寡黙堂ひとりごと

詩吟と漢詩・漢文が趣味です。火曜日と木曜日が詩吟の日です花も酒も好きな無口な男です。

十八史略 漢の太祖劉邦

2009-09-15 17:05:15 | Weblog
西漢
漢太祖高皇帝堯之後、姓劉氏、名邦、字季。沛豐邑中陽里人也。母媼息大澤之陂、夢與神遇。時大雷雨晦冥。父太公往、見交龍其上。已而産劉季。隆準而龍顔、美鬚髯。左股有七十二黒子。寛仁愛人、意豁如也。有大度、不事家人生産。

漢の太祖高皇帝は、堯の後にして、姓は劉氏、名は邦、字(あざな)は季(き)沛豊邑中陽里の人なり。母の媼、大沢之陂(つつみ)に息(いこ)うて、夢に神と遇(あ)う。時に大いに雷雨して晦冥(かいめい)なり。父の太公往(ゆ)いて交龍其の上に見る。已にして劉季を産む。隆準(りゅうせつ)にして龍顔、美鬚髯(しゅぜん)。左股に七十二の黒子有り。寛仁にして人を愛し、意豁如(かつじょ)たり。大度(たいど)ありて、家人の生産を事とせず。

 晦冥 晦も冥も暗い。 交龍 史記では蛟龍、みずち。 隆準 準は鼻すじ
鼻筋が高いこと。 鬚髯 鬚はあごひげ、髯は頬のひげ。 豁如 心が開けたさま。 大度 度量が広いこと。 家人 庶民、官につかずに家に居る人。

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