治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

ひみつのおへや

2014-05-30 05:35:02 | 日記
東京と小田原の中間地点はやっぱり横浜だと思います。
っていうことで昨日は画伯と栗本さんに横浜に来ていただき
棒人間会議を開きました。
横浜に「ひみつのおへや」が見つかったので
「ひみつのおへや」でシウマイ弁当を食べ、MacBookとiPadとiPadminiを持ち込んで
そうそうそれとヨガマットとスケッチブックも持ち込んで
さくさくさくさく棒人間会議をしました。

昨日は実技はほんのわずかだったのに
終わったころには身体が元気になっていました。
こういう風に身体が元気な感覚、楽な感覚を味わえる人が増やすことで世の中は変わるだろう。
栗本さんがそうおっしゃり、本当にそうだなあと思いました。

写真は私が描いた「睡眠の質チェック」です。

これではわからないでしょうから、画伯に描き直しをお願いしました。
私は電車の中でiPhoneで描いたので、今ひとつ画力が発揮できなかったのです。

睡眠の質=睡眠時間の長さ ではありません。
名目上長く眠れていても、実はきちんとした睡眠を取っていないことがあります。
それをチェックするのです。

早起きしなきゃいけなかった今日、私はどっちかというと睡眠不足かもしれません。
これから羽田です。
飛行機の中で寝ます。

いってきます!

追伸:
この下にもうひとつ、事務連絡の記事がありますので関係のある方ご参照ください。

事務連絡

2014-05-29 23:50:13 | 日記
1. 7月13日の講座、全日でお申し込みのdocomoアドレスのMさん、こちらからの返信が届かないようです。kafusha.comからの返信を受け取れるように設定してメールいただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。

2. 6月14日のコンディショニング講座にお越しの方、当日ちゅん平さんが来るので飲み会を行おうと思います。ご希望の方は花風社までメールください。たぶん4000円くらいだと思います。

以上よろしくお願いいたします。

どっちも楽しい会にしましょう!

みんな誤解しているけど、ギョーカイは遵法教育に乗り出す気はないんだよ

2014-05-29 09:13:35 | 日記
落ち込みますね。
加害者に結局発達障害という診断がつくとね。

保護者の方たちも心穏やかではないでしょうけど
報道によってあるかもしれない(ないかもしれないわけです)偏見を心配するより、私の落ち込みの方がリアルだと思います。
自分の被害体験がフラッシュバックしてくるから。

「社会が理解していれば」

同意します。
でもその人を傷つけないように、という言い方だとおおざっぱすぎると思う。

「その人の認知特性を理解し、その特性に合わせた教え方をすること」が理解なら理解は進んだ方がいい。
おそらくたいていの方がおっしゃる理解とはそういうことだと思います。
なぜならたいていの保護者の方は一般社会人であり、そういう常識があるからです。

ギョーカイは違います。
ギョーカイでは「発達障害者に対する遵法教育」自体が「やってはいけないこと」とされています。
ここを大きく皆さん誤解されているのではないかと思います。

自分のツイートのスクショを貼っておきますね。


一番の遵法教育は、私なら
ちゅん平のあの言葉だと思います。

「身に降りかかってきたことは、たとえ自分のせいじゃなくても、自分で乗り越えなきゃいけない」

つらい目にあいますよ、人生ではね。
でもそれが自分のせいか他人のせいかぐちゃぐちゃ考える暇があったら
乗り越えることに努力することです。

そして「自閉症者の犯罪を防ぐための提言」から引用しましょう。

=====

 私は自閉症の人は、社会(みんな)の中で暮らせる人たちだと思っています。司法の場で、責任能力を有する人たちだと思っています。自閉症の人が健常者の世界について勉強しそこに寄り添う生き方を選ぶのは屈辱でもなんでもないし、可能なことだと思っています。
 こういう考え方に反対する人々がいるのはよくわかっています。その人たちが私を一生嫌いでも構わないと思っています
 ただ、嫌いだからと言って生活する権利を脅かし、人権を侵害していい理由にはならない。それをきっちり伝えるために裁判を起こしました。いくら嫌いな人間だとはいえ、方針の違う人間だとはいえ、虚偽の情報をもって貶めるのが犯罪だとXが理解したのなら、それで私たちは告訴した甲斐がありました。

=====



ギョーカイは遵法教育に乗り出す気はありません。
でも迷惑な人がいればいるほど、社会は発達障害者を遠ざけます。
発達障害の成人男性を診ないと宣言している医療機関もあるのです、よほど怖い思いをしたのでしょう。
医療機関に患者が選べるならば、一般社会人だってつきあう人にだって選ぶ権利があるのは当たり前です。

私が「自閉っ子のための道徳入門」を出したのにはこういう背景があります。

選んでもらうために過剰適応する必要はない。
その人がその人らしく生き生きと生きていればいいのです。
無駄なルサンチマンを抱かず。
でも「社会の理解ガー」のギョーカイ活動は、しばしばルサンチマンをむしろ醸成します。

私の言う「遵法教育」は、ルールを教えることにとどまりません。
自分なりの資質を輝かせ、社会に寄り添うこと。
それが楽しい生き方だよ、と教えるのが一番の遵法教育だと思っています。

真っ向勝負とストーカー

2014-05-26 11:55:02 | 日記
まずはおめでたい話題から。

稀勢の里関の五月場所、私としては満足です。
十三勝で準優勝。
何よりつらかった二場所のあと、強い稀勢の里が戻ってきたのがうれしい。
これまでだったら、昨日の場面では本割で負けていたのに、新横綱に土をつけたのもうれしい。
白鵬関のずる相撲以外、二横綱撃破です。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

さて、今回「10年目の自閉っ子、こういう風にできてます!」のご注文とともにいただくメッセージに
結構お相撲関連のものがあります。
療育の情報を求めてこのブログを見ているうちにお相撲を見るようになってしまったとか
稀勢の里を応援するようになってしまったとか。

あと今回の特徴は、一緒にいただくご注文の中で
「自閉症者の犯罪を防ぐための提言」が目立つということですかね。
読まずに騒いでいる人はいますが、読んだ方ならおわかりのとおり、これは「共存のために」書いた本です。
偏見をまき散らすような本ではありません。
狸穴猫さんの書評にあるとおり
当事者の方たちにも共感していただけるような本のはずです。その方に、社会の中で生きようという意思があるのならね。



そしてこの本を読んで、共感した人との集まりを積極的に持っている様子をつづったこのブログ記事。
ここに最近、AKB関連のサイトからの訪れが多いことには気づいていました。

別に昨日の事件の犯人がそうなんだろう、とか示唆するつもりはありません。
ただAKB関連のファンの人たちの中でも、診断名じゃなく普通名詞としてのアスペ
要するに「あいつアスペじゃね?」みたいな違和感を醸し出すファン仲間が多いのかもなあ、と思っていました。

そうなると「10年目の自閉っ子、こういう風にできてます!」の中で語られるニキさんのこの10年は
なおいっそうすごいと思います。
趣味によって社会性が生える。
でもその前にはその準備が必要だったんだなあ、と改めて思いました。
そのために親として心がけてほしいことは何か。
それはニキさんが第五部ではっきりとメッセージを送ってくれています。
「距離感」の練習が必要なんだなあ、この人たち。
それは親から見ると、へんてこなのかもしれませんけど、本人の努力の賜なんですね。




さて、距離感と言えば、昨日の犯人、ノコギリで切りつけるとは穏やかではないですが
「見も知らぬ人からのストーカー」という意味では私も本に書いた事件で被害を受けましたので
一時は当然物理的な襲撃も想定して日々を送っていました。

それでもそこに発展しなかったのは
インサイダーによると「主治医による薬漬けで手足がだらんとしていてとうてい人を襲えるような身体状況ではない」という事情の他に(過剰処方乙!)
「色恋がらみではなかった」というのが大きいそうです。心理士によると。

心理士によると、色恋がらみのストーキングは物理的襲撃に走る可能性がそうでないストーキングより高いそうです。

そして当事者からの色恋がらみのストーキングに悩んでいる人は
支援者の中にもいるんですね。
そして誰かがそうやってストーキングされた場合
やはり支援組織としては死んだふりするみたい。
「障害があるからしょうがない」と。

支援者の女性は、支援に対して報酬を受けているのであって
芸能人の人たちのように色恋の幻想を売っているわけではありません。

昨日の事件現場のテントなるものをニュースで見ましたが
私が思ったのは「件の戦時の慰安所というのはこういう作りだったのかな」っていうことでした。
あれははっきりと、お金と色恋幻想を引き替えにする場ですね。

でも支援者はそうじゃない。

当事者にストーキングされた女性支援者一人守れないギョーカイが「社会の理解ガー」とか
百年早いのかもしれません。
「社会の理解」を求める以上
支援の世界も、当事者も、やれることはやってください。

せめて
真っ向勝負してください。
目の前の問題から逃げないでください。

横綱も、ギョーカイも。


白鵬関、本日異例の会見拒否という話がさっき回ってきましたが
とにかく正々堂々とした勝負が見たいですね、来場所は。
まあ今日会見しても、たいして報道されないと思いますが。
きっと今日これからもテレビには、慰安所のテントが映りまくるんだと思います。

AKBにはまったく詳しくありませんが
負傷された方たちの一日も早い心身の回復をお祈りいたします。
そして加害者がよい導きに出会えることも。

えぼ鯛

2014-05-25 13:45:25 | 日記
昨日は小田原まで栗本さんのコンディショニングを夫婦で受けに行きました。
私は前々日、13時から21時までぶっつづけで飲み食いしていた影響が出ていたようです。面白いのは、こういう無謀な真似の影響が、「身体のゆがみ」に出るということ。
そういえばここ二日ほど、ジムで運動しても身体が動きにくかったのですが、それはゆがみだったのだなあ、と新鮮な気持ちでした。
それと、こういうゆがみを「寝相で治していく」ということが、実際に説明してもらって実演してわかりました。

それでもたぶん、こういう身体的には負荷のかかるお相撲見物はやめないと思います。だって年に何回かのことだしね。

終わって山に登って湖の近くの宿へ。
温泉に入りビールを飲みながらテレビ桟敷。
結びは日馬富士関と稀勢の里関の相星対決です。
時間が近づくとどきどきどきどきしてきました。

稀勢が日馬を押し出した、と思った瞬間はたきこまれます。
微妙。立行司の軍配は稀勢の里。やった、と思いましたが物言い。
いやこれは物言いがついてもおかしくないけれども、どきどきです。
差し違えだけはありませんように。
立行司の差し違えは進退伺いじゃないですか。っていうか我らがきせ関のためにも差し違えだけはありませんように。
あとできいたら立行司は「日馬の足が先」という判断で稀勢の里に軍配だったようですが
物言いの結果、横綱にまげつかみの反則があったという判断でした。
いずれにせよ、白星です。
物言いの2分が、20分くらいに感じられました。

千秋楽まで望みをつなぎました。
以前は千秋楽の切符とか持ってても、全然優勝には関係なかった。
一場所二場所前のことを考えても、夢のようです。

もっとも今回賜杯を手にするには条件が多すぎるのですが。
かくりう関に勝つこと。
結びで日馬関が白鵬関を下すこと。
決定戦で勝つこと。

なかなか道のりは長そうだけど、一応スーパー行って鯛のお刺身くらいは用意しようかと思いましたが
山からの帰り、小田原でおいしそうなえぼ鯛の干物があったので、今回はこれでいいことにしました。
一応「鯛」ってついてるし、いいか。めで鯛ことはめで鯛。
もっと圧倒的に勝つときが来れば(きっと来る!)私も本物の鯛をおうちで用意しましょう。

あと数時間後、どうなっているんだろうなあ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

好調不調の使い分け

2014-05-24 08:56:18 | 日記
昨日は仕事の都合で幕内土俵入りは見られず、テレビをつけたら白鵬関横綱土俵入りの時間でした。
いやあ、ひどい状態。
ずるして勝つと乱れますね。

相撲部情報によると土俵入りの表情を見る限りきせ関は昨日の相撲を引きずっているということで心配しましたが
控えの土俵に入った相手方豪栄道関を見ると、こちらもへこんでます。
そうだろうなあ。ひどい負け方したもんね、前日。
しかも大関獲りがかなり瀬戸際。

豪栄道はきらいなお相撲さんではないので(というかかなり好きな方)
きせ関の大関獲りのときの「こっちの身がもたない」十五日間を思い出し
今の豪栄道贔屓の皆様の心境にいたみいります。

でも星は譲れないもんね。

と思ったら堂々とした勝利!
望みをつなぎました。

もう決まった態勢に入ってから苦し紛れの首投げを打っていた豪栄道関ですが
なんでこういうことするんだろうなあ
こういうところの小利口さが、よくも悪くもきせ関にはないなあと思います。
それがそれぞれの資質なんだと思います。

あの小利口さが生きるときと生きないときがあるのはなんだろう
と思って考えていたら
神田橋先生による「もっと笑顔が見たいから」の書評を思い出しました。

言葉の巧みな神田橋先生らしく、一語も無駄な言葉のない書評ですが
私がこの書評を読んで「なるほど!」と思ったのは
神田橋先生による「好調なときと追い詰められたときにはそれぞれ別の資質が発揮される」という指摘です。
これは「10年目の自閉っ子、こういう風にできてます!」にも盛り込んだ要素です。
二人の10年はーーそして私の10年もーーまさにそうだったし。

神田橋先生のあの書評を読んでいたから
もりしーさんの実践を見たとき「これだ!」と思ったんだよなあ、と思い出しました。
脳みそラクにしとくのが大事なのは
そうするとその子は自分にふさわしい修行を勝手に見つけ出して勝手に行うからです。



さて、今日も応援しますよ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


横綱は卑怯、大関はへたくそ、そしてアスペルガーは

2014-05-23 09:56:08 | 日記
昨日は13時に両国で画伯と待ち合わせ。「お酒あんまりもってこないでね」って言ったけど画伯は350ミリのビール四本とワインを二本もっていました。それにたっぷりのおつまみ。
ただいつものとおり、お相撲を見ながら世間話をしながらときにはiPadミニ出して打ち合わせをしながらたらたら飲食していました。本場所は神のおわすところ。ゆったりと心地よい時間が流れます。家にいたら昨日は朝から心臓が痛い思いをしたと思いますが、そういう意味では現地に行ってラクだったです。
そして昨日は、十両が終わってもワインはまだまるまる一本残っていました。

その間した話の中に、先日コンディショニング講座にお客様としていらっしゃった画伯の母上の感想がありました。
画伯の母上は、もちろん画伯の母上ですからそれなりにご高齢ですが、今でも書家として活躍し、京王プラザホテルで画伯と二人展を開かれたのも記憶に新しいところ。
コンディショニング講座の話をすると「私も出てみたい」とおっしゃり、先日いらしたのです。
そして現場で和気藹々と楽しみながら「なんだ、アスペルガーってどういう人たちかと思ったら、楽しい人ばかりじゃない」という感想を持ったそうです。

画伯はそれをきいて、「あさみさんがいつも言うとおり、最初に出会うアスペルガーの人って大事なんだね」と言いました。
画伯は粘着質のアスペルガーの人がいるのもネット上で身をもって知っているし(画伯ブログにも突撃していくあほうがいるのでね)、私がアスペルガーの人間により法的被害を受けていたのは、皆さんに訴えを起こしたとご報告する前から知っています。だからアスペルガーの人が天使ではないことは知っている。
ただし「そういえば僕も、実際にリアルで会うアスペルガーはいい子ばかりだよね」と言っていました。「最初に会ったのがニキさんとちゅんちゅんだし」
まあうちの会に出てくる人たちが、圧倒的にルサンチマン系じゃない、っていうのはおおいにありそうですね。
だから、大きいのよね、誰に最初に会うかって。その障害のイメージを決めるのに。

あと私が時々抱く感想。
たとえば愛甲さんに質問する会とか、そういうところで悩みを話されて、そのうち親子がうまくいくようになる方向にいき、うちの会にそろっていらっしゃる。これはいろいろな年齢層の方で起こることです。
そうすると、お子さんに初めてお会いして、「かわいいな」と思うことがとても多いのです。
なんというか、つい先日までご家族を悩ませていた人だとは思えないかわいらしさがあるのです。

あと話に出たのは遠藤関の売り出し方とか。
連日の平日満員御礼が出ている国技館。遠藤関の人気もおおいに手伝っているでしょう。
先日も遠藤にお姫様だっこしてもらおうなる企画を相撲協会が考え出し、それに応募が殺到し、
お姫様だっこのパネルまで設置されました。昨日も入場のとき横目で見ましたが。
んで、私の感想としては、女性のお相撲ファンを、協会は見損なっているんだなという感じです。
もっとも実際にはお姫様だっこしてほしい人がいっぱいいたので、これはおばさんならではの感想で、今時のギャル(死語)は違うのかもしれませんが。
関取にお姫様だっこしてもらう権利があるのは、関取のお嫁さんになる人だけっていう気がしてならないのです。
なんかはしたないし浅ましい。
しかもイケメンだからという理由で、間違いなく出世していく逸材を安売りするな、っていう感じです。

なんていうことを話しながらお相撲は進行していって、お酒の力もあって、さほど緊張せずに大一番を迎えられました。
結果的には、大一番にはなりませんでした。
私の感想は「横綱は卑怯」「大関はへたくそ」。
画伯のブログは
「白鵬、稀勢の里がそんなに怖いか」



そして相撲部の論客甚之介兄さんのブログ

白鵬、稀勢の里 相撲協会への憤り



きせ関は今場所、今までにない落ち着いた取り口で、一つ広がった感じがしますが
今後あのずるい横綱にどう立ち向かっていくのか、答えをいつか見いだすのかもしれません。
ファンとしてはそれを応援し見守りたいと思います。

何にせよすっきりしない相撲。

画伯のブログにあるとおり、その後東京駅付近で験直し。
もうお酒はいっぱいだったので、チューハイにしました。
チューハイって、あんまりお酒入ってないよね?

そして帰って寝て起きて。

朝はすっきりと目覚めました。
私はもともとロングスリーパーの部類に入ると思うんですけど、最近5,6時間で目が覚めてしまう日々が続いていました。
なんで起きてしまうかというと、空腹です。

要するにそれだけ、昨日は飲み食いいっぱいしたっていうことですね。

写真は国技館の太鼓櫓です。



自己治療としての牛すじ煮込み

2014-05-22 09:06:02 | 日記
昨日はなんとか幕内後半に間に合うな、というタイミングで帰宅しました。
お相撲が終わり、作り置きのものでてきとーに夕飯をいただき、運動しにいきます。
そして帰ってきておもむろに牛すじ煮込みを作り始めました。
牛すじを下ゆでし、野菜をむいたり切ったり。そして圧力鍋で煮込みます。
奮発して43度の焼酎を入れました。

なぜ夕飯のあとにいきなりこんなことし始めたか、自分でわかっていました。
自己治療です。

十二日目の升席を手に入れたのは偶然の産物でした。
それにしてもこの日、割を崩しても稀勢の里白鵬戦が組まれるとは。
しかもトップを走る二人の相星決戦だとは。

ふつうに見ていても心拍数が190くらいに上がりそうな状況です。
いっそ現地の方がラクかもしれません。そしてその現地への切符が今私の手元にあるのです。
緊張をリリースするためにきっと私は、料理する必要があったのだと思います、昨晩。

これは自閉っ子の頭ごんごんと、原理は同じです。
リリースしたいのです。
そしてどんな苦しみをリリースしたいかは、その子がどこをごんごんとしているかがヒントになる。これも最近習ったことです。
人体に関する知恵は、ずっとそこにあったのです。でもそれが自閉症と結びつかなかった。ギョーカイは輸入物の療育流派に分かれて家元争い(TEACCH内の本物のTEACCH論争とか)とか、流派争い(TEACCH vs ABAとか)を繰り広げてきたからです。
その間、「再現性のある」はずの環境調整に効果がなく結局「社会の理解ガー」になったり、ご本人が必死でやっている自己治療をひとつぶの卵ボーロと引き替えにやめさせるのがエビデンスガーと言われたり、考えてみれば皆さんもひどい目にあってきましたね。

牛すじ煮込みは頭ごんごんより生産的なリリースの仕方ですので
朝には鍋いっぱいの牛すじ煮込みに味がしみこみすっかり通俗的な(自分でほめてる)味に仕上がっておりました。というわけで今朝の朝ご飯は牛すじ煮込み丼です。
夫は別メニューだったので(いつものお魚とかそういう普通の朝ご飯)、スープジャーに入れてもたせてあげました。

というわけで、国技館に行ってきます。
生きて帰れますように。
少なくともお酒は控えめにしよう。心臓に悪いです。
画伯、四リットル入りの箱ワインとかもってこないでください。あると飲んじゃいますから。それと、十両が終わるまでに手持ちのすべてのお酒を飲んで売店に走ったりする無謀なことは今日はやめましょう。
私は牛すじ煮込みを持っていきます。

それにしても帰宅時間調整できたり、平日観戦できたり
変人枠で働けることに感謝です。
カタギになるのも努力がいりますが
変人枠もそれなりに努力しなきゃやってられなくて
そして凸凹の人はそっちの努力の方が向いているかもよ
という意味で私は変人枠の存在を知らせているのです。
「勧める」というよりは
「こういうオプションがあるよ」と見せているのです。

ただ変人枠にもやはりやらなければいけないことがありまして
画伯と私は、昨日幕内後半の時間帯も表面上はお相撲に関するついーとのやりとり
見えないところでメールでやりとりをしていました。
新刊ご予約の方におつけする「カラー版 マンガ アナログなアセスメント」のデータを見せてもらいました。
相撲見ながらチェックし、入稿しているのです。
変人枠には変人枠のやるべきことがあります。

「マンガ アナログなアセスメント」
本の中はモノクロですが
ポストカードはカラーで

カラー版「饗宴」同様
きっちり暑苦しく仕上がっております(ほめてる)。

皆様お楽しみに。
ご予約まだの方はこちらへ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

個人指導と集団指導

2014-05-21 11:40:00 | 日記
稀勢の里関が千秋楽にどういう状況になっているかわかりませんが
私は今場所の千秋楽は駆けつけることができません、たぶん。
もしも、もしものことがあったら(あってほしい!)テレビで見守ります。

山に行きます。
最近山に行くことが多いです。
山登りではありません。登るのは乗り物です。

そして山の麓に住んでいる栗本さんのところに夫婦で行ってきます。

個人指導を受けると、また違った良さがあり
それに気がついて小田原までお出かけの方も増えてきているようですが
6月14日のコンディショニング講座の前、部屋が空いていたので個人指導を三組だけご案内することにしました。

申し訳ありませんが最初は、急遽三枠だけ設けられたという話であり
公募せずこちらで適切と思われる方々にお声をおかけしました。

遠方からお見えで、めったに関東に出てこられないところから来てくださる親御さんと自閉っ子の方。

常連で毎回来てくださって、一度個人指導受けたらぐっと得るもの多いだろうなと私がひそかに思っていた親御さんと自閉っ子の方。

そしてもうお一組は、偶然新刊のご注文をくださり
そこに近況報告が書いてあった「ワクワクセラピー」や「愛甲さんに質問する会」で顔見知りとなった親御さんと自閉っ子。

いいタイミングでした。
なんでお誘いする気になったかというと、身体アプローチに効果が見られるにもかかわらず
お子さんが親御さんの介入から逃げてしまうとメッセージ欄に書いてあって

そういえば栗本さんは、親御さんの身体もラクじゃないと子どもさんが逃げると言ってたなあと思いだし
お誘いしてみたのです。
快諾で来てくださることになりました。ちょうどよかった。

ほら、注文すると御利益ありますよ、皆さん!
めでたい本ですからね(真顔)。

こうやって三組の方が今般横浜で親子で個人指導を受けるようになったわけですが
小田原まで行く意欲のある方は、ぜひお出かけください。
個人指導を受けるとまた得るものがあります。

でもね、集団指導も捨てがたいんですよ。
それは出た方ならわかると思いますが

本当に雰囲気がいいでしょ。

あそこで人と人とのかかわりあいの経験値を増やせる場所でもあると思うんです。

どっちもそれぞれメリットありますよ。

みんなお金が好きなのね

2014-05-21 08:43:06 | 日記
大相撲からの流れでなんとなくそのまんまNHKをつけていたら
「クローズアップ現代」をやっていました。
女性の働き方について。

扶養控除がなくなるとかなくならないとか、あのへんの問題。

女性にとってワークライフバランスというのは大事だけど
(えっと、男性にとっても大事だけど、どうしても実質上家事とか育児とか女性に負担が大きいからね)
103万円とか130万円とかを超えて働きたくない、という動機を見ると私はいつも
「本当にみんなお金が好きなんだな」と思ってしまう。
手取りベースで考えてほんのちょっと多い方をせこせこ計算する。
そして手取りのちょっぴり多い方を選ぶために働き方をセーブするとかさ
相当お金が好きじゃなきゃやってられないちまちました努力。
そう思うのは私がおおざっぱな性格だからかしら。

あ、おおざっぱのことについては
「10年目の自閉っ子、こういう風にできてます!」の付録「マンガ アナログなアセスメント」で画伯が見事に描いていてくれるよ。お楽しみにね。花風社HPから予約した人についてくる絵はがきにも載ってます。

そして130万円を超えたくないという理由が、社会保険自分で加入したくないからだと。
そうか、世の中には社会保険に自分で加入したくない人がそれだけいるのか。
じゃあ社会保障制度が破綻するはずですよ。

消費税上げてね、それを社会保障費に回すって
国としてすごく夢がないと私は最近思っているんですけどね。
もっと稼げる方に回せない国になってしまったのね。

社会保障っていうのは基本的人権をどんな人にも実現するためのものだから
別に納税していなくても社会保険料を自力で払っていなくても社会保障を利用する権利はある。
それは大前提として

一方で「福祉の増進」とか「国の制度ガー」とか「高機能の人にも年金を!」と叫びながら
もう一方で130万円の枠にこだわって働き方をセーブしている人がいたら
私はためらいなく嗤いますわ。

そんなに福祉の増進したければ、高機能の人にも年金を配りたければ
まず働ける心身の状態を持っている君が存分に働いて社会保険料おさめたまへ、ってね。

ある種の働き方を揶揄しているんじゃないですよ。
障害のある子がおうちにいたり、介護があったり、自分が丈夫じゃなかったり
そもそも仕事がなかったり
働けない状態の人もいますからね。
もし私が130万円とか103万円とか稼げなくなったら、ためらいなく扶養枠に入ると思いますね。そのころまであればね。

ただ、そういう枠にこだわっている人々を見て私がする自分の「アナログなアセスメント」としては
私はその人たちほど、お金に執着がないっていうことです。
自分の持っているものを(たとえば言語化して伝える力を)世の中のために役立てたい、っていう気持ちの方が強いっていうことです。
今はそれを「自閉っ子をラクにする」に傾けているわけですね。
「何かを言語化して伝える」のが私の一生の仕事であり(たぶん)
今はそれがたまたま、たまたま、発達障害だっていうだけの話です。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆