まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

ヒグラシ啼く

2022年09月12日 | 日記

公園の夕暮れ時。
駅前から自転車を飛ばしていると
どこからかひときわ甲高く切ないような鳴き声が・・・

   ♪ カナカナカナ カナカナカナ

思わず自転車を止めて聴き入ってしまいました。

ヒグラシの声ですねえ。
夏の終わりにこのもの悲しい声を聞くと
ああ、今年も夏が終わるなあ・・などと思わず呟いて
ちょっとセンチメンタルになったりします。
ひょとして母の影響でしょうか。

  ♪ カナカナカナ カナカナカナ

亡くなった母は「今年もカナカナが啼き始めたねえ」と言いながら
夏の終わりにいつも静かにため息をつくのが常でした。
生涯を苦労と難病との戦いに明け暮れながら
老いて後は出来の悪い息子(私)の心配に追われ続けた母は
まさに屈託だらけの人生を送ったと言えます。
母は夏生まれで本来夏は好きでしたが
明るい人だっただけに夏の終わりに寂しさや虚しさは
好きではなかったのかも知れません。

  蜩の 声高らかに 夏終わる (杉作)