上越・町家暮らし

主に新潟県・上越市の自然、文化、風土、そして町家暮らしについて書いていきます

牧峠を行く (4)

2012-01-21 09:44:15 | 瞽女街道を行く

年があけ、上牧の星野さんのお宅を尋ねることにした。上牧は長野との県境、名うての豪雪地帯である。標高1000mに近い牧峠では楽に5mは雪が降る。だから、牧峠の残雪による通行止めは6月まで続くのである。上越地方では海岸線から頚城の山脈側に100m行くに従って,積雪が1cm増えると言われるくらい,顕著に雪の量が違ってくる。車を進めるにしたがって深くなる積雪に用心しながら走っていくと、白雪に覆われた家並みが顔を覗かせる。手作りの資料館、国定忠治・伝説 かくれ宿の前の空き地に車を止め坂を登る。

Dsc_4572                                            上牧集落の入り口 Dsc_4580                                   すっかり雪に覆われた資料館

 

撮影しながら斜度のきつい雪道を登ってていくと,最終人家から3軒目の星野さんのお宅.丁度,星野さんが庭先に出てなにやら作業中のようだ。重機の音がするから除雪作業をしているようだ。お茶を飲んでいけというので,座敷にあがる。奥さんは,三和区の息子さんの家に出かけているという。   Dsc_4588                                                業者に頼んでの除雪

 

今年の雪の足が早いので,例年だと2月に頼んでいる,御者への除雪が今年は正月早々になったと,星野さん。このままいくと,もう一回,2月に頼むようだという.上越の山村部は雪の恩恵もあるのだろうが,とりわけ雪との戦いには時間も金もかかる上,体力,忍耐勝負の地域といわねばならないだろう。 おかまいなく!といっているのにお茶菓子が次々に.雪談義に山談義の後,お茶菓子は私のお持ち帰りとなった。星野さん,いつもお気遣いありがとうございます.左からこの地方ではトウトガラというらしいが,イタドリのことらしい.食感がシャキシャキして薄味でおいしいので,ぱくぱく食べていたらお土産用にと早々にビニール袋に.中央,わらびとニンジンの煮付け,薄味でこれもうまかった。右,粕漬けで,山海漬けだといっていたが,数の子がはいっていた。星野さんはこれはうまくできなかったと言っていた。Dsc_6668                                  星野さん宅の山菜料理を頂く

 

とうとがら(イタドリ)の料理は初めてで,感動するほどおいしかったので,星野さんに伺った調理法を書いておきます。ご存知とおもいますが,イタドリは邪魔だと言わんばかりに野山に繁茂している山菜なので,いくらでも手にはいるので,お試しあれ。

春先,3,40cmほどの新芽を採取し,一週間ほど塩漬けにしたあと冷凍する.食べるときに良く塩抜きし,適宜な長さに切り食べる.しゃきしゃきとした食感と歯ごたえはたまらなくうまく,自宅でもあっという間にテーブルから消えていった。

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                                   上船倉集落         

 R405号,上船倉集落 牧からR405沿いに船倉,をまわり松之山にでて帰る。R405沿いは名うての積雪地域である。