知とかのずれが大きく、社会性やコミュニケーションの障害はむしろ二次障害じゃないかというとらえ方。まあ本人から見たらそうかもね、という感想でした。分析はお上手だと思いましたよ。

この方の話で不思議に感じた点は二つ。一つ目は「小さい頃より仲間に入れないことに寂しさを感じた」ということ。それと違和感を感じてアスペルガーについて知って(たぶんここでうちの本もお読みになっていた感じ。赤い本あたり?)診断を受けたけど、その「アスペルガー障害」という診断に「やはりこちらが悪者になってしまう!」と危機感を感じた、というところ。なぜ悪者? ここはいまいちわかんないなあと思いました。

あと仲間はずれの件。

私も(今でも)みんなが興味あることに興味がないことが多く(マンガとか芸能人とか)、仲間に入れない感じがあったことがたくさんありますが、とくに寂しさを感じなかったんですよね。そしていつもアスペルガーの人ってなんであれほど過剰に仲間をほしがるのか不思議だったのですが、その不思議さを感じて帰ってきました。先日過去記事にご質問いただいたけど、それが「自閉っ子のための友だち入門」のテーマだったりするよね。

でもこの人は寂しがることによって少しはコミュニケーションができるようになったのでは? という印象。感覚面で重い方だそうですが、私から見るとコミュニケーション面で相当つらそうな印象。後からきいたのですが、以前は講演で手話使ってたり? とかしたらしい。そういう不思議な講演は私は他の人のケースも見たことありますが、まあこうやってみんな少しずつでもふつーの人間界のコミュニケーションに近づくんだろうなと思います。それが発達。

そして寂しがらないことによって発達してきたのがロンさんでした。
ロンさんの世の中の勉強の仕方はわりと理解ができる。私の周囲の人たちはこっちのタイプが多い。どういうことかというとね、当事者同士のつきあいより外の世界とのつきあいで社会を学んでいくタイプです。

ロンさんは最初にレジュメ見たとき「おや今日はロンさんおとなしめかな」と思ったのですが、司会進行の人の上手さもあって、うまいことご自分の挫折について語られていました。ノンバーバルコミュニケーションに難があり心臓外科医を目指して挫折した話は個人的にもおききしたことがあるけれど、それをとても上手に語っていました。前の人のときには起きなかった笑いも上手に取っていましたし、私もいっぱい笑いましたよ。

ロンさんのツイートはわからないものが多いんですよね。わからない趣味が多い。サバゲーっていう言葉もよく出てくるんですけど、私にはどういうものかわかっていませんでした。でもそういう場でロンさんは人と出会い人生勉強している。そうやって世の中を、そこで生き残るすべを勉強しているんです。サバゲー仲間と撮った写真を見て、「これって饗宴じゃん」と思いました。

ロンさんのメッセージは「生き残れ」。そして外国籍のロンさんの場合、それって切実なんです。失職すなわち強制送還だから。就労しているからこそビザが下りてるわけだから。YTは有罪判決を受けた。でも国外追放はされないね、日本人だから。でも他国でやったらそうはいかない。それくらい国籍の問題は大きい。
ロンさんとニキさんは「遊ぶ金ほしさに仕事を頑張る」「そのために世の中勉強する」ところは似てる。でもニキさんは失職しても国外追放されません。そこが違う。

まあともかく

結構仲間に入れず寂しい人って当事者活動に走るような気がする。そしてそこで良質な当事者活動に出会えるとそれが癒やしの力になるけど、わりとレアなんだろうなあ、という感じ。ヘタするとルサンチマン系になってしまう。そうなると治らない。

一方で寂しがらない人は一般社会の中で、仕事や趣味を通じて癒やされていくような感じ。偶然かもしれないけど、私の周囲にはそういう人が多かった。というかそういう人が私と相性がいいのかもしれないね。仲良くなる当事者はどっちかというとそういう感じだな。

そして最後に質疑応答。ここでまたギョーカイに失望。優しい死んだふりが展開されていました。当事者の問題行動に対する切実な質問に「あなたががまんせよ」という答えしか与えない。それがギョーカイスタンダード。相変わらずの「健常者に人権なし」。

そして最後、司会の方の締め。最後まで名前も知らなかったんだけど(ちょうどプレートが陰になって見えませんでした)、どういう立場の方かは知りませんが、どっちらけのエンディングでした。

私も支援学校に行って二時間しゃべり倒したあと、なんにもきいていなかったと思われる校長に「まことに本日の浅見先生のお話を聞いても障害とは個性であり変わらなければいけないのは社会の方だとわかりました」とか締められて「あんたなんにもきいてなかったでしょ」とか思ったことあります。要するに福祉系のフォーラムとかって、あの手の念仏で締めるのがお約束になっているのかもしれないけど。

まあ念仏だと思っていれば腹も立たないかもしれないけど、

ロンさんは日本に残るために頑張ってるんだってあんなに話してくれたじゃん。その日本社会をくさして終わらせる司会者。何聴いてんだろ、っていう感じです。まああれがご自分の主張なんでしょうね。

というわけで当事者がどのように発達を遂げるか、そのパターンの違いを見られたという意味で行ってよかったです。これからの仕事のヒントになりました。私はきっと、社会から学ぶ人を応援していくと思います。そしてたぶんそれが近道。そういう収穫は得られた。

でもギョーカイは相変わらずギョーカイだな、とも思いましたよ。
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今度の会の隠れテーマ

2015-04-24 13:31:25 | 日記
4月29日が近づいてきました。
西は広島や大阪、北は山形や福島、そして日本海側は新潟や福井からお客様おいでになります。楽しみです。

もりしーさんの講座に関しては、実は「関東でチットチャットを開いてくれる人を探す」というのが隠れたテーマですから、皆さんご利用中のデイケアの人たちとかに声をかけてみてくださいね。もっとももりしーさんはまた来てくださるような感じですけど。

「大阪はいいなあ~こっちにもあれば」

的な台詞は、このギョーカイとかかわってからいっぱいいっぱい聴きました。どっか自分の地方じゃないところでなんかいいサービスがあると聴くとうらやましがるのが保護者のお仕事のひとつ? でもね、たとえばチットチャットならチットチャットで、もりしーさんみたいにリスクを自分で引き受けて起業した人がいたからあるわけで。
関東でほしかったら誰かがやればいいんですよ。

それでもお母さんたち、「自分にはそういう力はないわ」と思うでしょう。なら力のある人が見つかるまで声をかければいいんですよ。「大阪にチットチャットっていうのがあって、とにかく利用者(=売上)に苦労しないんだって。もりしーさんは三年間で三店舗開くまでになったのよ」と。そうするとどこかのアンビシャスな人が開いてくれるかもしれません。世の中そういう仕組みです。

日本の一部では、すでにお客のいないデイケアが出てきているらしい。横浜的にはまだそういう状況はないようですが、行政としてはまずデイケアをばっと増やす。そして報酬をたぶん絞る(高齢者対策はそう)。競争原理を働かせる。つぶれるところはつぶれて優れたところは残る。

のプロセスが進行中(たぶん)ですから、チットチャットのような優れたノウハウは事業所的にはのどから手が出るほどほしいのですよ。

というわけでお母さんたち、「関東にもチットチャットを」と思うのなら声をかけてみてくださいね、デイケアの人たちとかに。

さて、そのもりしーさんの呼びかけで、当日夜飲み会をすることになりました。

一応昨日、10名で予約してきました。今のところ7名。週末のうちくらいなら多少増やせると思います。

いかがわしいおっさん二人はもちろん出席。その他、はっきり言って暑苦しいメンツです。一番暑苦しくないのは…私ですわ。

でもきっと画伯のダジャレに寒冷効果があるからだいじょぶ。

出たい方は花風社にメールくださいね。
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2008年の「治った」。

2015-04-23 12:31:56 | 日記
先日の記事に自分で「2008年か2009年頃から治る人が出てきた実感」と書きましたが
そういえば桃ちゃんの本はいつ出したかな、と思ったら
2008年ですね。

桃ちゃんももう中学生か。
早いなあ。

著者の竹島さん(桃ちゃんママ)は山口県の方。
上京してお会いしてこの本を出す運びとなりました。

当時はまだまだ情報も制度も整っていなくて
桃ちゃんの入った学校も支援級すらなく

でも保育園時代に、診断後二年でがつんと家庭療育入れて
普通級でもついていけるようになったんですよね。

瀧澤久美子さんが当時この本を読んで
「知的障害のないタイプの人にこれだけ早期に療育を入れるとよくなる例」とおっしゃっていました。

新しい読者の方でご興味のある方。
2008年の本ですが、よかったら読んでみてください。

今ギョーカイの大ひんしゅくを買う予定の新刊にとりかかっていて、その発売を待って同時にご注文いただいてもいいし
ネット書店等には在庫があるし

4月29日には数冊持っていきますね。

キャッチコピーと岩永先生の推薦のお言葉を書いておきます。
今読んで気づいたんだけど、岩永先生もびっくりの伸び方だったんですね、桃ちゃん。

元気かなあ。
=====

「おたくのお子さんは高機能自閉症です」という診断からたった二年。 こんなにいろんなことが、できるようになりました!
 養護学校の教諭を経て長女を出産。
 次の子の産休中に、保育園の先生から「心配なところがあります」と言われ  すがるように専門機関に赴いた。  そこで告げられた高機能自閉症の診断・・・。
「自閉症スペクトラムである」ということは 「ふつうなら教えなくても覚えることを、教えなければできるようにならないかもしれない」ということ。
 そう理解すると、母は腹をくくった!
 スモールステップで、一つ一つ取り組んでいった。  身辺自立、お友だちとの遊び、パニック、こだわり・・・  どうしようもならないとあきらめていたことが、少しずつ改善してきた。
 いつかは、おしゃべりできるようになる?  オムツはどうやったらとれる?  いつか、偏食はなおる?  いつか、お箸は使えるようになる?  いつか、お友だちはできる?  いつか、みんなと遊べるようになる?  こだわりはいつまで続く?  四月には毎年大パニック。クラス替えにはどうやって慣れればいいの?  テレビは見せてもいいの?  他の保護者にはどう説明すればいい?
 一つ一つ工夫を重ねた超実践的自閉っ子育児の記録!

=====

岩永先生より

 竹島さんの高著を早々にお送りいただきありがとうございます。本
を読んでの私の拙い感想を書かせていただきます。

 まず、本を読み終えて感じたことは、この本を診断がついた直後の
幼児の保護者に勧めたいということです。もちろん、竹島さんが書か
れているように自閉症を知らない方にも読んでもらいたい内容ですが、
自閉症の保護者の方に出会った時にまずお勧めしたいと思いました。
診断を受けてから次のステップに進み、前向きに子育てに取り組んで
行く竹島さんの姿勢が母親としての気持ちを交えて書かれている内容
は、診断を受けて間もない時期にあり障害を否定したくなっている親
御さんの背中を押してくれるような気がします。沈み込んでいる自閉
症の子どもの保護者に勇気と希望を与え、保護者が進むべき道を示し
てくれる本だと思います。

 この本の中では、生活の中でのスキルの教え方がスモールステップ
で具体的に書かれており、保護者にとっては何よりもありがたい道しる
べになるのではないでしょうか。自閉症の特徴を説明する保護者向け
の本はたくさん出ていますが、ここまで自閉症の特性に合わせて生活
スキルを教えていく方法を教えてくれる本はこれまでなかったと思い
ます。私は、自閉症の特性に合わせた生活指導書、育児書が必要だと
痛感していました。これまでは、専門家が書いた障害に関する説明や
学校の先生のための学校の中での指導方法などに関する本の中から
選んで、保護者に紹介していたことが多かったのです。ところが保護者
のかゆいところに手が届く本はなかったように思います。この本は保
護者が最も知りたいところ、支援者が最も伝えたいところを書いた本
だと思います。

 それから、自閉症の子どもの支援者にもこの本を是非読んでもらい
たいとも思います。とりわけ、作業療法士、保育士、教師には読むこと
を勧めたいです。本の中に出てくる日常生活スキルの指導は、私たち
作業療法士や教育者が毎日悩みながらやっていることです。さすがに
竹島さんは養護学校の教員であったこともあり、深い洞察のもと桃子
ちゃんに合った方法でそれをスモールステップで指導されていていま
す。これは自閉症の子どもの支援者にとっても大変参考になるもので
す。読んでいて気づいたのですが、この本は他の自閉症の子どもの専
門指導書と違う良さがあるようです。それは子育ての中での失敗談が
しっかりと書かれており、竹島さんが試行錯誤しながら最も桃子ちゃ
んに会った支援方法を見出していくステップが生き生きと描かれてい
るところです。支援者が読む自閉症の子どもの指導書の多くは、成功
談を基にして決まった方法が紹介されることが多いようです。この本
のようにやってみた方法で上手く行かないこともあることが偽りなく
描かれているものはこれまでの指導書にはなかったように思います。
そのような生活の中での親の生の取り組みが見えるからこそ、この本
の中に書かれている竹島さんのかかわり方がすっと頭の中に入ってく
るとのだと思います。
 竹島さんが書かれている数々の失敗談を自閉症の子どもの保護者
が目にすると安心するのではないかと思いました。多くの保護者は生
活の中で一般の育児書などの定型発達児の子育てに関する情報を頼
りに子どもに生活スキルを教えようとして失敗し、途方にくれているこ
とと思います。そのような保護者が竹島さんのチャレンジを読むことで、
上手く行かなくても、あきらめずまた次に工夫してやってみるという
姿勢を学ぶことができると思います。
 失敗をもとに自閉症の子どもの特性を踏まえてもう一度やり方を考
え直すという方法は自閉症支援の中で最も大切なことだと思いますが、
この本はそれを保護者や支援者にわかりやすく伝えてくれていると思
います。

 この本は、自閉症の子どもの子育てや支援の基本的視点を教えてく
れるだけでなく、子育てに役立つ情報が満載であることも大きな特徴
であると思います。
 竹島さんのスモールステップの指導が、桃子ちゃんの発達と共に細
かくかかれていますので、自閉症の子どもを持つ保護者が、自分の子
どもの発達と本の中に出てくる桃子ちゃんの発達に照らし合わせ、桃子
ちゃんのある時期の発達段階からの竹島さんのかかわりの方法を自分
の子育てに応用できることがあるのではないでしょうか。日常生活ス
キルの獲得に関して細かく具体的指導が書かれているため、自閉症の
子どもの保護者にとっては、ありがたいヒントが盛りだくさんだと思
います。
 自閉症の子どもの保護者にとって、周りの人への説明の仕方や関係
のとり方をどのようにするのかというのは必ず出てくる悩みの一つで
す。仮に周りの人たちに自閉症の子どものことを説明する必要がある
と専門家から聞かされても、説明することにためらいがあったり、説
明の方法がわからなかったりしてなかなか上手くできないものです。こ
の本の中には、周囲の人への働きかけ方、関係機関をどのように活用
していくのかが具体的でわかりやすく書かれていますので、これを読
んだ保護者には大きな助けとなると思います。他の保護者への説明の
文書が載っているのはありがたいことだと思います。また、随所に悩
んだら支援者に意見を聞くということが実際の例で書かれているので、
そのような周囲の人に相談することの大切さが伝わってきます。

 本の中で感覚統合の話をご紹介いただいているのは、ありがたいで
す。もちろん桃子ちゃんの発達には感覚統合療法以外の支援方法も奏
功していると思いますが、桃子ちゃんの手の使い方の発達や三輪車に
乗ること、服をたたむことなどいろいろなスキルの基礎となる機能の
発達に感覚統合療法が役立ったのではないでしょうか。感覚統合は、
様々な領域の発達を下支えしていますので、その発達を促す指導を取
り入れたことで、運動面以外の発達にも良い影響があったのではない
かと思います。感覚統合療法を提供している立場からは、自閉症の子
どもにはできるだけ早い時期から感覚統合療法を受けて欲しいと思っ
ています。この本を読んだ保護者がその必要性に気付いてくれるので
はないかと期待しています。

 桃子ちゃんの対人関係の伸びに関する内容を読ませていただいて、
早期に気付いて的確な指導をしていけば、こんなに伸びるものなのか
とびっくりしました。おそらくこの本を読む他の支援者も同じ思いを
抱くことでしょう。この本は早期の気づきと早期からの適切な支援の
大切さを伝えるものでもあると思います。
 今後も桃子ちゃんの子育ては続いていくことになりますが、桃子ちゃ
んの育ちと竹島さんのかかわりについて是非ご報告して欲しいもので
す。

 自閉っ子を持つ親である私は、この本を読んで勇気をもらうことが
できました。それと共にもっと早い時期にこの本に出会えたらよかっ
たと思いました。桃子ちゃんのほうがうちの息子よりも年下ですので、
不可能な話ですが・・。
 私の願いは叶いませんが、まだ小さい自閉症の子どもを持つ保護者
に勧めていくことはできますのでやっていきたいと思います。

 大変貴重な本をありがとうございました。

                         平成20年4月27日
                      長崎大学 岩永竜一郎
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岩永先生講演会

2015-04-23 08:38:30 | 日記
岩永先生は、五月四日に兵庫県にいらっしゃるそうです。
チラシをいただいたので貼っておきますね。
ご都合のいい方、どうぞお出かけください。

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空気の変化

2015-04-21 10:17:45 | 日記
最近ある当事者の方と話していて

「支援者は偏見が強すぎる」という当事者サイドからの言葉が心に残りました。当事者サイドからこの言葉が出てきたのがびっくりした。それなりに活動していらっしゃる方なのでね。
どういうことか、根掘り葉掘りきいてみたんだけどね。

でも昨日の記事の続きになりますが、昨日の記事につながった出来事をみて、私は「支援者サイドの障害者差別」というのがどういうことかわかりました。

「母親の胸を触る」というのは人倫に悖る行為ですわね。
それをやめさせることをしない、っていうのはすなわち
人倫の対象外と見なしていることであり
これは立派な障害者差別ですわね。

ふむふむ。

それに気づいている当事者が声を上げ始めたんだな、と思います。

親の会の話も出ました。
入っても治らないという話。

たしかに以前って、二次障害も治らない時代が長く続きました。
今もどこかでは続いているのかも知れないけど。だからひきこもりの高齢化とかあるんだろうし。

でも、治っている人が出てきて

私が今振り返ると、2008年とか2009年とか、そのあたりから治る人が出てきたんですよね。
感覚過敏は治るんだ、って思い始めたのもこのあたり。

そして2010年に神田橋先生の本が出て、そのあとは一次障害だろうが二次障害だろうが治るようになってきましたね。というか、そういう人が明るみに出てきたのかも知れない。私の目にとまるようになったのかもしれない。「治るんじゃないか」と思い始めたから、治る人たちと出会えた。逆に「治らない」って思っている人は出会えないのかもしれないですね。

そして先日のおしゃべりの中で気づいたんですけど

二次障害からの立ち直りのときに、おおざっぱに分けて方法論が二つあります。

1 内省
2 身体

そしてこの1がメインで立ち直った人って私は一人しか見ていない。
具体的に言うとニキさんですが
逆に言うと、内省メインで立ち直るには相当な言語能力が必要なのかも、と思います。

1と2のハイブリッドが一番いいのかもしれないけど
その配合は、人によって違いそう。
実は1はほどほどに、2をメインにしたほうが早い人が多そうな感じだなあと思います。

1だけしか知らないと、そりゃ治らないわね。

昨日は気圧の変化がすごかったようですね。
私も昼間どんよりしました。

今結構神経使う仕事やっているんですけど、今日やっても無駄だわ、と思って違う仕事していました。
そして夜、嵐の中を500円の傘一本つぶしながらジムに行ってきました。

たしかにそういう中出かけるの大変なんですけどね
昨日みたいな日は汗をきっちりと流しておいたほうが明日の仕事によい、と経験からわかっているわけで。

そのとおりでした。

これも1と2のハイブリッドで最初に対処方法を割り出してあるわけです。これが初期投資。
私の日々の悩みは、1を要するところまではあまりいかないので、2で解決していくんですね。

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親は人間か?

2015-04-20 08:39:38 | 日記
某所の話の続き。
っていってもたいていの人は某所を見ていないわけで、なるべくわかるように書きます。

ペアレントメンターの講座に出たというギョーカイの有名支援者の記事。
そこに親御さんからのコメントがつきました。
息子さんは障害のある青年。最近性に目覚めお母さんの胸を触ったりするそう。
どうすればいいのか、というご質問でした。

もちろんまあ、質問としてもKYなわけです。
でも連想はわかるのですよ。
有名支援者がペアレントメンター(親が親を助ける)のお勉強会に行って地域支援うんたら書いている。ならば当然、自分の悩みにはこたえてもらえるのではないかというすがるような気持ち。現実に「息子に胸を触られる母親」の切実な悩みがあるのですから。

それに対して有名支援者は「答えられません」という答え。
これもまあわかる。
そのお母様と有名支援者の距離感はわかりませんが、ネット上で軽々に答えられる問題ではないのはわかります。

でもね、性の問題は方々で取りざたされていて、うちの本ではなくてもその支援者の親しい人関連の本でも載っている。そもそも超有名支援者ですから友だちリストも超有名支援者がいっぱい。視覚支援の人も、ABAの人も、一流どころ揃いなんです。その誰からも参考図書の一冊も出てこなかったのが面白かったですね~。久しぶりにスター支援者揃い踏みの死んだふりを見学してきました。

これでその息子の胸を触るお母さんが外で誰かの胸を触ってタイホ! とかになったら「差別ガー」「障害理解ガー」の大合唱が始まるんでしょうかね。悩める母にはアドバイスひとつせずタイホされてから大合唱するだけのカンタンなお仕事。それが発達障害者支援。知ってたけどさ。

私は別に支援者じゃありませんがそのお母さんの心の動きはうっすらわかります。

健常な青年がお母さんの胸を触ったらそれは異常事態。お母さんもはっきりと不快感を表すでしょう。どのような表し方かは関係性やお母さんのキャラによるでしょうが、息子に胸を触られておぞましい思いをしない母親はかなりレア。なんらかのかたちで「NO」を言う権利が当然母親にはあります。

ところがそこは障害のある息子。「傷つけてはいけません」「自閉症の人に努力させても傷になるだけ」等々をしたり顔で言うメジャー支援者が多い中、お母さんはぐっと不快感を押し殺して「これは自分が我慢すべきことなのだろうか?」と悩んでいらっしゃるのではないでしょうか。そして助ける力を持っていそうな超有名支援者に思わずすがってしまった。

これを見て私が思ったのは、障害のある方のご家族は、こういう我慢をしているんだろうなということ。本来なら胸を触られたら不快感を表していいんです。でもそれを我慢しているんだろうなということ。それが支援だと思っているんだろうし、それが支援だと言い聞かされてきたんだろうなということ。

でもね

性の問題は取り組む人は早くから取り組んでいて
その原則は「ならぬものはならぬ」なんですよ。
「自閉っ子のための道徳入門」のうめさんのところ見てくださいね。
瀧澤久美子さんが地域でしている性の支援についても詳しく書いてありますよ。大事な問題ですからね、性は。

そもそもそのまんまじゃお母さんがかわいそうじゃないか。
その「お母さんがかわいそう」な状態に全く思いを馳せないギョーカイの方針を私は
「健常者に人権なし」って呼んでいるんですよ。

ペアレントメンターねえ。

ペアレントsupportsペアレントの前にさ

支援者がペアレントを支援する方をもっと磨いてほしいですわ。
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当事者の「脳のもがき」に乗っかった支援をよく描いてる本

2015-04-17 12:35:30 | 日記




こんにちは。
今、手が離せなくて音声でブログ書いてます。便利な時代ですね。
読者の方から先日ここで非ギョーカイ系の本を読んでいると書いていたけれどもその本のタイトルを知りたいとお問い合わせがありましたので画像アップしておきますね。
偶然ですが、両方とも著者の方に面識があります。
品川さんの著作は相変わらず一次障害を放って置かない姿勢が見られます。以前は随分お世話になりましたが最近はお付き合いがあまりありませんが、品川さんは品川さんでギョーカイとは別の方向に進んでいらっしゃるなと思います。
中川さんのご本は一般販売はしていないようです。版元の性格かタイトルがかなりイタいですが、内容は全く反日的ではなく、アメリカって凄いのよみたいなよくあるうらやましがらせの海外事情本ではありません。ただここで展開されている日記はとても勉強になります。なぜなら、二次障害回避原理主義、縮小再生産から支援者が自由になるとここまでご本人が成長を見せることがよくわかるからです。そして、この本の1番感動的なところはparentingではなくご本人の成長です。

というわけで読者の方からのご質問にお答えするエントリでした。

まだなんか咲いてましたよ。

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