まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

ドライブ・マイ・カー

2021年12月24日 | 日記
久しぶりに村上春樹を読んだ。
カンヌ国際映画祭で脚本賞など四冠を達成した
話題の「ドライブ・マイ・カー」だ。
原作は短編集の中に収められた60ページほどの小説で
てっきりロードムービーかと思ったのだが・・・



村上春樹を読むのは何年ぶりだろうか。
79年に新人賞をとったデビュー作の「風の歌を聴け」以来
何冊かは手に取って来たし大ヒット作も多いが
どうも肌に合わないと言うか、文体に馴染めないと言うのか
ずっとハルキストにはなれないままだった。
今回の「女のいない男たち」と題された短編集は
さまざまな事情で親しい女性に去られてしまった男たちが
その記憶と向き合い苦しみながら再生の糸口を探す。
なかなか深いテーマで読ませる作品と言えようか。
主人公の舞台俳優役に西島秀俊。
病気で先立った妻の不倫相手役に岡田将生。
主人公の愛車サーブの専属ドライバー役が新人の霧島れいか。
彼女の静かな演技と抜群の運転テクニックは
カンヌ映画祭でも評判だった聞く。
ロードムービーとは縁もゆかりもない密室劇だが
ぜひ映画は観てみたいし、この際「食わず嫌い」の村上作品も
あらためて読んでみようかと思う。