素っ裸の心

気がつけば成人の日です。
今年は成人式の中止や延期が相次いでいるそうで
新成人たちには気の毒な限りですねえ。
でもまあ、成人式に出たから大人になる訳でもないし
式などなくてもどうってことはありません。

公園を歩くと寒さに震えている木々が目立ちます。
葉っぱがすっかり枯れ落ちてしまって
素っ裸同然で可哀想なほどです。
容赦なく寒風に吹きさらされている様子は
新成人がこれからの直面するさまざまな困難にも似て
ついつい「無一物」なんて言葉が浮かびます。

こちらの木も見事に一枚の葉もありません。
見るからに「無防備」で寒さに凍え死んでしまいそうです。
考えてみれば成人の日というのはそういうことで
これからは誰の助けもなく自分の力だけで
世間の荒波を乗り越えていくということかも知れません。
皆さんにはその覚悟と決意はありますか？

この木も素っ裸当然に思えますが
よく見ると枝に小さな蕾が芽吹きはじめていますねえ。
寒さに震えながらも荒波に揉まれながらも
じっと耐えていればやがては春が・・・
なんて世の中はそうそううまくはいきませんが
でも、素っ裸な無垢な心で困難に立ち向かってさえいれば
きっと努力が報われる日があるかも知れません。
新成人、おめでとう！