まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

パンの耳

2017年12月26日 | 日記

パンの耳、食べたことありますか?
そう、サンドイッチなどをつくるときに出来る
食パンの切れ端ですね。
パン屋さんではこの「パンの耳」が大量に出るので
安く売ったり、時にはただでくれたりします。

なぜこんな話をするかと言うと・・・
数日前の朝「高校生ワーキングプア」というドキュメンタリーを
NHKの朝の番組でやっていました。
ご存じのように日本の「貧困率」は先進国の中でも最低レベルで
とくに母子家庭の貧困の問題が深刻化しています。
番組はその中でもとくに高校生たちにスポットを当てていて
母親が離婚したり父親が早くに亡くなったり
さまざまな事情から家庭を支えて働かざるを得ない高校生たちの
卒業までの姿を描いていました。
家計が苦しく貧しいのは当然としても
兄弟で励まし合ったりアルバイト先の仲間に応援されたりしながら
困難に立ち向かう様子はちょっと感動的でした。
その中の一人の女の子が
昼ごはんに「パンの耳」を食べていたんですねえ。

切れ端たけではちょっと味気ないですが
これを油でカリっと揚げて砂糖なんかをまぶしたりすると
結構、おいしくておやつなんかに最適です。
実は私も小学校の頃にどん底に近い貧困生活を体験したことがあります。
私の場合は母子家庭ではなく「父子家庭」でしたが
栄養失調になるほどのどん底生活でした。
そんな時、父親が町のパン屋で分けて貰った大量の「パンの耳」を
脂で揚げておやつに出してくれたんですねえ。
これは本当に美味しかったです。
カリッとした食感とほのかな砂糖の甘みが何とも言えず
空腹だった胃袋が踊り出すようでした。
今思い出しても涙が出そうです。
まあ、「パンの耳」といえば貧困の象徴のようですが
子供にとっては最高のおやつでした。
飽食に慣らされてもうめったにパンの耳など口にしませんが
私の食の「原点」かも知れません。


銀山温泉

2017年12月25日 | 日記

この時期の駅構内には
全国各地の温泉街のポスターが並ぶ。
年末年始は温泉旅行でもいかが?というJRの呼び込みである。
ついつい立ち止まって見とれてしまう。

これは銀山温泉のポスターだ。
山形県尾花沢市にある鄙びた温泉町である。
温泉大好きの私がいま一番行ってみたい温泉の一つである。
いつか写真で見ただけだが
川沿いに大正ロマンを思わせる古い旅館街が建ち並んで
懐かしい雰囲気にあふれていた。
銀山温泉のH・Pをちょっとぐぐってみると
観光客の投稿写真でいっぱいだった。

温泉街の夜の風情は格別である。
川の瀬音を聴きながら街をそぞろ歩く温泉客たち。
お湯でポカポカと温まった体に
浴衣を通して吹いてくる夜風が気持ちいい。



これは吊るし柿だろうか。
背後に見える旅館は確か大正末期の建築だそうで
三層造りにバルコニーもついて
いかにも威風堂々のたたずまいを感じさせる。

銀山温泉と言えば雪景色である。
銀山温泉の由来はかつてこの地にあった延沢銀山の工夫が
川の中に湧き出る温泉を見つけたのが始まりで
爾来、多くの湯治客で賑わって来た。
町内には二軒の共同浴場があって足湯もあるそうである。

温泉街の歩道にはガス灯がともる。
ああ、大正ロマンの街をそぞろ歩いてみたいなあ。
ゆっくり温泉につかって英気を養いたいなあ。
と思いつつ・・・
もう何年も温泉はご無沙汰なのである。


大魔神&演歌の大御所

2017年12月24日 | 日記

本日はXmasです。
正式にはXmasイブだそうですが
どっちにしてもあっしには関わりのないことです。
ハイ、今日もお仕事です。

本日は競馬の有馬記念でもあります。
私にとってはこっちの方がよほど大事なイベントです。
残念ながらここ何年か連敗続きですが
この季節が来るとやはりテンションが上がってしまいますねえ。
本命は今回がラストランとなるキタサンブラック。
ご存じ歌手の北島三郎さんの持ち馬です。
現役最強場ですが前回のジャパンカップでは3着に敗れてしまいました。
対抗馬はそのジャパンカップを勝ったシュヴァルグラン。
野球選手の佐々木主浩さんがオーナーです。
奇しくも「演歌の大御所」と「ハマの大魔神」の対決となりました。
まるで異種格闘技のようで興奮してしまいますねえ。
常識的には前回でキタサンブラックを破ったシュヴァルグラン有利ですが
なかなか常識が通用しないのが競馬なんですねえ。
キタサンブラックには有終の美を飾って欲しいとは思いますが
意外な伏兵が団体で飛んでくるのないでしょうか。
いずれにしても今年最後の名勝負を期待したいと思います。
夢はいつだって万馬券!
年末ジャンボはうっかり買い忘れてしまったので
有馬記念でどーんと行きたいものです。


思いをいたす

2017年12月23日 | 日記

天皇誕生日である。
陛下は84歳になられたと聞く。
お元気でこの日を迎えらたことはまことに慶賀である。
皇居前は参賀の人で大賑わいだろう。

先日の閣議で「生前退位」が正式に決まった。
すったもんだはあったけれど
ようやく「象徴」の重責から解放されることになって
心からホッとされているのでなかろうか。
恒例の記者会見でも生前退位に至る経緯を振り返りながら
あらためて「みなの努力に深く思いをいたします」と述べておられた。
陛下のこの「思いをいたす」という表現が
私は以前から大好きである。
言葉自体は「考える」「心を向ける」というほどの意味だが
陛下の口からこの言葉を聞くと
なぜか厳粛な気持ちになってその深い思いを斟酌する。
間違っても忖度ではなく「斟酌」である。
まさか口ぐせでもないだろうが
太平洋戦争の激戦地ミンダナオ島を慰霊に訪れられたときも
九州北部豪雨の被災地を慰問されたときも
やはり「深く思いをいたす」という言葉を口にされていた。
国民の心に寄り添うとともに
陛下らしい心のこもったやさしい言葉だなあと思う。

生前退位にいたる議論にはいろいろ言いたいことがある。
今回は「特例法」で決着を見たようだが
政府の右往左往ぶりには本当に呆れてしまった。
陛下自らが象徴としての危機意識を述べられるまで
そもそも退位について誰も何も考えてなかったのではないか?
これだけの高齢化社会を迎えているのに
まったく危機感のないどうしようもない国なのである。
皇室典範の改正はどうするのか?
退位後の呼び名はどうするのか?
私だっていろいろと「思いをいたして」いるのに
まだ何も決まっていない、
とりあえず天皇誕生日である。



ポンコツ医者

2017年12月22日 | 日記

郷里から訃報が届いた。
昨日の早朝に叔父が亡くなったと言う。
葬儀に出なければならないが
あまりに急なことだったので間に合いそうもない。

叔父は医者だった。
大酒飲みで豪放磊落なタイプの医者だった。
鳥取大学の医学部を卒業後
長らく地元の労災病院の院長をつとめて来た。
腕のいい外科医だったと聞く。
法事などで郷里に帰るとよく酒席をともにしたものだった。
酔うと必ず「ポンコツを治しても仕方がない」と
自嘲的に言うのが口ぐせだった。
そのポンコツという言い方がおかしくていつも大笑いした。
確かに病気になった患者はポンコツばかり。
そのポンコツの修理を請け負う医者という職業に
根本的に疑問を持っているようなところがあったと思う。
十時間以上もの難しい手術を終えると
実際、心身ともにクタクタになるそうで
酒でも飲まないとやってられないと豪快に笑いながら
いつも浴びるように飲んでいた。
昔から医者の不養生とは言うけれど
結果的にその酒が命を縮めることになってしまったのか。

公園に咲くツワブキが手向けの花となった、
もう一度、酒杯を交わしながら
ポンコツ放送作家の身の処し方でも聞きたかった。
心からの冥福を祈りたい。