まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

マチスとルオーの友情

2017年02月19日 | 日記

マチスとルオー展に行って来ました。
汐留のパナソニックミュージアムで開催中の展覧会は
ほどよく混んでいました。
何ごとにつけても「ほどよく」がいいですねえ。



マチスもルオーもフランスを代表する画家です。
この二人の偉大な画家が交わした膨大な数の「手紙」をもとに
創作の秘密を解き明かすというユニークな企画です。
二人はパリの国立美術学校の同級生で
ともにギュスターヴ・モロー先生に師事したという仲です。
それは知識としては知っていましたが
まさかこれほど仲のいい間柄だったとは知りませんでした。
その往復書簡をつぶさに読むと
互いの尊敬と信頼が満ち満ちていて深い友情を感じました。
二人の画風は大きく違っていましたが
画家としてのそれぞれの個性と美意識を認め合い
何より人間として尊敬しあっていました。
ゴッホとゴーギャンも共同生活をするほどの強い友情でしたが
結局、求めるものが激しすぎて空中分解でした。
その点、マチスとルオーは大人と言うのか
年を取ってからも互いの健康を気遣いながら創作に励み
マチスが亡くなるまで友情は続いたと言います。

マチスの色彩はウキウキするほどキレイでした。
ルオー独特の太い輪郭線も力強く
対照的な画風の二人が生涯に渡って惹かれ合い
友情を育くんだという事実にちょっと圧倒される思いでした。
自分にこれほどの友情を感じる相手が
果たしているのだろうかと、ふと考えてしまいました。



会場にはこんなコーナーもありました。
マチス先生が人物スケッチをしているという体裁ですが
思わずモデルになってパチリ。
え、誰に撮ってもらったのかですかって?
ハイ、この日は息子を一緒に連れて来たのです。
センター試験が終わって
間もなくピアノの本試験が始まる時期で
そんなことをしている場合ではないのですが
どうしてもルオーが見たいというので仕方なく連れて来ました。
ルオー先生の神通力が
試験にも通じるといいのですがねえ。(笑)