GOVAP便り

プノンペンからモンドルキリに、その前はTAY NINH省--AN GING省--HCM市GO VAP

Loc Ninhのホテル・ソンハー

2014-02-15 21:50:05 | 買い物

沖積土ゆえに肥沃とされるメコンデルタですら粘土質の多い土は乾けばコチコチ、雨が降ればヌルヌルで有機物が分解した黒い土などお目に掛かれません。有機物は大方貪欲で夥しい蟻に喰われて残るのは蟻酸だけ・・・などという印象を持っていましたが、ここモンドルキリの台地では更に土の性質は劣るようで、折角の木々の落ち葉や枯れた草も強風によって何処かへ飛ばされてしまいます。正月に日本に帰り、久しぶりに姉の家を訪ねた時、庭で腐葉土を作っていたのを見たこともあり、自分でも試みることにしました。

浅く土を掘ったり、80Lのポリバケツを買ってその中に落ち葉を入れたりしたものの、ネットで調べると発酵を促進させるためには鶏糞や牛糞、或は米糠などを混ぜねばならないようです。米作地帯なら直ぐにでも手に入りそうな米糠ですが、サエンモノロム周辺の店を見て回っても、そもそも米や肥料等を取り扱う専門の店舗というのがありません。植物の種や農薬を扱う店は多いものの金物屋がメインだったり、雑貨店だったりと言った具合。スヌウルの町まで行けばあるかも知れないとは思うものの米糠をカンボジアでは何と呼んでいるかも知らないのでは尋ねようもありません。

先月ベトナムのロクニンの市場では確かに売っていたので、面倒でも金曜日にまた国境を越えることにしました。ところがその前日にキーホルダーに吊るした余計な鍵がハンドルに挟まって街中で自爆転倒。クラッチレバーやハンドル、足を乗せるステップなどが曲がってしまいました。幸い皮製ブーツを履いていて手袋もしてたので怪我はありません。ハンマーとドライバーで自分で取り敢えず走れるようには直すことができました。何処か注意力が散漫な日だったようで、その日の夕方に煮物を作ったら滅茶不味く、翌朝は下痢気味。

それでもロクニン行を止めるほどのことではありませんでした。風が強く、家に居て土埃を被るより舗装路を走る方が快適そうでもありました。気温は先月より明らかに高く、山道を走っても冷たさを感じることがありません。山を下り終える頃にモワっとする熱さに包まれました。一瞬あれっと驚いたところが野焼きの熱でした。今回も問題なくバイクでホアルー国境ゲートを越えることが出来ました。バイクで越えちゃダメ、とは言えないのは他の交通手段がないせいなのでしょう。カンボジアのスヌウル町から17㎞、ベトナムのロクニンの町からも15㎞ほどあります。

今回も前回泊まったホテル・ソンハ―に泊まることにしました。「Nha Tro」と書かれた安い宿泊施設は多いのですが、せめてお金を払って泊まる時は温水シャワーを使いたいし。丘の中腹にあるこのホテルは国道13号を走っていて目に付きました。外観は感じが良いのですが実際はそれほどでもなく、ややがっかり。前回も他の宿泊客の姿は見えず、レストランやカラオケがあるもののひっそりとしています。もっとも大音量でベトナム歌謡曲が流れていますが。庭には手入れされた木々が植えられているものの何処か中途半端な感じで一泊18万ドン(8.5ドル)という値段でなければ泊まる気にはなれません。

    

エアコンも付いてこの値段は明らかにカンボジアより安いものです。窓やテラスからは隣のゴム林が見えました。今はちょうどゴムの花が咲き終わる時期でした。ゴムの木は小さな黄色い花を咲かせます。殆どが枯れて白くなっていました。

    

ホテルの直ぐ手前の道路脇には民家に植えられたカシューの実が落ちていました。一つ拾って部屋に持ち帰ると果実は発酵した臭いを放っていました。前回は鍵を開けるのに苦労させられる部屋でしたが、今回は鍵は問題ないものの浴室の蛇口から水漏れがしていて、その上シャンプーやタオルも無し。このロクニンの町では一二を争うホテルの筈ですが、週末のこの日ですら他の宿泊客の姿もなく何処となくそろそろ店仕舞いの雰囲気があります。

そんなことが気になってネットで検索してみるとヒットしました。このホテルのオーナーが、2010年に木材密輸と賭博の容疑で逮捕されていたとのことです。カンボジアからの木材密輸とカンボジアでの賭博の組織。国境の町ならではの蓄財方法で建てられたホテル。そうと判るとこのホテルの中途半端で居心地の悪さも所詮は密輸成金の素人商売という感じがないわけでもありません。

そうは言ってもこのホテルが無くなると次に泊まる所を見つけるのがまた面倒です。米糠はカンボジア国内で探すとしてもビンフック省のカカオ栽培などは一度見に行きたいと思っているところでもあるし。



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