まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

花火のない夏

2020年07月11日 | 日記
展覧会で買った図録を整理していたら
懐かしい絵が出てきました。
何年前だったか都内のデパートで開催された
山下清展で思い切って買い求めた自慢のリトグラフです。
これは彼の代表作「長岡の花火」ですねえ。



日付は1949年夏の作品です。
この年、画材道具など一切持たずに長岡を訪れた山下清は
記憶に焼き付けた光景だけをもとに
小さな色絵を一枚一枚丁寧に貼り合わせながら
この貼り絵の大作「長岡の花火」を完成させたのです。

漆黒の夜空に彩る打ち上がる花火の圧倒的な臨場感。
会場を隙間なく埋め尽くした群衆の迫力。
何度観てもため息が出そうな色彩世界で見惚れてしまいます。
これが「貼り絵」なんて信じられますか?

やっぱり山下清は天才だよなあ・・・
などと思いつつ作品をしみじみと鑑賞していたら
今年は「花火大会がない」ということにやっと気づきました。
長岡の花火大会はもちろんのこと
全国各地の名だたる花火大会は軒並み中止だそうです。
うーん、そうなのか、仕方ないのかなあ・・・
花火のない夏なんておそらく初めてではないでしょうか。
この間のアメリカの独立記念日には
トランプが派手に花火を打ち上げて祝っていたのに
日本でもどうにかならないものでしょうか。